乗鞍岳への自転車道

40歳で突如、自転車乗りになろうと発心して早15年。CAAD9少佐と畳平へ駆け上がる日はくるのでしょうか。。。(汗)

青春18きっぷで 飯山線を端から端まで乗った日

2022年06月07日 | 旅行

明けて、翌22日。

昨日に続き、2022・春の「青春18きっぷ」3回目を発動させるべく、暗いうちにホテルを出立。

長野駅へ向かいます。

早朝ですが、駅前通りの交通量はあんがい多めでした。

とはいえ、駅構内には人っ子一人いない、、、いや、一人だけしかいませんね。

本日は、ここ長野駅から5時10分長野発・越後川口行に乗車して、終点の越後川口まで行こうという計画です。

路線図は、こんな↓感じです。

写真が不鮮明でわかりにくいと思いますが、、、

長野から豊野までの区間は、しなの鉄道(北しなの線)になります。

頭のなかを昭和に巻き戻すことが可能な世代の方でしたら、思い出していただけると存じますけれども、、、

長野新幹線・北陸新幹線が開通する以前の信越本線というのは、高崎から碓氷峠を越えて軽井沢、小諸、上田、篠ノ井、長野、そして、長野から先は、妙高高原、高田を経由して日本海側の直江津へ至る路線でございましたよね。

そして、さらに直江津から海沿いに柏崎、そこから内陸に入りまして長岡、東三条、新津、そして終点の新潟までを結ぶ、長大な路線だったのです。

信州から越後へと続く主脈路線、まごうかたなき、信・越・本・線でございます。

しかし、その後、長野新幹線の開通とともに、信越本線の横川=軽井沢間(碓氷峠越えですね)は廃線となり、ご存知のとおり、信越本線はぷっつりと途切れてしまったのです。

平行在来線となった軽井沢=篠ノ井間は、しなの鉄道に移管されました。

そして現在は、高崎ー横川、篠ノ井ー長野、直江津ー新潟というように、途切れ途切れとなってしまいました。

その一方で、えちごトキめき鉄道も、しなの鉄道も、私は、大好きなのですけれどもね。

ちなみに、しなの鉄道は青春18きっぷの適用外となりますので、この区間は、しなの鉄道の切符を購入する必要がございます。

夜明け前のホームに滑り込んでくる、国鉄時代のキハ110系車両。

車両番号は、112-211でした。

丁寧に磨き上げられ、ピカピカです。

シート・レイアウトは、↓このような感じでした。

どこに座らせてもらおうか、迷っちゃいますよね~。

念願の飯山線、いよいよ越後川口へ向けて出発です。

豊野から本格的に飯山線区間に突入しまして、立ヶ花を過ぎたあたりから、線路は千曲川に沿うように続いていきます。

黎明のうす明かりに浮かび上がる千曲川のみなも。

川の向こうに続く尾根は、志賀高原の峰々でしょうか。

ディーゼルの心地よいエンジン音と律動を感じながら、車窓を眺めるひととき、、、

なんと贅沢な体験でしょう。

がんばって早起きしてよかったなぁ~、と思いました。

やがて夜明けとともに、志賀高原の稜線の雪も目視できるようになってきました。

列車が山間地へ入るにつれて、車窓の風景にも雪が目立つようになり、やがて真っ白な雪原となりました。

3月下旬ですら、これほどに雪が残っているのですから、厳冬期の積雪量はいかばかりでしょう。

飯山線は、日本屈指の豪雪地帯を走る路線。

冬期は、積雪のために運休になることもしばしばです。

夏期は夏期で、大雨や土砂災害などで一部区間が不通になったりと、年間を通して過酷な自然環境のなかを走っている列車なのでした。

それでも、崩壊した箇所を修復したり、日々、除雪をしたりして、こうして運転が再開されているわけで、その地道さ、たゆまない努力と質実さに、胸が熱くなります。

そして、戸狩野沢温泉に到着。

飯山線の主要駅です。

飯山線は、長野からこの戸狩野沢温泉駅までは、1時間~1時間半に1本くらいの間隔で列車が走っているのですが、戸狩野沢温泉駅から先は、列車の本数がガクッと減ってしまいます。

