Vita Mandoloncellistica

マンドロンチェロ弾きcockatooの生活
マンドリン関係のこと・・・は少ないかも(笑)

スル・マニコとスル・ポンテ

2005年09月30日 | Mandolin Life
買ってきちゃいました。 「クリスピーサンド カフェラテ」
昨晩Mrs.cockatooが寝静まったあと(笑)、頂きました。

ん・・・ 甘っ。
「カフェラテ」というからにはもうちょっと苦みばしったのを期待してたんですけど・・・ 甘いのなら「抹茶黒みつ」の方がいいなぁ。

一緒に写真に撮った「カフェモカ」は最近けっこうお気に入り。
クリスピーサンドみたいに乾燥剤シートが入ってて、モナカがパリパリ。



さて「スル・マニコ」と「スル・ポンテ」・・・

「sul tasto(sulla tastiera)」と「sul ponticello」と言った方が正確でしょうか??

「sul manico」というのは我が家にある2冊の音楽用語辞典には出てきません。 「manico」というのは「棹」ってことのようですけど。

「スル・ポンテ」ってのは「s. pont.」って略号をそのまま読んじゃったってことでしょうか? リット(rit.)とかディヴ(div.)みたいなもん?

ちなみに我が母校では「スルマニ」って言ってました。 パート譜にもでっかく赤いチェックペンでスルマニって書いてあったり。 今となってはちょっと恥ずかし・・・

まぁ、そこらへんはどうでもよくて・・・

指揮者に「ココはもっと鋭い音で」とか「ハッキリした音で」とか言われると・・・「じゃぁスル・ポンテで・・・」
「ココはもっと柔らかい音で」とか「そこ汚いなぁ」とか「dolceで」言われると・・・「じゃぁスルマニで・・・」
っていう指示がトップから回るのをよく見かけます。

固くハッキリした音=スル・ポンテ
柔らかく甘い音=スル・マニコ(スル・タスト)

ってちょっと短絡的過ぎませんか? と。 音を鋭くする手段は他にもあるし、音を柔らかくする手段も他にたくさんありますよね。 そもそもスル・マニコ(スル・タスト)もスル・ポンテも普段練習してないもんだから、ピッキングならともかくトレモロになると安定して出来ない人が続出するんですよね。 そしてトレモロが出来ないもんだから段々元のポジションに戻ってしまって、パートとしてまったく意味がなくなると・・・

手元の「新音楽辞典」によると・・・

sul tasto
 <指板の上を>の意。 擦弦楽器の運弓法で、駒から離れた指板の上を弾けという指示。  棹の先端に近い部分に弓を当てるほど、音の力と輝きは弱るから、その効果を求める時に使用する。

sul ponticello
 <駒の上>の意。 擦弦楽器の運弓法で、駒の近くを弾けという指示。  駒の近くに弓を当てると、倍音の多いシューシューという音を発して、、一種独特の効果が得られる。


ということで「スル・タスト」は音を柔らかくするとか、「スル・ポンテ」は音を固くするとかなんて一言も書いてありません。 要するに音色を変化させるためのひとつの手段でしかないんですよね。 だから全員が揃ってやらなくちゃ意味がないし、柔らかい音を要求されたから即「スル・タスト」というのはいかがなものかと。

もちろんそれがもっとも効果的な場合もあるでしょう。 でもそれよりも左手のポジションとか、右手のタッチとか、ピックの使い方とか・・・ 対処方法はたくさんあると思うんですけどね。


ちなみに「鈴木静一 そのマンドリン音楽と生涯」をお手元にお持ちの方は137ページをお開きください。 堂々と“Sul Ponte”と“Sul Manico”と書いていらっしゃいました。 てことはこの言い方も間違いじゃないのかしらん?
で、意味については“鋭く固い音色はピックを駒に近づけ、柔らかく甘い音色はフィンガーボード寄りで奏す技法である”と。

・・・今日語ったことがすべて水泡に帰しそうな気がしてきました・・・(苦笑)