ぼけヴォケ!

認知症患者と介護家族はいかにしてボケツッコミスキルを入手したか。
慢性骨髄性白血病発症。目指せ分子遺伝子学的寛解維持。

別宅。

2009-01-30 | Weblog
Booじーちゃ。は、デイサービスを利用している。
やることなすこと、おかんさまに叱られる我が家に比べ。
大勢のスタッフさんがちやほやしてくれるせいか。
腎臓のことを考え、薄味かつあまり代わり映えのしない我が家の料理に比べ。
バラエティに富んだお昼とおやつが出てくるせいか。
Booじーちゃ。は、デイサービスが大好きである。

このデイサービス、前日になると連絡をくれる。
「明日のデイサービスにお休みはないのか」とか。
「明日のお迎えの時間は何時頃です」とか。
きちんと、利用者が忘れることがないように気を配ってくれるのだ。


おかんさま「Booじーちゃ。明日は8時半にデイサービスのお迎えだって!」
Booじーちゃ。「ほーい」
おかんさま「Booじーちゃ。デイサービス楽しいかね」
Booじーちゃ。「楽しい」

…この会話、単なるオウム返しかと思うと、そうでもない。

次の日の朝…というか、四時半頃。
Booじーちゃ。(ぬーっと、寝ているおとんさまの顔をのぞきこむ)
おとんさま「なんだね!Booじーちゃ。」
Booじーちゃ。「別宅行きたいんで、靴出してくれませんやね」
おとんさま「別宅?!別宅なんてないわね、Booじーちゃ。」
Booじーちゃ。「んじゃ、本宅行きたいから」


いや、本宅も別宅もないから。


この世のことを仏教用語では、火宅ともいう。
今この時、火の回っている家に住んでいるように、この世とは苦しい所であり。
それゆえにあの世の到来が待たれるという意味なんだそうだが。
若いスタッフのねーちゃんたちに囲まれ、お風呂に入れてもらうのが嬉しいらしいBooじーちゃ。には。
そんな言葉はまだ当分無縁のようである。

ま、煩悩ありまくりだしねー。
コメント (2)
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