乗鞍岳への自転車道

40歳で突如、自転車乗りになろうと発心して早15年。CAAD9少佐と畳平へ駆け上がる日はくるのでしょうか。。。(汗)

火の玉坊や

2007年08月31日 | 自転車

またまた更新をサボってしまいました。

申し訳ございません。。。

日本列島が酷暑に見舞われていた先週まで、ありがたいことに、

お仕事をたくさん頂戴しておりました。

お仕事がキャパシティの限界に達し、たいそう危機的な状況に陥りますと、

短時間の睡眠(20分くらい)を細かくとりながら、PCに向かう日々が続きます。

そのような過酷な日々の真っ只中、寝不足で意識も朦朧とする身体にムチうって、

猛暑の八王子から酷暑の甲府へ出かけなければならない日がございました。

その日の甲府の予想気温は38℃。

ただでさえ、上のまぶたと下のまぶたがくっつきそうな状況で、

ワイナリーでワインの試飲をするという、有り得ない被虐プレイでございます。

ふだん、貧乏なゆえ、いかにも体に悪そうな安ワインしか飲めないわたくしは、

体のことも忘れて、ここぞとばかり試飲しまくってしまうのでした。

なんという、あさましい根性でございましょうか。。。

こうしてわたくしは、寝不足で弱っているのか、単なる酔っ払いなのか、

どちらともいえない人に成り下がったのでした。

それはともかく……

その日のランチは、笛吹川フルーツ公園という施設の中にあるホテルで、

緊張のフレンチ・フルコースをいただいたのでございますが、

この公園が広がる丘陵地のあたりは、甲府盆地を眼下に見下ろし、

遠方には南アルプスや富士山も望まれるという、なかなかのロケーションだったので

ございます。

自転車で走ったら、さぞかし気持ちよさそうなのでした。

それを、食事中、つい、ポロリと口に出してしまったところ、お隣に座っていらした奥さまが

「え? 自転車? アナタ、自転車がお好きなの?」と、追求なさるものですから

わたくしはついつい、CAAD9少佐のことを白状してしまったのです。

すると、その奥さまが仰ったのです。

「……そう。。。でも、まさか……、あの、ヘンテコな帽子は、かぶっていないわよね?」

ヘンテコな帽子って……サイクルキャップのことではございませんのよ。

ヘルメットのことでございますの。わたくしは勇気を出して申し上げました。

「ヘルメットですか? やはり、安全のためにも、かぶっておりますわ。。。それが、なにか?」

その瞬間、お隣の奥さまのお顔が、さっと青ざめたのでした。

「アナタ……まさか、火の玉坊やになっていらっしゃるの?」

火の玉坊や?!

な、なんのことでございましょう~、オロオロ…

そのような単語、わたくしは、初めて耳にいたしましたわ~。

火の玉坊や……火の玉坊や……火の玉坊や!!!

た、たしかに! あの独特なヘルメットは、火の玉のようでもございます。

な、なるほど~。世間一般の奥方様は、自転車人を評して、「火の玉坊や」と

呼称しているのでございますね。

わたくし、初めて知りました。初めて認識いたしました。

その奥さまのおっしゃることには、クルマの運転中、ローディを見かけると、

「あ、アナタ、あそこに火の玉坊やがいるから、気をつけて」

「チッ ジャマだな。まったく、最近やたらと火の玉坊やが出没するなぁ」

……と、かような会話が、車中で交わされるということなのです。

わたくしは、どちらかというと、自分が「火の玉坊や」になっているタイプでございますから、

ドライバーの方々に、かようにウザがられているとは存じませんでした。

まして自分が、「火の玉坊や」というカテゴリーに所属していたなんて、

まったくイメージできませんでしたわ。

このブログをたずねてくださる方のほとんどは、自転車好きでいらっしゃるかと

存じ上げます。

つまりは、「火の玉坊や」さまの集合体。

みなさまも、わたくしも、「火の玉坊や」。

お先にどうぞ、ありがとう。わたし親切、彼うれし。

ああ、「火の玉坊や」よ、どこへ行く……


八王子の夏

2007年08月12日 | 日常

唐突でございますが、東京にお住まいの方は、「八王子」というと、盆地で暑い……

というイメージがあろうかと存じます。

事実、JR八王子駅の周辺というのは、夏は暑いですし、冬は寒い……という、

山梨県甲府市みたいな気象条件なのでございます。

ですけれどもね……暑さというのは、温度計の数値だけでは測れないものでございます。

体感温度……というのが重要なのでございます。

八王子の夏は、確かに暑いのでございますけれども、

23区と比べますと、わりと快適な暑さでございます。

ここからはお国自慢になりますので、自慢話など聞きたくないわい!という方は

読み飛ばしてくださいませね。おほほ。。。

やはり、以前わたくしが住んでいた23区に比べますと、八王子は圧倒的に人口密度が

低いですし、エアコンや自動車の排気などの熱風排出量が少ないということなので

ございましょう。……ここで、「23区」としたのは、ですね。。。

「杉並区新高円寺界隈」なんてエリアを限定してしまいますと、今現在、高円寺に

お住まいの方が、お気をわるくされますでしょう?

