みなさま、お変わりなくお元気でお過ごしでしょうか。
立春、啓蟄、春いちばん。
令和4年の春がやってまいりました。
春といえば、《青春18きっぷ》、、、ということで、さる3月4日 金曜日。
令和4年春季用の青春18きっぷを発動してまいりました。
初回はきわめてシンプルに、高尾ー信濃大町往復に致しました。
概念としましては、↓こんな感じ。

上記のとおり、車窓の風景(山)を愉しむプランとなっております。
出だしは、JR中央本線の高尾駅。
6:15 高尾始発の普通・松本行(427M・211系)に乗ります。

松本には、9:35到着となっておりまして、各駅停車とはいえ所要時間3時間20分の駿足です。
この列車、高尾出発時は朝が早いということもあり乗客はまばらです。
あな、うれしや。クロスシートでした(*^_^*)

車窓の風景を愉しむにはクロスシートはありがたいです。
終点の松本まで乗り換えなしで参ります。
笹子トンネルを抜け、甲府盆地へ。
お天気はまずまずの感じ。。。

7時43分に甲府到着。甲府では発車まで6分停車するようです。
ホームの自販機へ飲み物を買いにいこうかと迷いましたが、なんとなく行きそびれ、そのまま発車。
韮崎・小淵沢方面へ向けて、また一駅ずつ進んで参るわけですが、ここでちょっとしたトピックがございました。
日野春駅に停車中、車窓に既視感のある風景が広がり、おもわずシャッターを切ったのでございます。
それが、↓この写真。

「はいはい、甲斐駒ヶ岳ね」と思っていらっしゃる貴方さま。ちがうのです!
この写真の下のほうに写っている団地的な建物2棟のほうでございます。
これ、アニメ「スーパーカブ」で、小熊ちゃんが住んでる設定になっていた建物と、よく似ているように思うのですが、いかがでしょう?
建物の側面に「2」という数字がございますが、小熊ちゃんが住んでいたのは、まさにこの「2」のほうだったような。。。
もう少し下のほうに構図を持っていければよかったのですが、焦っており、こんな風になっちゃいました。すみません。
はたしてこれが、ほんとうに小熊ちゃんが住んでる設定の物件なのかどうか、定かではありませんがとりあえずご報告申し上げておきます。
さて、小淵沢を過ぎ、上諏訪・下諏訪・岡谷を過ぎまして、ついに塩尻駅に至りますも、この列車は松本行ですから乗り換えることなく、そのまま篠ノ井線に入ってまいりまして、9:35に無事、終点の松本に到着。
いよいよ、本日のハイライト「大糸線」に乗車させていただきます。
大糸線といえば、6番線。
6番線といえば、ホーム向かい側はアルピコ交通(松本電鉄)上高地線でございます。
この上高地線は、昨年8月に降った大雨で田川橋りょうが傾いてしまったため、現在、松本駅~渚駅の区間が運休となっておりまして、バスによる代行輸送が行われております。

災害続きで、本当に大変だと思います。
応援申し上げております。
次回、松本に参りましたときには、運休区間はバスを乗り継ぎまして、新島々の往復をさせていただきとうございます。
今回のプランは、信濃大町往復となっておりますため、6番線から大糸線に乗り込みました。
車窓には、松本盆地の奥に北アルプスの峰々がドーンです。
みんな大好き、常念岳!

美しゅうございますね~。
右手に横通岳も見えているのですが、ちょうど雲がかかってしまい、不明瞭。
柏矢町駅~豊科駅の間からの風景です。
旧堀金村のあたりでしょうか。。。いまは安曇野市という大きな市になりました。←だいぶ前の話(汗)
手前に遮る山がないので、大糸線の車窓からちょうどいい具合に山容全体を眺められるのですよね。

この後も北進するにつれて、大天井岳、燕岳、北葛岳、針ノ木岳、蓮華岳、餓鬼岳、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、、、などなど北アルプスの名峰が続々と眺められるわけです。
こちら↓は、爺ヶ岳、鹿島槍、五竜でしょうか。

松本の周辺は雪が少なかったのですが、信濃大町に近づくにつれて、平地の雪も多くなってきました。
本日の車窓の旅はここまでです。
ほんとうは南小谷駅まで行きたいところなのですが、、、
南小谷まで行ってしまうと、帰宅が深夜になってしまうのです。
そこで、今回は信濃大町で折り返すことに致しました。

信濃大町は、国内屈指の人気を誇る、黒部ダム・立山黒部アルペンルートへの、長野側からの入口となっております。
ここからバスやタクシーで扇沢まで行き、扇沢駅から関電トンネル電気バスで黒部ダムへアクセスできます。

さらには、黒部ダムの縁を10分ほどの徒歩移動で黒部湖駅からケーブルカーで黒部平駅、さらに立山ロープウェイを乗り継いで大観峰、そこからトロリーバスで立山トンネルを越えれば、なんとなんと、富山側の室堂まで公共交通機関で行けてしまうというのですから、21世紀の現在をもってしても、まったくもって夢のようでございます。
駅前の雰囲気は、↓このような感じ。山が近うございますね。

ゆっくりしたいのはやまやまですが、今日中に八王子へ戻らねばなりません。
本日は穂高駅で途中下車する予定もありますため、駅前観光はわずか15分でホームに戻り、ふたたび大糸線に乗り込みます。
あり、、、? これ、もしかして今、乗ってきた電車かも。。。