ですから、飯山線を全線乗りつぶそうと思うなら、戸狩野沢温泉から越後川口の区間の運行予定を入念に調べておかなくてはなりません。

そして、とうとう来てしまいました。

森宮野原でございます。

飯山線では、この駅が長野の東端であり、この先から新潟県に入ります。

ホームからは、JR日本最高積雪地点を示す標柱が見えました。

すごいですね。。。7.85mだそうですよ。8m近いですよ。

都心部では、ほんの数センチの積雪で、やれ通勤通学に支障が~とか言っちゃって、ホントお恥ずかしい。。。

自らの軟弱ぶりを恥じつつ、信越国境を越えまして、新潟県へと入ります。

飯山線と平行して流れている「千曲川」は、新潟側では「信濃川」と名前が変わります。

誰もお疑いになってはいらっしゃらないとは思いますが、いちおう、エビデンスを下記にアップしておきますね。

右下に「国土地理院」のクレジットが入っているのですが、小さくて見えないかもしれません(汗)

ベースマップは国土地理院の地理院地図です。

さてさて、雪景色の中を列車は東へ進んで参りまして、十日町に着きました。

この駅は新潟側の主要駅。

北越急行ほくほく線と交差しています。

ここで「ほくほく線」に乗り換えて六日町へ出ると、帰路がスムーズなのですが、、、

いやしかし、本日は飯山線完乗を目論んでいるので、その手は封じます。

ちなみに、この十日町駅では、なにを思うてか40分ほど停車していました。

暇だったので、車両から降りて改札方面へ行ってみたところ、駅前の案内図がありました。

「きもの&アクセサリー 雪月花」というお店が気になります。

雪月花というと、えちごトキめき鉄道の特別列車にも、その名がついていますよね。

車両の両側が天井のほうまでかなり大きなガラス張りになっていて、車窓に妙高の山々や日本海の絶景を眺めつつ、ごちそうをいただけるのですよね~。

うわ~、青春18きっぷの旅もいいけれど、50代半ばの中年女性としては、いつかは乗ってみたい雪月花!

、、、あ、でも、この「きもの&アクセサリー 雪月花」は、トキ鉄とは関係ないのかな?(汗)

いやはや、そうこうしているうちに列車は終点の越後川口に到着~。

時刻表通り、8時50分きっかりです。

やったぁ! 飯山線完乗です!

しかし、その余韻にひたる間もなく、越後川口に着いた瞬間、飯山線に乗っていた乗客がものすごい勢いでドドド~っと上越線のほうへ移動していくんですね。

私も上越線に乗り換えますので、その流れに押されるように上越線ホームに移動したわけですが、

ほとんどの人が長岡方面の電車に乗り込んで行ってしまい、小出方面に乗るためにホームに残ったのは、なんと、私一人(汗)

みんなと一緒に長岡行きに乗らなきゃいけなかったのではと不安になりましたよ。

しかし、私は関東へ向かう(帰る)のですから、すぐあとに来た越後湯沢行きに乗車しました。

 

いや~! 飯山線に乗ってきたからかどうかわかりませんが、越後湯沢の繁栄っぷりにびっくり!

ものすごい物量に気後れしてしまい、まずは、ぽんしゅ館に逃げ込み、糀のソフトクリームをいただきました。

おいしい~。糀のソフトクリームおいしい~。

越後湯沢の構内は、おいしいものはあるし、新幹線は通っているし、おいしいものをいろいろ食べて乗換時間を過ぎちゃっても、新幹線が通っているし、、、

ん? いや待って。青春18きっぷで新幹線には乗れません。

そうですよ。青春18きっぷで新幹線には乗れないけれど、お金を払って乗車券と特急券を買えば乗れるんです。←あたりまえ

、、、ということで、なんということでしょう。

ここにきて、私、上越新幹線に乗ってしまったのです。

朝5時から飯山線に乗ってきて、、、この越後湯沢まで辿り着いて、、、越後湯沢のどこまでも続くお土産屋さんと飲食店が視界に入ったとたん、飲むは、食べるは、買うは、の放蕩三昧。

そして、新幹線という禁じてを使ってしまいました。

越後湯沢から高崎まで、バビューン。あっという間です。

そうです。高崎まで、ですよ。

心をオニにして、高崎で新幹線を降りました!

