ドラクエ9☆天使ツアーズ

■DQ9ファンブログ■
オリジナルストーリー4コマ漫画を中心に更新中
時々ドラクエ風味ほかゲームプレイ漫画とかとか

次会うときは2

2013年12月26日 | 2部 邂逅の章(ミオ)

コーラル 「せっかくだから貰っておいてあげるけど!」

ウイ 「あ、貰ってくれるんだ」

ヒロ 「優しいよなあ」

 

 

 

   

てことでまず、コーラルが魔法戦士に転職しにダーマ神殿へ

そのあとレンジャーの試練に合格を貰いに行って…

「世界樹を見てみたい」、とか、「サンタクロースを探したい」、とか

そういう子供の頃の夢を語るコーラルに

「じゃあ世界樹までの海路の地図あげる」だの

「サンタのいる山は人の足では登れないから送ってあげようか」だのと

先輩風をふかし(?)、結局コーラルを怒らせてばかりのウイたちのお見送り風景

 

ものすごく駆け脚でなんとか年内に決着をつけることが(無理やり)できました

ヒロの懐かしい人との再会編は、予定が狂って来年になりますよ

一応、年内の更新はこれが最後です

 

今年も満足いく更新頻度ではなかったにも関わらず、遊びにきてくださって

本当にありがとうございました

コーラルじゃないですが、ちょっと、武者修行してきます!

何にそんなに時間がかかるマンガなのか我ながらさっぱりわかりませんが

次の次からは、このブログを立ち上げたときから描きたかったヒロたちの故郷話なので

 

や っ と 描 け る !(ほんとうにな)

 

という感無量と、うっきうき~♪がいっぱい待ってますよ!

ただそれを描き切るマンガ技術が致命的なほど足りてないので、なんとか修行したいです

いやもうすべてがノロノロと進んでいって、たまってる話を描き切るのはいつの日か?状態ですが

来年こそ、うまいことサクサク更新できる年になりますように!

 

という願掛けとともに

皆様、どうぞよいお年を

 

 

 

 

↓今年1年押し続けてくれた皆様に感謝感謝!か~ら~の、1クリック♪(押さすんかい!)

にほんブログ村 イラストブログ ゲームファンアートへ
にほんブログ


次会うときは1

2013年12月24日 | 2部 邂逅の章(ミオ)

コーラル 「ただの寄生状態でなんの充実感もないじゃないのよ!」

ミカ 「…まあ…そうだろうな…」

 

 

 

   

初めは新鮮だったもののいざ慣れてくると力の差に悔しい思いをすることが多々あり…

(なにもさせてもらえない)

ってわけで、コーラルの不満爆発で、二人は修行の旅に出ます!

 

 

 

↓さあいよいよ今年の締めにはいりますよ!の1クリック♪

にほんブログ村 イラストブログ ゲームファンアートへ
にほんブログ

 

 

コメントにお返事のコーナー

ルアムさん

いやもう本当に!

忙しい中、誕生日にあわせて描いてもらったんだなあって思うと非常に嬉しく、

あわせて恐縮しきりです!毎日拝んじゃいます

あ、にゃん島に旅立っちゃいましたか(笑)

わかるわかる!なつき100にする事が最優先になるのもわかる~!!

恐ろしい破壊力ですよね、まものつかい

一緒に駆けまわれる日を楽しみにしてます


はなむけ

2013年12月21日 | ツアーズ らくがき

SS「約束の果て」のおまけイラスト

ミオが、出発する二人に御餞別として髪飾りを贈ってます

コーラルは器用なので結うのも飾るのもお手の物ですが

レンは不器用極まりないので、ピンひとつ上手くさせなくて「弱ったな…」の図

クールビューティ台無し!ごめん!!(わざとじゃないのよ) 

 

 

  

さて!

 

ようやくSSシリーズをひと段落させることができました!

SSシリーズはそれぞれ、悩んで成長して卒業するという3段階を踏んでるんですが

ミカは「雪原の光」、ヒロは「光りのほうへ」で、一応卒業したので、

今回のこれで、ミオがやっと卒業して、メンバー全員一段落、というところです

 

何をもって卒業というかは各キャラで違うんですが

ミオにはどうしても闘争心というものを持たせたかった(冒険者の家系だしな)ので

幼馴染であるレンに、憧れではなく、ライバルだという認識を持ってほしかったんですよね

それゆえの女子設定です

 

ミオは「自分を変えたい」「変わりたい」と思い続けて、変わっていく象徴のキャラで

とても解りやすく、成長していく段階を書きやすい子なのですが

ヒロは「変えたい」「変わりたい」と思い続けて、変われない象徴のキャラです

成長してるのに、もうずっとおんなじ悩みをぐるぐるぐる回してる感じ

その点、ミカは「変わりたい」とか思ってないのに、周りに変えられていく象徴のキャラです

信念が堅そうに見えて実は柔軟、翻弄されやすいので時々道を見失いがち

 

ウイは一応天使として導く係なので、この範疇外

 

人として変わっていくことも変わらないことも、どちらも大事だなと思えるんですが

ウイたちの基本はやっぱり「旅」なので

留まらずこの先も歩き続けていきます

 

そういうわけで書きだすととめどなく書けてしまうのが、このSSシリーズ

まさに作者が「書きたいから書いてるだけなんですけど何か?」って感じの

不親切さが全面に押し出されているあれなんで恐縮ですが…

しれっと4コマに戻ります

 

 

 

 

↓悠長にしてたらもうすぐクリスマスで今年が終わるんだってよ!の1クリック♪

にほんブログ村 イラストブログ ゲームファンアートへ
にほんブログ

 

コメントにお返事のコーナー

かみなサン

ヒロとレナがお金について語り合う話をご要望いただきましてありがとうございます

しかしウチのレナは別に金の亡者ってわけではなく、単に金庫の仕事をしてるだけの人なので

ヒロとお金の話がはずむかどうか…

いやあ、むしろ私が読みたいです

それから、この世界では師匠はまだ復活してません

師匠がらみの話は2本ほどあるんですが、そんなに需要あるか?ってのと

なにせ全ての計画が、年 単 位 !!ってことで

どちらも、とりあえず描けるのはまだまだまだまだ先になるかもしれません

(いや、某海賊一味がワンピースを見つけるよりは早いような気もします)

 

 

ルアムさん

やっぱセカンドの目玉はまものつかいですよね

まものつかい投入だけで、これでドラクエX10年は安泰だ!と確信しましたよ(笑)

そんな私にフレンド申請のお話をありがとうございます!

