シス・カンパニーの「その妹」を観てきた。
亀治郎と蒼井優、秋山菜津子と段田安則らが出演している。
出かける前に別の友達と電話で話していて、私は
「今日はこれからお芝居なんだ~。「その妹」っていう藤原竜也の出るやつ」
と言っていたのだが、これは間違いだった。完璧な混同で勘違い。
藤原君の出るのは来月観る予定の「下谷万年町物語」だった。
なので今日一緒に観た友達から
「え?今日は藤原君は出ないよ」と言われてときは非常に驚いた。
勘違いはさらに続く。
時は大正あたり。戦争で盲目になった画家(亀治郎)に献身的に仕える妹(蒼井優)が周りの助けを得ながらも
どうにもならない運命に翻弄されていくという、あまり救いのない話であった。
亀治郎の卑屈でウジウジしたところや、兄を必死に支えようとする蒼井優のけなげな演技はとても上手かったのだが
話自体に感動するようなエピソードがなく、観終わって元気になるというよりも、元気を持って行かれたような感があった。
その後お茶を飲みつつ談義したのだが、以下は私たちの無知による壮大な勘違いの会話である。
私「武者小路実篤って途中で盲目になったんだね、知らなかった」
F「うん」 ←2人とも「その妹」は武者小路実篤とその妹のことを書いた話だと思っている。
私「武者小路実篤ってさ、確か、ほら、あの高度成長期の昭和の時代にどこの家の玄関や部屋にも
飾ってあったような絵の人だよね。柿とかカボチャとか。静物画に、筆文字でひと言添えてある、みたいな」
F「ん~??」
しばらくして、
F「ああ、わかった。相田みつをの「人間だもの」みたいな感じの絵ね、あったあった」
私「そうそうそう!」 「ってことは、ああいう絵は目が見えなくなる前に描いたのかね??」
F「う~ん」
私「そういえば、主人公の名前は『野村』だったよね? ってことは、武者小路実篤っていうのは本名じゃなかったんだ」
F「うん」
そして家に帰ってちょっとネットで調べたら顔から火が噴いた。
武者小路実篤は白樺派の小説家で詩人で画家であり盲目にもなっていなければ「その妹」は彼の小説だったのである。
武者小路実篤が本名だし。
恥ずかしすぎる。すいません。
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