ドラクエ9☆天使ツアーズ

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凍夜の断罪

2015年01月31日 | ツアーズ SS

物ごころついた時にはすでに、親というものはいなかった。

親に捨てられたのか、あるいは親元からさらわれたのかすら定かではなかったが、

自分は窃盗団の一味として生きていた。

 

生きるために盗む、それがどうやら普通ではないと気づいたのはいつだったか。

その窃盗団では、自分も含め、様々な子供が大人たちにこき使われていた。

『ガキなんてものは、ただの道具だ』

それが大人たちの口癖だったから、道具は道具らしく役に立たなくてはならなかったし、

使えなくなった時点でお役御免という終焉があるだけだった。

そんな自分たちと、村や町で見かける子供たちの違いはなんだ。

何故あの子供たちにはあるものが、自分たちにはないのか。

どう考えればいいのか解らなかった。周りにそれを知っている子どももいなかった。

 

そうして考えることをやめて、ただ生きることだけに費やしてきた身体。

その身体に、心がある事を知ったのは、あの冬の夜。

凍てつくような記憶はいつもこの胸にあり、張り裂けそうなほどの痛みがある。

これは、凍えた魂が寄りそう、遠く近くの昔の話。

 

 

* * *

 

 

盗みを繰り返す毎日。誰かから奪い、それを窃盗団の大人に奪われる。

成功すれば次の仕事に駆り出され、失敗すればただ捨て置かれるだけの日々。

そうして生きてきただけだ。 

もう慣れたもので、その頃の手口としては、大人と数人の子供で家族を装い、集落を訪ねる。

わずかな路銀で一宿一飯を乞い、仮の身の上話をして同情を誘う。

小さな子がいれば容易く、表向きは兄弟の面倒をみる年長者として振る舞う。

そうして村人を安心させ、夜半に財産を根こそぎ奪い、仲間と共に逃走する。

町での盗みから、そういった旅回りでの『仕事』を任されるようになったのは、幾つの頃だっただろう。

親がいない自分には、歳を知るすべがない。

だから聞かれれば適当な年齢を口にしていたが、あの日、彼女は「私と同じね」と言った。

 

秋の始まりに訪れた村で、その少女と出会った。

 

収穫期を終え、どの村も豊穣に沸き立っていたが、標的にしたその集落はさらに豊かで、

今までにない待遇を受けた。

集落の長である家に招かれ、働き口を探しているなら領主に口ききもしてあげよう、と言う。

信頼を築ければ、土地をもらい、定住も可能だ。勤勉に励みなさい。

そんな言葉を嘲笑うかのように、自分たちは盗みを働いた。

いつものように、簡単な仕事のはずだった。だがやはり、その村は別格だったのだ。

ならず者にも夜盗にもそれなりに対策がしかれていた。

呆気なく村の自警団によって捕まり、裁きを受けるために領主の地へと送られる罪人となる。

刑を執行されるのだ、という大人たちの怒号をかきわけて、少女は現れた。

長の家の娘だった。

「こんな小さな子なのにひどいわ」

そう大人たちに抗議する背中に、もう10だ、と言えば、彼女は振り向いて言った。

「じゃあ、私と同じね」

そう言って、手を握る。

「あなたの罪は、無知であるということだわ。今からでも遅くない、神の教えを学ぶべきよ」

彼女が何を言っているのかは解らなかった。

だが、村人たちにこの自分の助命を嘆願していたのだと解ったのは、その処遇を聞かされた時。

「お前は町の孤児院へ送られる事になったよ」

と、数日後、村の長に告げられた。

他の仲間たちは一足先に、領地の刑場へと送りだされていた。

彼らと離れることも、これから行く孤児院とやらにも、なんの感情も湧かなかったが。

「大丈夫よ、神の教えのままに、あなたは正しくやりなおせるわ」

孤児院へと連れて行かれる自分に、そう声をかけてきた彼女は、大丈夫と繰り返した。

大丈夫、大丈夫、…その言葉は確かに何かを訴えていた。

だがその時の自分は空っぽで、その言葉に、ある感情が生まれた事さえも理解できなかった。

 

彼女との思い出は、ただそれだけ。

言葉に何を与えられたとも思えず、また、彼女に言葉を返したこともない。

それなのに、この胸に焼け付くような残像。

孤児院での暮らし、そこで経験していくことすべてが初めての事ばかりであり、

「やりなおせる」と言っていた彼女の顔が繰り返し繰り返し浮かんでくる。

神の教え、正しくあるべきこと、善と悪、人の弱さと過ち、愚かさと、…再生。

孤児院にいる大人たちはそうして自分に善を施し、更生させようとする。

その誰もが、彼女のように見え、彼女の声に聞こえる。

礼拝堂の天使像も、讃美歌も、呪縛のように彼女の姿を纏い、自分を責める。

 

そうだ、責められている。

 

生まれてきたことを、生きていくことを、罪をかさねていくことを、責め立てる。

その息苦しさに悶え、賛美を呪詛に、光を闇に代えて、救いを求めた。

正しいことからの解放を望み、数年でその孤児院から逃げた。

 

それからは、また同じことの繰り返しだ。

見知らぬ町で子供一人が生きていくには厳しく、ただ生きるために盗みを重ねていくうちに、

いつしか同じような子供が集まり、大人のいない窃盗団が出来あがっていた。

それは居場所としては、以前の窃盗団や孤児院よりはるかに居心地は良かったが、

人に関わることが苦痛でならなかったから、一人でこなす仕事の精度を上げた。

仲間内では、大人をしのぐほどの腕だ、と認められてもいた。

そんな生き方が、数年。

 

町から外れた農村地帯は、かつてないほどの大飢饉に突入していた。

 

数年前からささやかれていた天変地異、それらのツケがこの年に一気に降りかかった。

秋の実りがほぼない中での、経験したことのないくらいの豪雪。

さらに、凶悪な魔物たちの数が増え、人の集まる村を襲った。

多くの村が壊滅状態で、そこから逃れてきた人々が町にあふれ、治安も悪化していた。

そこから聞こえてくる辺境の状態に、数年まえの残像が甦っていた。

 

あの村が、瀕死に直面しているのだろうか。

あの長は、村人は、少女は。

 

何故、それらが思い起こされたのかは解らない。

それでも、衝動的に、意識はそちらへと向かわざるを得ない。

気がつけば、引っ張られるように、身体がその方向へと進みだしていた。

あらがえない、何かが自分を突き動かしていた。

 

少女の名を、ベニと言った。

 