あまりに思いもしなかったものでついゲームの方で即効、申請送ってしまいましたが

ドン引きせず受けてくださってアリガトウ

あ!それから、レナの話書いて、と言われた縁で、私の理想のレナを拝んでこよう!と

お絵かきブログをふたたび拝見させていただきましたら

 

おたんじょうびイラストくださってて!!

 

ものすごく感動しました!!

誕生日とクリスマスと年越しと正月が一斉にやってきたとしても

こんなに嬉しくはないだろう、ってくらい歓喜の鐘が鳴り響きましたよ

召されるかと思いましたもん

いやいやいや、召されてる場合じゃない!これを糧にあと200年は生きていける!!

ルアムさんにはもう幸せを、これでもかと言わんばかりに贈っていただきました

本当にいつもありがとうございます

いっそあなたの奴隷にしてください


約束の果て2

2013年12月15日 | ツアーズ SS

「よく泣けるね」

そう言われていたたまれないやら、情けないやら、むなしいやら…

ミオは好奇の目にさらされながら存分に泣いて、泣きつかれた自分を恥じる。

「ごめんなさい」

橋の欄干に二人背をもたせかけたまま、目の前に沈んでいく夕日を見ている。

「…何が悲しかったの」

そう訊ねられても、今の複雑な心境をうまく言葉にすることができない。

それでも、レンにはちゃんと言っておかなくてはならなかった。

「私、強くなってなくて、昔と変わらなくて、成長してなくて、全然だめでして…」

違う。言いたいことは、そんなことじゃない。そうじゃないのだが。

「それ、悲しいことなの?」

と、意外そうに問われて、ミオは驚いて顔を上げる。

「は、はい、弱いままでなんにもできなくて、だから、弱い自分が」

嫌いです。

とは、言えなくて口をつぐむ。

なぜか、レンにはそれを言えないような気がした。それは、敗者を意味する。

(負ける?なにに?)

ミオの自問、それを考えるより先に、レンがぽつりと言った。

「ミオはすごく強くなった」

え?と、レンを見れば、レンは、「それ」とミオの手の中を指す。

「これ?」

涙を吸収して、不必要に重くなったハンカチを見て。

「あ、ごめんなさい!洗って返しますから…」

と、あわてたミオは、その布地にある刺繍に気づいて、目をとめる。

その刺繍には、覚えがあった。

村の花だ。

4枚の花弁から、しまい(四枚)の花と呼ばれ、終わりを意味するという言われのある花。

だがこの花は、まれに5枚の花弁をつけることでも知られていた。

それは終いを覆す奇跡の証として、守りの象徴でもあった。

だから、あの日、自分はこの花を刺繍したのだ。初めて村を旅立つレンのために。

…レンを終いから遠ざけるお守りとして。

「昔、ミオがくれた花は布だったけど、今は鉄だ」

と、レンが自分の髪留めを指さす。

夕日に輝く小さな飾りの花は、勿論、5枚のものを選んだ。無意識に、けれど確実に。

「布より、鉄の方が強い」

そんなことを言われて、ただ呆ける。

それが、ミオが強くなった証になるだろうか?

