69: 『北斎漫画 1 江戸百態』
画 葛飾北斎
青玄社
見たものだけを書くのではなく,下調べをして描かれていたことがわかる。
やたら詳しい鳥居に驚く。
鳥山石燕
上の絵図を見て,思い出したこと…
民俗学関係の本では「サンカ」について書かれたものも多い。
山に住む民と、村人は、普段は交わることがほとんどない。
山に住むサンカは岩屋などの穴を住まいとする。
村人は祭儀の折り、山に住む民に農作物を持って、赤い漆塗りの器のセットを借りに行ったという。
「器を貸して下さい。」
とかなんとか,穴の外から言う村人。
内側からの返事は無い。
けして姿を見せることはないが、翌日には穴の外に器のセットをおいておいたという。
この器は漆塗りで、古くから山の民は漆の技術を身につけていたのだという。
以前何冊か読んだ民俗学関係の本を思い浮かべながら,天才というべき北斎をゆっくりと味わっていた。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
19世紀に西欧を怒涛のごとく巻き込んだジャポニズム-その波頭こそ、江戸末期から明治にかけて出版された絵手本『北斎漫画』だった。描きも描いたり、葛飾北斎の「すべて」といって申し分のない主題、モチーフ、描法が詰まった、全15編、総ページ970、およそ4000カット。
本シリーズは原本を人物に風俗(第1巻)
自然描写(第2巻)、想像の世界(第3巻)とテーマ別に完全収録したリメイク版。
クールジャパンの代名詞、いまや世界言語となった「MANGA」の原点がここにある。
【目次】(「BOOK」データベースより)
序 北斎に学ぶ/第1章 人物絵鑑/第2章 日常茶飯/第3章 動態活写/第4章 百具百景/第5章 北斎漫画を読む