さて、前回お話したようなもくろみで、和田峠へのアプローチに、登山道を選択したわたくし。
実は、今回の和田峠オフは、シクロクロスの伍長さんをはじめてみなさまにお見せする機会でもありましたの。
ですからこれは、伍長さんのオフロード走破力を自慢したいという、幼稚な考えから、気軽に思いついたプランでもありました。
でもね、いっぽうでは、己の力量をかんがみて、大垂水越えはやめておこうと判断したのですよ。
八王子から藤野までを輪行することで、ちゃんと体力の温存をはかっていたのです。
↑藤野駅で伍長さん組み立て完了。いざ出発。
この時点では、元気いっぱいですから、頭の中はお花畑です。
「和田峠に陣馬山の登山道から登場したら、みんなびっくりするだろうなぁ~。ぐふふ、、、」と、いい歳をして、子供っぽい自己顕示欲に満ち満ちた想像をめぐらせる、愚かなわたくしでございます。。。(この後、とんでもない目に遇うとも知らず、、、)
いつもの裏和田の道(県道521号線)を和田峠方面へ進みます。
同じ下り電車から下りたハイカーの方々が、何組か歩いていらっしゃいました。鷹取山や、沢井経由で陣馬山に登るのでしょうか。藤野から陣馬山というのは、なかなか渋いコースでございます。
陣谷温泉の看板のところで、右折。ここから栃谷林道に入ります。
……で、ですよ。。。
栃谷林道に入って数百メートルで、、、はぁ~、、、激坂になるわけでございます~。
あっという間に10%越えでございます~。
わたくし、運動不足なうえ、体重増加、心肺脆弱、根性ナシ、、、と、悪い条件がオンパレードなものですから、もう、はやくも泣きが入ってしまうのでした。
柚子畑を過ぎ、しばらく行くと、ちょうどいい休憩所があって、冷たいジュースの販売があるのですが、、、いやいやいや、今日はまだまだ先が長いのですから、休んでいる暇はありません。
この休憩所、駅から歩いてきた登山者には、最初の休憩ポイントにちょうどいいと思うのですけれど、自転車人には、早すぎる休憩です(汗)
かろうじて休憩所の誘惑を振り切ったわたくしでしたが、その後はもう気持ちが続きません。
うり坊:「ご、ご、ご、伍長どの! ちょっと早いんですけど、わたくし、もうダメっぽいんですけど(汗)」
伍長さん:「なに? もうダメなのか! キサマ、何を考えておる!(怒)」
うり坊:「ごめんなさい、ごめんなさい、栃谷林道に入ってきちゃって、ごめんなさい(汗)
でも、ほんとにもうダメです~(汗) ひぃぃ~、もうダメ! 足着きまぁ~す!(汗)」
伍長さん:「あ、キサマ! 俺はまだ許可してないぞ! あっ! コイツ!」
はやくも命令を無視して、勝手に「押し」にスイッチする、わたくしでございます。
だって、12%以上の坂を、伍長さんのインナー36で上るなんて無茶ですわ。少佐のインナー34だって無理なのに、こんなヘニョピンつかまえて、どうしろというのでございましょう~(泣)
ズルズルと伍長さんを押しながら、アスファルトの斜面を上ってまいります。
①しばらく進んで、傾斜のゆるいところまで来たら、ちょっと乗る。
②すぐにまた、息が苦しくなり、下りて押す。
↑①と②を交互に繰り返しながら、少しずつ、上部を目指すわたくしでございました。
最奥部の「姫谷旅館」を過ぎたら、もう、限界。押しっぱなし人生に突入です。
↑写真だと、たいした事ない坂に見えますけれども、けっこうな激坂なのでございますよ~。
伍長さん:「キサマ、、、このペースで大丈夫なのか? まだ、栃谷林道だけでも半分くらいしか来ておらんぞ」
うり坊:「わかっておりますが、しかし、伍長どの。どうにもこうにも、坂がきつくて上がれません」
伍長さん:「しかし、おまえ、、、今、時速3km切っているのではないか? 日本陸軍では、小休止も含め時速4kmが平均歩行速度なのだぞ。強行軍ともなれば時速6kmだ。」
うり坊:「お許しください、お許しください。わたくしは、時速2.5kmが精一杯でございます~。」
伍長さん:「しかし、このままでは登山者にも抜かれるだろうが~!」