高崎からは、本日2回目の非電化区間、八高線で帰ります。

あ、なんか、朝乗った列車と似てる(汗) キハ110

これに高麗川まで乗って、高麗川から八王子までは電車(ディーセルではない)となります。

なんでしょう、せっかく越後湯沢から新幹線に乗ったのに、、、時短の効果が帳消しに、、、

そのまま東京駅まで新幹線で移動して、東京駅から中央特快で帰るという手もあったのですが、

なんだろうな~、青春18きっぷの旅の最後は、ディーゼルの一押しをやらずにはいられない。。。

14時18分、八王子駅に帰還。

前日、高尾発長野行きに乗り、時計回りで甲信越を周遊した青春18きっぷの旅。

途中、新幹線に乗るという暴挙をおかしつつも、飯山線完乗という目的を達成し、充実の2日間を過ごさせていただきました。

長々とすみません(汗)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


長野駅の晩餐

2022年03月21日 | 旅行

ちょっとだけ、おまけです。

18時53分に長野駅に降り立った私でしたが、ふと気が付けばお腹ペコペコ。

今夜は駅近くのビジネスホテルに予約をとってありましたので、チェックインの前に駅ビル内のレストランで夕食を済ませることにしました。

長野の駅ビルといえばMIDORIです。

何を食べようかな~♪ ウキウキとレストランフロアを物色しておりますと、、、

駒ヶ根名物、ソースかつ丼のお店があるではありませんか。

ここは北信の都、善光寺門前の長野です。

駒ヶ根は南信なので、同じ信州といえども文化圏が異なりますから、ソースかつ丼は長野の名物とは違うわけで、、、

ああ、、、ですが、この空腹時にソースかつ丼、しかも、信州産の地ビールもあるみたいなのです。

地ビールとソースかつ丼。

空腹時にこの文字列が重なったら、もう、がまんできません。

、、、というわけで、いただいちゃいました。

あーあ、ず~っと電車で座りっぱなしで、1ミリも運動していないのに、、、

でもまあ、高尾発長野行、完全乗車のお祝いですから(汗)

ちなみに、店内には、↓このような魅惑的なお品書きがぶら下がっていました。

飯山産というのが、実に説得力があります。

そして、なんでしょうか「焼き山なめこ」っていうのは。。。

未知の御料理ですが、直感的においしそうです~。地ビールにも合いそう~。

ですが、このお店、注文したソースかつ丼が(とってもおいしかったのですけれども)、並盛とは思えないビッグサイズだったのです。

さすがの私も完食するのに真剣勝負にならざるを得ず、サイドメニューを注文する余力がありませんでした。

次回、長野駅に来る機会には、かならずこの飯山産「焼き山なめこ」を食したい、、、そう願いつつ、お店をあとにしました。

地ビールとソースかつ丼で酔っ払い&満腹の状態でビジネスホテルにチェックイン。

瞬間的に爆睡でした。

おしまい。

 


青春18きっぷで 14時9分高尾発 中央線・篠ノ井線直通 長野行に乗った日

2022年03月21日 | 旅行

2022・春の「青春18きっぷ」2回目の発動です。

以前より、気になっておりました↓この列車。

14時9分高尾発 中央線・篠ノ井線直通 長野行

大糸線ならいざ知らず、篠ノ井線直通というところに胸が躍ります。

しかも、高尾を14時9分に発車し、18時53分長野着という、この時間帯の妙。

八王子の民であれば、誰しもが、高尾のホームに「長野行・普通」の列車が停車しているのを見かけたり、あるいは駅の発車案内板に「長野行・普通」の文字列を見つけたときには、きっと思うことでしょう。

ああ、今すぐこの列車に飛び乗って、このまま長野まで行ってしまいたい、と。

八王子の民によらず、これはもう人類共通の夢ですから、3月21日(月)に、とうとうそれを実行することに致しました。

14時9分、時刻通り高尾を出発。

この時点で、車内は7割くらいの乗車率でしょうか。

登山者の割合が多めです。

70リットルくらいの容量の大型ザックに、ワカンやスノーシューをつけた登山者が、私が乗っている車両だけでも6人いらっしゃいました。

どうして人数がわかるかというと、ザックの丈が長いので、クロスシートの背もたれの上にはみ出しているからなのです。

すぐ左側の2人組は、マットを持っているのでテント山行のようです。

足元に、衣類でふくらんだ石井スポーツの袋を置いているのが、いかにも中央線の山男っぽいです~。

電車から降りてすぐに使うものは、ザックにパッキングしてしまうと出すのが面倒ですから、このように紙袋やビニール袋などに突っ込んでおく、、、

こうした風俗は、かつての山岳夜行列車、急行アルプスをはじめ、23時55分新宿発・長野行・普通の車内でも、よく見かけた風景です。

昭和の登山者を運んだ山岳夜行列車は、いまはもうすっかり消滅してしまいましたが、この14時9分高尾発・長野行にその一端を見るというのも、なかなかの情趣といえるのではないでしょうか。

ああ、いけません。また昭和な山女のノスタルジーに浸ってしまいました。

スイッチバックの引き上げ線を残す初狩を過ぎ、笹子トンネルを抜けまして、列車は甲府盆地へと入ってまいりました。

甲斐大和にて、特急の通過待ち。

14時新宿発の特急あずさ29号・松本行(E353系)が走りぬ抜けてゆきます。

ちなみに、長野行・普通が特急に抜かれるのは、この甲斐大和での1回きりです。

基本的に各駅での停車時間は短い(1~2分程度)ですから、停車時にホームに降りて自販機で飲み物を買ったりする余裕はないものと心得なければなりません。

つまり、この甲斐大和駅での特急待ち合わせは貴重な補給チャンスとなります。

長野行・普通、こうみえて駿足なのです。

15時42分、甲府到着。

ここで、高尾から案内してくださっていた車掌さんが、次の方と交代になりました。

女性の車掌さんです。松本までお世話になります~。

左には南アルプス北部の山々、右手には奥秩父連山が迫ってまいります~。

16時22分、小淵沢着。八ヶ岳が近い!