このまま松本までいっきに戻ってもよかったのですが、穂高駅のすぐ駅前に、2月11日にオープンしたばかりのクラフトビールのお店があるというのです。
ここまで乗り遅れなどのハプニングもなく、予定通り移動できておりますし、ちょうどお腹も空いてきましたので、穂高駅で途中下車して立ち寄ることに致しました。
なんでも、地産地消に根ざしたビールということで、その名も「安曇野ブルワリー」。

ちょうどランチの時間だったので、ピザとビールのランチセットをいただきました。
玉ねぎのスープとサラダも付いています。
ピザとビールは組み合わせ自由。。。
初めて味わうのですからまずは、ふつうにペールエールにするべきかとも思ったのですが、つい色物に目がいってしまい、信州りんごベースのビールをお願いしました。
このビールは、かなり、りんごの押し出しが強く、りんごだな! まちがいなく、りんごのビールだな! というお味でした。

甘みがあって飲みやすく、一口飲んだらあとを引く味、、、ゴクゴクいっちゃいます(汗)
でも、アルコール度数は5度あるそうなので、調子に乗っていると酔っぱらってしまうでしょう。
ピザは7種類くらいありまして、どれもおいしそうだったのですが、せっかくブルワリーのお店なので、安曇野産ホップピッツァというのにしました。
これが、一人分とは思えない食べ応えのあるサイズで、空腹にうれしいです~。

具材がたっぷりです。
ホップの苦みがクセになる味。
ビールとの相性バッチリです。
つい、2杯目をお願いしてしまいました。
2杯目は、白馬ビール(みたいな名前)で、さきほどのりんごビールとは打って変わって、クラフト感あふれるガツンとくる感じです。

いままで味わったことのない、個性の強いビールでした。
もう少しゆっくりしていたかったのですが、松本行の到着時間が迫ってきていたので、グッと飲み干し席を立ちました。
ビールもピザも、とてもおいしかったです。
ごちそうさまでした。
急いで穂高駅へ戻ります。
(といっても、お店は駅の目の前ですが、、、)

この辺りで食事をするときは、お蕎麦屋さんに行くことが多かったのですが、クラフトビールとピザいうのも、なかなかオツなものでございます。
さてさて、穂高駅から松本駅へと戻ってまいりました。
ボリュームたっぷりのピザとビール2杯で、お腹がパンパンでしたので、駅周辺を少し歩いて腹ごなしをすることに致します。
しぜんと中町方面へ足が向きまして、、、ええと、、、ええと、、、(汗)
わたくしは、なにげに万年筆好き人間なのでございますが、実は松本には、万年筆専門店『萬年筆の山田』というお店があるのでございます。
万年筆の専門店でございますよ。
しかも、手作り万年筆との看板が!
ちょっと、すごいことでございます。
このお店、6~7年前に娘と松本に来たときに発見しまして、そのときは、お店に入る勇気が持てず、踵を返したのでございました。
正面のショーウインドウには、パイロットやセーラーなどの国産万年筆と、貝殻やら、珊瑚やら、鉱石やら、不思議な材料が並んでいるのでございました。
これらを万年筆の軸の装飾に用いるのでしょうか。

ううむ、、、これはもう、工芸品の域でございます。
お店は営業中のようでしたが、中に人影は見当たりません。
そっと奥のほうを覗きますと、店舗の奥に作業部屋があるようでした。
そこに、万年筆職人のご主人様がいらっしゃるのかもしれません。

ショーケースには、Mont Blancのプレートが見えます。
その手間に、彫刻のような彫りを施した軸、さらに、螺鈿細工のような万年筆も見えます。
かなり高級なお品でございましょう。。。
万年筆の専門店で、しかも、手作り万年筆を受注生産されているなんて、なんという稀有なお店でございましょうか。
どのような方が、お作りになっていらっしゃるのか、ぜひお目にかかってお話を伺ってみたいのでございますが、、、
しかし、、、このお店の万年筆は、まちがいなく私には高嶺の花。。。
注文することは難しかろうと思うわけです。

そうなりますと、もし、私が勇気をもって入店させていただいたとしても、つまりそれは、、、その、、、ありていに申せば、冷やかし(汗)
それもまた、いかがなものか、、、と思うわけです。
そのようなわけで、今回も、路上からジットリとした視線を送りつつ、後ろ髪を引かれながら退散です。
『萬年筆の山田』
これからも万年筆精進を続け、いつの日か、このお店に入れるようなりっぱな万年筆人間になって戻ってくるぞと、心に誓ったのでございました。

ところで、中町通りのぶらぶら歩きは、なかなかに楽しゅうございます。
蔵造りの建物が数多く残っており、女性が好むような小間物や民芸品のお店も多く、カフェも洋風から和風からよりどりみどり。
おそらく松本の名物なのだろうと思いますが、はちみつがたっぷりかかったソフトクリームのお店やら、プリンの専門店やら、小布施の栗の銘店などもございます。
あっという間に時はすぎ、ふと気づけば15時半を過ぎている!
ちょっとゆっくりし過ぎてしまいました(汗)
急ぎ松本駅に戻りまして、とりあえず、15:55発の小淵沢行に飛び乗りました。

小淵沢に着くころには、夕暮れ時となっておりました。
小淵沢で17:25発の高尾行に乗り換えまして、ひと安心。
クロスシートに揺られつつ、途中、特急あずさに抜かれたりしながら、19:38の高尾到着まで各駅停車の移動を満喫しました。
おしまい。