ドラクエ9☆天使ツアーズ

■DQ9ファンブログ■
オリジナルストーリー4コマ漫画を中心に更新中
時々ドラクエ風味ほかゲームプレイ漫画とかとか

はじまりの生まれた日6

2011年11月28日 | 天使界の章

 

 

なんつーか…

天使の卵はまだまだちびちゃんなので舌足らず、な喋り方をさせてますが…

何喋ってるかわかりますかね??

(色々な不安要素がてんこ盛りな話dが、わりとそこが一番不安だったりして)

 

 

 

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はじまりの生まれた日1

2011年11月18日 | 天使界の章

 

ウイが天使になる前の話です。

15回くらいで、終われるかな?って感じです。

 

しかし天使界編。

 

めんどくせええええええ!!!

 

天使の服がとにかくめんどくさい!!

あと天使の羽がものすごく幅をきかせているので画面狭い!!

天使のわっかが存在感なさ過ぎて背景に埋もれる!!

 

この3大難関、回をすすめるごとに乗り越えていけるのかどうか、

現在進行形でお楽しみください(自棄)!

 

 

 

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重大発表!!

2011年11月11日 | 13章 エルシオン学院

 

ヒロ 「どういうことだってばよ!!」

ウイ 「サスケェ…!!」

ミカ 「…だれだよ…」

ミオ 「……」

 

 

  

いや、なんとなく。こういう心境かと…(某忍者漫画を知らん人にはわかるまいが…)

 

ハイ!重大発表です!!

ようやく、ようやく…っ、七つの果実集めが終了しました!!

ゲームでは1カ月かからずクリアしたのに、漫画では二年かかってもまだ7つの果実!!

 

800日越え!

 

思えば、一日一更新を看板に、ただただこの4人の旅を描きたい!という思いで

始めたブログでした。

しかし、二年も経てば管理人の環境も様変わりし、一日一更新を守れるどころか、

週休5日さえも危うくなる始末…

 

この歩みの遅さでは、

 

本当に描きたいものがいつまでたっても描けやしねえ!!

 

という万感の思いは、銀河鉄道の汽笛が太陽系を突き抜けるほどに鳴り響きそうだぜ!

と思ったのと、( わ か り に く い !! )

自分がいつまでもこのブログを続けていられる保証はどこにもない。

という事に気がついたのと、( わ り と 遅 い )

この先のストーリー展開はどう考えても4コマではとうてい無理!!

という敗北感に打ちひしがれたということが、

 

「つづきはゲームで!!」

 

という名の、事実上、本編休止宣言です。

 

ストーリー展開が無理!(技術的に+ネタばれ的に)というのはベクセリアを描いている辺りから、

がっつり気づいてはいたんですが、始めてしまった物の決着をどうつければいいのか、

ひたすら迷いながら「7つの果実までは!!」と、頑迷に進めてきました。

 

…単に、この辺りがキリがいいかな、というだけですが。

 

とりあえず、開始当初の目的は、というか描きたくて仕方がなかったのは、

どうでもいいツッコミ漫画と、ゲームクリア後の世界です。

 

ゲームクリア後の世界は自由なので、自分でシナリオがつくれるという、

ステキな解放感にあふれているので、いくらでも作れますし。

ツッコミ漫画はまあ、ゲームをしながらほいほいと思いついた手ぬるいものです。

 

そんな感じで、2年前に作った漫画ネタそのものが、大量に手つかずで残ってます。

 

それを先に消化してから、この先の身の振り方を考えようかなあ、という

本編休止宣言。

 

本編のストーリーを追いつつ、ウイたちの絆を成長させていくような話はとりあえず

最終まで出来ているので、SSで仕上げようと思えばそれもできるんですが。

(4コマでは無理。ぬるい4コマも描けてない管理人にシリアスで漫画は到底無理)

 

とりあえず、おいおい考えます。

(いや、そうやっておいおい考えながらやっていくぜー、と始めた結果がこれなんだが…

 

この先のゲーム本編のストーリーを楽しみにしていて下さった方がいらっしゃるとしたら

大変大変申し訳ないのですが、これは管理人の我儘です。ごめんなさい。

 

先に描きたいものを描きます!!