そして信濃境駅で、文字通り山梨県に別れを告げまして、ここから長野県へと入ってまいります。

富士見駅では、左手に「富士見パノラマリゾート」の雪斜面。

スノー・スポーツはもちろん、グリーンシーズンもMTBのダウンヒルが楽しめるところ。

夏が近づくころには、120万本のすずらんが咲くことでも有名です。

入笠山へハイキングに行く場合、ここのゴンドラリフトで標高をかせぐことができちゃうので、軟弱ハイカーの私にはとてもありがたい存在です~。

列車は、諏訪湖のふちを半周しまして、岡谷までやってまいりました。

飯田線をご利用の方はお乗り換えです。

飯田線もいいなぁ、、、と心のなかで何度もつぶやいているうちに、中央西線お乗り換えの塩尻駅に到着。

いつか自転車で走ってみたい「しののめの道」の起点です。

広岡を過ぎまして、17時30分、松本到着~!

甲府から案内してくださった女性の車掌さん、ありがとうございました。

松本で、3人目の車掌さん交代となりまして、むむ、、、とても素敵なダンディなお声の車掌さんです~。

うっとり~。トワイライトな列車の旅にぴったり。

さあ、いよいよ篠ノ井線の主要区間ですよ~。

そそくさと左側の座席に移動。

車窓には、ゆったりとした犀川の流れ、その向こう岸に連なる北アルプス。

篠ノ井線は、犀川の右岸を通りますので、北アルプスの大パノラマを広角に望むことができます。

大糸線とはまた違う味わいがあります。

明科で犀川から離れて、山越えとなります。

全長2656mの冠着(かむりき)トンネルを抜け、とうとう、本日のその時がやってまいりました!

山岳路線ならではの、姨捨駅と桑ノ原信号場のスイッチバック。

そして、車窓に広がる姨捨の棚田です。

姨捨付近を通過した時間は18時15~20分ごろでしたので、日の入り後の時間帯だったのですが、まだほんの少しだけ夕陽の残存が茜色に暮れ残っており、それを深い藍色がみるみる飲み込んでゆくのでした。

黄昏時。逢魔が時。

棚田の下方に広がる善光寺平の夜景。

この情感を言葉にするのはむずかしいですが、もしかしたら「もののあはれ」というのは、こういうときの気持ちをいうのかもしれません。

後で知ったことなのですが、夜、善行寺平からこの区間を走る列車を見上げると、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を彷彿とさせるような幻想的な光景なのだそうです。

銀河鉄道に乗って善光寺平を見渡すのもよし。

あるいは、善行寺平から天を駆けるように山腹を横切ってゆく銀河鉄道を見上げるのも、またよし、です。

いずれにしても、篠ノ井線とは、かくも豊かで深い味わいのある路線なのでございます。

稲荷山駅を過ぎ、篠ノ井線の起点・終点の篠ノ井駅へ。

ここから長野まで、少しだけ信越本線となります。

川中島で、明科で別れた犀川と再び出合い、犀川橋梁を渡ればいよいよ終点の長野駅。

18時53分、時刻通りに到着です。

高尾から長野まで、完全乗車させていただきました。

ホームに降りて車体を振り返ると、行先表示器ははやくも「回送」に。

長距離の運行、お疲れ様でした。

すてきな旅をありがとうございました。

おしまい。


青春18きっぷで信濃大町往復を実行した日

2022年03月06日 | 旅行

みなさま、お変わりなくお元気でお過ごしでしょうか。

立春、啓蟄、春いちばん。

令和4年の春がやってまいりました。

春といえば、《青春18きっぷ》、、、ということで、さる3月4日 金曜日。

令和4年春季用の青春18きっぷを発動してまいりました。

初回はきわめてシンプルに、高尾ー信濃大町往復に致しました。

概念としましては、↓こんな感じ。

上記のとおり、車窓の風景(山)を愉しむプランとなっております。

出だしは、JR中央本線の高尾駅。

6:15 高尾始発の普通・松本行(427M・211系)に乗ります。

松本には、9:35到着となっておりまして、各駅停車とはいえ所要時間3時間20分の駿足です。

この列車、高尾出発時は朝が早いということもあり乗客はまばらです。

あな、うれしや。クロスシートでした(*^_^*)

