珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

UNICORNさん宅、訪問

2015-05-25 07:25:29 | オフ会
このところ、オーディオ交流が続いていてなかなか記事をタイムリーに挙げられていませんでしたが、ようやく1週間ほどの差に縮まってきました。17日の日曜日、チューバホーンさんに段取りいただき、神楽坂のUNICORNさんのお宅を訪問してきました。高田馬場でチューバホーンさんと待ち合わせして、東西線で神楽坂へ向かいます。学生時代にはバイトの関係でよく使った地下鉄です。当時、飲んで横浜の自宅に帰れない時などは、江戸川橋の親戚の家に何度かお世話になりました。ちょっとした懐かしさを覚える界隈です。神楽坂に着くと、UNICORNさんが明るい笑顔で登場です。


まずは腹ごしらえです。神楽坂を飯田橋方面に下ったところにある広島焼きの「くるみ」です。美味しいお好み焼きにはビールが欲しいところですが、鑑賞に影響が出るのでここは我慢です。初対面のUNICORNさん、お仕事では私の会社ともつながっていたと聞き、世の中の狭さをまたまた感じた次第です。お腹を満たした後は、坂を上り返してお宅のあるマンションへ向かいました。ラテンの大洋レコード、カフェ、ジェラート屋さん、ハンバーガー屋さん等が点在してお洒落感満載。いい意味で神楽坂の印象が覆りました。これは都内の散歩コースになりそうな予感です。


あちらこちらで訪問記がアップされていますので、オーディオブログを見ている方ならば、このお部屋に見覚えがあるでしょう。お部屋の広さは6畳ほどでしょうか、壁には厚さ5cmほどの板が一面に張ってあり、響きが適度に抑えられて会話し易い空間となっていました。アンティーク置物の雰囲気がオーディオ機器と上手くマッチしていますね。無指向性のこのユニットの音を聴くのは、GRFさんの和室、椀方さんのリビングに続いて3度目になります。ただし、UNICORNさんはアナログ中心であること、ジャズ聴きであることが前のお二人と異なっています。新たな素顔を期待しながらの訪問でした。


UNICORNを導入した経緯、特にジャーマンフィジックスの社長とのやり取りなどを伺い、並々ならぬ思いでこのSPを導入されたことがわかりました。膨大なレコードのコレクションにも驚きました。この時代、デジタルを鳴らさないのは勿体ない気もするのですが、聴かれるジャンルがジャズ中心で、音の良いレコードがあるのですから納得できます。ジャンルは異なりますがバロック中心のIさんと同じだと思いました。お気に入りのレコード群をより良く鳴らすご努力の、結晶のようなシステムでした。私自身、UNICORNさんの年齢にはまだまだ年数が必要ですが、こんな風に締めくくれたらいいなと・・・。


送り出しです。上からLINN LP12(カートリッジはオルトフォンのSPU)、復刻版のマランツ7、是枝さんのシングルアンプ、です。シンプルです。パワーアンプの真空管はKT88をお使いです。詳しくはわかりませんが、厳しい耳で真空管を選別しているようでした。


過去に数度訪問されているチューバホーンさんから、センターポジションを終始譲っていただきました。クラシックから入り、ボサノバ、ジャズの流れでです。クラシックは全体の1/4くらいだったでしょうか。何せ、出てくる盤がいわゆる名盤のオリジナル盤ですから、垂涎の連続です。何か魔法の箱を開けているような感覚でした。事前に拙ブログの過去記事も読んでいただいたようで、所々に選曲のご配慮もいただき感激した次第です(余興含めて)。曲がりなりにも記事にした甲斐がありました。1枚1枚に解説やよもやま話を挟んでいただき、オフ会の進行の仕方についても勉強になりました。

名盤の数々を。こちらは現在でも取り上げられることの多い盤ですが、アナログで聴くのは初めてでした。ピアノの鮮度がまるで違います。某所でのガラスCDがこれに迫る音だとか。


こちらもヴァージョンによって音が違うとされてますね。アナログに比べるとCDはばらつきが少ないそうです。早速、チューバホーンさんからCDの推奨盤を教えていただきました。


チョンキョンファのブルッフ/ヴァイオリン協奏曲です。右は珍しい国内盤です。あどけない表情もレア盤ならではの愉しみです。UNICORNさん曰く、この国内盤は音で負けてないそうです。


ジャズも名盤/オリジナル盤のオンパレードです。実は初めて聴くモンクのソロ、惹かれました。


イパネマの娘のアストラッド・ジルベルトは、私のCDとは逆に右側から出てきました。ゲッツのかったるそうな吹きっぷりが、その後の米国でのライブで変わる様子も比較させていただきました。


拙宅でもよく聴くハードバップは手持ちのデジタル音源との差がわかりやすいです。フレディー・ハバード、カーティス・フラー、ウィントン・ケリー・・・個人的にはこの日のハイライトでした。


このドラムの出だしで、ああ、と思いました。


オーデォオのイベントでもよく取り上げられる盤ですが、私は未所有です。UNICORNさん、今でも聴くことが多いそうです。まずはCDでよさそうなバージョンを探してみたいと思います。


既にGRFさんの和室でも聴いていますので、部屋の大きさを意識させない音場再生は、ある程度予想していました。素晴らしいと感じたのは一音一音の鮮度感です。生々しく、実在感に富んでいました。クラシックも良かったですが、音の鮮度が、よりジャズにマッチしていると思いました。勿論、オリジナル盤の良さもあるのでしょうが、斯く鳴るべしと機器のみならず、セッティング、ルームチューニングを追求された結果なのでしょうね。パワーアンプは、音を聴かずに買われたとか。UNICORNさんの温和な人柄やニコニコ顔と、音づくりのぶれのなさ(自信)とのギャップが、印象に残りました。

以下、余興です。お気に入りの盤を持ち込んでと事前に連絡がありました。別路線でお茶を濁す手もあったのですが、ここは敢えて国内版のジャズ(ベニー・ゴルソン、ヘレン・メリル)をぶつけてみました。残念ながらベニー・ゴルソンの方は手離されたそうです。持ち込んだ国内盤は、この日聴いてきた音に比べると、ゴチャゴチャしています。比較できたのはヘレン・メリルの方ですが、国内盤の不自然に膨らんだ低音が気になりました。マスターの劣化に加えて、プレスの差、編集の副作用が加わります。オリジナル盤の高騰ぶりを踏まえると、当方のジャズはデジタルで行かざるを得ませんね。


最後はサプライズの八神純子です。こちらは奥様のレコードだそうです。UNCORNさんのお宅で邦楽を聴くのはチューバホーンさんも初めてだとか。ジャズでチューニングされている分、ドンシャリ感が出てしまうとはチューバホーンさんのコメントですが、私は聴かせていただいただけで満足しました。時々、奥様にもオーディオ装置を開放しているそうで、これも長く続けるコツでしょうか。


お宅を後にして最後は近所のカフェにて感想戦です。オーディオや音楽の話は沢山お部屋でしてきましたので、話題はどうしても人になります。クシャミされていた方が多かったはずです(笑)。UNCORNさんとはSNSが重なりませんが、こうして訪問できたことを嬉しく思います。取り次いでいただいたチューバホーンさんにも改めて感謝する次第です。比較的部屋の大きさが近いこともご紹介の背景にありました。オーディオは部屋の大きさには依らないこと、これだけは間違いないと思いますね。
コメント (4)
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