驚きだ。5年余りも前の事を、昨日のことのように思いだせる。

豪雪に埋もれた家屋のひずみ、かすかな人の気配、尽きかけている命のもたらす闇。

それらをどうやって探り当てたのかも、わからないまま。

ただ、小さな小屋で身を寄せ合っている子供たちの中に、彼女の姿を見た。

記憶の中と変わらず、天使像であり、神父であり、修道士であり、…ただの少女だった。

「生きていたのね」

と、彼女は言った。

修道院から消息が消え、町での良からぬ噂が立ち尾ひれがついて、自分は亡き者にされていたようだ。

あれから幾度もあなたの事を考えていたのよ、という声は潤いもなく焼け爛れたように痛ましい。

「盗みのおかげで、生きている」

盗みの腕は冴え、人を欺き、のし上がり、明日の生死に脅かされることなく生きている。

それに引き換え、この小屋の中にいる子供たちはどうだ。

「暴動が起きたのよ」

と、ベニは言った。

中央の領主が財産を抱え込み、周辺の集落を締めだした。

飢えた村人たちは、堅牢な領主の屋敷には太刀打ちできず、憤懣は身近な長たちに向いた。

ベニの長といえども、ここ数年の飢饉で村人全員が冬を越せるほどの備蓄はない。

当然、村人たちへの施しも明日を見据え切り詰めながらに日々をしのいでいたが、

とある長が村を捨て一家で備蓄を持ち逃げしたという噂がり、村人の緊張が崩壊した。

家は暴動で焼け、備蓄は持ち逃げされ、魔物たちが徘徊し、村の大人たちは散り散りになった。

「私の両親も、使用人も、食べ物を探しに行くといってしばらく帰ってこないわ」

どこまで探しに行ったのか、帰るあてがないのか、あるいは捨てられたのか、知るすべはない。

残された子供たちがひっそりと集まり、火を絶やさぬようにいるだけで精いっぱい。

家具らしい物もほぼ燃やしきった。

「もう何もないわ」

そう言う彼女は、周りに集まっている小さな子供たちの頭をなでる。

泣くほどの力も残されていない、静かな静かな終焉がそこにはあった。

「それが、神の教えか」

何に対する腹立ちなのかは解らないまま、声を押し殺した。

ベニはただ微笑む。困ったようにも、泣きそうにも見えた。

「これが、正しいということか」

神の言葉に耳を貸さず、正しきことから目をそむけ、悪事に手を染め生きてきた。

やり直す事もなく、悔い改めることもせず、こうして裁かれることもなく、ある自分。 

正しいとは、なんだ。

荷を下ろし、乾燥させた穀物を取り出す。火にかけられている鍋の中に放りこんで、炊いて戻す。

そうして簡素な重湯を作り、目の前の子どもたちに突き出した。

「食え」

空腹に立ちあがることもできず、その鍋を受け取る力もないほど弱っているのに、

誰もそれに手を伸ばさない。

子供たちは、ベニに救いを求めるような視線をおくるだけ。

ベニはといえば、何の感情も読めない表情で、ただ口を引き結んでいる。

「盗賊から施しは受けないとでもいうのか」

この期におよんで。

正しさとは、清らかさとは、死と引き換えにするほどのものか。

では、そうではない自分ばかりが生き残り、蔓延る世界とは一体なんだ。

「そうだ、これは盗んできたものだ」

己の為だけに蓄え、囲い込み、分け与え助け合おうともしない強欲な層から盗む。

いくらでも盗める。いくらでも、活かしてやることができる。

「そうやって俺は生きている!死ぬしかないお前らと違って、生きる手段がある!」

怯えたように身を寄せ合う子供たち。

罪を拒み、この手からすり抜けていくというのなら、いっそ自分の手で終わらせてやろうか。

今の自分なら、その首に手をかけ、命でさえも奪えるだろう。

そうして人として大いなる罪を背負い、天を嗤いながら生きていって見せる。

どちらが正しかったか、神に問うために。

そんな独白を、この場の誰にも届かないであろう虚しさを、吐き出し続ける。

それは、悲鳴。

悲鳴のようだった、と、後にベニが言った。

やわらかい腕で抱きしめ、だから貴方と生きていこうと思った、とささやく声は凍えたまま。

今も、自分たちの心は、この日の夜のように凍えている。

 

「私たちの罪は、私たちが終わらせましょう」

 

いただきます、と、ベニが最初に重湯を口にする。

それを大切に大切に口にふくんで、飲み下し、一筋涙をこぼす。

それを、信じられない思いで見ているしかない。

何も言えずにただ見ているだけ、ベニは幼い子たちにも少しずつ重湯を与えていく。

ゆっくりと、ゆっくりと、全員がそれを食べきる前に冷えてしまうので、何度も温めてやった。

その夜、言葉は何一つ発されることがなかった。

そうして命をつないで、十数日、手持ちの穀物が尽き、吹雪の止んだ日に一人外へ出た。

村には人が残っていない。領主とやらがいる地まで足を延ばし盗んできても良かったが、

その間に、ベニたちが命を断ってしまうような気がしてならなかった。

罪を背負う、と言って盗人の食料に手をつけたベニ。彼女の真意が解らず、ただ恐ろしかった。

だから山へ入り、手当たり次第に土を掘り、野生動物を探した。

凍った川を割り、一日中、生き物を探した。

もう、どんなものを口にすることにも、誰も異を唱えなかった。

そうして、ただ生きる。

凍える身をよせあって、わずかな食料をわけあい、ただひたすら眠る。

この冬さえ持ちこたえれば、この地を離れられる。それが希望。

眠りの中で、ベニの歌声が聞こえる。それは子守唄なのか、讃美歌か。

音楽を知らない自分には解らない。

それでも、その歌声を聴いていられることが、唯一の安らぎ。

…生まれて初めて知った、安らぎだった。

 

「この村を捨てよう」

 

春が近くなってきた日、準備を始めなければならない、と切り出した。

この地を離れ、少しでも生きる可能性がある地を目指し、旅をするための準備。

それを提案すれば、ベニたちも了承した。

そのためには手段を選ばない事も、暗黙の了解。自分たちは同じ罪を抱いている。

 

長い長い旅が始まる。

 

道沿いに人家を探し、生きるための交渉をする。

自分が盗んで蓄えた金はまだある。

これが尽きる前に、ベニたちが暮らせる村を見つけなくてはいけない。

冬が終わったとはいえ、この辺りでは飢饉の影響が強く、子供たちを受け入れられる余裕はない。

かと言って、町で暮らしていくこともできない。

自分が盗みで蓄え、養ってやることは簡単だが、おそらくもう、ベニはそれを受け入れないだろう。

いや、ベニが、というより、何よりも自分が、もう盗みはできない、と思い知らされる事件が起こった。

 

それを、罪というのだ。

 

どの村も蓄えはない。

いくら自分たちに路銀があっても、引き換えに食料の備蓄を出せる村はそうない。

何度も邪険にされ、暴力をもって追い払われ、思いあまって盗みに入ろうとした夜。

ベニが全力でしがみつき、泣きじゃくってそれを止めた。

「あなたが捕まって殺されるのが恐いのよ!」

必死のその叫びに、初めて、罪というものの存在がわかった気がした。

神の教えでなく、聖書や神父の言葉でもない、たった一人の人間の本音だったからこそ、

心に衝撃が走った。

捕まるようなへまはしない。けれど、罪とは、この少女を悲しませるものだ。

自分がそれを背負い続ける限り、この少女は恐怖と悲哀に苦しめられ、幸せにはならない。

それを、身をもって理解した。

やっと、理解できたと思った。

 

そこからの旅は苦しく、常に恐怖に身を寄せ合い、助け合いながら僅かづつ前へ進む。 

そうした途中、立ち寄った村で、小さな子を引き取らせてくれないか、と言われた。

南下をつづけていくと、飢饉からの立ち直りを見せ、少しずつ余剰が出てきている村がある。

その集落では、失った我が子の代わりに、小さな子を育てたい、という夫婦があった。

別の集落では、子供の面倒をみる年長者が欲しいと、乞われた。

また別の場所では、小さな子を哀れに思い、引き受けている教会もあった。

確かに幼子を連れての旅は疲労を極め、たびたび頓挫することも多い。

それを解っていて尚も渋るベニに、自分が数年ごとに様子を見に来るから、と言い聞かせ、

了承させる。

子供らの居場所をすべて記憶し、彼らが満足していない時には引き取りに来るという約束で、

別れた。

そうやって子供を減らしながら旅を続け、季節は変わり、また、冬が近づいてきている。

 