車窓の風景を愉しむにはクロスシートはありがたいです。

終点の松本まで乗り換えなしで参ります。

笹子トンネルを抜け、甲府盆地へ。

お天気はまずまずの感じ。。。

7時43分に甲府到着。甲府では発車まで6分停車するようです。

ホームの自販機へ飲み物を買いにいこうかと迷いましたが、なんとなく行きそびれ、そのまま発車。

韮崎・小淵沢方面へ向けて、また一駅ずつ進んで参るわけですが、ここでちょっとしたトピックがございました。

日野春駅に停車中、車窓に既視感のある風景が広がり、おもわずシャッターを切ったのでございます。

それが、↓この写真。

「はいはい、甲斐駒ヶ岳ね」と思っていらっしゃる貴方さま。ちがうのです!

この写真の下のほうに写っている団地的な建物2棟のほうでございます。

これ、アニメ「スーパーカブ」で、小熊ちゃんが住んでる設定になっていた建物と、よく似ているように思うのですが、いかがでしょう?

建物の側面に「2」という数字がございますが、小熊ちゃんが住んでいたのは、まさにこの「2」のほうだったような。。。

もう少し下のほうに構図を持っていければよかったのですが、焦っており、こんな風になっちゃいました。すみません。

はたしてこれが、ほんとうに小熊ちゃんが住んでる設定の物件なのかどうか、定かではありませんがとりあえずご報告申し上げておきます。

さて、小淵沢を過ぎ、上諏訪・下諏訪・岡谷を過ぎまして、ついに塩尻駅に至りますも、この列車は松本行ですから乗り換えることなく、そのまま篠ノ井線に入ってまいりまして、9:35に無事、終点の松本に到着。

いよいよ、本日のハイライト「大糸線」に乗車させていただきます。

大糸線といえば、6番線。

6番線といえば、ホーム向かい側はアルピコ交通(松本電鉄)上高地線でございます。

この上高地線は、昨年8月に降った大雨で田川橋りょうが傾いてしまったため、現在、松本駅~渚駅の区間が運休となっておりまして、バスによる代行輸送が行われております。

災害続きで、本当に大変だと思います。

応援申し上げております。

次回、松本に参りましたときには、運休区間はバスを乗り継ぎまして、新島々の往復をさせていただきとうございます。

今回のプランは、信濃大町往復となっておりますため、6番線から大糸線に乗り込みました。

車窓には、松本盆地の奥に北アルプスの峰々がドーンです。

みんな大好き、常念岳!

美しゅうございますね~。

右手に横通岳も見えているのですが、ちょうど雲がかかってしまい、不明瞭。

柏矢町駅~豊科駅の間からの風景です。

旧堀金村のあたりでしょうか。。。いまは安曇野市という大きな市になりました。←だいぶ前の話(汗)

手前に遮る山がないので、大糸線の車窓からちょうどいい具合に山容全体を眺められるのですよね。

この後も北進するにつれて、大天井岳、燕岳、北葛岳、針ノ木岳、蓮華岳、餓鬼岳、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、、、などなど北アルプスの名峰が続々と眺められるわけです。

こちら↓は、爺ヶ岳、鹿島槍、五竜でしょうか。

松本の周辺は雪が少なかったのですが、信濃大町に近づくにつれて、平地の雪も多くなってきました。

本日の車窓の旅はここまでです。

ほんとうは南小谷駅まで行きたいところなのですが、、、

南小谷まで行ってしまうと、帰宅が深夜になってしまうのです。

そこで、今回は信濃大町で折り返すことに致しました。

信濃大町は、国内屈指の人気を誇る、黒部ダム・立山黒部アルペンルートへの、長野側からの入口となっております。

ここからバスやタクシーで扇沢まで行き、扇沢駅から関電トンネル電気バスで黒部ダムへアクセスできます。

さらには、黒部ダムの縁を10分ほどの徒歩移動で黒部湖駅からケーブルカーで黒部平駅、さらに立山ロープウェイを乗り継いで大観峰、そこからトロリーバスで立山トンネルを越えれば、なんとなんと、富山側の室堂まで公共交通機関で行けてしまうというのですから、21世紀の現在をもってしても、まったくもって夢のようでございます。