 

(云っちゃったー!!)

 

 

 

  

そういうわけで、ひとまず今後の予定。

 

10万IP突破記念!(天使のオーラじゃない方)

 

で作った話があるので、そちらを連載します。

ウイが天使じゃなかった頃、まだお師匠様と出会う前の話ですよ。

あとは、軽く日常漫画(「私が冒険者になった理由」×3名分)と、ツッコミ漫画。

 

その他は、

①ゲームクリアまでの道、SS。(これはできてる。書くだけ)

②ゲームクリアまでのあらすじ漫画ギャグ編。(これはところどころ出来てる)

③クリア後の世界、完全オリジナル漫画(これが長編シリーズで大量にある)

これをどうしようか悩んでます。

(①②をすっとばして、③をはじめていいものかどうか…)

 

悩んでますが、ひとまず一服。

天使になる前のウイのお話で、お会いしましょう。

 

 

 

 

…ああ、ついにお師匠様を描かなくてはならない日が来たか…


モンスターズギャラリー

2011年11月05日 | ■うのじごと■

今日で天使ツアーズ開始からちょうど800日目です。

たまたま編集画面を開いたら、キリの良い数字だったのでちょっと

テンションあがりましたよ(≧▽≦)

(いやあお手軽な性格~)

 

で、今日は写真記事です。ドラクエのフィギュアゲットだぜ!の記事ですよ。

(あいかわらずの写真写り最悪加減には目を瞑ってくださ・・・い・・・)

以前、「モーモンの攻撃バージョンフィギュアが出るよ~」と教えていただいたのですが

やっと!

やっと!!

やっと手に入れることができました~♪

 

『ドラゴンクエスト モンスターズギャラリーHD5』というシリーズです。

600円だったかな?

それを二箱買いまして。

『モーモン&ピンクモーモン』と『スライムブレス』をゲット!!

モンスターは12種あって、二箱で狙い通りの攻撃型モーモンを取れたのは、かーなーり、

運が良かったとは思いますが。

 

1箱が高けええよ!!

 

と思わずにはいられない…。

こんなでっかい箱から、こんなちっこいフィギュアが出てきたときの衝撃を

お分かり頂けるだろうか…(この写真じゃムリか)

 

いつも買う300円クラスで十分、良かったんじゃないのか。というくらい、

「ちっさ!!!」

と叫んでしまったので、狙ったモーモンが出た喜びも、なんか微妙にぐだぐだになった一件…(汗)

いつも買う、300円クラスのフィギュアがこんな具合なので

素人目にはあまりありがたみがわからなかったと言うか。

(いやこうしてみると、倍値で十分クオリティ高い…かな…)

 

いやそれよりも、大人のくせにこんなにフィギュアを買っていていいのか!!

というほうが、今の私めにとっては深刻な問題なんですが、

あまりにも嬉しかったので、食卓に飾って、

「しゃああああああ!!」

血眼で牙をむき出しにしてるピンクモーモンを眺めながらの、食欲の秋。

 

モーモンでおかわり3杯いけるぜ(*^-')b

 

という近況報告でした。

 

 

 

 


雪原の光

2011年11月03日 | ツアーズ SS

白の夜は、全ての音が消え失せ、「無」という響きだけがある。

張り詰めていながらに静謐。

恐怖や怯えさえも飲みこんでしまうほどの、絶対的な白。それは光。

圧倒的支配力。

そこに畏怖を感じ、命の存在すら許されない神々しいまでの白い世界。

 

…月明かりを受け止めるために広がる、この雪。

 

 

 

 