「これだと武器になるし」

などと物騒なことを言われ、ミオは我に返る。

「そんなものを武器にしちゃいけません!!」

レンなら本当にこのピンで急所を突いて戦況を有利に導いてしまえるのだろう画が、

難なく描けてしまうのも問題じゃないのか。

「…はい、すみません」

問答無用で叱りつけられたレンは、子供のように謝る。

その姿があまりにもちぐはぐで、こんなときだというのに、ミオは笑い出してしまった。

「なに?」

「レンちゃんは時々、子供のままみたいです」

先ほどの涙の名残と相まって、泣き笑いのようになってしまうミオに。

「…子供のままだよ。体は、大きくなったけど」

何も変わってないよ、とレンは両腕を広げて見せる。

「そんなこと」

「変わったのは、ミオの方だよ」

そう言ったレンは、最初会った時誰だか全然わからなかった、と続けた。

「会ってからも、一緒に行動していても、時々、これ誰だろうって思ってた」

レンはミオのことがわからなかった。

ミオはレンのことがすぐわかった。

「これって、ミオが変わったってことでしょ」

「でも、レンちゃんだってすごく、強くなってます」

そうだ。

昔と違って、確実にミオを守れる、と言い切れるほどに力と自信をつけたレン。

きっと村に戻れば、同年代の誰をも凌ぐだろうと思える。

そして、そんなレンと比べて自分は…、と、どうしても思ってしまうミオの弱さ。

ミオのその告白をじっと聞いていたレンは、少し考えて、口を開く。

「…昔でも、同世代の子は相手じゃなかったけどね」

「え?」

「けがさせても面倒だから適当に相手してただけだし」

「えっ」

「それに昔と違って今は確実に守れる、っていうのは、ただの実体験」

「ええ?」

「昔は村の外がどんなだか解らなかったから多分守れる、って思ってただけ」

「……」

「実際村の外に出たら案外なんでもなかったから、絶対守れる、って言っただけ」

だから成長したっていうのとは違う、と言い聞かせられて、言葉を失う。

これは、ミオの想定の範囲外過ぎて太刀打ちできない、というところだろうか。

レンと比べて何もできない自分、というより、比べることそのものが愚かだったのか。

おこがましいことで煩わせちゃったりしてスミマセン、と謝るべきか。

自分の気持ちのおきどころが解らなくて放心しているミオに構わず、それより、と

レンが向き直る。

「ミオは、すごく強くなったって、わかる」

村に帰ったら姉さんたちびっくりするよ、と当然のように言いきるレンの、

その目に映るミオは。

「初対面で喧嘩腰のコーラルから、ミカヅキをかばったり」

「あ、あれは」

「状況を把握して宿まで案内して、ちゃんと仲をとりもったり」

「え、だって」

「試練に行ったときも、誰も孤立しないように気を配ったり、自分から提案したり」

「……」

「人の輪の中にいても物おじせずに自分の役割を果たしてた」

言葉にされると、ごくごく当たり前のことだと思える。

だがレンに指摘されるということは、それさえも出来なかったというのが昔の自分。

その情けなさと、多分、

「それは、私が強くなったんじゃなくて…」

ウイたちがいなければ、当然、というそのレベルにさえも到達できなかっただろう自分を恥じる。

その言葉を、レンは最後まで言わせない。

「ミオが自分で自分をどう思っているかはわからないけど」

そう前置いて。

「他人からの評価を、違う、っていうのは、…この場合、おかしい」

「え?」

少し低いレンの声、強くも弱くもなく、穏やかに息をするように、ゆっくりと喋る。

すぐ泣きだすミオに配慮してか、もともとのレンの性格からくるものなのか、

ミオには解らなかったが、それでもレンのこの話し方は昔からずっと変わらない。

だからこそ、大事なことに耳を傾けることができる。

「あなたは出来る人だ、って言われて、私は本当は出来る人じゃないんです、って」

ミオが言いたいのなら、それを証明するために。

「ミオは、また一人でメソメソして部屋に閉じこもって、昔みたいに人から逃げ回るの?」

「……」

「なんのためにわざわざそんな後ろ向きなことするの。…おかしいでしょ」

今、そんなミオはいないのに。

ちゃんと出来ていることを、出来ないと否定する意味がない。

「…はい」

半ば強引なレンの説得に、勢いで押されたように頷いたミオは、以前にも同じようなことを、

言われたことがあった、と、不意に閃いた。

「あ」

「なに」

「ずっと前、ミカさんに言われたことがあって…」

できないと思うことをやめれば、元々ちゃんとできている。

それは、それを言われた当時のミオには理解しがたい言葉だった。

だが今のミオには確信がある。レンとミカが自分に向けてくれた言葉の真意は、同じだ。

当時のその状況を説明すれば、黙って聞いていたレンが、ふうん、と頷く。

そして。

「それが今解るようになった、ってことは、ミオが成長したってことじゃないの」

そうなのだろうか?

自分はあの日からミカの言葉を理解しようと努めていたのだろうか?

必死に、ただ誰の足手まといにもならないようにと、ただそれだけに必死だった日々が。

「ミカヅキはイイ人だね」

その言葉に集約されていく気がして、ミオはただ素直に頷いた。

「はい!」

「私は、ミオのイイ人になれなかったからね」

「え?」

唐突なレンの言葉に驚くミオ、その様子を見て、レンが困ったように笑う。

「村を出た日、どうして姉さんたちがミオを連れていくことを許してくれなかったのか」

今ならわかるよ、と空を見上げる。

大人びたレンの横顔には、甘えや優柔さはない。レンもまた、過去と決別しようとしている。

(決別?)

ミオが自分の思考に胸騒ぎを感じ始めていることを知る由もなく、ただレンはひとり言のように話す。

「ただ単純に、ミオの弱いところを守ればいいと思ってた。それはすごく簡単なことだったし」

ミオは好きなことをしていられるし、そうしてくれるだけでいいと思っていた。

二人でいれば旅は困難ではなく、むしろ自由と希望に満ちるのだと思っていた。

「だけど、そんなものは姉さんたちは望んでなかった」

「そんな、もの?」

「そう、そんなもの、ただのおままごとだよ」

それは、村にいることと変わらない。

独り立ちの儀式として、村を出る意味がない。

手を取り合っていくというのなら、互いに研磨し、時には違え、本意なく傷つけあったとしても、

それでもその手を離さない、という覚悟が必要だった。

「…そうすることを、いつも、逃げていた気がする」

そう告白されて、それはそのまま、自分にも突きつけられた言葉だと思った。

相手を傷つけないように、自分が傷つかないように、それが二人の関係。

安寧と平穏と、静けさの中で何も動かない。だから。

「私が、レンちゃんにとってイイ人じゃなかったから、一緒にいられなかったんですね」

真実を口に出すことには、心が震えた。

「今、コーラルさんが、レンちゃんにとってイイ人なんですね」

自分には出来なかったこと、足りなかったこと。

レンを動かすのは今、旅路を共にするコーラルだ。

「え?コーラル?」

やや意外そうにミオをみるレンに、ミオは笑顔を見せることができた。

「だって、お姉さんのこと、今なら解る、って言ったでしょ。じゃあ、レンちゃんも成長したってことですよ」

先に、ミカの話をしたときにレンが言った言葉だ。

真実と向き合い、自省し、それを糧に高みへと上る。そうできるように成長していくことを促す存在。

レンが言いたい、「イイ人」とは、そういう存在のことをいうのだろう。

だったら。

「うん、そう…、かな」

ミオの言葉に、とても自信がなさそうに頷くレンの姿に、一抹の寂しさはあった。

出来れば、もっと早く、そのことに気づいていれば、ミオも、レンも、一緒に村を出られたのだろう。

そうして、それが叶わなかったとしても、再会した今、互いに「イイ人」であれば、迷うことなく、

ミオはレンの申し出を受けられたのかもしれない。

果たせたかもしれない、あの日の約束。

 

(まだ、足りない)

 

自分の力は足りない。何が足りないか、レンに教えられたからこそ、余計に足りないと思う。

だが、そのミオの悲愴を、レンは否定した。

「それは、違うかな」

「違う?」

「確かに、コーラルには鍛えられたし、姉さんたちのことも理解出来たけど」

と、レンはまっすぐミオをみた。

「今のイイ人はミオだよ」

偽らない言葉、疑う隙もない視線、レンの言葉だからそれはきっと真実。

それでも、今のミオには受け入れがたい言葉。

「私、ですか?どうして?だって、一緒に行けないのに」

「うん、それは、私の方がミオのイイ人じゃないから」

「そんなの、ずるいです、よ」

また甘やかされて、自分は守られるばかりで、と底に留まるばかりのミオの傷を、断ち切るのは。

「そうじゃないんだよ」

ミオは力をつけた、って言ったでしょ、とレンが、ミオの手をとる。

確かに触れ合うぬくもりが、ミオの意識を上向かせる。

「ミオが成長したと思った。成長させたのは、ミカヅキたちで、私じゃなかった」

「…レン…ちゃん」

レンの口から語られる心情は、まさに、つい先ほどの自分の心情と同じだ。その不思議な感覚。

あのレンが、嫉妬している?

