珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

2Hさんを訪ねて

2015-05-06 09:22:27 | オフ会
剣山登山の翌日も素晴らしい天候となりました。2Hさんとのサウンド交流は午後でしたので、午前中を桂浜見物に当てました。高知駅から桂浜まではかなり距離があるため、とさでんのバスで移動することとしました。バス停までの途中、はりまや橋の脇を通りました。こちらは平成10年完成とあるように、観光向けに作られた橋のようです。すぐ近くにある路面電車が通る、はりまや橋にしても、立派な姿を期待していると肩透かしの感が残るかも知れません。2Hさんとの会話でシンガポールのマーライオンの話が出ましたが、期待もほどほどに由来を知れればよし、とすれば、がっかり度合いも減ることでしょう。


桂浜のバス停を降り、案内に従って太平洋を見渡せる高台に登ると、有名な龍馬像があります。想像以上の大きさに驚きました。写真には映っていませんが、すぐ右隣には櫓が組んであり、1コインで龍馬の横顔を見ることもできます。横からですと随分と表情が優しくなります。私は熱心な龍馬ファンではありませんが、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」は10年ほど前に読みましたし、大河ドラマの「龍馬伝」も通年で見ました。およその生涯は頭に残っていますが、近くの記念館でざっとおさらいです。各方面へ宛てた手紙や、各方面から人物評を通じて、激動の生涯を再確認した次第です。


高台から階段を下って桂浜に出ます。絵になる光景ですね。急に波が高くなることもあり、海辺に近づかないようアナウンスがされていました。


土佐から見る太平洋、格別です。青が鮮やかですし、何より広いです。このような光景が龍馬の想像力を育んだのでしょうか。


桂浜から再びバスに乗り、高知駅で2Hさんと待ち合わせです。これまで訪問したオーディオファイルでは一番お若いと思われます。どのサウンド交流でも最初は緊張するものですが、落ち着きのある、それでいて話のしやすい方で安心しました。お昼はジャズ喫茶か海鮮系かの選択肢があったようですが、2Hさんにお任せして、後者のおらんく家へ。前日に続いてここは鰹の一択です。珍しい鰹のコロッケ定食をいただきました。アルコールもお勧めいただきましたが、ここは食べる方に専念です。土地柄か、高知はお酒を飲む機会が他の地域より多いそうです。


たたきも追加でオーダーしました。リーズナブルで美味しいランチの紹介、ありがとうございました。


食後、地元のオーディオ店、シキデンに寄り道しました。地方都市のオーディオショップの名前はネットや雑誌の宣伝でも拝見します。郡山、静岡、浜松、名古屋、岡山、広島、北九州・・・。高知だとまずはシキデンとなるようです。オーディオ愛好家が集まる場にもなっているようで、2Hさんも音源情報を得たり、人とのネットワークを築いたりと、活用している様子でした。東京や大阪に出るのが難しい分、逆に地元のオーディオ店を大事しているとも言えますね。フロアも広く立派な店舗構成に驚きました。この日はちょうどエアータイトのデモンストレーションをやっていました。


郊外の戸建てを借りている2Hさん、6畳の和室を確保してシステムを組まれていました。かつては平行法に取り組まれていた2Hさんですが、現在は45度の交差法にされています。滋賀のミネルヴァさんに続いてSPをきっちり内側に向けているお宅を訪問したことになります。音場表現に拘りを持たれているようで、GRFさんのブログ等を読み自身でトライされている様子でした。ラックを使うとSP間の空間を占めてしまうので、敢えて使わずに機器を床に展開されています。このことも音場形成にはプラスで効いてるとのことでした。映像もオーディオレベルの音で楽しめるシステムになっています。


お使いのSPはマジコのフロアスタンディング型のV3です。このところのオーディオショウで耳目を集めているSPの代表です。訪問先での視聴がようやく叶いました。V3自体は少し前のシリーズのようで、現在浸透している金属系部材のがっちりしたエンクロージャーのタイプとは異なります。アルミと木材のハイブリッドで、すっきりした音ながら温かみも含んだ音に聴き心地の良さを感じました。


SACD/CDプレイヤーはエソテリックのフラッグシップK-01です。ファイル再生もいずれはとお考えのようですが、まだディスク再生優位を感じられているとのことでした。これまでの多くの訪問の経験から、ディスク再生もファイル再生もきちんと取り組めば差がないというのが私の実感です。その意味では2Hさんが時勢に流されずに、ディスク再生に拘られていることを、とても好ましいと感じました。


オーディオデザインのプリアンプDCP-210です。音量調節はアッテネータ式です。


普段お使いのパワーアンプは、ソウルノートsa4.0です。偶々、別のアンプの貸し出し試聴の機会と重なったため畳の上にありますが、冒頭から終盤近くまではsa4.0を使いました。sa4.0自体はステレオアンプですが、2台をBTL接続してモノラルアンプとして使われています。チャンンル間のセパレーション向上やV3を鳴らすためのパワー確保に効いていると思われます。


聴かせていただいたCD群です。この他にも多数聴かせていただきました。2Hさんのコレクションは600枚以上とか。年齢は私とダブルスコアまでは開いていませんが、それにしてもお若にのによく集められていますね。ネットは勿論、オフ会やショップでの交流を通じて情報を集め、購入されたそうです。それでも8割ほどは初めて聴く音源で、私にとっては新鮮なプログラムでした。ちなみに嘗てドラムを叩かれていた2Hさん、オープニングは和太鼓でした。


途中でビジュアルの方も楽しませていただきました。ブルーレイプレイヤーの光出力をK-01に入力しているため、オーディオ再生と同じレベル感で音を聴けます(映像によってはハイレゾ相当もあります)。ハンクジョーンズのライブ映像@ブルーノート東京、小田和正と若手アーティストによるクリスマスライブに引きこまれてしまいました。映画のサラウンド音声を2Chで聴かせて?いただきましたが、映画が楽しくなるような臨場感でした。


交差法は部屋の長辺方向に広く配置できるので、狭い部屋でも広い音場を楽しめます。特にV3は背丈もあるのでSPとリスナーの距離という点でも利点があるように思いました。部屋を音で満たす方向は、私も好むところです。村上ポンタ秀一の30th記念アルバムを聴いて、志向の共通性を感じました。目(耳)を引いたのが低音の質です。冒頭の和太鼓で感じたのは密閉型の小気味よさですが、それに加えて量感も出ていました。挨拶代わりの和太鼓だけでなく、以後のプログラムでも低音への拘りを感じました。V3もハイエンドSPに対する先入観とは逆に、ほんのり温かみを感じる音で、こちらも好印象でした。

2Hさんはお若いながら、ご自身の耳を物差しにシステムを構築されている点が素晴らしいですね。お父様がやはりオーディオをやられていて、小さい頃から密閉型SPの音を聴かれてきたそうです。その2Hさんが密閉型を好まれているとは、食育ならぬ音育の恩恵ですね。ドラムの経験を活かした低音の追求、オーディオファンとの交流を通じたディスク収集、然りです。俄かにオーディオにのめり込んだ身としては、物差しの大切さを考えさせられました。

サウンド交流中に、かわいらいしいお子さんが度々入ってこられましたが、もう耳の教育は始まっているのかも知れませんね(笑)。2Hさんとは近々、拙宅でのサウンド交流が予定されています。セッティングの違い含めて楽しみましょう。気になる音源など、お持ちください。

※連休中はイベント続きで、随分昔に感じられる2Hさん訪問記、やっとアップできました。
コメント (4)
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