「そこは、行き場のない人間が集い、隠れ住む村だ」

 

そんな噂を聞いてたどり着いたのは、世間と断絶されたかのような頂きが連なる場所。

村としての体を成してはいたが、あまりにも粗末で質素な集落だった。

そこにたどり着いた時には、自分とベニ、ベニの妹と弟、元の村の少年が一人、という有様。

そんな子供たちを、村長だと名乗る老人は良いも悪いもなく、受け入れた。

「ここで自力で暮らしていけると思うなら好きにすればいい」

来るものは拒まず去る者は追わず、だ。と、突き放したような口調。

老人に、行き場のない人間が集まっていると聞いたが…、と、それとなく探りを入れれば、

不愉快そうに笑い飛ばされた。

お前も探られたくない腹があるからだろう、と見透かされたような事を言われれば、

それ以上は何を聞くこともできない。

仕方なく、いいのか?とベニに尋ねれば、神に近い場所だわ、とベニが笑った。

適当なあばら屋をあてがわれ、細々とした生活が始まる。

ベニや、その妹は村の中で手伝いを探し、わずかに食料を分けてもらう。

ベニの弟と、村の少年は、自分と一緒に山を降り、仕事を探して歩いた。

毎日食べていくことはできない、けれど、あの冬を超えて来た以上、簡単に挫けることもなかった。

毎日を必死で生き抜き、夜になればただ眠った。

それだけの事が続いていくうちに、ベニの妹は村の中心にいる人物に見染められた。

ベニの弟は村に時折くる商隊に見込まれ、その仕事を任される下の村に降りた。

そして村の少年は、隣にすむ年上の女性と所帯をもつことになり、ベニと自分が残された。

「お嫁さんにしてください」

と、ベニに言われて、心臓が止まりそうなほど驚いた事を、今でも覚えている。

勿論、あの村を捨て長い旅をしてきたのは、ベニを幸せにすることが最大の理由だった。

本当はこんな粗末な辺境ではなく、もっと裕福な村で、何不自由ない暮らしを与えてくれる男の元へ

ベニ自身が嫁いでくれることが望みだったのに。

自分でいいのか。何故、自分のような男を選ぶのか。

この村にしてもそうだが、ベニの選択は全く理解できない。

「私は、あなたに多くのものを背負わせてしまった」

始まりの咎、冬の夜を超えた責、村から村への旅路、子供たちの未来、この場所での懺悔。

「罪を背負って生きるということ、そのせいで心が凍えてしまっているから」

あなたにぬくもりをあげたい、とベニは言った。

「この場所で、わたしたちの罪を終わらせましょう」

それは、神の裁きか。

 

神は、命あるものに生きよといいながら、試練を課すのはなぜなのか。

 

生まれたての命、その無垢なものに触れることが恐ろしかった。

そんな自分に、ベニが身体を預けてくる。

「名前をつけてあげてね」

そんな資格はない。自分が名前をつけようものなら、きっとこの命は断たれてしまう。

直前まで、母子ともに危ない、と言われていたのだ。その恐ろしさが解るだろうか。

やはり自分はベニと夫婦になるべきではなかった。

そう言えば、ベニに怒られた。

「今からそんな気弱な事言っててどうなるの」

これからもっと恐ろしい事が起こるんだから、と、脅され、その赤子を見た。

なんだか赤くてうにょうにょしてて、自分たちと同じ生き物とは思えないそれを見て、

ヒイロと名付けた。

 

命の、色だ。

 

それは何度も何度も消えそうになりながら、必死に呼べば命を吹き返す小さい魂。

幾度となく危機に直面しては自分たちを心胆寒からしめる。

そうして大切に大切に守り育て、恐怖も、喜びも、愛おしさも、ありとあらゆる感情を与えてくれるもの。

空っぽだった身体が、こんなにも多くの激情で満たされていく。

あなたにぬくもりをあげたい、と言ったベニの本意はここにあったのだと、今ならわかる。

ヒイロに続く子供たちが、自分を父と慕い、無条件に頼り、求めてくれるという幸福。

それは人から奪うものではなく、人に奪われるものではない。

唯一無二の、許された光だ。

 

ベニは、小さな子供たちに言い聞かせる。

 

友達の玩具をとってはいけない。

誰かの物を壊してはいけない。

人を傷つけたり、嘘をついたりしてはいけない。

なぜなのか?それを悲しいと思う人がいるからだ。

日常茶飯事に起こる他愛ない諍い事をひとつひとつ言い聞かせる言葉は、子供たちにではなく、

自分自身に言い聞かせているかのように思える。

そして、それはかつて孤児院で神の教えとして神父が、修道士が語っていた事だ。

あれらの言葉は、こういうことだったのかと、子供たちと一緒にそれを聞く。

それは、自分も子供時代をやり直しているような感覚。

やり直せる、といったベニの言葉に今なら、頷ける。

 

神の教えは、人が幸せに気づくためにある。

 

「正しいことをして報われないからといって、正しくないことをしてしまったらそれは不幸なんだわ」

あの日、あなたの言葉が悲鳴のようだと思ったのはとても辛そうだったから。

何が正しくて何が正しくないのか、もう解らなくなったけれど。

「誰かを不幸にするのは、やっぱり正しくないと思うのよ」

だから自分で考えることにしたの、とベニは言った。

神の教えに従って、その言葉を借り物のように言って聞かせるのではなく。

誰も悲しませない。その単純な思い一つを、子供たちを導く判断基準として守りぬく。

「それを忘れない為に、この場所を選んだ」

天に向かって、高くそびえる峰。

「子供たちには、この過ちを受け継がせないために」

私たちの罪を、私たちの手で終わらせる。

そういうことか、とベニの覚悟を受け止める。信頼の証に、手と手をつなぎ合う。

もう十分だ。

ベニにも、子供たちにも、これ以上はないくらいのぬくもりを与えてもらっている。

だから、この凍えた心さえも愛おしい。

そう言えば、「わたしもよ」と、ベニも笑った。

 

いつも、思いだす。心が完全に凍えた、あの日の事を。

だからこそ、生きていける。

どんなささやかなぬくもりも、他愛ない幸せも、この凍えた心に寄りそう。

そうしてくれたのは子供たち。そして、あなた。

こんなふうに、一緒に生きていきたいと思える人に出会えた。

 

もうこれ以上、何も望むことはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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クロベニ

2015年01月30日 | ツアーズ小ネタ

ヒロの父ちゃんと母ちゃんです

 

当初、4コマに父ちゃんを出す予定は一切ありませんでした

彼のイメージがなかなか絵にならなかった、っていう事と、名前がしっくり決まらない、っていう事があって、

もう父ちゃんは謎の人のまま貫き通す!とか思っていたのですが

(ほらマンガでよくある、名前とかエピソードだけ出てくるのに全然登場しないキャラ、みたいなアレ)

年内にヒロの故郷編を片付ける、という予定が大幅に狂ってしまった事で

予定外に、末っ子コズミの話を追加しちゃったわけだし(彼女も登場予定はなかった)

じゃあもうこの際だから父ちゃんも出しとけ!てなただの勢いで父ちゃん登場!

