進化と退化。

Booじーちゃ。が、しばしば脱走するようになった。
春になったせいで頭に花が咲くのか。
それとも暖かくなってきたから、外に出るのがおっくうでなくなったのか。

そのわりには、こないだ雪が降った日にも脱走してたよな……。


おかんさまはBooじーちゃ。の靴を三和土から上げ、服はタンスにしまいこんでいる。
外に出られないようにしてしまえば、脱走もできまいという考えなのだが。

靴がなければ長靴だろうがなんだろうがおかまいなしのBooじーちゃ。
最近は、ワタクシメのローファに目をつけたようだが、サイズが激しく違う。
履けるわきゃないっての。
おまけに、服はきちんとタンスからひっぱりだす。
徘徊がひどくなったぶん、つじつまあわせのように大脳の一部は機能が回復するのだろうか。


さりながら。
そのお着替えときたら。シャツの下にトレーナーを着こみ、パジャマのズボンの上にズボンを履いているのだから。
とんちんかんなことはあいもかわらず、なのであった。




お気が向いたらぽちっとなっとしてくだされ。
ブタもおだてりりゃきに…なります（何）

朝食の風景。

たいてい、朝食はおかんさまが作り始める。
ご飯が炊ける20分前には台所に立ち、料理を始める。
その10分後にはワタクシメも台所に下りてゆき、おかんさまの手伝いを始める。

一番遅くまで寝ているのはあねうえどのである。
低血圧と言い張っているが、Booじーちゃ。と、我が家の早起き最下位を張り合わなくてもよろしいのではなかろうか。
それに。
Booじーちゃ。は、場合によっちゃ、2時ごろに徘徊をかましてくれるのだから。
やっぱり、一番遅いのはあねうえどののようである。


弁当のご飯をつめているワタクシメに、おかんさまがおたまをつきだした。
おかんさま「味見て。ちょっと薄いと思わない？」

どれどれ。

手が塞がっているので首を突き出して、味見をしようとしたそのとき。


じゅっ。


おたまの柄で、頬を火傷しちまいました。


「あち、あちちちち！」と大騒ぎしていると、おとんさまが一言。


「……ヤキブタ？」


足踏んだろかー。（こめかみに怒りの四つ角）




お気が向いたらぽちっとなっとしてくだされ。
お手はしませんが。

トイレハイ。

Booじーちゃ。は、周期的に譫妄症状が悪化する。
どうも、ひどくなるのはウンコのたまりぐあいによるものらしい。
筋力もあちこち衰えているためか、もはや下剤や浣腸の助けを借りないと自力での排便も困難になりつつある。
出ていても気づくことさえできないのだが。


きばると、どこかの血管が切れるようになってしまったのか。
それとも、脳神経のニューロンがヒューズのようにトぶようになったのか。
以前はウンコが出てしまえば譫妄症状も治まっていたのだが、最近はその後も症状が続くようになってきた。


玄関の鍵をいじりだすBooじーちゃ。
三和土の上に、靴脱ぎ台を置いてあるので、靴も履かずに戸まで行けるからかと思いきや。

わざわざ三和土の上に下りて、鍵をいじっている。
靴下のまま。
当然、靴下が汚れる。
おかんさまがBooじーちゃの足を洗って、新しい靴下に履き替えさせ。
汚れた靴下を洗濯機に放り込んだ頃。

またもやBooじーちゃが鍵をいじり出す。
三和土に靴下のままで下りて。


コントなら笑いもしようが、主婦の立場じゃ笑えない。
叱りつけても、「ヤダーーーーーーーーーーーー」と絶叫する。
なみの子どもよりも始末に負えない。


大島弓子さんの「グーグーだって猫である」（映画化された方じゃなくって、原作のほうね）を読んでいたら。
大をなさる前からなさった後まで、猫がはしゃいで快挙をことほぐ様子が描写されていて、じつにほほえましかった。
Booじーちゃ。の譫妄も、「あれはトイレハイなんだから、快挙をことほいであげればいいんだ」と思い込めれば、きっとほほえましく！


なるわけがないっての。





お気が向いたらぽちっとなっとしてくだされ。
かみつきませんから。

繁忙期。

ただいま、仕事がぎうぎうである。


今の職場は五時半が定時なのだが。
来る人があまりにも多いということで、一週間は七時半まで延長することになった。
土日もきっちり五時半までお仕事である。


んが。
いっこうに、ワタクシメにはおよびがかからない。
「ローテーションですとか、もう決まりましたでしょうか」
と、係長のところへ訊きに行ったら。
「あ、うりゃ。さんはいいわ」


なんと、ワタクシメだけ休日出勤なし、残業なしのなしなしずくめである。
ありがたいのだがもうしわけなくもある。
机を並べて仕事をしている方々は、あまりのぎうぎうさによれよれしていることもあるのだから。
それとも、一月から働き出したばっかりだから、戦力とはみなされていないのか。


あのー。
ワタクシメ、猫の手程度には役に立ってますでしょーか。


隣の机の人「いやいやいや、すっごく助かってますから！もっと大変になったら、いろいろやってもらうから、今は力を蓄えておくってことで」


ふむ。
なら、猫の手レベルから、孫の手レベルぐらいにはなってますかな？


隣の机の人「…………」


その間はなんじゃい。


どーせ、痒いところにはまだ届かないよ、こんちきしょー（涙ッシュ）




お気が向いたらぽちっとなっとしてくだされ。
自爆はいたしません。たま～にうりゃ。が↑のように自爆ってますが。

桜さくら。

我が家の庭の桜は、ソメイヨシノではない。
桜前線とは無関係に、彼岸に入った直後からぽつぽつと咲き始めていたが。
どうやら、満開になったようだ。

仕事から帰ってきたときには真っ暗である。
玄関の灯りしか点いていないと、おかんさまが丹精している庭兼家庭菜園もものわびしい。
雨が降る日はなおのこと。


だが。たよりない光に照らされた桜があることで雰囲気が全く変わる。
家庭内夜桜というのもいいものである。
近くに、物干し台が置いてなければもっといいんだけどなー。





お気が向いたらぽちっとなっとしてくだされ。
一万回に一回くらいはびっくりどっきりメカが。（出ません。）