そしてそれは、ミオも嫉妬という感情を覚えていたということ。

「それがすごく悔しくて、ミオを連れて行こうと思った。…本当は解っていたのに」

自分はミオのイイ人ではいられない事。

再会する前から、一緒に旅はできないと解っていたけれど。

「悔しくて、ちょっと意地悪したんだ。ごめんね、泣かせて」

一緒に行こうと言われ、それをミオが受け入れられないこと、優しいミオを板挟みにすること。

全部わかっていて、意地悪をしたのだ、とレンが言う。

「そんなこと…」

謝らないで、と言いたかったのか。あるはずない、と否定したかったのか。

震える心に、レンの言葉は熱い。

こんな熱は知らない。

あの日の自分たちは、もういない。

「意地悪してやろうって思うくらい、ミオが、強くなってたから、焦った」

ずっとこの街にいる間中、焦っていた。

あの村での「弱い者同士」だったはずのミオはどんどん先に進んで、力をつけていく。

きっと、このままでは、自分は置いていかれるのだ、ということに気づかされた。

ミオに対して、初めて、そんな意識が芽生えた。

「だから、ミオはイイ人だけど」

と、言葉をとぎらせたレンに応えるために、ミオもその手を握り返した。

解る。

誰よりも、自分が一番、レンの気持ちが解るのだと思った。

だから。

「…イイ人だから、一緒に行けないんですね」

そう、とレンが笑った。意地、と付け足した。

 

 

 

宿に戻るまでの道を、二人、子供のように手をつないで歩く。

ミオにとってずっと憧れていた強さを持つレンが、ミオに負けたくない、と言った。

正直、まだミオ自身、それを信じられずにいるけれど。

それを否定すれば、またレンに呆れられるのだろう。

「出来ていることをわざわざ否定する意味って、なんなの」、とミオを諭したレンは、

子供の頃から独特の感性を持っている。

自身の強さを誇示することも武器にすることもなく、ありのまま生きてたらそうなった、という。

だから、ずっとミオを悩ませ悲しませてきたこの弱さのことも、責めることも見限ることもせず、

ありのままで何がいけないの、と不思議そうに聞く。

レンにとってそんなことは問題ではなく。

変わっていくミオにどうやったら追いつけるのか、ということが当座の大問題らしかった。

「でもレンちゃんも変わりましたよ」

「どこ?」

「泣いてたら、ハンカチ貸してくれました」

「…あ、あー、うん」

「でも今度あったら、なるべくレンちゃんの前では泣かないようにしますね」

「…うん、そうして」

明日別れを告げる人に対する再会の約束にしてはひどすぎないか、とミオ自身思ったものの、

レンの返答は、至極真剣だったので相当困らせてるんだなあ、と反省する。

と。

「武器にしたらいい」

「…武器?」

「涙は女の武器だ、って、コーラルが言ってた」

「え?それってどういう…」

「村の外では、涙は武器になるらしい」

「…へえ」

意外なことを聞いた、と呟けば、そうだよね、とレンも同意する。

世界は広い、と呟かれ、そうですね、とミオも同意した。

世界は広く、村の常識が非常識だったり、価値観はてんでバラバラだったりする。

あの場所を出てこなければきっと一生解らなかったことを、これからも学習していくのだ。

そう思いを馳せれば。

「どうして村に帰らないの」

不意に、レンにそう問われて、ミオは答えられなかった。

まだ自分の中で、村に戻れる合格点には達していないと、どこかで思っている。

そのことを以前ヒロたちには「男気だなあ」、と感心され、数日前にはコーラルに「頑固ね」、と笑われた。

「成人の儀式には、絶対、帰ります、けど」

そう返せば、

「…ああ、あったね、そういうの」

と、まるで他人事のように、呟く。

「あったね、って、…レンちゃんもまだなんでしょう?」

「うん、面倒くさくて」

ある意味、村に縛られない自由さを持ち合わせているレンだが、儀式は大事ではないだろうか。

そう指摘すれば、

「でも儀式で過去最高の成績を残したって、喜ぶのは母さんと父さんくらいだし」

と、相変わらず自分の強さを疑ってもいない発言をする。

昔ならただ憧れていただけの、レンの言葉だが。

 

(私はレンちゃんの、イイ人、なんだから)

 

奮い立つ。

村から遠く離れたこの街で、相手の変貌に嫉妬した間柄になれた。

負けられない、と同じ思いを抱いた。

まだどこか、恐れ多い、と思っている自分はいる。だけど。

できない、と思うことさえやめれば。

 

(ちゃんと、できる)

 

いつまでも一緒にいられるように。

もう引き裂かれる痛みに悲しみがあふれないように。

互いにその手を離さない覚悟。

「じゃあ、私が先に記録をぬりかえちゃってもいいんですね」

その言葉にレンが驚いたように、立ち止まる。

「レンちゃんがのんびりしてたら、私が抜いちゃいますよ」

おままごとのように、仲良く、つねに並んで立っている過去ではなく。

どちらかが不意打ちのように疾走しても、決して離さない。離れない。

追いついて、追い越す。

「…へえ、今の記録、ミオの姉さんだけど、それ塗り替えちゃうんだ」

それって姉さんにボッコボコにされない?と言われて、そうだその問題があった、と

及び腰になるのは、まだいたしかたない。

偉大なる姉を超える覚悟は、まだ村に帰れない自分にはない。

「ええっと、それはそのー、抜くか抜かないかのところくらいであやふやに…」

何言ってんだろ、と立ち止まるミオを、歩きだしたレンがひっぱる。

「仕方ないな、姉さんからミオを守るために、ぶっちぎりで塗り替えておいてあげるよ」

そう言われては、引くに引けず、あわててレンの後を追う。

「ええ?もう村に戻るんですか?いつ?次の儀式ですか?」

その言葉に再び、レンが立ち止まり、勢い、ミオはその背中にぶつかった。

「あ、痛い」

「うん、次の儀式は、むり、かな、…あばら痛いし」

その言葉に驚いて傷を心配したミオが具合を確かめようとすると、レンが目をそらす。

それでわかった。

レンもまだ結構、姉さんにトラウマがあるらしい。

無理もない。昔からずっと、自分たちの身近な脅威は、あの、姉だった。

「ふーん」

「いや、ほら、負傷しながら記録だしてもカッコ悪いでしょ」

「わかりました」

ミオはもう一度、レンの手をひく。

こうして、小さい頃はずっと後をついてまわっていた幼馴染の。

「村に帰る日、決めました」

「え?いつ?」

「レンちゃんが帰る日です」

夕日に、レンが首をかしげるのが影になる。

「一緒に帰る?」

「ハイ」

あの日に、果たせなかった約束。

一緒に村を出ていけなかったこと。ずっと、謝りたいと思っていたこと。

やり直せないなら、新しく始めよう。

今度はきっと、一緒に、村に帰ろう。

「それで、私がレンちゃんのアバラの仇をとります」

その言葉を、新たな約束にして。

「だから、レンちゃんが、お姉さんの記録を破ってください」

「いいの?」

「いいですよ」

だって、と続けた言葉にレンは笑っただろうか。

「すぐに私が破りますから」

それは、果たせない約束ではない。

遠くない未来。

今やっと、自分たちの未来は、理想と創造に満ちている。

 