そしてこの惨状…

 

いやいやもうね

ヒロの今回の話は、ハッキリいって、次のSSを書きたかったが為だけに更新し続けた!

と言っても過言ではないくらい、次に書くSSをもう何年も何年も温め続けていたのですが、

いざ書くぞ!という今の心境的には、この話書く必要あったかな…、と猜疑心に駆られているところですよ

 

まあ書くんですけどね!

 

てことで、父ちゃんは次のSSのおかげで前々からばっちりイメージだけは固まっていたんですが

いざそれを絵にすると、もうさっぱりお手上げ状態なので(時間だけはたっぷりあったのに)

4コマもイラストも名前も、誰だこれ…、とか思いながら書いているという、

まったくもって掴みどころのない昼行燈なお人ですよ

 

ヒロはこの、底抜けにネガティブ!な父と、底なしにポジティブ!な母の性格を

きっちり半分ずつ受け付いているので、あんなにバランスの悪い性格になってしまっているのです

(お調子者のくせに根暗、っていう)

 

 

 

 

 

 

てことで、次は父ちゃんと母ちゃんのSS

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おまけの父ちゃん1

2015年01月26日 | 2部 帰郷の章(ヒロ)

父 「良い子たちだ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直、二度と来んなとか思っててすみませんでした

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コメントにお返事のコーナー

■はじめてのスレさん

更新を待ってくださってるみたいで、ありがとうございます

ウチのブログは細々やってるので、ほぼ誰もいないですが

管理人はちゃんとコメント見てますよ


さよならさんかく2

2015年01月21日 | 2部 帰郷の章(ヒロ)

ヒロ 「え?あれ?昼行燈、って知らねえ?」

ウイ 「えーとえーと、昇天させてあげよっか?」

 

 

 

 

 

 

  

昼行燈…昼日中に火を灯しても、火が灯っている事に気づかない、また役に立たない事から

ぼや~っとした人、役に立たない人、などを指す

(念のため記載)

 

 

 

てことで、幽霊じゃないので昇天させないでください!!

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うちへかえろう

2015年01月19日 | ツアーズ SS

ヒロの生まれ育った村に滞在した数日間は、目まぐるしく過ぎて行った。

初めは右も左もわからず多くの人たちに翻弄されまくっていたミオだったが、

お互いに慣れてくると、人の人の付き合い方も大らかで過ごしやすい村だと思った。

そろそろセントシュタインに帰ろうかと言われて、名残惜しく思ったくらいだ。

人の輪に入ることが苦手だと自覚があるだけに、それはミオにとって驚きの体験だった。

「ミオちゃんは平気そうだから、ほっとくよ」

と、ヒロに言われて気づいたことだ。

 

 

 

滞在して数日、ヒロとミカが頻繁に村を見て回ったり、周囲を散策しているのは解っていた。

だから、きっとヒロの「村を発展させる」という計画が始まっているのだと思って、

ミオはヒロに自分にもできることがあれば手伝う旨を申し出たのだが。

違う違う、とヒロに笑われた。

「まあ、そういう話もしてるんだけど、まだ実行の段階にないって、いうところで」

と、ミオの申し出を拒絶しないような前置きをして、単にミカの気分転換、と説明する。

「ミカはさ、人が大勢いるのが苦手って言うかさ」

「あ、はい」

大勢の人の中は勿論、普段自分たちだけの時でも、一人になりたがる。

そうして適度に一人の時間を作ることで精神の均衡をとっているらしい、と気づいてからは、

ウイもヒロもミカの好きにさせよう、と放任しているようだったから。

それを、この村でもやってるだけ、とヒロが言った。

「ミカはまあ自分から弱音はいたりしないじゃん?だから俺が理由つけて連れだしてる」

「そうだったんですか」

そうそう、と頷いて、ヒロがにこやかに続ける。

「その点、ミオちゃんは自分から言ってくれると助かる」

「え?私?」

「うんそう、ミオちゃんの方は平気そうに見えたから、ほっといてるんだけど」

そう言われて、びっくりした。

それは、家族や村の人たちとの間を忙しそうに動き回っているヒロがミオにも気を配ってくれていた事と、

人の輪の中にいるミオが平気そうに見えていた、という事、二重の驚き。

そして、実際そうして放っておかれる事にミオ自身、負の要素を感じなかった事も。

「まあウイもいるから大丈夫かな、っていうのもあるけど」

女の子同士で色々楽しそうに見えるし、と言われて素直に頷いた。

村にいたころは、年上の女性はもちろん、同年代の女の子も、年下の女の子も苦手だった。

村の女性たちは常に競争競争の関係で、腕力でも話術でも、負かされる事しかないミオは、

同じく輪に入れない(入らない?)レンリと二人きりだったから。

この先もずっと、そうなのだと思っていたのに。

「あの、皆さんが仲良くしてくださってるので」

「うん」

「すごく優しくて、良い方ばかりです、嬉しいです」

「なら、良かった」

けど。

優しいばかりだと、不安になる。

それは、自分に自信がもてないところ。

「あの、…お母さんやアサギさんには、迷惑じゃないでしょうか」

ずっとミオの側にいて、あれこれ構ってくれるけれど、彼女たちの生活を乱してはいないだろうか。

お客さんとして、うまく振る舞えているだろうか、という不安をヒロに打ち明ける。

「うん、そういうの、ミオちゃんは自分で言ってくれるじゃん?」

「え?」

「ミカはそういう、不安な事とか弱音とかいちいち言わないから、なんか目が離せなくてさ」

だからついそっちにかかりきりになるけど、と言い、ミオちゃんの方がしっかりしてる、と言う。

「俺としては、ミオちゃんがいてくれて助かる」

「…はあ…」

「あ、ごめん、今の俺の話。ミオちゃんが迷惑かどうかっていうのね、全然ないから」

「全然、ない、ですか?」

「大体が何にもない村だから、ミオちゃんがいようといまいと、何っにも!ないから」

と、力説したヒロが笑う。

「日がな一日だらだらして、ぼけーっと終わるだけだから、ほら、お客さんがくると祭り状態」

と言って、村全体を示すように腕を広げる。

「あ、はい」

「だからむしろミオちゃんが、母ちゃんとか妹とかの面倒を見てくれてるようなものだから」

「え?そう、…そう、ですか?」

「そうだよ、助かるって言ったっしょ。普段俺がやってることを、ミオちゃんがやってくれてる感じ」

だから皆喜んでるし、ミオちゃんに構ってほしくて寄ってくるんだよ、と。

そんな風に見られているとは、にわかには信じがたい。

思いがけず賞賛されて、なんと返していいか固まっていると、だから、とヒロがミオを見る。

「そういうお祭り騒ぎが、ちょっと疲れた、って思ったら、俺かウイに言ってくれていいから」

母ちゃんやアサギに言ってもいいけど、あの人たち舞いあがってるから。

「なんか、見当違いのことしそうだし」

といって笑う。

そうして、弱音を出してくれた方がヒロは安心するのだ、という話なのだとわかった。

「あ、はい、私、大丈夫、ものすごく弱音とか言えますから!ちゃんと言いますから!」

「う、うん、そうしてくれると助かる、です」

「はい、お任せください!」

そんな決意をヒロに表明しての、滞在。

どんな弱音も、不安も、ヒロに話してみようと覚悟していたことが嘘のように、過ぎた。

 

