今日の東京地方は、暑かったですね~。
いえ、、、その、、、わたくしの住む八王子の場合、
東京の基準値にしていいのかどうか判断に迷いますが。。。
* * *
昨日は、初秋のような爽やかな空気のなか、小仏峠の往復を
遂行したわたくしでした。
もちろん、下りの途中では、珈琲専門店・ふじだな で、
おいしいアイスコーヒーをいただきました。
そして本日。
灼熱の太陽が照りつける、残暑の本日。
仕事もそこそこに、わたくしは、またも小仏峠方面へ向かいました。
なぜ、今日にかぎって、「方面」か、、、
それは、今日は、途中から道を分けて、城山の山頂に続く林道を上ってみようと
たくらんでいたからです。
いつものように、西浅川の信号のところで20号を左折して、
小仏方面への都道へ入ります。
アップダウンを繰り返しつつも、少しずつ標高を上げていき、
珈琲専門店・ふじだな の前を通過。
ふじだなの先、きつい右カーブを曲がる途中あたりに、
城山へ向かう登山道の分岐点があるのです。
わたくしは勇敢にも、この道へとルートをとったのです。
もうまったく、、、勇敢というか、無謀でした。。。
この道は、車道ではなくて、林道、、、それも、限りなく登山道に近い
林道でした。
もちろんダートです。
山道なので、とがった岩がゴロゴロしています。
出合から100mくらいの地点で、すでにわたくしは後悔していました。
斜度はきついし、道は荒れています。
さらに致命的なことに、わたくしのMTBのタイヤは、スリックでした。
ものすごくゆっくりなら、なんとか上れる坂なのですが、
下りのことを考えると不安になります。
しかたなく、途中で向きをかえ、今来た道を分岐まで
戻ることにしました。
しかし! 恐れていた通りのことが!
スリックタイヤは、ものすごく滑ります。
ブレーキを握っていても、ザザーっと横滑り。
しかも、わたくしのMTBはフルサスではありません。
ハードテールなのでございます。
おまけにスリックタイヤです。
わたくしは顔面蒼白。
ドカッ、バキッ、ズササーッ、ボコッ、ベキベキ、、、
もう、何の音なのか、どこの音なのかもわかりませんが、
とにかく、大変なことになっております。
ですが、さっきの都道との分岐まで戻らないことには、
どうしようもありません。
わたくしは、悲鳴を上げるMTBをなだめすかしながら、
なんとかデコボコの山道を降りました。
* * *
自転車をチェックすると、とくにどこも壊れた箇所はないようです。
ほっとします。
えらいぞ! GT! よくやった!
GTが意外にも丈夫なのに気をよくして、わたくしは、またも
よからぬことを考え付きました。
今度は、北高尾山稜の関場峠に続く、小下沢林道を登ってみようと
思ったのです。
しかし!これがまた!
ほんの少し坂を登って、中央高速道路の下をくぐったとたんに、
またダートです~(泣)
林道だから、未舗装なのは当然なのかもしれませんが、
けっこう細い道になります。
すぐ左側に、小下沢が流れ、なかなか雰囲気のよい道ではあるのです。
しかし、登山者ひとり見当たりません。
林道は、山に向かって、どこまでも続いていきます。
わたくしは、怖くなってきました。
(こんなところで、もしも、、、もしも、、、変質者の人とかに
出くわしたら、どうしよう!)
こんな山奥の林道には、変質者の人もいないと思いますが、
しかし、、、万が一ということもあります。
道はどんどん山の奥へと続き、わたくしもどんどん進んでしまいます。
すると、前方に、小さな人影が!