 

 

 

 

 

↓長かったけど書けて感無量!なんだよ自己満足かよ!!の1クリック♪

にほんブログ村 イラストブログ ゲームファンアートへ
にほんブログ


約束の果て1

2013年12月14日 | ツアーズ SS

明日、大切な人が旅立っていく。

その別れの言葉を、「ちゃんと、泣かずに言えるかな」と、ミオは橋の欄干から身を乗り出し、

水面に映る自分の顔を見て考えていた。

 

レンの旅立ちを見送るのは、二度目だ。

自分はもう泣くことしかできなかった小さな子供ではないし、

明日の別れも、昔の日に経験した、引き裂かれるような悲しさはない。

 

それでも、離れるのは寂しい、とミオは思う。

 

幼馴染のレンと再会して、そのレンの旅の相棒でもあるコーラルにも仲良くしてもらえて、

ウイたちも一緒になって大盛り上がりで、…楽しいばかりの日々が続いていたから。

だから、親しい人が去っていくのは寂しい。

これが永遠の別れというわけでもないのに、やはり寂しいのだ。

 

(心が弱いから)

 

小さいころから、姉や村の人たちによく言われていたことだ。

だが。

 

(心って、どうやって鍛えたらいいのかな)

 

寂しい時も悲しい時も辛い時も、所構わず涙があふれて止まらなくなる。

周りの人を困らせるのも解っている。

最近では、嬉しくてたまらない時にも泣けて泣けてどうにもならないことがある。

 

(なんだか、どんどん弱くなってる気がする)

 

それは困る。

ミオとしてはいつもだいたい真面目に困っているのだが、今のところ、改善策も、解決策も

解らないまま。

 

だから、今日は一人で街に出てきた。

 

レンは勿論、仲良くしてくれたコーラルにも、ちゃんとお別れが言えるように、

雑貨屋を回って、とびきり可愛い髪飾りを二つ買った。

これを餞別に手渡して、二人が喜んでくれたらきっと、寂しい気持ちも吹き飛ぶだろう。

 

(だからダイジョウブ)

 

大丈夫、ちゃんと言える、と心のうちで繰り返していると、人の気配を感じた。

水面に映るミオの影の隣に、長身の影が寄り添うように。

驚いて顔を上げると、レンが同じように川を覗き込んでいた。

 

「レンちゃん、何してるんですか」

「…川を見てる」

と、川の流れから一切目を離さずに返事が返ってきて、戸惑う。

「…はい、えっと」

「…何か、イイモノ、いた?」

「えっ?」

イイモノ、って何だろう?と、ミオも、もう一度、川を覗き込む。

透明な水の中では、小さな魚が群れをつくって優雅に泳いでいるのが見える。

「…綺麗な統率だね」

「そ、そう、ですね」

「軌跡が、もう芸術的」

「はい」

熱心に川をみて魚の群れの統率に感心したりする感性は子供のころから変わらないな、と思う。

思うけれど、数年ぶりに再会したレンリは、背が伸び、どこか子供らしい丸みもなくなって、

とても大人びていた。

だからその外見と内面との差異が、おかしくもある。

それまでの感傷的な気分が吹き飛んで、思わず頬が緩む。

その様子に、レンもやっと川から目を離してミオをみた。

「宿にいなかったから」

と、短くそれだけ告げる。

「あ」

あまり口数の多くないレンとの会話には、昔からの付き合いで慣れている。

わざわざミオを探しに出てきてくれたのだと解って、あわてて居住まいを正す。

「ごめんなさい、あの、すぐ戻るつもりだったんですけど」

念入りにプレゼントを吟味していたせいで時間がかかってしまい、心配させたのだろう。

一応、ウイには出かける旨を言付てはいたが、あちこち探し回らせてしまったのだと思うと

申し訳なかった。

そのことをちゃんと謝ろうと思って、でも明日の秘密の計画をばらすわけにもいかなくて、

と焦って言葉を考えていると。

「うん、ウイがミオの行きそうなところを教えてくれたから」

別に探してない、と、簡単にその件を終わらせてしまう。

レンは怒ったり困ったり、悩んだり、およそそういう感情とは無縁のような性格をしている。

それがミオには、居心地が良かったり、安心できたりするので、心を許せる存在なのだが。

「買い物してたの?」

と聞かれ、つい素直に、

「はい、レンちゃんに髪留めを買ってたんですっ」

と、くったくなく白状してしまった。

ご丁寧に、両手に隠していた可愛い包みを差し出して。

 

(わあああーちがーう!今じゃなーい!!今じゃないのにー!!)

 