 

 

「私、髪結い屋さんになる!」

と、ヒロの従妹の一人が嬉しそうに宣言し、誰よりもミオに懐いて、ずっと一緒にいた。

他の小さい女の子や男の子たちはというと、ミオに構い慣れてしまうと安心したのか、

数日もすれば(おそらく普段のように)自分の好き勝手に行動するようになった。

「活発な子たちは、ウイとかひい兄と遊ぶのが面白いんだろね」

と、アサギが子供たちが銘々ばらけていくその様子をミオに話してくれる。

「ムーはおとなしい子だから。いつもはあの子たちに合わせて走り回ってるけどね」

ミオちゃんが来てくれて凄く嬉しいんだと思う、と安心させてくれる話し方は、ヒロそのものだ。

「そういうのって、普段、気づかないじゃん?皆と集まったら、皆同じ遊びしなきゃ、って思うし」

でもミオちゃんが来たことで、ムーは自分の好きな事や、やりたい事が見つけられたね。

来てもらって良かったね、とアサギが年下の従妹の頭をなでている。

そんな風に自分の事を歓迎してくれて、認めてもらえると、嬉しくて泣いちゃいそうだ。

皆が優しい。

ヒロがミオを放っておく、と言ったけれど、それを不安に思うことなく過ごしてきたのは、

誰もかれもがヒロのようであり、ミオを慮ってくれているおかげだったと思う。

「私たちのことはヒイロと思って何でも言ってね」

と、ヒロの母やアサギが言っていたけれど、本当にヒロといる時のように居心地が良い。

ここは、ヒロの故郷なのだ。

彼が育ち、彼らを育てた土地なのだと思った。

だから、なぜヒロがこの地を離れ、一人遠くまで旅をしようと思ったのかが解らない。

勿論、出稼ぎだという物理的な問題は解る。

けれども、今、滞在しているこの時でも、ヒロは村を出ることを常に考えている。

こんなにも居心地が良い場所で、確かな家族があって、それを恋しいと思う情。

ミオでさえ、帰る時の事を考えると、とても去りがたいものがあるのに。

「ヒイロは兄弟の中で一番、甘えん坊だものね」

と、ヒロの母は困ったように言った。

 

 

 

夜、眠るときには「女子寮」とヒロが命名した母屋の方で、女性陣は固まって眠る。

こんな風に布団を全部くっつけて寝るのも初めてで、なんだか自分もこの村の子になったような感覚。

「あら、ミオちゃんもウイも、もう完全にウチの子よ」

「そーよ、いつでも帰ってきていいのよ」

そんな風に言われて感激のあまり泣いちゃった夜もある。

ヒロくんの家族って良いな、と素直に言えば、ミオちゃんの家族は?と聞かれた。

「父が村に残って服飾の仕事をしてます。母はずっと昔から旅に出ていていません」

一番上の姉が母代り、二番目の姉たちもすぐに旅に出たので、ろくに会っていない。

そんな家族形態が、村を出てからこっち、わりと珍しい部類だと気づいた話もした。

ミオが語ることを、とても興味深そうに聞いていたヒロの母が、なるほどね、と相槌をうつ。

眠くなるまで他愛ない話をするのも、もうすっかり慣れた。

聞き上手のヒロといる時のように、落ち着いて話す事が出来る。

「それでいうと、うちは子供が働きに出て、親が村に残ってる家族よね」

これも珍しいかな?とアサギも話に加わる。

「そんなだから、家は末子が継ぐのよ」

「へー、ミカちゃんたちは長子が継ぐんだって。女子に相続権はないだよ」

「それ男子が生まれなかったら困るんじゃないの?」

「あ、私の村では一番強い人が継ぎます」

「ええー、それも凄いな、兄弟で争うってことでしょ」

色々だね、と皆で布団の中で興奮して盛りあがって、結局、とヒロの母が口を開く。

「その色々が、多いか少ないかの違いだけよね」

その中で自分にとって一番いいと思える方を選んでいくだけだ。

「ヒイロは、自分が働きに出た方が要領よく稼げる、って言って出稼ぎに出たの」

それが、「兄弟一、甘えん坊な所以ね」とヒロの母は言うけれど。

ミオには、小さい頃からそうして独り立ちしているヒロは随分しっかりしてたのだろうと思える。

自分たちと旅をしている時でも、この村に帰ってきている今も、誰からも頼られる存在なのに?

「違うのよ、ちやほやされたいの。もうとにかく必要とされたいのよ」

わかるかしら?と、ヒロの母は隣にいるアサギを示す。たとえば。

「この子はね、家事をしても子守をしてもそれが普通だと思ってるの」

自分の仕事としてやるべきことを淡々とこなす、それがアサギ。と言い置いて。

「ヒイロはね、いちいち言いにくるの。お皿洗ったよ、とか、おむつ換えたよ、とか」

自分の行動に関して、周りの反応を欲しがる。

仕事をして、報告して、周りの誰かに褒められたり、感心されたりして、やっと仕事完了。

「もう、超!めんどくさい子でしょ?」

でもそれが親の目からしたら可愛くて可愛くて、と母親独特の視点で語る。

「初めての子だったし、いちいち可愛いし、もう面白可笑しかったから好きにさせてたら」

あんなめんどくさい性格の子に育っちゃったわ、と、おどけて困って見せる。

だから、嫁は出来ても友達はできないと思っていた。特に同性の友達なんかは。

そういう母の言葉に、アサギも大いに同意するように、頷いている。

「テキトーにおだてられて良いように使われちゃう典型だよね、ひい兄って」

「そうそう、でもヒヨコちゃんが全然そういう人じゃなかったのが驚きよね」

「ひい兄にしては、良い人つかまえたね」

「はあ…」

ヒヨコちゃん、とはミカの事である。

子供たちには『大王さま』、で定着したあだ名だが、大人たちは別だ。

(だいたいヒロかウイのあとにくっついていて頭が黄色いので影でそう呼ばれている)

あのミカがそんな風に軽ーく扱われたりするのも、ミオにとっては一大事だったが。

ヒロとミカが損得勘定抜きで友情が成り立っているというのが、女性陣には一大事らしい。

不思議だ、とミオとウイは顔を見合わせる。

自分たちはごく自然にヒロに馴染んだし、なんだかんだ摩擦があるミカとヒロの関係も対等だ。

ごく当たり前のヒロの像は、家族からすれば、手のかかる甘えん坊になるらしい。

「だから、出稼ぎに出てるのもその延長だと思ってるわ」

勿論外の世界の楽しみ方を知って村から出たのもあるのだろうけれど、それにしては。

「いつ戻ってきても何の成長もなく甘ったれな部分は健在だからねえ」

とため息をひとつ。

それでも子供たちの中で一番、可愛いと思ってしまうのが親心かしら、と言う母に。

「結局そう思わせてしまうんだから、出稼ぎしてるひい兄の作戦勝ちだよね」

と、からかう妹。

寂しい?と尋ねるウイに、ヒロの母が笑う。

「いいのよ、好きにしてくれて」

ただ、帰りたいと思った時に、帰る何かの理由を探すのではなく。

「ただ、ただいま、って言うだけでいいわ」

それが出来るなら、どこへ行こうとも、どれだけ帰ってこなくとも、好きにすればいい。

そう言うのが、親の気持ちね、と言う母の言葉に。

ミオは、何故か父親ではなく、姉の顔を思い浮かべていた。

帰る理由を探すのではなく。

(ただ、ただいまって)