こんなやりとりをしながら、それでも立ち止まっているよりは、かろうじて前進するだけマシというような具合で、林道の奥深くへと進んで参ります。
時間はどんどん過ぎていく、、、焦るのでございます~。
ですが、天の助け! 標高を稼ぐに従って、しだいに林道は斜面をトラバース気味になってまいりました。
これなら、こいで行けそうです。
もう、時速7kmとか6kmとか、遅すぎて自転車とは思えない速度ですけれども、なんとかペダルを踏んで上り始めました。
↑大分、標高もかせいだ感じでございますよ。よい景色でございます。
ひとがんばりで、ようやく613mの林道最高地点に到達しました。
ここは、相模湖駅のすぐ裏手にある、与瀬神社から上がってくる登山道と、この上部の明王峠へ至る登山道が、林道と交差するところです。
↑こちらは、与瀬のほうへ続く下り道
↑そして、こちらが、これから伍長さんとともに、わたくしが登る登山道でございます。
ちょうど、若いご夫婦らしきお二人連れのハイカーが林道を通過するところでした。
「はぁ~、やっと林道まで来たか。ここまで来れば、稜線はすぐそこだよ。20分もあれば上れるだろう」
「ええ~、うそうそ。すごく急な上り坂じゃない。もっとかかるんじゃないのぉ~」
……と、こんな会話をなさりながら、明王峠へ続く登山道へ上って行かれました。
わたくしは心のうちでつぶやきます。
うり坊:「きっと、20分で着きますよ。わたくしだって、自転車さえなければ。。。」
伍長さん:「なにをブツブツ言っておる。さっさと担いで上らんか!」
うり坊:「ラジャー!」
えいやっ! と、伍長さんを肩に担いで、登山道に突入!
お、、、お、、、重た~!!!(汗)
しかも、足場が超わるいです。ズルズル滑り落ちちゃいます~(汗)
でも、今日はこのときのために、ビブラムソールの登山靴で来たのですからね!
うり坊:「ま、ま、負けるか~!」
伍長さん:「その意気だ、進め~!」
こうしていよいよ、林道走行から登山道へと、ステージを進めたのでございました。(つづく)
実は、今回の和田峠オフは、シクロクロスの伍長さんをはじめてみなさまにお見せする機会でもありましたの。
ですからこれは、伍長さんのオフロード走破力を自慢したいという、幼稚な考えから、気軽に思いついたプランでもありました。
でもね、いっぽうでは、己の力量をかんがみて、大垂水越えはやめておこうと判断したのですよ。
八王子から藤野までを輪行することで、ちゃんと体力の温存をはかっていたのです。
↑藤野駅で伍長さん組み立て完了。いざ出発。
この時点では、元気いっぱいですから、頭の中はお花畑です。
「和田峠に陣馬山の登山道から登場したら、みんなびっくりするだろうなぁ~。ぐふふ、、、」と、いい歳をして、子供っぽい自己顕示欲に満ち満ちた想像をめぐらせる、愚かなわたくしでございます。。。(この後、とんでもない目に遇うとも知らず、、、)
いつもの裏和田の道(県道521号線)を和田峠方面へ進みます。
同じ下り電車から下りたハイカーの方々が、何組か歩いていらっしゃいました。鷹取山や、沢井経由で陣馬山に登るのでしょうか。藤野から陣馬山というのは、なかなか渋いコースでございます。
陣谷温泉の看板のところで、右折。ここから栃谷林道に入ります。
……で、ですよ。。。
栃谷林道に入って数百メートルで、、、はぁ~、、、激坂になるわけでございます~。
あっという間に10%越えでございます~。
わたくし、運動不足なうえ、体重増加、心肺脆弱、根性ナシ、、、と、悪い条件がオンパレードなものですから、もう、はやくも泣きが入ってしまうのでした。
柚子畑を過ぎ、しばらく行くと、ちょうどいい休憩所があって、冷たいジュースの販売があるのですが、、、いやいやいや、今日はまだまだ先が長いのですから、休んでいる暇はありません。
この休憩所、駅から歩いてきた登山者には、最初の休憩ポイントにちょうどいいと思うのですけれど、自転車人には、早すぎる休憩です(汗)