心の中で絶叫しても、もう遅い。

髪留め?と、興味を示したレンは、ミオが差し出した包みに手を出していた。

手を、出してはいたものの、やはり、ミオの過剰な動揺もしっかり伝わっていて、

「…くれる、の?」

と、訝しげにそれを受け取れないでいる。

「は、はい、あの、明日、渡そうと思って、いたんです、けど」

「…あ、そう」

「驚かせたくて」

「うん」

「レンちゃんたちに内緒で、一人で買い物してたんです」

ウイに相談したら、じゃあレンとコーラルの相手をしていてあげるよ、と請け負ってくれた。

だから安心して順調に事を進められていたというのに。

「わたしったら…、わたしったら、本当に、大事なところで、だめにしちゃって…」

ばれちゃったんだから仕方がない。笑うしかない。

もう、話のネタにでもしてもらえればいい。

そんな思いで、全部を暴露しているミオの言葉を、ただじっと聞いていたレンが。

「開けていい?」

と聞いてくるので、それにも頷いた。

「どうぞ。ひとつは、コーラルさんに」

二つとも、花のモチーフがついた髪留めだ。

レンが時折、長い前髪を煩わしそうにしていたのを見て、小さなピンを選んだ。

これから積極的に戦う、と乗り気のコーラルには、纏め髪が出来るようにコームにした。

「かわいいね」

と、およそ可愛いとは思っていないような無感動さでそれを眺め、

「つけて」

と、ミオにピンを差し出す。

「あ、はい」

だから、ミオはそれを受け取って、身をかがめたレンの前髪につけてやった。

「あ、可愛いです!やっぱりその色にしてよかった、よく似あいますっ」

「そう」

「はいっ」

小さな花がレンの髪色に映えて、きらきらと光るのをみると嬉しくなる。

ミオが自分のことのように喜んでいると、やっと、レンが笑った。

「よかった」

「え?」

「なんだか、元気がなさそうだったから」

「あ、え、えーと、それは」

と、再び言葉を探していると、ああ、とレンが気づいたように真顔になった。

「…せっかく計画してたのに、バラさせちゃって、ごめん」

「えええっ、そんなっ、とんでもないですっ、レンちゃんのせいじゃないですよ」

「でも、ちゃんと驚いたから」

大丈夫、と至極、深刻そうに力説する。

「え?」

「…これ、ミオが一人で買ってきた、って聞いて、もうものすごく驚いたから」

それはそれは驚きました、とやっぱり、全然驚いてないような素振りでたたみかける。

「は、はあ」

それは。

「一人で買い物できるんだね」

すごいね、と言われては、返す言葉がない。

そのことを驚かれるとは思わなかった。

そりゃー買い物くらいできますよー。とは言えなかった。

レンの中では、まだ自分は、あの日のままの、小さな小さなミオなんだろう。

それをどんな風に思えばいいのか、ミオが自分の中で持て余して立ち尽くしていると、

レンは、もう一つの髪留めを包みの中に戻しながら言った。

「コーラルも喜ぶよ」

ありがとう、とその包みの封を元に戻して。

「帰ってすぐに渡してあげてもいい?」

と、ミオに確認する。

「あ、それは、もちろん」

「多分、お別れの前に渡されたら、泣いちゃうと思うから」

「え?」

ああ見えてコーラルは涙もろい、とレンが言う。

それは、普段から淡々としたレンには似つかわしくなく、深い情に満ちた響きに聞こえた。

「こ…、コーラル、さん、が?」

コーラルの意外な一面を知ったからか、レンの意外な一面を見たからか、

ミオは戸惑うようにレンを見たが、レンは小さく頷いて、包みを見ている。

「ミオの事、妹みたいに気に入ってたから」

強がってるけど、きっと泣く。

そう言って、困ったように笑う。

「泣いて、絶対、怒る」

そうしたらミオの気持ちは台無しでしょ?と、複雑そうな面持ちでミオを見る。

そんなレンは知らない。

いつもどんな感情にも乱されず、ただ静かにそこに在るのみ、というようなレン。

村にいた頃、レンが動揺してうろたえる様を見るのは、決まってミオが泣いた時だった。

まるでそこに知らない人がいるようで、どう反応して良いかわからず固まっていると

「どうしたの」

レンが何もなかったように、そう訪ねてくる。

「あ、えーと」

今の違和感はなんだろう?と思いながらも、ミオはレンの話に合わせた。

「コーラルさんのこと、すごく、よく、解るんですね」

それが、微妙にかみ合わないことは、きっとお互いに感じただろう。

奇妙な間があって、それでもレンが続ける。

「…だって、あの人、解りやすいでしょ」

そういいながらも、そんな言葉ではミオの同意を得られない、ということも解って、

レンは考える素振りを見せる。

ミオはただなすすべもなく見守るしかなかったが、多分、とレンの言葉が続く。

「旅をしてきたから」

「旅?」

「家族より、密だと思う」

コーラルとレンの出会いは聞いた。

そこから二人で旅をして、色々なことを共有してきたとしても、その時間は短い。

ミオとレンが村で過ごした時間よりも、ずっと短いと思えるのだが。

「…ミオも、そうじゃないの?」

と問われれば、自分とウイたちとの関係をなぞらえているのだと解って、動揺した。

自分には、言えない。

ウイや、ヒロやミカの事を、「家族よりもよく解る」、とは言えない気がする。

かけがえのない大事な存在だけれど、レンのように言えるかな、と考えて尻込みしてしまう。

レンと自分と、何が違うのだろう。

うつむくしかないミオの不安に、レンもただ口をつぐんだ。

日が傾いていく空の下、二人で物思いに沈むように、ただ沈黙していた。

幼い日にただそばにいたように、言葉も、答えも、思いも要らない、ただの沈黙の時間ではない。

それを打開する術をもたなくて、ミオはレンを見る。

同じようにレンもミオを見ていた。

何かを言わなくては、と口を開いた時、レンが先に言葉を発する。

 

「ミオも、一緒に行かない?」

 

その言葉は、もうずっと前から発されるべき言葉であるかのように、重い。

おそらく、レンがこの橋に来てからミオに声をかけるまでの間、留め置かれた言葉。

それを解ってしまった。

レンは、きっとこの言葉を伝えに、ここにきたのだ。

「私?」

「明日、ここを発つけど、…ミオも一緒に行かない?」

レンとコーラルの旅に、ミオも同行する。

それは、ウイたちとの別れを意味している。

「私、は」

レンとコーラルを見送るのとは、わけが違う。できない。それは、できないのだ。

できない、と頑なに思う自分の心が、なぜか恐ろしいほど痛い。

その痛みは、レンの告白によって、ミオを窮地に追い込むほどの真実を表す。

「あの日も、同じことを言ったけど」

 

あの日。レンが村を出て行った日。

 

昔のレンがどんな思いでそれを言ったのか。

その言葉を、心を受け止めることができなかった、小さい自分たち。

「でももうあの日とは違う。確実にミオを守れる。それだけの自信がある。だから」

だからもう一度、あの日の約束を果たすために。

そう促す旅立ちは力強く、レンの言葉は勇ましくもある。

今、ミオの覚悟一つで果たせなかった約束が叶う。

「一緒に行こう」

それなのに、ミオにはその手をとることができない。

レンと離れることに哀惜を抱えながらも、恐ろしくて村を出ることができなかったように

ウイたちに囲まれているこの居場所を出ていくことができない。

 

(どうして、私は、いつも弱いばかりで)

 

村を出て、大きな街で一人で買い物ができるようになったって何もならない。

(何の役にもたたない、…自分)

こんな自分を気にかけてくれる人に応えることもできない。

それが悲しくて、悲しくて涙が流れても、結局悲しいだけで何も変わらないなら

この涙は何のために流れるのだろう。

やりきれない思いに視界を潤ませられ、ひっしで目をしばたかせれば、レンが。

隣にいたはずのレンが、じりじりと後ずさりを始めているのが見えた。

(泣いちゃだめだ、…レンちゃんは、私が泣いたら)

どうしようもなく弱り果てて、逃げ去ってしまうのだ。昔から、ずっと。

ずっと困らせてきたんだから。

せめて。

そう、ミオが両脚を踏ん張って涙を止める気力を総動員していると、これ、と

差し出されたのは白い、ハンカチ。

「使うといいよ」

長い腕を精一杯のばしてやっとミオの目の前に差し出せる距離。

その距離で、レンも踏みとどまっているのがわかった。

ぶっきらぼうだけど、レンなりに慰めてくれているのだと思うと、また泣けた。

「は、はいっ」

「…うわあ」

人一人がさめざめ泣いてる横で、「うわあ」とか言っちゃうのはレンくらいだろう。

…それでも走って帰ったりせず、ずっとミオの隣で神妙に突っ立っていた。

 

 

 

<<つづく>>

 

 

 

 

↓やけくそで異例のSS続かせたー!!もうそれSSじゃないし!!の1クリック♪

にほんブログ村 イラストブログ ゲームファンアートへ
にほんブログ


モーモンゲットだぜ!