夜半に目が覚め、夢の中でも雪景色が出てくるとはさすがに堪えたか、と

わが身の不調を省みた時。

「あれ?起きた?大丈夫?気分悪い?しんどい?ヒロ呼ぶ?」

と、一気にまくし立てられ、ウイが枕元に張り付いていることに気がついた。

「おまえ何で」

ここにいる?そう問いかけ、身を起こそうとしたミカをすかさずベッドへと押し戻すウイ。

「起きたらダメ!」

病人に対するには、少々手荒くないか。と、文句をつけようとして、

幾分か、体が楽である事に気づく。ひどい寒気と頭痛が和らいでいる。

だが、それには構わず、ウイが状況を説明してきた。

「夕ご飯の後にね、ヒロと交替したんだよ。ウイは眠らなくても大丈夫だから」

それとね、と続け、いきなり左手を強く握られた。

「これ、少しは楽かなあ?って思って」

「はあ?」

そういわれて気付く。ベッドの中で、ウイがミカの手を握っている。

ヒロと交替した時からずっと、そうしていたらしい。

「ウイねー、守護の力がなくなっちゃって…、あんまり効かないかもしれないけど」

またこいつは訳のわからないことを言いだしたようだ。

ミカはそう決めつけてそれ以上の情報を遮断しようとしたが、

なぜか、不思議と手を離す気にはならなかった。

繋がったウイの手から、安堵や解放という心象が流れ込んでくるような気がする。

 

夢の中の、あの雪景色とは、正反対だ

 

そう考え、たかだか夢に緊張していたのか、と気付き、思わず深い息を吐き出していた。

「えっ、なになに?どうしたの?苦しい?」

「…いや、楽になった」

ミカが素直にそう答えれば、驚いて椅子から立ち上がっていたウイが、脱力したように、

また椅子に座り込んだ。握った手は離さずに、

「そっかそっか。うん、じゃあもっと頑張るよ」

そんなことを言いながらのウイは、いたって真剣なのであろう姿勢を見ていると、

何をどう頑張る気なのかは知らないが、と可笑しくなる。

「ええー?なあに?ウイ、何か、笑うこと云った?」

「いいや、別に」

「だって今ミカちゃん絶対ウイの事笑ってるんだもん、もおー」

と、ウイは子供の様にふくれっ面になり、すぐに邪気のない笑顔を見せる。

「でもそれだけ元気になったって事なら、良いんだけど」

じゃあ続きを頑張ります、と力を込めてくる手を、ミカはそっと握り返した。

 

そのことに対して、ウイは何も云わなかった。

 

不思議な間柄だと、思う。

安堵だとか、気を許せるとか、心地いいとか、そんな曖昧な間柄ではない。

そこにいるのが当たり前だと思っている。

この手があるのが、当たり前だと思っている事にさえも、疑いがない。

そんなウイの存在をなんとなく考えていて、ふと我に返った。

「おまえ、こんなことしてていいのかよ」

「こんなこと?」

「果実、集まっただろ。7つ集めたら戻るって、云ってたじゃねーか」

女神の果実を集める使命。

それを成すためだけに、こんなにも広い世界を旅した。旅をして、手に入れた。

全てを手に入れた今、ウイは一刻も早く、それを届けることが使命であるのだから、

ここにとどまっている理由がない。

「ああ」

ミカの云いたい事を一瞬で理解したウイが、何でもないことのように続ける。

 

「病気のミカちゃんほっといて戻れないよ」

 

その頓着ない答えが、普段の自由奔放なウイと相まって、事の重要さが見えない。

本当にそれは自分の看病よりも優先度を下げて良いことなのか。

「良いんだよ。今はミカちゃんの方が大事なんだから」

「おまえさあ…」

自分が寝込んでいるせいでウイが優先順位を見誤っているのだとすれば、

それは甘いとしか言いようがない。ウイも、自分も。…だが。

 

「違うよ」

 

「ああ?」

「ミカちゃんが病気になったせいで、ウイの使命を妨げてるんじゃないんだよ」

ウイは、ハッキリと言い切る。

 

「ミカちゃんを守ることもウイの使命なんだよ」

 

「なん、だ…って?」

「ミカちゃんを言い訳にして残ってるんじゃないんだよ。ウイが決めたことだよ」

どっちも大事なのだ、と強く云い切られて、ミカは言葉が出ない。

圧されている、この自分が。

「どっちも大事な事で、どっちか一つしかできないんなら目の前の事を優先するよ。

目の前の事を全力でやりきって、もう一つの方へいって全力出すよ」

「…もう一つの方が間に合わなかったらどーすんだよ」

「『間に合わせる』の!絶対間に合わせるって決めたから間に合うんだよ!