駅前の雰囲気は、↓このような感じ。山が近うございますね。

ゆっくりしたいのはやまやまですが、今日中に八王子へ戻らねばなりません。

本日は穂高駅で途中下車する予定もありますため、駅前観光はわずか15分でホームに戻り、ふたたび大糸線に乗り込みます。

あり、、、? これ、もしかして今、乗ってきた電車かも。。。

このまま松本までいっきに戻ってもよかったのですが、穂高駅のすぐ駅前に、2月11日にオープンしたばかりのクラフトビールのお店があるというのです。

ここまで乗り遅れなどのハプニングもなく、予定通り移動できておりますし、ちょうどお腹も空いてきましたので、穂高駅で途中下車して立ち寄ることに致しました。

なんでも、地産地消に根ざしたビールということで、その名も「安曇野ブルワリー」。

ちょうどランチの時間だったので、ピザとビールのランチセットをいただきました。

玉ねぎのスープとサラダも付いています。

ピザとビールは組み合わせ自由。。。

初めて味わうのですからまずは、ふつうにペールエールにするべきかとも思ったのですが、つい色物に目がいってしまい、信州りんごベースのビールをお願いしました。

このビールは、かなり、りんごの押し出しが強く、りんごだな! まちがいなく、りんごのビールだな! というお味でした。

甘みがあって飲みやすく、一口飲んだらあとを引く味、、、ゴクゴクいっちゃいます(汗)

でも、アルコール度数は5度あるそうなので、調子に乗っていると酔っぱらってしまうでしょう。

ピザは7種類くらいありまして、どれもおいしそうだったのですが、せっかくブルワリーのお店なので、安曇野産ホップピッツァというのにしました。

これが、一人分とは思えない食べ応えのあるサイズで、空腹にうれしいです~。

具材がたっぷりです。

ホップの苦みがクセになる味。

ビールとの相性バッチリです。

つい、2杯目をお願いしてしまいました。

2杯目は、白馬ビール(みたいな名前)で、さきほどのりんごビールとは打って変わって、クラフト感あふれるガツンとくる感じです。

いままで味わったことのない、個性の強いビールでした。

もう少しゆっくりしていたかったのですが、松本行の到着時間が迫ってきていたので、グッと飲み干し席を立ちました。

ビールもピザも、とてもおいしかったです。

ごちそうさまでした。

急いで穂高駅へ戻ります。

(といっても、お店は駅の目の前ですが、、、)

この辺りで食事をするときは、お蕎麦屋さんに行くことが多かったのですが、クラフトビールとピザいうのも、なかなかオツなものでございます。

さてさて、穂高駅から松本駅へと戻ってまいりました。

ボリュームたっぷりのピザとビール2杯で、お腹がパンパンでしたので、駅周辺を少し歩いて腹ごなしをすることに致します。

しぜんと中町方面へ足が向きまして、、、ええと、、、ええと、、、(汗)

わたくしは、なにげに万年筆好き人間なのでございますが、実は松本には、万年筆専門店『萬年筆の山田』というお店があるのでございます。

万年筆の専門店でございますよ。

しかも、手作り万年筆との看板が!

ちょっと、すごいことでございます。

このお店、6~7年前に娘と松本に来たときに発見しまして、そのときは、お店に入る勇気が持てず、踵を返したのでございました。

正面のショーウインドウには、パイロットやセーラーなどの国産万年筆と、貝殻やら、珊瑚やら、鉱石やら、不思議な材料が並んでいるのでございました。

これらを万年筆の軸の装飾に用いるのでしょうか。

ううむ、、、これはもう、工芸品の域でございます。

お店は営業中のようでしたが、中に人影は見当たりません。

そっと奥のほうを覗きますと、店舗の奥に作業部屋があるようでした。

そこに、万年筆職人のご主人様がいらっしゃるのかもしれません。

ショーケースには、Mont Blancのプレートが見えます。

その手間に、彫刻のような彫りを施した軸、さらに、螺鈿細工のような万年筆も見えます。

かなり高級なお品でございましょう。。。

万年筆の専門店で、しかも、手作り万年筆を受注生産されているなんて、なんという稀有なお店でございましょうか。

どのような方が、お作りになっていらっしゃるのか、ぜひお目にかかってお話を伺ってみたいのでございますが、、、

しかし、、、このお店の万年筆は、まちがいなく私には高嶺の花。。。

注文することは難しかろうと思うわけです。

そうなりますと、もし、私が勇気をもって入店させていただいたとしても、つまりそれは、、、その、、、ありていに申せば、冷やかし(汗)

それもまた、いかがなものか、、、と思うわけです。

そのようなわけで、今回も、路上からジットリとした視線を送りつつ、後ろ髪を引かれながら退散です。

『萬年筆の山田』

これからも万年筆精進を続け、いつの日か、このお店に入れるようなりっぱな万年筆人間になって戻ってくるぞと、心に誓ったのでございました。

ところで、中町通りのぶらぶら歩きは、なかなかに楽しゅうございます。

蔵造りの建物が数多く残っており、女性が好むような小間物や民芸品のお店も多く、カフェも洋風から和風からよりどりみどり。

おそらく松本の名物なのだろうと思いますが、はちみつがたっぷりかかったソフトクリームのお店やら、プリンの専門店やら、小布施の栗の銘店などもございます。

あっという間に時はすぎ、ふと気づけば15時半を過ぎている!