帰りたいと思う、その気持ち一つ。家に戻る事に対して、他に理由なんていらないのだ、という。

ミオは一人それを考え、そうか、と気づく。

自分の家は父親が待つ下の村だけど、母親がわりなのは、あの厳しい姉だから。

(だから、帰りたいって思ったら)

姉を、思い出すのだ。

アサギとは全然タイプが違う姉だ。厳しく、勇ましく、思い出すのは小言か叱責。

それでも、ミオにとって帰る場所は、姉の元だった。

そんな姉への思いに捕らわれて一瞬、周りの話から取り残されていたミオだったが、

「ヒイロを村から出した事を後悔したのは、一度だけね」

という、ヒロの母の言葉に、物思いの淵から意識を戻す。

子を手放した事を後悔するという、親の気持ちが、なぜか気になったからだが。

「モエギをうちの子にできなかったことよ」

と聞かされ、セントシュタインの城下町で知り合った貴公子を思い出した。

子の村の出身で、ヒロの幼馴染、奇遇にも貴族の養子入りをしたというモエギの話だ。

「あの子の母親が急逝した時、モエギをうちで引き取るつもりだったの」

生まれた時から一緒に育てたようなものだ、我が子同様に面倒をみるつもりでいたけれど、

モエギは、その幼さでありながら、しっかりと自立しようとした。

「ヒイロがもう外に働きに出ていたからね。自分にもできないはずがない、って言って」

長男が出稼ぎでいない家に、ただ厄介になることはできない、そう言って村を出た。

遠い親せきを頼って、一人、見知らぬ土地へと行ってしまった。

「あの時だけはもう本当に、ヒイロのあかんたれのせいで!!って歯噛みする思いだわ」

ヒイロは好きで外に出て行ってるだけなのに、モエギが気を使う羽目になったじゃないの。

ままならないものよね、と当時を思い出して苦々しい素振りを見せる母に、アサギが苦笑する。

「まあ、そのおかげでモエは大金持ちになっちゃったじゃん」

「そうよ、なっちゃったのよ。いいんだか悪いんだか…、ねえ」

遠い親せきの伝手で宿働きをしていたはずのモエギから、ある日突然使いが来た。

なんだか屈強そうな兵隊っぽい感じの男性が二名、モエギの事情を話に来、村が大騒ぎになった日。

今まで世話になった事の礼として、宿働き時に溜めたという小額の貯蓄と手紙を渡された。

もう自分にはいらないものだから、という彼なりの決意に手放しでは喜べなかった。

「だから突っ返して、金もらっても使うところがないから物送れ!って言ってやったわ」

「ああー、あたし、あの時、子供心に母ちゃん殺されるって思ったよ…」

「…私もちょっと思ったわ」

それくらい厳めしい使いが来て、それでモエギの何を知れというのだろう。

そんな思いが伝わったのかどうか、それから年に一度か二度、手紙が届くようになった。

中に、見知らぬ植物の種と、モエギの直筆。

「村にいた頃はまだろくに字も書けなかったから、それが本当にモエギの字かどうかは解らなかったけれど」

種という贈り物を選択した動機と、頑張ってます、という内容は間違いなくモエギを思い描けた。

「幸せだよ、とか、心配ないよ、とかじゃなくてね、こんな事頑張ったよ、っていう手紙なの」

だからもう、モエギも大丈夫だと思う事にした。

「ヒイロと同じ、外で頑張ってるだけじゃない、ってね」

だから自分たちはこの送られてくる種を育てる事を頑張っている。

穀物だったり、花だったり、こんな土地でも何とか育てられるように、毎日試行錯誤。

蕎麦は結構行けたわよね、とか、麻もまあなんとかぎりぎり…、なんて話を聞いていて。

「大丈夫だよ」

と、ウイが言った。

「モエちゃん、すっごく活き活きしてたもん」

そりゃーもーキラッキラだったよ、というウイの言葉に、顔を見合わせた母と娘が噴き出す。

「そっか、活き活きか、それは村にいたころにはないモエギだわ」

「だよね、モエといえばメソメソかもじもじ、だったもんね」

見てみたいね、という二人にウイが笑う。

「ただいま、って言えばいいんだよ、って伝えておくよ」

そう、帰る理由を探すことなく、ただ帰りたいと思った時には。

ただいまと言って、うちに帰る。

「そうね、モエギもうちの子だからね」

そうして、家は出迎える。

どうして帰ってこないの?とか、急に何かあったの?とか、…理由を尋ねる必要もなく。

ただ、お帰りと、いって迎え入れる。

それだけの事。

それが、家族。

(そうなんだ)

村を離れたモエをうちの子と言うように、余所の村のミオやウイの事もそう言うように。

(この場所は、そういうことなんだ)

そう言って迎えてくれる人がいる。そうして、自分もいつか迎える人になる。

そんな遠い未来がある一方で、ミオは自分の家族を思う。

家族の顔を思い描き、遠く離れた距離に思いをはせ、目を閉じる。

ずっと、未熟なあまりまだ帰れない、と思っていたけれど。

(ただいまって言えばいいんだよ、って)

ウイの言葉が、自分にも降る。

ただいま、って言いたい。

(言えるかな?)

ヒロの育った村で、一つ屋根の下に身を寄せ合って眠る夜。

ミオは、故郷の村を夢にみた。

 

 

 

 

 

 

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こどもの使命

2015年01月15日 | ツアーズ SS

「せっかくお兄ちゃんが帰ってきてるんだから、遊んでもらいなさい」

と、母に言われたコズミは、この数日間、下の妹の世話を母に任せて兄について回った。

数年ぶりに戻ってきた長兄は、優しいし気前がいいし全然怒らないし楽しいし、

母ちゃんが二人いるみたいだな、とコズミは思う。

 

 

 

まだ幼いコズミには、昔、兄に遊んでもらったはずの記憶はあいまいだ。

だから顔を見ても、一緒に過ごしても、血のつながった『兄ちゃん』という関係性がよくわからない。

ハッキリ言って、村の中のどこかの家の兄ちゃんたちと、どう違うのかも、解らないくらいだ。

それでも、甘えさせてくれるといい気分だし、何か新しいことを教えてもらえるのもわくわくする。

そうしてくっついていて、この数日で解ったことといえば兄は何でもできる人なんだな、という事だ。

ご飯は母ちゃんや姉ちゃんが作るよりずっと美味しかった。

勉強も教えてくれたし、壊れた玩具も直してくれた。

父ちゃんが作った厠を補修する、という兄を手伝いながら、その凄さを改めて実感した。

だから、素直にそれを口にする。

「ひい兄って凄いね、偉いねえ、何でもできるね」

「お、そっかー、コズミが褒めてくれるとやる気でるなー」

そう言われると嬉しくなる。褒めたらいいのか。どんどん褒めちゃおう。

「父ちゃんよりすっごいね、父ちゃんが作った引き戸、がったがただったからね」

それには、周りにいた友達や従妹ものっかってきた。

皆、この「兄ちゃん」を気に入っていたから、口々に凄い凄いと褒め称えたのだが。

お前らそれは違うぞ、と兄が手を止めた。

「兄ちゃんなんか、父ちゃんに比べたら全然だめだ」

「えー?なんで?」

「これ父ちゃんが一人で作ったんだぞ、一から勉強してあちこちで資材集めて」

で、こんな大きさの建物を作った、と手にした金槌で厠をぐるっと示す。

「それに比べて、兄ちゃんがやってるのはここだけだ」

と、今度は細い角材を、とんとん、と叩いてみせて。

「それもな、兄ちゃんは村の外でいろんな人に教えてもらって出来るようになっただけだ」

いっぱい聞いて、いっぱい手伝って、やっとこれだけだ、と言う。

そういう事を父ちゃんはたった一人でやってのけたんだから。

「お前らもっと父ちゃんを敬え」

「うや、まえ?」

「あー、えーとな、兄ちゃんより父ちゃんを、もっともっと褒めろってこと」

「えー、そうかなー?」

確かに厠が出来たときは、厠すげーって思ったけど、父ちゃんすげーって思ったことないな。

と、コズミが従妹たちと顔を見合わせていると。

「コズミが兄ちゃんをすげえ、って褒めてくれるのと同じで、兄ちゃんは父ちゃんをすげえって思ってるんだ」

だったらどっちがすげーと思う?

