ぼけヴォケ!

認知症患者と介護家族はいかにしてボケツッコミスキルを入手したか。
慢性骨髄性白血病発症。目指せ分子遺伝子学的寛解維持。

家訓。

2009-01-31 | Weblog
我が家の家訓は二条からなるらしい。
たまさか増えることもあるが、それはさておき。


家訓しょの1。

「男は愛嬌、女は度胸」

……誤字ではないのだからオソロシイ。
そして、それを実践しているおかんさまは、もっとオソロシイと思う。


家訓しょの2。

「どうせやらねばならぬことなら、せめて楽しめ」

いやいや逃げてたって、まあ、やらねばならぬことなら、せいぜい積極的にぶつかるがよいと言われても。
実践するとなるとムズカシイ。
そして、それを実践しているおかんさまは、けっこうエライと思う。

別宅。

2009-01-30 | Weblog
Booじーちゃ。は、デイサービスを利用している。
やることなすこと、おかんさまに叱られる我が家に比べ。
大勢のスタッフさんがちやほやしてくれるせいか。
腎臓のことを考え、薄味かつあまり代わり映えのしない我が家の料理に比べ。
バラエティに富んだお昼とおやつが出てくるせいか。
Booじーちゃ。は、デイサービスが大好きである。

このデイサービス、前日になると連絡をくれる。
「明日のデイサービスにお休みはないのか」とか。
「明日のお迎えの時間は何時頃です」とか。
きちんと、利用者が忘れることがないように気を配ってくれるのだ。


おかんさま「Booじーちゃ。明日は8時半にデイサービスのお迎えだって!」
Booじーちゃ。「ほーい」
おかんさま「Booじーちゃ。デイサービス楽しいかね」
Booじーちゃ。「楽しい」

…この会話、単なるオウム返しかと思うと、そうでもない。

次の日の朝…というか、四時半頃。
Booじーちゃ。(ぬーっと、寝ているおとんさまの顔をのぞきこむ)
おとんさま「なんだね!Booじーちゃ。」
Booじーちゃ。「別宅行きたいんで、靴出してくれませんやね」
おとんさま「別宅?!別宅なんてないわね、Booじーちゃ。」
Booじーちゃ。「んじゃ、本宅行きたいから」


いや、本宅も別宅もないから。


この世のことを仏教用語では、火宅ともいう。
今この時、火の回っている家に住んでいるように、この世とは苦しい所であり。
それゆえにあの世の到来が待たれるという意味なんだそうだが。
若いスタッフのねーちゃんたちに囲まれ、お風呂に入れてもらうのが嬉しいらしいBooじーちゃ。には。
そんな言葉はまだ当分無縁のようである。

ま、煩悩ありまくりだしねー。

かわい…

2009-01-29 | Weblog
朝食後の洗面所は渋滞である。
出勤準備とばかりに鏡の前を占領するあねうえどの。
ワタクシメはそれより20分ほど遅いので、おとなしく背後霊のようにあねうえどのに憑いてみる。
斜め45度ぐらいに立ち、あねうえどののメイクを見ながら歯を磨く。

なんとなく暇なので、歯磨きタイムはワタクシメのスクワット時間でもあったりする。
インナーマッスルを鍛えるとかで、腰骨を交互に左右に引き揚げる体操をしたりもする。


…今日もひととおりやったので。
ちょっと、口をすすがせていただきたいのですがあねうえさま。

あねうえさま(じじっと鏡の中のワタクシメを凝視)
ワタクシメ「……らに?」(なに、と言いたいが口の中が泡だらけ)
あねうえさま「いや、かわいso…もとい、かわいいダンスだなーと」

インナーマッスル体操は、腰を交互に左右に引き揚げる。
つまり、端から見ていれば。
クレヨンしんちゃんのごとく「腰をふりふり♪」しているように見えるわけだが。
……。
ちょっと待て。
今「カワイソウ」とか言いかけたやんけアンタ。

あねうえさま「しまった。つい本音が」


本音かい。
かわいそうとか言うなぁぁぁぁぁ!

報告。

2009-01-28 | Weblog
三度尾籠な話で恐縮だが。
本日も下のお世話ネタである。
そんなわけで。
今日分
冒頭に警告文つきである。
不快を感じるおそれがあるので、食事前の人、排泄物ネタが嫌いな人は読まないようにご注意を。
警告はしたかんね~。

ダイニングキッチンの横に、Booじーちゃ。の部屋はある。
トイレに行くには、ダイニングキッチンを抜けていくしかないのだが。
朝食を作るカウンターの向こうを、尿瓶を下げたBooじーちゃ。が通っていくのは、いささか食欲を減退させる光景でもある。
どうしようもないことだが。

たったかと朝食の準備を終え、Booじーちゃ。も、呼ぶ。
家にいる時は、家族全員で食事をとるのが我が家流である。

……まだトイレから出てきませんかそうですか。
なら、一声かけてさしあげましょう。

……なにやら、トイレの中から聞こえてくるんですが。

Booじーちゃ。「はい、Booですが。今日はこれだけ出ました」

……なにをやっておるんで?

Booじーちゃ。「便所の神様に報告しとるんだあね。これがおれの仕事!」


仕事って。
そんなもんを報告される神様というのも、なんだかめっさ憐れな気がする。

時にはこれを真夜中にやってくれやがるときがある。
とうとうと真夜中に大声でやられると、おかんさまの不機嫌度もさらに上昇するのである。
悪循環きわまりない。

真夜中の挑戦。

2009-01-27 | Weblog
昨日のネタにひきつづき、尾籠な話で恐縮だが。
本日も下のお世話ネタである。
そんなわけで。
今日分
冒頭に警告文つきである。
不快を感じるおそれがあるので、食事前の人、排泄物ネタが嫌いな人は読まないようにご注意を。
警告はしたかんね~。

Booじーちゃ。の夜中のお供は尿瓶である。
トイレに起きてくると、ありとあらゆる灯のスイッチをいれまくり。
うろうろと彷徨ったあげく、玄関から出て行こうとするのを防ぐためでもある。
ご丁寧にも常時二本完備されている。

だが、Booじーちゃ。は、なぜか、一本しか使おうとしないのだ。
「手が思うようにきかなくなってるから、二本にしなさい!」
と、おかんさまが言っても。
いや、言うからこそなのかもしれないが。


そして、真夜中に挑戦は始まる。
プロジェクト×のごとく、限界に挑む男。
尿瓶の口すれすれになるまでつめこむという。

だが、ご存じだろうか。
尿瓶の口とは、ゆる~く成形されただけのプラスチックの一枚板であり、ペットボトルよりはるかに漏れやすいということを。

男の限界に挑む(?)Booじーちゃ。
しかし、その行為は果てしなくはた迷惑なだけである。