珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

コバルトアワー、さざ波

2011-12-24 11:19:17 | POPS(邦)
少し前になりますが、NHKで荒井由実の『ひこうき雲』にかかわった面々が再開してマスターテープを聴きながら当時を振り返る番組がありました。その中で取り上げられていた「ベルベット・イースター」は、荒井由実の中でも特に好きな曲です。番組で細野さんが"イギリスの音"と表現していましたが、言われてみるとどんよりとした英国の曇り空のイメージが重なります。「曇り空」「雨の街を」など、『ひこうき雲』は私の中ではどんより系の印象が先行しているアルバムです。

今回は逆に晴天のイメージが湧く、荒井由実の2曲を紹介します。まずは3枚目のアルバムの表題にもなっている「コバルト・アワー」です。疾走感は松任谷時代を通じても1番じゃないかと思います。歌詞に出てくる"横須賀ガール""湘南ボーイ"、そして"ベレG"。ピンと来る方は60年代に青春を過ごされた方でしょうか。それも裕福なご家庭の。複雑なメロディが絡む間奏もこの曲の魅力の一つで、海沿いの高速道路をカッ飛ばしている雰囲気が伝わってきます。


ユーミンのトリビュートアルバムがいくつあるのか、把握はしていませんが、私が持っているのは下の2枚(Dear Yuming とQueen's Fellws)です。この中でレベッカのNOKKOとクレイジーケンバンドが「コバルト・アワー」をカヴァーしています。同じ曲でもユーミンやNOKKOだと朝焼けのイメージ、横山剣だと白いベレットGTのイメージが先行します。横山剣のズシッと重い声がこの曲にマッチするのは意外でしたが、一度慣れると、こっちの「コバルト・アワー」も十分ありだと思います。


2曲目は荒井由実としては最後のアルバム『14番目の月』から「さざ波」です。今は季節外れですが「さざ波」の場面設定は10月の湖です。秋晴れ、ボート、落葉、そしてさざ波・・・情景がイメージできる詞と曲、それをサポートするアレンジ、にはいつも感心してしまいます。女性の失恋の心境はわかりかねる私でも、"オールを持たず漂いながら"のフレーズに、秋晴れ中の憂いを感じることができます。『14番目の月』はアルバム全体としても洗練された曲が多く、後の松任谷時代への布石を感じます。


さて今日はクリスマスですね。皆さん思い思いの曲をオーディオで鳴らしていることでしょう。最近、チョン・キョンファのBOXセットを買ってしまいました。19枚入っていますので、一気には無理ですが、この年末年始はヴァイオリン三昧の予定です。ブログの方ですが、年内は後1回、今年の振り返りを予定しています。
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2 コメント

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yumingいいですね (pat_mthny7205)
2011-12-27 18:37:25
横浜のvafanさん
ユーミンですか。
私も荒井由実の「ひこうき雲」は好きなアルバムのひとつです。
このアルバムからは私の場合「そのまま」です。
「ひとりベッドにすわって」このアタマのフレーズが当時の私にはどこかの国を連想させる妙な感じがして、いつも頭の中をぐるぐる回り続けていたことを思い出します。それにしても当時は全然気にはしていませんでしたが、コード進行や細野さんのベースラインなどセンスが高いアルバムでしたね。
あと一曲あげるとすると、1977年シングル「遠い旅路」B面「ナビゲーター」です。これは全曲の中で一番というわけではありませんがなぜか聴きたくなる曲です。松任谷正隆がユーミンにお金を出してもらって車を買ったのはこのあたりなんですかね。
音の引き出し (横浜のvafan)
2011-12-27 23:57:23
pat_mthny7205さん、こんばんは。

私も特定のフレーズが1日中まわることが
よくあります。ユーミンはオーディオで聴くと
再発見があって楽しいです。音の引き出しが
多い感じがします。

遠い旅路/ナビゲーターも、素晴らしい
カップリングですね。手元にないので何とか
入手したいところです。

松任谷正隆さんは元から裕福だったイメージありますが、車の件は知りませんでした。

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