成人男性です。
最初は、登山者かと思いました。ところが、ザックを背負っていません。
ザックがないどころか、手ぶらなのです。
わたくしの恐怖は頂点に達しました。
(こんな山奥の林道に、手ぶらの人が歩いているなんて。。。
もしかして、あの人は、変質者の人なんじゃないか。
そのターゲットは、この道に入ってくる女性ハイカー
なのではないか。。。)
もう、ダメです。
わたくしは、高速回転で自転車の向きを180度かえて、
必死にペダルをこいで逃げました。
ダートとはいえ、下り坂ですから多少スピードは出ます。
(でも、もしかして、変質者の人が元・陸上部の選手だったら
追いつかれてしまうかもしれない)
人間、逃げているときには、ありえないことを連想してしまうものです。
わたくしは必死にペダルをこぎました。
しばらく進んで、後ろを振り返ると、追ってくる様子はありません。
(あー、よかった。あの人は、変質者の人じゃなかったんだわ。
きっと、林道を散歩していただけなんだわ。。。
疑ったりして、申し訳ありません。。。)
わたくしはようやく落ち着きを取り戻しました。
そして、ふと、足元を見ると、、、、
自転車も、自分の足も、ドロだらけです。
そういえば、林道にはいくつもの沢が流れ込んでいて、
あちこちに小さな小川ができていたのでした。
逃げるのに必死で、メチャクチャに走ってきたものですから、
ドロを跳ね上げて、こんなに汚れてしまったのです。
しかしまあ、、、汚れるくらい、どうということもありません。
変質者の人に出くわすことに、くらべれば。。。
わたくしは、気を取り直して、都道の分岐へと急ぎました。
* * *
小仏峠への都道は、通いなれたいつもの道です。
このときも、特に大バテするということもなく、峠に到達いたしました。
来た道を、いっきに下ります。
いつも思うことですが、登るときには時間も体力もとられる坂道ですが
下るのは一瞬でございます。
今日も、あっという間に、国道20号の分岐まで下ってしまいました。
この交差点には、ちょうどいい具合にコンビニがあります。
今日は、たくさん走ってボトルの水もなくなってしまいましたので、
750ccのスポーツドリンクを買いました。
半分はその場で飲んで、残った分は、ボトルに入れたわけですが、、、
ここで、また、わたくしのよからぬ考えが、、、
(あとは家に戻るだけなのに、ボトルいっぱいのスポーツドリンク、、、
もったいないなぁ。。。大垂水峠でも往復しようかしら。。。)
私の両脚が、(やめなさい、よしなさい)と言っています。
ですが、城山と小下沢のダート道を走ったわたくしとしては、
きれいに舗装された国道20号の峠など、
どうということもないと思えてしまったのでございます。
とにかく、ゆっくり往復することにしました。
大垂水峠への傾斜は、小仏峠にくらべれば、距離が長い分、
ずっと楽なのです。
そうです。。。大垂水峠は、距離が長いのです。
太陽が照りかえす、午後1時、、、
暑いです。暑すぎです。
それでも、いつかは着くだろうという、たるんだ気持ちで
ペダルをこいでおりました。
すると、その時、、、
シャーッという音と同時に、ハヤブサのような勢いで、
わたくしを抜き去っていく、1台のロードレーサー。
速いです! 腰を高々と持ち上げて、ダンシングで登ってゆきます。
(かっこいい~!)
わたくしは、ヨタヨタとペダルをこぎながら、
心の中で拍手喝采を贈りました。
ん? あのジャージ、、、
あのオレンジベースの、ハデハデなジャージ。。。
どこかで見たことあるぞ。
どこだっけ?
わたくしの海馬くんがめずらしく稼動します。
(あ!ショップAのチームジャージ!)
そうです! そのロードレーサーの人が着ていたジャージは、
バンビちゃんのいるショップAのチームジャージだったのです。
(じゃ、じゃ、もしかして、さっきの人は、バンビちゃん?)
わたくしは、バタバタとペダルをこいで、なんとかスピードを
上げようとあがきますが、オレンジジャージの若者は、
どんどん小さくなっていきます。
(うむ~。。。バンビちゃんだろうか。。。。)
追跡を諦めつつも、わたくしは、しつこく考え続けました。
後ろ姿だけでは、識別できるわけもないのでした。。。
それに、あのショップには、わたくしが知っているだけでも
4人の店員様がいらっしゃいます。
その誰もが、自転車乗り特有の痩せ型の若者です。
さっきの人が、どの店員様であってもおかしくありません。
それにしても、ショップAのバンビちゃんや、ボクちゃんたちが、
大垂水峠なんかに、自転車に乗りに来るでしょうか?
謎は深まるばかりです。
そうこうしているうちに、ようやくわたくしも峠に到着です。
これだけ走れば、満足です。
わたくしは、大垂水峠から高尾方面へと引き返し、
無事、家へと戻ったのでした。
総走行距離は、33.6kmでした。
山道だと、意外と距離が伸びないモンですね。。。