2015年10月16日 金曜日。
昭島アウトドアヴィレッジの中にあるエイアンドエフで、私が突如としてヒルバーグのウナというテントを購入してしまった経緯を、アーカイブとして残しておこうと思います。
事の始まりは、友人Kが、ヒルバーグのアラックというテントを購入したことであります。
ヒルバーグというのは、スウェーデンのテントメーカーでありまして、北欧っぽい質実剛健さと合理性を併せ持ち、優れた製品を世に送り出している会社です。
特筆すべきはその生地で、なんと加水分解しない!という夢のようなセールスポイントを備えたテントなのです。
ヒルバーグのテントに使われている生地は、ケルロン(Kerlon)という特殊なもの。←名前が可愛い!
日本製のほとんどのテントは、ナイロンにポリウレタン加工を施したもので、経年劣化による加水分解は避けられないのでありますが、ケルロンは[シリコンコーティングリップストップ生地]というもので、ポリウレタン加工していないため、加水分解を起こさないということなのです。
このケルロンという化学繊維にベタ惚れした友人Kは、ヒルバーグのテントに対する好感度を上昇させておりました。
そんな折、9月のシルバーウィークに、私たちは八ヶ岳東麓にある駒出池キャンプ場というところへ出かけました。
(写真は、8月に撮影したものです)

このキャンプ場は、8月のお盆にも泊まったのですが、場内に点在するシラカバと、アメニティの素晴らしさにファンになり、9月のシルバーウィークにも再び訪れてしまった、、、というわけなのです。
しかし、シルバーウィークはお盆以上の大混雑。
区画サイトはすべて満員御礼で、フリーサイトも隙間なくビッシリとテントが張られていました。
このキャンプ場は、なぜか小川テントの利用者が多いという、ちょっと変わった傾向があります。
ファミリー向きのオートキャンプ場のテントというと、まずは、コールマン、そしてスノーピーク、ロゴス等々が定番ですが、このキャンプ場は、小川テントとスノーピークの勢力がほぼ均衡しているのでした。
八ヶ岳へハイキングに行く人が多いので、ふつうに山用のテント(ステラリッジとかニーモ)なども数多く見られます。
そんななか、ひときわ、異彩を放っているテントを発見、、、
それが、ヒルバーグのナマッジだったのです。(ナマッジは現行モデルではないので、リンク先はケロンです。)
ヒルバーグ社を象徴するトンネル型テントは、その形といい、雰囲気といい、スノーピークや小川テントとは一線を画していました。
過酷な環境での使用を想定して設計されたデザインは、高規格キャンプ場にはいっそ不適合と思われるほどの厳しさです。
これが、あのヒルバーグのテントか、、、
友人Kの瞳に、物欲の焔が灯ったのを私は見過ごしませんでした。。。
そんなことがありまして、、、八王子に帰ってきてから、友人Kは、毎日毎日、オンラインのヒルバーグのカタログページを眺めては、うっとりと瞳を潤ませるようになったのでございます。
しかも、仕事の帰りに、用もないのに近所のWILD-1に足を運び、中2階のテントコーナーに並ぶヒルバーグのテントやタープに、熱い視線を送る、、、というありさまです。
私は静かに悟っていました。
これは時間の問題だ、と。
友人Kという男は、たとえ明日食べるお米がなくても、テントだけは買う男です。
実は、すでに我が家が保有しているテントの数は、、、ここに記載することは憚れられるほどなのです(汗)
そんな友人Kに、唯一ブレーキをかけていたのが価格でした。
ヒルバーグのテントというのは、非常に高価な品物です。
自転車の世界では、よく、ひと財産を表す単位として、1デローザ、2デローザ、、、などが用いられますが、、、
テントの世界では、1ヒルバーグなのです。
ちなみに、1ヒルバーグを円に換算しますと、だいたい10万円。
ヒルバーグのテントは、大きさや形によって価格もまちまちですから、会話では「ケロンは、1.5ヒルバーグだから、、、」と、このように使用されるわけですね。
観察するところ、友人Kは、アラックという2人用ドーム型テントを欲している様子。

↑これじゃ、わからないですよね~(汗)
自分のウナたんの写真はたくさん撮りましたけど、友人Kのアラックに特に関心がなかったので、このボンボリみたいな写真しかありません。
なぜなら、WILD-1の中2階に行くたび、棚に1つだけあるサンド色のアラックを、毎回、毎回、穴があくほど見つめていたからでありまして、、、
しまいにはその熱い視線でアラックから煙が上がるのではないか、、、と、心配になるほどだったからなのです。
WILD-1で不良在庫となっているこのサンド色のアラック、、、実は非常に珍しい品物です。
ヒルバーグのテントといいますのは、イメージカラーのグリーンと、エクストリーム感ただようレッドは定番ですが、サンドは人気がないようで、店頭に並ぶ数はあまり多くないようなのです。
山岳テントは、わざと目立つように派手な色を採用することが多いですが、このヒルバーグのサンドはスウェーデン軍御用達の色で、軍用にあえて目立たない色になっている、とも聞いたことがあります。
でもその地味~な感じが、、、ヒルバーグなのに、びっくりするほど地味~な感じが、友人Kの心をがっちり掴んで離さないらしい。。。
仕様は2人用ですが、これをソロで広々と使って、楽しいソロライフをエンジョイ!という目論見のようです。
ですが、先ほども申しましたとおり、ヒルバーグのテントは、たいへん高価。
うっかり触手を伸ばそうものなら、「100年早いわっ」とライトセーバーで触手ごと切り落とされてしまうかもしれません。←誰に?
逡巡する友人Kを観察しつつ、私はじっと、その時を待っていたのでありました。
そして、ついに、その時がやってまいりました。
ある昼下がりのこと、、、
「WILD-1多摩ニュータウン店に電話して、店頭のアラックを取り置きしてもらうよう頼んでください」
との指令が、友人Kよりメールで下されたのであります。
このメールに対して、私の返信は、ただ1行。
「きさまは、本当にスゴイな」
私は通常、友人Kのことを、きさま呼ばわりすることはございませんが、、、このときばかりは、あまりの衝撃に、つい口をついて出てしまったのでありました。
ヒルバーグのアラックを手にするとは、、、
スーパーコルサのときも、同じように思ったものだが、、、
友人Kよ、自転車パルよ、、、きさまは、本当にスゴイな。。。
(つづく)