かろうじて休憩所の誘惑を振り切ったわたくしでしたが、その後はもう気持ちが続きません。
うり坊:「ご、ご、ご、伍長どの! ちょっと早いんですけど、わたくし、もうダメっぽいんですけど(汗)」
伍長さん:「なに? もうダメなのか! キサマ、何を考えておる!(怒)」
うり坊:「ごめんなさい、ごめんなさい、栃谷林道に入ってきちゃって、ごめんなさい(汗)
でも、ほんとにもうダメです~(汗) ひぃぃ~、もうダメ! 足着きまぁ~す!(汗)」
伍長さん:「あ、キサマ! 俺はまだ許可してないぞ! あっ! コイツ!」
はやくも命令を無視して、勝手に「押し」にスイッチする、わたくしでございます。
だって、12%以上の坂を、伍長さんのインナー36で上るなんて無茶ですわ。少佐のインナー34だって無理なのに、こんなヘニョピンつかまえて、どうしろというのでございましょう~(泣)
ズルズルと伍長さんを押しながら、アスファルトの斜面を上ってまいります。
①しばらく進んで、傾斜のゆるいところまで来たら、ちょっと乗る。
②すぐにまた、息が苦しくなり、下りて押す。
↑①と②を交互に繰り返しながら、少しずつ、上部を目指すわたくしでございました。
最奥部の「姫谷旅館」を過ぎたら、もう、限界。押しっぱなし人生に突入です。
↑写真だと、たいした事ない坂に見えますけれども、けっこうな激坂なのでございますよ~。
伍長さん:「キサマ、、、このペースで大丈夫なのか? まだ、栃谷林道だけでも半分くらいしか来ておらんぞ」
うり坊:「わかっておりますが、しかし、伍長どの。どうにもこうにも、坂がきつくて上がれません」
伍長さん:「しかし、おまえ、、、今、時速3km切っているのではないか? 日本陸軍では、小休止も含め時速4kmが平均歩行速度なのだぞ。強行軍ともなれば時速6kmだ。」
うり坊:「お許しください、お許しください。わたくしは、時速2.5kmが精一杯でございます~。」
伍長さん:「しかし、このままでは登山者にも抜かれるだろうが~!」
こんなやりとりをしながら、それでも立ち止まっているよりは、かろうじて前進するだけマシというような具合で、林道の奥深くへと進んで参ります。
時間はどんどん過ぎていく、、、焦るのでございます~。
ですが、天の助け! 標高を稼ぐに従って、しだいに林道は斜面をトラバース気味になってまいりました。
これなら、こいで行けそうです。
もう、時速7kmとか6kmとか、遅すぎて自転車とは思えない速度ですけれども、なんとかペダルを踏んで上り始めました。
↑大分、標高もかせいだ感じでございますよ。よい景色でございます。
ひとがんばりで、ようやく613mの林道最高地点に到達しました。
ここは、相模湖駅のすぐ裏手にある、与瀬神社から上がってくる登山道と、この上部の明王峠へ至る登山道が、林道と交差するところです。
↑こちらは、与瀬のほうへ続く下り道
↑そして、こちらが、これから伍長さんとともに、わたくしが登る登山道でございます。
ちょうど、若いご夫婦らしきお二人連れのハイカーが林道を通過するところでした。
「はぁ~、やっと林道まで来たか。ここまで来れば、稜線はすぐそこだよ。20分もあれば上れるだろう」
「ええ~、うそうそ。すごく急な上り坂じゃない。もっとかかるんじゃないのぉ~」
……と、こんな会話をなさりながら、明王峠へ続く登山道へ上って行かれました。
わたくしは心のうちでつぶやきます。
うり坊:「きっと、20分で着きますよ。わたくしだって、自転車さえなければ。。。」
伍長さん:「なにをブツブツ言っておる。さっさと担いで上らんか!」
うり坊:「ラジャー!」
えいやっ! と、伍長さんを肩に担いで、登山道に突入!
お、、、お、、、重た~!!!(汗)
しかも、足場が超わるいです。ズルズル滑り落ちちゃいます~(汗)
でも、今日はこのときのために、ビブラムソールの登山靴で来たのですからね!
うり坊:「ま、ま、負けるか~!」
伍長さん:「その意気だ、進め~!」
こうしていよいよ、林道走行から登山道へと、ステージを進めたのでございました。(つづく)