だって、奥さま、聞いてくださいまし!

高円寺ってところは、ホントに暑いんでございますよ~。

あらら……八王子の自慢話をするつもりが、そこはかとなく、

高円寺のネガティブ・プロモーションしてしまいました。申し訳ございません。

高円寺も、駅周辺がトシュツして暑いのでありまして、駅から離れた

善福寺川に近いあたりは、もう少し過ごしやすいのかもしれません。

と、とにかく、高円寺に限らず、都心部は実にお暑いのでございます。

とにかく、ビルというビルにエアコンの室外機があるのですから、

街をあげて熱風を製造しているようなモノでございます。

先日も、クライアントさまとのお打ち合わせで神保町へうかがったのでございますが、

あまりの暑さにクラクラしてしまいました。

いつも、高尾山が放出するマイナスイオンを存分に吸っているからでしょうか。。。

なにやら、酸素までが薄いような気がして、呼吸困難な感じになってしまいました。

せっかく都心まで出てきたので、帰りに新宿の伊勢丹でも寄って、八王子では

入手できない品物を調達してから帰ろうと思っておりましたのに、

「もう、こんな空気のわるい所には1分でも長居をしたくない!」という気分になってしまい、

打ち合わせが終わるやいなや、一目散に高尾に逃げ帰ってしまったのです。

そうして、電車が多摩川を渡ったら、とたんに気持ちがすぅ~っと楽になったのでした。

……高尾に引っ越してきて、2年と半年……八王子の夏も3度目でございます。

そのわたくしが申すのでございますから、八王子は……八王子は……そりゃ、暑いです!

暑いですけれども、都心に比べたら、ずっと過ごしやすいのです。

ですからね、「どちらにお住まいですか?」と訊いておいて、わたくしが「八王子です」と

答えたとたん、いかにも気の毒そうな顔をするのはよしてくださいませ~。

そのたびにわたくし、「そ、それは誤解ですわ!」と慌てふためいてしまい、

「え? 何が?」と、話がかみ合わないことになってしまうのですわ~。

八王子の夏は暑いです。ええ、それは否定いたしませんの。

ですが、都心部に比べたら、ずっと過ごしやすいのです!(同じコトを三回も言ってますが……)

お願い! 信じてくださいまし~!(必死)

それを裏付ける記録を、洋泉社ムック「東京異常気象」(首都大学東京教授・三上岳人監修)

のp40~41に発見いたしました。

それによりますと、多摩・八王子エリアは、昼間の気温は高いけれど、夜から明け方に

かけての気温は、「内陸性気候」の影響で下がるため、熱帯夜が少ない……と、書かれて

いるのでございます。

2004年のデータでございますが、千代田区大手町の最高気温が39.5℃だった日の

八王子の最高気温は37.8℃……

同日の最低気温を比べてみますと、千代田区大手町が30.3℃なのに比べ、

八王子は24.5℃と、大きな隔たりがある……というのでございます。

ほらほらほらね! 八王子は熱帯夜ではないのですわ~! お~ほっほっ!

いえ……なにも、わたくしが勝ち誇ることはないのですけれども……

日中の最高気温のほうだって、温度差はわずか1.7℃かもしれませんが、

体感温度という意味では、八王子のほうが、ずっと過ごしやすいハズなのです。

西側に山がそびえる八王子では、午前と午後に1度ずつある凪の時間以外は、

高尾山から「高尾おろし」(勝手に命名)が吹くのです。

夕方の高尾おろしは、とても涼やかで、クーラーよりも快適なくらいでございます。

はぁ、はぁ、……わたくしがこんなに必死に、八王子を弁護するというのも、

おかしな話でございますけれどもね。。。

しかし、八王子が盆地だからって暑いと決めてかかるのは、待っていただきたい!

ぜひとも……ぜひとも……固着した八王子のイメージを、更新していただきたく、

お願い申し上げる次第でございます。。。


ハズカシイおはなし

2007年08月07日 | 自転車

ながらく更新を停止しておりまして、申し訳ございません。

この期間も、温かい励ましのコメントをいただいたり、BBSのほうを盛り上げていただき、

ほんとうに、ありがとうございます。

わたくしは果報者でございます。

それなのに……ココ最近、ろくに自転車に乗れていないわたくし。。。

みなさまにご報告させていただくようなトピックもなく、誠に心苦しいばかりでございます。

もう、こうなったら……アレを暴露するしかない……

さようでございます。トピックがない今となっては、ちょっと恥ずかしいモノをお出しして、

卑屈にゆがんだ照れ笑いを浮かべるしか方法はございません。

どうぞ、存分にあざけってくださいまし! さげすんでくださいまし!