ちょっとゆっくりし過ぎてしまいました(汗)

急ぎ松本駅に戻りまして、とりあえず、15:55発の小淵沢行に飛び乗りました。

小淵沢に着くころには、夕暮れ時となっておりました。

小淵沢で17:25発の高尾行に乗り換えまして、ひと安心。

クロスシートに揺られつつ、途中、特急あずさに抜かれたりしながら、19:38の高尾到着まで各駅停車の移動を満喫しました。

おしまい。


横須賀で軍港めぐりをした日

2016年06月02日 | 旅行

前々回のフリートウィーク、前回の入間航空祭に続き、とうとう行ってまいりました!

横須賀軍港めぐりぃ~!

うむ。その名のとおり、横須賀軍港めぐりでございますよ。

参加者は、言わずもがなの、Team URIBOZ 女子部の3名。

イリヤさま、からめらさま、うり坊 でございます。

はじめに申し上げておきますが、自転車は、いっさい関係ありません。

迷いなき、軍港めぐりオンリーの企画でございます。

さて、、、

決戦日は、6月1日。

観光クルーズ船の発着場所に隣接する、ヴェルニー公園に、正午集合。

ヴェルニー公園はバラの名所で、5月下旬ごろが最盛期のようです。

昨日は、盛りは過ぎていたのですが、2番花や遅咲きのバラは、まだ楽しめました。

、、、ですが、この日の目的は、バラではなく、、、艦でございますのでね!

ヴェルニー公園からも、横須賀軍港は眺めることができ、正面に 護衛艦いずも がドーンと

碇泊していましたよ。

いずもさんは、ふだんは、ここにいらっしゃるのですね。

大きいです~!

このいずもさんを見られただけでも、横須賀まで来た甲斐というものがありました。

港内には、いずもさんのほかに、くろぐろとした潜水艦が4隻も浮かんでおり、艦の上にいらっしゃる自衛官の方々のお姿を遠望することもできます。

つまりは、このヴェルニー公園からの眺めだけでも、けっこうな見応えがあるのです。

ですが、この後われらは、クルーズ船に乗って、いずもさんの反対側も、港内に碇泊している艦船も、アメリカさんちの戦艦も、ジロジロ見ちゃうんだもんね!

、、、ということで、13時発の船に乗るべく、バラそっちのけで、汐入ターミナルへ移動しようとしておりますと、、、

そのとき、、、見知らぬおじさまが、フレンドリーな感じで私たちに話しかけてこられたのでした。

その方というのが、、、実は、横須賀港に縁の深い、すごい方だったのですが、それをインターネットでバラしていいのかどうか判断できないので、とりあえず申しません(汗)

とにかく、すごい方に偶然、声をかけていただいたおかげで、わたしたち3人はにわかに護衛艦や潜水艦に関するさまざまな知識を獲得することに成功いたしました。

にわかに、、、ぐうぜん、、、なんということでしょう(汗)

なんの予習もせずに、軍港めぐりをしようとしていた私でしたが、思わぬことで、学習するチャンスをいただきました。

すごいおじさま、どうもありがとうございました(汗)

さあさあ、いよいよ、軍港めぐりでございます!

《横須賀軍港めぐり》というのは、民間の会社が企画運営している観光クルーズ船に乗って、

海上から、海上自衛隊や、アメリカ海軍基地に碇泊している船を眺めて楽しむ、、、というものです。

クルーズ船は、1時間に1本出航しておりまして、所要約45分。料金は大人1400円。

インターネットや電話で予約することもできますし、空席があれば当日チケットを購入することも可能です。

もちろん、私たちは、事前にバッチリ予約を入れておりました。

航路は ↓ このようなイメージでございます。

お客さんは、いわゆる観光客っぽい感じの方々がほとんどです。

昨日は平日でしたので、年齢層は比較的、高めでした。

しかし、中には、おそらく、ものっすごい知識量なんだろうな、、、と予想されるようなミリタリー好き系お兄さんも混じっていらっしゃいましたし、

また、アジア系の外国人観光客のグループも参加されていました。

私たち3人は、どのカテゴリにも分類しにくいタイプで、若干、浮き気味でしたが、そのようなことで怯んではおられません!

