乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

8月7日 今日は花の日 【や とみくさの花や やすらいの花や や とみをせはなまえ やすらいの花】

2011年08月07日 | 乱鳥徒然 Rancho's room.





     8月7日 花の日【や とみくさの花や やすらいの花や や とみをせはなまえ やすらいの花】





 8月7日

 今日は、花(87)の日



 



 梁塵秘抄口伝集巻第十四(その五)今様ラプソディ様より▼


 京洛中の貴い者もいやしい者も、市女笠をかぶり、絹の衣装にくるまって、上達部などの中からも参りつどう者がいて、物見遊山におよんだ。

 夜は松明のあかりをともして、みんなみんな遊び狂った。



花や咲きたる やすらい花や
花や咲きたるや やすらい花や
花や咲きたるや やすらい花や



や、富草の花や やすらい花や
や、富をせば祈まえ やすらい花や
や、富をせば御蔵(みくら)の山に やすらい花や
やァ、まかまで祈まえ やすらい花や
やァ、まるまで命をば やすらい花や
八千代の千代添えや やすらい花や
野狐の止めを祈まえ やすらい花や
やこのとそをやねのせき(原註:六字ゆともん) やすらい花や
やわ、しめて祈まえ やすらい花や
や、御厩殿(みまやどの)のせんや やすらい花や
や、去りなえ来なえ 矢取る麿もやすら
や、避けなえ唱え 焼いた麿もやすら

返唱

八坂妓は対に 取りたるなり
やたどり断つなり やよ、宵に来て
宵に来て 寝ましかわ
矢取り断たまし 矢取り断たまし
や、今争わで 寝なえましものを
いまわも出でて あなに設楽恋いん




花や咲たるや、やすらい花や
や、富草の花や、やすらい花や
や、富をせばなまえ、やすらい花や
や、富をせば、みくらのやまに、やすらい花や
や、あるまで、なまえ、やすらい花や
や、あまるまで、命をこわば、やすらい花や
や、千代に千代添えや、やすらい花や
や、この殿を、なまや、やすらい花や
や、この殿を、かぬのせきと、やすらい花や
や、祝しめて、なまえ、やすらい花や
や、御床殿(みととの)にせんや、やすらい花や
や、さけなえ、こまえ、や、とるまろもやすら
や、さけなえ、こなえ、や、ひくまろもやすら
や、さかこをたびに、とりたつなりや、宵に来て、
寝なましかばや、とりたたましや、たたましや、
いま争わで、寝なまし殿を、いま想い出て、あなしたら恋し



 



 また 折口信夫氏は『日本の古謡』の中で、したの部分を「花鎮めの囃子」として記している。

 やすらきたる、やすしや
 花や咲たるや、やすらい花や
 や、富草の花や、やすらい花や
 や、富をせばなまえ、やすらい花や
 や、富をせば、みくらのやまに、やすらい花や
 や、あるまで、なまえ、やすらい花や
 や、あまるまで、命をこわば、やすらい花や
 や、千代に千代添えや、やすらい花や
 や、この殿を、なまや、やすらい花や
 や、この殿を、かぬのせきと、やすらい花や
 や、祝しめて、なまえ、やすらい花や
 や、御床殿(みととの)にせんや、やすらい花や
 や、さけなえ、こまえ、や、とるまろもやすら
 や、さけなえ、こなえ、や、ひくまろもやすら
 や、さかこをたびに、とりたつなりや、宵に来て、
 寝なましかばや、とりたたましや、たたましや、
 いま争わで、寝なまし殿を、いま想い出て、あなしたら恋し



 



 や とみくさの花や やすらいの花や 

 や とみをせはなまえ やすらいの花




『日本民俗文学大系 7 演者と観客  生活の中の遊び』第二章著の三隅治雄氏は鉦・太鼓などをうちならしながら踊りは寝るものになっていたという。

    や とみくさの花や やすらいの花や 

    や とみをせはなまえ やすらいの花

 上は 次の意味

   「富草の花よ 忙しく散るな、ゆっくりしおくれ」

 富草は稲の花のことだそうだ。

 花を散らす元凶はこの世に恨みを残して死んだ御霊の仕業だと考えられ、「南無阿弥陀仏」の唱言奉った。


 元凶である怨霊を鎮送しようとしてうたい踊る形のもので、疫神・怨霊鎮送を目的とした念仏踊りであった。



         (『日本民俗文学大系 7 演者と観客  生活の中の遊び』

           第二章 民俗芸能の歴史的展開  129-130ページより)



    


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8月6日 夕方の大和を歩く   (7景)

2011年08月07日 | お出かけ



        8月6日 夕方の大和を歩く










              










 8月6日 

 夕方の大和を歩く

 時計を見たらきっかり一時間

 夕日が真珠のようだった

 

 いろんな鳥が飛び、

 ツバメはくるくると方向転換

 扇子舞踊や剣術にあるが

「つばめ返し」とはよくいったものだ。

 

 桜の木にサルノコシカケのようなキノコがびっしりとはえている。

 春桜のトンネルを楽しんだところ。

 他の木には葉がいっぱい。

 なのに、夏場 葉の落ちた桜の木二本にだけ、オレンジがびっしりとついていた。

 

 合歓の木に今も花が咲いていた。

 今年はつぼみから開花に至るまで、何度となく楽しんでいる。

 合歓の花は好きなのに、ねぶた(ねぷた)の由来を考えると眠くなってくる。

 そろそろ寝むろう……

 



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8月6日、再び軒下の厄よけ鰯と柊を見る  (2景) 奈良県 田原本にて

2011年08月07日 | 民俗考・伝承・講演



         八月、再び軒下の厄よけ鰯と柊を見る  (2景) 奈良県 田原本にて





 



 以前記録した六月、軒下の厄よけ鰯と柊(3景)

 朔日は田原本に行き、再び軒下の厄よけ鰯と柊を見る。

 鰯は若干茶色を増した感じがする。


 今までに節分以外でこういった光景は見たことが無い。

 実際はというと、京都市内で生まれ育った私には、節分でさえなじみが薄い。

 武藤先生のお話によると、奈良では一年中飾ったままに家も多くみられるという。

 関東では節分だけ飾るという。

 前回の記録で疑問に感じていたひとつが解決した。





                  2011年8月6日  奈良県 田原本町 


     






コメント (2)
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