ぼけヴォケ!

認知症患者と介護家族はいかにしてボケツッコミスキルを入手したか。
慢性骨髄性白血病発症。目指せ分子遺伝子学的寛解維持。

日記。

2009-01-15 | Weblog
Booじーちゃ。の日記帳をおかんさまは今年も買った。
しかし、ご本尊といえば、ペンすらさっぱり持とうともせず、ひねもすうつらうつらしてばかり。

本人が書きもしない日記帳をなぜ買うのかというと。
おかんさまがBooじーちゃ。の観察日記兼健康チェック記録として使っているからだ。
しかし、Booじーちゃ。が、一つだけ日記につけることがある。
おかんさまに言われなければやらないが。

それは、ウンコの記録である。


もちろん、これには訳がある。
ウンコがたまってくると、Booじーちゃ。は、譫妄状態がひどくなるのだ。
「三十年以上も音信不通の友人が訪ねてきたから貸してあげるんだ」と、
麗々しくも床の間に尿瓶を置いてみたり。
「この帽子が道行く車の合図になっているんだ」と言い張り、
散歩に出たまま一本の電柱の脇から動こうともしなくなり。
不審者と見なされてパトカーに乗ってみたり。
高齢者虐待を疑われて、おかんさまが警察に呼びつけられてみたり。
(なんでも、Booじーちゃ。は、「おかんさまが立ってろと言ったから立ってるんだ」と言ったらしい。
えんえん五時間ぐらい、家族がいれかわりたちかわり、車まで持って行ったりして連れ戻そうとしたのだが。)

記録を取ることで、ひどくなる前に下剤を飲ませるなどの対応もできるのだが。
当然のことながら、いちいち他人のケツの穴など、誰も覗きたくはない。
そこで、Booじーちゃ。自身に、記録をつけさせるのだ。
結果、Booじーちゃ。の日記には、「五分目」「一割」など、なんだかよくわからない量が書き連ねられることになる。


おかんさまは、去年使っていたものと同型の日記帳を買った。
ご丁寧なことに、その表紙の色はゴールドである。
……ウンコ色やんけ。
コメント
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