チームうり坊ズのオリジナル・サイクルジャージでございます!

ジャーン! ↓

02

↑コレ、いったい何事か、お分かりになりますでしょうか?(汗)

実はその……先日の、乗鞍のレース用に、自作したウエアでございますの(汗)

世間を知らないというのは、これほどまでに恐ろしいことなのでございますね。

ナントわたくし、この、ハズカシイ服を着て、乗鞍のレースに出ようとしていたんですの。

なにをかくそう、わたくしは尋常ならざる貧乏人でございます。

正常な神経の持ち主だったら、まずは不安で夜も寝られないであろうというくらい、

収入は少ないですし、たくわえもスッカラカンなのです。

……ですからね。

乗鞍レースに出場することになって何が心配って、そりゃ時間内に完走できるかどうかも

大きな不安要因ではございましたけれど、着ていくものがない!というのも、

同じく頭の痛い問題だったのでございます。

つまり、わたくしはジャージ1枚、買うことができなかったのでございます。

そのとき脳裏をよぎったのが、ユニクロのドライメッシュTシャツの存在です。

このTシャツ、1枚1000円なんでございます。

これに、アイロンプリントで、それっぽいロゴとかを貼り付ければ、

なんとなくサイクルジャージっぽくなるんじゃないかと、かように考えたわけでございます。

ええ、もちろん、「ヘタな考え、休むに似たり」でございました。

なぜって、「Cannondale」はむろんのこと、「Simamo」だって、「ブリジストン」だって、

企業ロゴを、勝手にマネてプリントすることは許されないのでございます。

仮にそれが、「アズマ産業」であろうと、「トピーク」であろうと、です。

そこで思いつきましたのが、以前、mamoさまがBBSのほうにアップしてくださった、

「チームうり坊ズ」のオリジナルロゴ!

これなら誰からもとがめられません。

さっそくわたくしは、アイロンプリントの製作にかかりました。

2_1

↑コレでございますぅ~! (コピーライトは、mamoさまでございますのよ)

なかなか押し出しの強いロゴではございませんか。

こんなの着ている人、誰もいませんことよ。(絶対にいません!)

有頂天になったわたくしは、他にもいろいろ、作ってみたのでございます。

5_2

4_2

もう、これ以上、なにも申し上げる必要はございませんわね。。。

これらを、自宅のインクジェットプリンタで出力して、

アイロンでジュジュ~っと転写させて、一丁あがり!でございます。

(生地の青色と、アイロンプリントの青色が、微妙に違っているのが、いかにも悲哀に

満ちているのでございます。)

いえ、冗談じゃございませんことよ。

わたくし、ほんとうに、この自作ジャージ(ユニクロTシャツ)で、レースに出るつもり

だったのでございます。

ですからね、Y編集チョさまから、ウェアについて尋ねられたときも、

わたくしは自信満々に、自作のチームうり坊ズジャージの写真を、

メールに添付してお送りしました。

「コレを着て、出ようと思います! ルンッ!」

しばしの沈黙のあと、Y編集チョさまはかく語られたのでございました。

「……メーカーから、広報用のウェアを借りましょうね。。。」

いつも鬼ボスと恐れられているY編集チョさまが、これほどまでに憐憫に満ちたお声で

フリー(下僕)にモノを仰られることがあろうとは、わたくし、驚愕いたしました。

このとき、すでに、自分が取り返しのつかない失態をやらかしたのではないかと、

うすうす感づいていたのでございます。

そして、レース当日のスタート地点に集まった人々をみて、わたくしは自分がいかに、

常軌を逸した行動をとろうとしていたか、を思い知ったのでございました!

ユニクロTシャツの方は、ただのひとりもいらっしゃいませんでした。

まして、アイロンプリントのTシャツをお召しになっていらっしゃる方など、

存在するはずもございません。

みなさま、真剣勝負なのでございます。コスプレ禁止なのでございますぅ~!(泣)

ああ、わたくし、いつもお世話になっているクライアントさまのお顔に、

危うくドロを塗るところでございました。

わたくしは意図せずして、クライアントさまを奈落の底へと失墜させようと

してしまったのでございますぅ~!

危険を察知し、わたくしの暴挙を事前に食い止めたY編集チョさまは、

もう二度と、わたくしをお信じにならないことでございましょう。

「コイツは油断ならん」

Y編集チョのブラックリストのいちばん上に、わたくしの名が刻まれたことは

疑うべくもありません。

ああ、それにしましても、アイロンプリントのTシャツが、これほどに罪なものだったとは。

このオリジナルTシャツは、いつか、エコーラインから畳平をめざすときのために

大切に保管しておきまする。。。