そう尋ねられて、思った通りの事を口にする。

「兄ちゃん」

それに周りも、うんうん、と頷く。

「うお!まじか!!」

だって、父ちゃんはこれ作ったけど、それをちゃんと直せる兄ちゃんの方が凄いんじゃない?

上手に作れない父ちゃんと、上手に作れる兄ちゃん。兄ちゃんのほうが凄い。

そんな主張を口々に訴えると、兄は腕を組んで、ぐうう、と唸る。

「父ちゃんの凄さがわからんとは…、お前らまだまだひよっこだな…」

「ひよっこ?なに?」

「ケツが青いガキんちょ、ってこと」

「ケツ青くないよ?」

俺も、私も、と騒がしくなると、やっと兄がいつものように笑った。

「わかったわかった、それがお前らのいいとこだ」

 

 

 

そんなやりとりがあった事、寝る前に母に報告すると、母は穏やかに笑った。

「ねー、ひよっこって何だろう?」

「そうねえ、未熟者、ってことかしら」

「みじゅくもの?」

「下手っぴ、かな」

やーい下手っぴー、と母が、子供みたいな声を出す。

あ、それは解る。毎日いろんな遊びをするけど、上手な子と下手な子がいる。

けんけんは上手なのに落書きは下手だったり、蹴り石は強いのにすごろくは弱かったり。

ん?てことは。

「コズミは兄ちゃんに下手って言われたってこと?」

「そうね」

「何?何がへた?」

「父ちゃんを認めるのが下手だって、言ってるんじゃないかな」

「んんん?」

父ちゃんを凄いって解ってる兄ちゃんは、父ちゃんの凄いトコ、いっぱーい知ってるの。

と、母がコズミの髪をなでながら、子守唄のように聞かせる。

「だから、父ちゃんが凄いってわからないコズミのこと下手っぴっていうの」

コズミも下手っぴじゃなくなったら、父ちゃんを凄いって思うかもね?と

いたずらっぽく額と額をこっつんこされて、コズミは目を閉じる。

「まだまだだなあ、ってことよ」

「まだまだかー」

「いいわよ、まだまだで。そんなに急いで大人にならないで」

コズミが父ちゃんを好きなことは、母ちゃんもちゃんとわかってるわよ、と言い。

もちろん、兄ちゃんもね、と言われて、どこか安心した。

そっか、いいのか。じゃ、いいや。

そんな風に、眠りに落ちた。

 

 

 