2013年12月11日 | ■うのじごと■

12月にドラクエ10のセカンドパッケージが発売されました!

 

はっきり言ってドラクエは新作が出るのが実に時間がかかり数年単位待つのはザラ、

しかも発売日が発表されてからさらに遅延、ということもユーザーが了承済みだという

(いいよいいよ遅れるくらい全然いいよ本当に出るならいいよ、みたいな)

それこそがドラクエ!だったので(私的にw)

 

まさか1年ちょっとで新作が遊べるなんて夢のよう!!!

 

という感想につきます(笑)

 

そんな夢のようなドラクエ10の新作ですが

なぜにこの年末のくっそ忙しい時に出してくれやがってありがとうございます

って感じですが

今回の目玉は魔物使い!

職業に魔物使いが追加ですよ!!

 

リ ア ル な ん か 横 の ど ぶ に 捨 て と け !

 

てな勢いで、やるでしょうよ!!!!!

 

てことでスイマセン

とりあえず繁忙から目をそむけて、魔物使いに転職だけしてきました

 

困ってる人も助けず、世界も救わず、カジノも新大陸も目指さず

モーモンと原っぱで昼寝するってどうなの

というドラクエ10での日常

(まあ大体そんな感じ)

 

ににゃのまものはモーモンです

戦闘力とか効率とか役にたつとかもうそんなの一切無視

一切無視でモーモン仲間にしました

名前は「こゆる」、性格は「命知らず」←ステキ

こんなちんまい手で盾と杖を持てるなんて!いじらしすぎる。゜(゜´Д`゜)゜。

俺が命に代えても守って見せるぜ!!と、戦闘にも気合が入ります

 

こんな風に一緒に連れ歩けるだけでなく、住宅村でも一緒、家でも一緒、しぐさも一緒

幸 せ す ぎ て や ば い 

(ここは極楽か?おらは死んじまっただ?天国へ行っただ?!)

 

なつるのまものは、スライム

名前は「ちび」

 

ひわのまものは、リザードマン

名前が、「リザーグ」

 

なんで3キャラも魔物使いになってんだよ(忙しいっつってんだろ!)

 

という己ツッコミがさく裂しまくりでしたが(;'▽')

もうこれだけでいい

これだけのために、月額料、倍払っても全然イイ!!

ってくらい幸せ(≧▽≦)

(じゃあテメーはペット育成ゲームでもやってろよ、とかいうのは無粋ですよ?)

もう幸せすぎて、全然知らない人の家までも押し掛けて行って、人様のモンスター撫でまくり!!

してきたので、そろそろ現実を見ないとね☆

 

とりあえず今日中に年賀状を終わらせて

早急にミオのssを仕上げたいです(長くてちっとも書きあがらない罠)

それから大掃除…

年末までかかっても終わるかどうかの大掃除…

(いや別に豪邸に住んでるわけじゃないっす…普段からやってないので年末が地獄なだけっす)

それから完結編を仕上げて

 

新大陸だー!!(年明けっぽい)

 

 

 

↓皆!ドラクエ10やろうぜ!!私は今できないけどね!な1クリック♪

にほんブログ村 イラストブログ ゲームファンアートへ
にほんブログ

 

コメントにお返事のコーナー

みみロールさん

ハイ!初めから酒場にいたデフォキャラは開始時そっこうで解雇しました!

それでもまだ作り足りない、と思っていたので、後々追加のリッカとかも

できるものなら解雇したい、と思ってたくらいです(笑)←一度やってルイーダに怒られた

それから、レンとコーラルのゲームの中のキャラは今と全く違います

元々、(ウイたちもそうなのですが)ゲームより脳内イメージの方が先なのです

ウイたちが先にいて、それを無理やりゲームに取り込んだという具合でして…

いや~、まったく覚えてなかったので、今、ちょっとDS立ち上げてきたところ

レンはショートカットのこげ茶、コーラルはワカメちゃんヘアで赤でした

しかもコーラルにいたっては名前がニジコ(!!!)でしたよ

それよりもなによりも一番驚いたのは、操作をすっかり忘れててどうしたら

キャラ画面になるのかぜんっぜんわからんことでした…

 

 

ルアムさん

おお?レンリはクールビューティでしたか?!

あんまり意識しないで適当に描いたんですが…そうか、クールビューティでしたか(にやり)

確かにイイですよね、クールビューティ

なんだかいじりがいのあるキャラになりそうです(笑)


レンリ

2013年12月04日 | ツアーズ小ネタ

特に何をするでもなくただただぼーっと生きてます

というわけで、冒険者としての偉業はまだないので、コハナ村のレンリ、村ではランシーの娘レンリ、です

 

何をするにしても「面倒」なことには手を出さないのがポリシー

感情の起伏に乏しく、気力も微量で、欲望や欲求というものにも無縁な生き仏と化してますが

本人はただただ、だらだらすることが最高の至福!

だらだらするために生きてる、そんな性格ですが女子の危機には颯爽と立ち向かうよ!

