オスマン帝国覚書 2 『オスマン帝国の栄光』イスラム神秘主義教団とは(ドラマ、書物)
『オスマン帝国の栄光』(テレーズ・ビータル著)P.62「イスラム神秘主義教団」とは
スーフィズム(英: Sufism)(ウィキペディア)
タサウウフ(Taṣawwuf、アラビア語: الْتَّصَوُّف)
イスラム神秘主義とは、イスラム教の神秘主義哲学である。
アラビア語ではタサウウフと呼ばれるが、一般的に担い手であるスーフィー(アラビア語: صوفي Ṣūfī)に英語のイズムをつけたスーフィズム、またはイスラム神秘主義という呼称が使われている。
ただし、スーフィー達が「神秘」を特に掲げていたという訳ではない。
9世紀以降に生じた、イスラム教の世俗化・形式化を批判する改革運動であり、修行によって自我を滅却し、忘我の恍惚の中での神との神秘的合一(ファナー فناء fanā')を究極的な目標とする、一種の内面化運動である。
トルコにおけるスーフィー(ウィキペディア)
19世紀においてスーフィズムの一大中心地となったトルコでは、20世紀初頭、ケマル・アタチュルクらが欧化政策を推進するなか、トルコ帽とヴェールの着用を法律で禁止するなどという施策とともに、ダルヴィーシュ(スーフィー)であることは違法とされ、スーフィーの教団は強制的に解散させられた。
昨今でもトルコでのこの事情は変わっておらず、スーフィーの代表的な行法として知られるズィクル(独特の呼吸と留意をもっての読誦)の声が外部に漏れるとそれは警察への密告を招くことがあり、やはり代表的な行法であるメヴレヴィー教団の「セマー(旋回舞踏)」は観光客向けのショーという名目でのみ許されている。
白いスカート状の服を穿き、音楽に併せてくるくるくるくると回り続けることで神に近づくという儀礼で、1時間以上回り続ける。 その一方で、ダルヴィーシュという言葉は、大きな斧や托鉢用の鉄なべを腰にぶらさげて各地を遍歴し、友愛の絆をもって結ばれた、精神的ながらも屈強で勇敢な男たちというイメージをもって受け止められることが多く、「ダルヴィーシュの冒険」などという題名の絵本やアニメがそれを物語っている。