そんなことがあった後。

今度はコズミが兄に、「まだまだひよっこだなー」と、言わしめた事件があった。

兄の事を子供のころから可愛がっていた、灰取りのばあちゃんの所へ遊びにいった時。

ばあちゃんが何言ってるか全然わかんねー、という兄の代わりに色々話をした。

コズミは毎日遊びに行っているから、ばあちゃんの言葉が難しくても言いたいことは解る。

ばあちゃんもコズミを可愛がってくれるし、何の問題もないことだったが、兄は凄いな、と言った。

だから、解った。

そっか、兄ちゃんは父ちゃんにはへたっぴじゃないけど、ばあちゃんにはへたっぴなんだ。

けん玉も上手な子と下手な子といるし、それと同じようなものなんだろう。

だから、ひよっこだなあ、とからかった。

からかった後に、これで(使い方)合ってる?と聞けば、合ってる合ってる、と頭をなでられた。

コズミにとって、兄とのやりとりはどんな些細なことでも、勉強のようなものだ。

村の誰も、こんなこと教えてくれない、というような新しいことをどんどん覚える自分がいる。

そんなコズミの満足感につきあってくれた兄が、なあ、と真面目に声をかけてきた。

「ばあちゃんさ、コズミのこと俺だと思ってるだろ」

「うん、そうだよ、なんかねーコズミ見てるとひい兄の小さい頃のこと思い出すみたい」

それはよく母に言われていたことだから、そのまま兄に告げたが。

兄は、複雑そうな顔をしていた。

「それさ、コズミはいやじゃないか?」

「ん?」

「嫌なのに、ムリしてないか?」

それも、初めて言われた。村の人にも、母ちゃんにも言われたことはない。

「嫌じゃないよ、どして?」

「そっか?コズミが嫌なんだったら、可哀想だな、って思ってさ」

可哀想、か。それも初耳。

やっぱり、兄ちゃんと一緒にいると色々、面白いことが起こる。

「ヒイロじゃなくてコズミだよ、って解ってほしくないか?」

「んー?」

そういえば、ばあちゃんには小さいころから可愛がってもらってたけど、いつからかな。

ヒイロ、って呼ばれるようになったのは。

全然思い出せないけど、全然、気にしたことなかったな。

「だって、コズミ、ばあちゃんのこと大好きだし」

「うん」

「ばあちゃんも、コズミのこと大好きって言ってくれるし」

それに。

「今一緒にいるの、コズミだもん」

コズミがお手伝いをすると褒めてくれる。コズミが上達したことを喜んでくれる。

それは過去のヒイロを見ているのではなく、ちゃんとコズミの今を見てくれているのだから。

ばあちゃんが、ついヒイロと間違ってしまう事くらい。

「ちっとも問題ないね」

と、両手を腰にあてて胸をはるコズミを。

「わあ!」

兄が、ひょいっと抱き上げる。

「すげえな、コズミは。兄ちゃんなんかより、ずっと偉いなあ」

軽々とコズミ一人を抱え上げる兄の力強さもまた、コズミにとっては物珍しい。

そんなふうに新しいものをたくさん与えてくれる兄が、コズミは凄い、と感心したように頷く。

「ほんと?すごい?」

「うん、兄ちゃんはだめだな、色々ごちゃごちゃ悩みすぎだな」

「ごちゃごちゃ?悩んでるの?それって、困ってる?」

助けてあげようか?と身を乗り出せば、兄が破顔する。

「本当な、コズミにはいっぱい助けてもらいっぱなしだな今回」

お役立ち?と問えば、勿論、と大真面目に答えてから、コズミを地面に下ろす。

「兄ちゃんは村の外に出て、色々この村にない物を手に入れてくるけど」

うん、それは本当にそうだ。

「そのおかげで要らない物もいっぱい手に入っちゃうみたいだな」

「要らないなら持ってこなかったらいいのに」

要らない物を持ってくるのをやめて、要る物だけを持つ方がいっぱい持てるのに。

変なの。

「そだな」

でもそれは、と兄が手を伸ばしてくるのでそれにしっかりと掴まる。

「兄ちゃん、自分ではわからないから、今みたいにコズミが助けてくれな」

「わかんないの?」

「そーなんだよ、村の外に出ると解らなくなるんだよ」

だから、コズミが頼りだ、という兄のそれは、とても大事なことのように思えた。

兄ちゃんを助けられるのはコズミだけだ、とも言われた。

どうして?と問えば、兄ちゃんの妹だからな、と兄がいう。

「そうかー」

あたし、ニオのお姉ちゃんだけど、ひい兄の妹でもあるんだ。

村のどこの家にも「兄ちゃん」って呼んだら遊んでくれる人たちはいるけど。

助けてくれ、っていう兄ちゃんは、ひい兄しかいないな。

「そっか、そっか」

「うん、どした?」

「ひい兄は、村の兄ちゃんじゃなくてコズミの兄ちゃんなんだね!」

「お、おう、今頃か…」

「だって、兄ちゃん全然いないんだもん」

「…そだな、そりゃ兄ちゃんが悪いよな」

「いっぱい帰ってきてね」

「うん、そうする」

約束ね、と指切りをする。

指1本でつながる絆。それを大切な宝物として、コズミは大きくなる。

あんまり急がないでね、と周りの大人たちに言われながら、大人になる。

それは、子供の使命。

簡単で、純粋で、潔い選択。

大人たちを導いていく、命の使い。

 

その最強の力を、コズミは知らない。

きっと、まだずっと。

 

 

 

 

 

 

 

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完成!

2015年01月14日 | ■うのじごと■


今日も時間がないので写真埋め

ドラクエモザイクパズル1000ピース
やっと壁に隙間を見つけて飾りました

4日くらいかかったー

1000だけど、3000ピースやってるくらいの手応え感があるので
ジグソーパズル好きには超オススメ

そうそう
以前うのじごとカテで紹介したドラクエのボードゲーム
あれも遊んでみると結構面白かった
大人も子供も楽しめる!
こっちも超オススメします

今年はやります2

2015年01月13日 | ■うのじごと■

ミカ 「今年は…やります…?」

ウイ 「やってるやってる♪」

ヒロ 「うん、やってる」

 

 

 

 

 

   

というわけで、カテゴリ分けなんとかやり終えました!

紙飛行機は飛ばしてませんが

まああれくらいざっくり、感覚のみで、すぱすぱっと分けました

(考えてるといつまでも終わらないので…)

 

これはゲームに関わる内容だな、と判断したものが、DQ9

ゲーム世界に全然関係ないぜ、っていうものがツアーズがカテゴリになってます

天使に関わることはイラストマンガSS関係なく、まるっと天使界の章にいれました

(多分これが後々、やっちまったなあ!って思うような気がしないでもない)

そして!

一番分けたかった新世界の章を2部、と冠しまして、長編ごとにまとめ終わり、

ブログ主としては十分、満足したので

また明日から、ヒロの帰省編、再開しまっす

 

 

 

 

 

 

 

やる気と精度は別物よ!

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今年はやります1

2015年01月07日 | ■うのじごと■

ヒロ 「じゃなんで着物着せたんだよー…」

ミカ 「まったくだ…」

 

 

 

 

 

 

   

着物着せたのは一応毎年恒例のお正月行事漫画的に(汗)

 

明けるまで今年のお正月はレンレンとコーラル参加でコイバナでもしようかね、と

思っていたのですが、そのネタはまたの機会に回します(;'▽')テヘ

今年はやるぞ!の気力がみなぎっているうちに、やれることを先にやっておこうか

の精神で

 

てことで、今、全作品のカテゴリ振り分けを少しずつ進めておりますので

カテゴリ欄が落ち着かない感じになっていまして、そこを使っていただいている方には

大変申し訳ないですが、もう少々時間かかりそうです

(一応新しい方から手をつけていってます)

 

本当はツアーズ5周年の時に、ホームページを作成しようと狙っていたのですが

パソコンが壊れたりデータがとんだりXPが終了したり…色々ありまして(;-_-)

じゃあブログのお引っ越しをするか!

(ゲームの章をここに残して、新世界の章を別のブログへ移動して続行)

とも思ったのですが

私すでにパスワードを紛失して開けないブログを二つ(植物系と日記系)

放置しっぱなしなんだったわ!!

というあまり褒められたもんじゃない状態を引きずってもいるんで

 

もうこのダメダメっぷりは未来永劫続くと見た

 

と新年から悟り、とりあえず現状維持をしっかりしよう!

(それから新たに身の振り方を考える)

という方向に逃避しているわけであります

 

カテゴリ100個作れるみたいなので今から右サイドバーのカオスっぷりに笑ってしまいそうです

 

 

 

 

 

 

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コメントにお返事のコーナー

■きなこサン

あけましておめでとうございます!

ありがとうございます、面白がってもらえて何よりです

ますます楽しく励みたいと思います


年始のご挨拶

2015年01月05日 | ■うのじごと■

皆さま、あけましておめでとうございます!

 

毎年この新年いっぱつ目は、「あれやってこれやってそれからえーと…」

と、やる気だけがみなぎる年初めのブログ計画!!

多分今年もやる気がみなぎるだけのブログになるのは必至

とは思いますが(;'▽')

 

どうぞ今年も一年よろしくお願いします!!

さあ、めえいっぱい楽しんで参りましょう♪

 

 

 

 

 

 

↓とりあえず事務的に「カテゴリー」を整える!(一年かけて)のやる気にぽちっと♪

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コメントにお返事のコーナー

■稲野サン

正月気分を満喫してしまっていてお返事が遅くなりましたがΣ(゜□゜:::)

あけましておめでとうございます!

おかげさまで、小学校以来、年賀状が届くのが楽しみで楽しみでたまりませんでした(笑)

稲野サンのすっごく可愛いドワ子は私の年賀状コレクションにがっつりファイルさせていただいて

時々とりだしてにやにやしようと思います♪

こんな体たらくですがどうぞ今年もよろしくお願いします

 

 


天使御一行様

 

愁(ウレイ)
…愛称はウイ

天界から落っこちた、元ウォルロ村の守護天使。
旅の目的は、天界の救出でも女神の果実集めでもなく
ただひたすら!お師匠様探し!

魔法使い
得意技は
バックダンサー呼び

 

緋色(ヒイロ)
…愛称はヒロ

身一つで放浪する、善人の皮を2枚かぶった金の亡者。
究極に節約し、どんな小銭も見逃さない筋金入りの貧乏。
旅の目的は、腕試しでも名声上げでもなく、金稼ぎ。

武闘家
得意技は
ゴッドスマッシュ

 

三日月
(ミカヅキ)
…愛称はミカ

金持ちの道楽で、優雅に各地を放浪するおぼっちゃま。
各方面で人間関係を破綻させる俺様ぶりに半勘当状態。
旅の目的は、冒険でも宝の地図でもなく、人格修行。

戦士
得意技は
ギガスラッシュ

 

美桜(ミオウ)
…愛称はミオ

冒険者とは最も遠い生態でありながら、無謀に放浪。
臆病・内向・繊細、の3拍子揃った取扱注意物件。
旅の目的は、観光でも自分探しでもなく、まず世間慣れ。

僧侶
得意技は
オオカミアタック