ちなみに、クルーズ船には女性の添乗員さんが乗船していらして、目の前の艦船や潜水艦について、詳しく解説してくださるので、私のように知識のない人でも十分に楽しめるのでございます。

陸側の埠頭には、海上自衛隊の艦船がすごくたくさん碇泊していました。

↑すごい(汗)

右方向に、まだまだ留まっていましたが、カメラの画角に入りきらなかったですぅ~。(←タママ二等兵風)

左から、《111おおなみ》《174きりしま》《178あしがら》←で、合ってます?(汗)

もう、、、ですね、、、この写真では、スケール感がぜんぜん伝わらないので、残念でなりません。。。

肉眼で拝見しておりますと、実に迫力満点。

まことに頼もしい艦船の方々でいらっしゃいますのに、、、

ちなみに右の2隻(174と178)は、イージス艦なのだそうです。

ここで、イージス艦と、それ以外の艦を見分けるコツを、ガイドさんが教えてくださいました。

この蜂の巣みたいな六角形のパネル。

これが付いているのが、イージス艦なのだそうです。

「これだけは覚えて帰ってください」と、ガイドさんがおっしゃっていたので、懸命に記憶に定着させました。

↓こちら側は、アメリカ海軍基地です。

イージス艦ですね!

六角形のパネルがついてるもんね!

感慨は、それのみ!

本日は、世界最大の空母、ロナルド・レーガンは、お仕事に出かけていらして、お留守でした。

ガックリ、、、

そのような折り、前方から、港に入ってきた船がありました。

船首のほうに、たくさんの自衛艦の方々が立っていらっしゃるのがわかります。

これから船を着岸させるので、その準備のためにここに立っているのだそうです。

↑こちらは、《117すずつき》さんでいらっしゃいます。

母港は佐世保だそうなので、ふだんは横須賀にはいない船なのですね。

艦砲が見えます~。お強いのでしょうね。

このマルで囲んだ部分がすごいらしいんです。

よくわからなかったのですが、すごいらしい、、、ということだけ記憶しました。

ちなみに、六角形ではないので、イージス艦ではありませぬ。

次から次から、いろいろな種類の艦船が見えてくるので、、、もうなにがなんだか、このあたりから頭の中がグルグルです。

↑あ! この302と301は、重要です。(もちろん、その他の船も重要でしょうが、、、)

機雷を排除する掃海艦ですよ!

なんでも、木造船なのだそうです。

ガイドさんのご説明によりますと、機雷のしくみというのは複雑で、大きな金属とか、船に溜まった磁力とか、スクリューの回る音とか、そういういろいろなものに反応するのだそうです。

そこで、あえて、木造船にしてあったそうなのです。

この艦は、もうすぐ任務を解かれる、、、とのことでした。

危険な任務を数多くこなして、、、あ、、、いや、、、危険な任務を立派にこなしたのは、乗船していた自衛官の人なのでしょうが、でもなんだか、この2つの艦に対しても、心からお礼を申し上げたい気持ちになってしまいました。

私のような軽薄で無駄なおしゃべりばかりしている人間からすると、無機的(木は有機物ですが)な艦船たちが、寡黙(船だから当たり前ですが)に、真摯に、懸命に危険な任務を全うして、そしてこの港に帰ってきて、今はじっと退役のときを待っているなんて、、、なにか、とても尊い存在に思えてくるのでした。

そんな風にセンチメンタルになってるところへきて、さらなる追い打ちが、、、

この船↑は、すでに任務を解かれたということで、艦の番号を塗りつぶされてしまっているのです。

なんでも、軍艦は除籍になると、艦の番号を返さなければならないので、船体に書かれている番号は消されてしまうのだそうです。

でも、その塗りつぶされたところをよく見ると、、、

うっすらと、5103 の数字が読み取れるのでした。。。

切ない、、、切なすぎます~!!!(涙)

それに、よく見ると、あちこちに錆びが、、、痛々しくて、もう見ていられない。。。

切なさで胸をいっぱいにしながら、、、新井掘割水路を通過して、汐入ターミナルに戻ったのでした。

45分という短い船上の旅とは思えないほど、濃い内容でした~。

スタート直後から、最新鋭の護衛艦目白押しで、ワクワク、ドキドキの連続、そして入港する船とすれ違ったり、自衛艦の方が手を振ってくださったりと、予想外な喜びあり、さらには任務を全うして退役する艦船に感動し、滂沱の涙を流す、、、

なんというドラマチックな展開でございましょう~。

なんの予備知識もない私ですが、心を揺さぶられてしまいました、、、

(つづく)