…おそらく、幼少の頃になんとなくミオを庇護していた習慣が無意識のうちに本能になり

女子の危機にはヒーローに変身してしまうスイッチが内蔵されてしまったのかもしれません

 

顔や体つきは父親似

胸もなければくびれもないぺろーんとした体型なので、腰ベルトの位置も下気味

服は動きやすければ何でもいいのですが、(レースやリボンは気になるから苦手)

子供の頃たまたま暗い色を着ていたら、「潜んでるみたいで見つけられない」と

両親に嘆かれ、それ以来、だんぜん暗い色がお気に入りです

(森でひっそりしていたい&敵に奇襲をかけたい)

 

という外見から男子に間違われること多々ありですが

本人はあくまでも、村の習性にならって女子的に生きてるつもりです

4コマのセリフの都合上、ヒロが、「レンレンが男装してるから…」という場面がありましたが

本人は男装してるつもりは皆目ありません

(むろん、ヒロも男装してると思ってるわけじゃないんですが…4コマってほら、説明できないじゃないっすか)

 

 

そういえばウイたちの服を冬服にバージョンアップさせたのは、レン登場のためでした

レン一人長袖だわストール巻いてるわで、浮く!これは絶対浮く!と焦ったので

とりあえず、ウイたちの服をない知恵しぼって長袖にしました

結果的に、描きにくいわ、時間がかかるわで、自分の首を絞める大惨事にしかならなかったわけですが

おかげさまでレンの性別あやふや漫画は成立したわけで(汗)

エー、何が言いたいかというと

次からしれっと夏服にバージョンダウンしてると思いますが気にしないでくだせえまし!!!

ハイ、弁解させてのコーナーでした!!

 

で、もう少しレンの話

 

こんな無気力レンですが、村にいた頃は同年代の女子と已むなく戦ったり(主にミオをいじめる子たちと)

争ったり暴れたりしたこともありました

しかし村を出てからは、「たいていの女の子って弱いんだな」と気づかされ

それから殊更、女子に大甘です

(ミオと離れ、庇護する対象を他の女子に見出してたのかもしれません)

恐れ多くも、やじきた学園道中記の「キタさん」に憧れてた私の、完全なる妄想詰め込みキャラです

なにかキタさんから大幅にゆがんだキャラになってますが、そこはそれ天使ツアーズクオリティ☆ 

 

一応、ゲーム中ではクールにカッコイイ人でしたが、漫画にするとあんな仕上がりに…

 

というがっかり感もありつつ、もう1点、大きな変更点があります 

ゲームをプレイ中に作成したときははっきりいってミオの友人、という位置で

生まれたキャラではありませんでした

 

なんとまあ無謀にも

 

ミカの相手役(ラブラブ要員)だったのです

 

ミカがちっとも女子となじまないので、これくらいのキャラなら絡めるかも?と

軽く作ってみたんですが、設定を盛っていくと、これはミオの村で育ってるっぽい…、と

なんとなくそっちの方の妄想が楽しくなってしまって

結果的にミオの友人としての比重の方が大きくなりました

 

ゲーム中の妄想ではわりとミカとイイ感じに絡んでいたんですが(なんか似た者同士)

いざ漫画のために話を構成していくと、なんつーかこう、まあイイ感じに絡んではいるんですが…

そうじゃないよね感がありありだったので、早々にミカの相手役から降りてもらいました

むしろ、レンのおまけでつくったコーラルの方がノリノリでミカと絡んでいるのは

「一体どうしてこうなった!!」って感じで(笑)

一時期ミカとコーラルをなんとかしてみないか?という悪魔の囁きにぐらついたこともありました

 

ろくでもないことになるのはわかっているのでやりませんが

 

この漫画版天使ツアーズでは恋バナは一切排除して話を進めていっているので

そこはまあお好きな方は自由に想像して楽しんでもらえれば結構であります

時間軸もなんとなくサザエさんワールドみたいになってますし(笑)

ウイが天使界からきて何年経ってるの?とか、もうそんな些細なことは、いや些細じゃないんですが

むりやり些細なことにして、もうそんな些細なことはあっちへやっとけ!状態でスミマセン

 

てなわけで

他にもきゃっきゃうふふなネタはあるんですが、いかんせん年の瀬で手が回らないので

一度、きりのいい場所で締めます

次回からレンとコーラルの旅立ちです

 

 

 

 

↓大掃除とかね年賀状とかね、ドラクエ10のセカンドとかね!!で大忙し1クリック♪

にほんブログ村 イラストブログ ゲームファンアートへ
にほんブログ

 


髪は女の命2

2013年12月03日 | 2部 邂逅の章(ミオ)

コーラル 「…ほんとに…じゃアンタはなんで髪伸ばしてんだっていう…」

ヒロ 「いやなんかすんげえ頷いてる人いますケド…」

 

 

   

だから村の女の人たち、レンの母もミオの姉も、気性が荒い人たちはみんな、まとめ髪

スタイルもそうですが、美しい髪を長く伸ばすのは女性の優!

強く美しいことが女性として優れているとされる村です

 

 

それはそうとして、半端なく忙しくなってきました

しわっすぅ~

とにかくこのレンレン&コーラル編の決着だけは描き切って、年を越したい!!(セツジツ)

もうお遊び要素は来年にまわして、締めに入ります

 

 

 

↓誰とはいわないケド混乱するのは勿論、ここにいないあの人です、に1クリック♪

にほんブログ村 イラストブログ ゲームファンアートへ
にほんブログ

 

 

コメントにお返事のコーナー

アオさん

おかげさまで無事大阪に戻ってまいりました!

旦那様ゆかりの地だったのですね!それを聞くと俄然、熊本旅行記を

UPしたいところなのですが(笑)、またいずれ時間ができれば…どこかで…

 

屑さん

そりゃそうっすよ!(。・_・。)

 

ゼーンさん

いやまだまだこんなもんじゃないです(≧▽≦)

 


天使御一行様

 

愁(ウレイ)
…愛称はウイ

天界から落っこちた、元ウォルロ村の守護天使。
旅の目的は、天界の救出でも女神の果実集めでもなく
ただひたすら!お師匠様探し!

魔法使い
得意技は
バックダンサー呼び

 

緋色(ヒイロ)
…愛称はヒロ

身一つで放浪する、善人の皮を2枚かぶった金の亡者。
究極に節約し、どんな小銭も見逃さない筋金入りの貧乏。
旅の目的は、腕試しでも名声上げでもなく、金稼ぎ。

武闘家
得意技は
ゴッドスマッシュ

 

三日月
(ミカヅキ)
…愛称はミカ

金持ちの道楽で、優雅に各地を放浪するおぼっちゃま。
各方面で人間関係を破綻させる俺様ぶりに半勘当状態。
旅の目的は、冒険でも宝の地図でもなく、人格修行。

戦士
得意技は
ギガスラッシュ

 

美桜(ミオウ)
…愛称はミオ

冒険者とは最も遠い生態でありながら、無謀に放浪。
臆病・内向・繊細、の3拍子揃った取扱注意物件。
旅の目的は、観光でも自分探しでもなく、まず世間慣れ。

僧侶
得意技は
オオカミアタック