だからミカちゃんは心配ご無用!なの!わかった?」

「……」

なんというお気楽思考。バカがつくほど前向き。

そうだ、こいつはこういう奴だった、とため息をひとつ。自分の出る幕ではなかったようだ。

「わかったよ、好きにしろよ」

「うん」

当然でしょ。とでも言いたげな声音に、らしくもなく気をまわしてしまった自分に苛立つ。

「っとにお前の思考回路は単純で迷いがなくて良いよな」

顔をそむけつつ、羨ましいぐらいな、と嫌味の一つも云いたくなる。

それを気にするふうでもなく、ウイが覗き込んでくる。

「ミカちゃんは複雑で迷いがいっぱいなの?」

お前とかヒロとか見てると、悩んでるのがばかばかしくなるぜ。そう吐いて捨てれば、

ウイが声を出して笑う。

 

「仕方ないよ。ウイの存在理由は、それしかないんだもん。迷う余地がないんだよ」

 

存在理由?それはまた御大層な話を持ち出してきやがって、とウイを見れば、

意外にもウイは真摯な姿勢を見せていた。

 

「でも、ヒロとかミオちゃんとか、…ミカちゃんもだけど、人間ってそうじゃないよね」

「人間?」

複雑なのは、それだけ可能性があるって事なんだよね。そう云うウイの声は、

今までに聴いたことがないくらいに、静かだった。

思わず、聞き入ってしまうくらいに。

 

「ヒロが迷わないのは、やるべき事が、自分のやりたい事しかないからだよ」

「…おまえ、それ酷いな」

存在意義の話ではなかったのか、と思わず突っ込んでいる。

その云い方だとヒロは本能だけで生きてるみたいではないか、と。

だがウイはしれっと続ける。

「だってそーでしょ?ヒロがやらなくちゃいけない事はそのままヒロがやりたい事なんだもん」

「…う」

そう云われてみれば、確かにそうなのかもしれない。

周囲の期待だとか社会的責任だとか、そういうもの全てがヒロの本望なのか。

「ミオちゃんが迷わないのは、やるべき事とやれる事がまだ解らないだけなんだよ」

自分の可能性を量れないから、成さなくてはならない重圧も感じていない。

自分の力量も把握していないから、やりたい事も現実味がないのだと、ウイは云う。

その通りだ。ミオはいつも委縮して自分を出さない。迷う以前の問題か。

 

「それでね」

 

ウイの言葉をいちいもっともだ、と反芻していると、ウイの強い声に我に返る。

 

「ミカちゃんが迷うのは」

 

そう続けられて、ウイがこの自分に下す(おそらく的を射ているのだろう)分析を、

聞きたい気持ちと、聞きたくない気持ちの間で揺れたのは一瞬。

拒否するのも受け入れるのも、自由なのだと、その紫の瞳だけで伝えて。

 

「やるべき事が、やりたい事とやれる事じゃないからだよ」

 

そう言われては、逃げ場もなかった。

…逃げる必要も、感じなかった。

ウイの言葉は、抜き身の刃のように抵抗なく、そうと感じさせないまま突き刺さる。

おそらく、ミカ自身の胸の内にあるそれを、ただ「そうであれ」と指摘されるような、

そんな言葉だった。

ウイもそれを解っていて、ミカの肯定を求めないのだろう。

それ以上を何も云わず、云わせず、ほんのわずかな空白のあと、

 

「それってね、ウイにはみんな同じに見えるよ」

 

そう言われて、ミカは困惑する。

同じか?三人三様で、まるで混じり合わないその在り方が?

そんな疑問はウイに伝わったかどうか。ウイは、こともなげに云った。 

 

通過点だよね、と。

 

「通過点?」

「そう」

 

多くの可能性が用意されている未来の、無数の選択肢。

時間であり、成長であり、変化であり、決して止まることなく刻刻と移りゆくもの。

「生きてくってことは、そういう事でしょ?ずっと同じ所で迷ったまま、なんてないよ」

ミカちゃんだって迷ったり迷わなかったり迷う必要がなかったり、色々だよ。

そんなありきたりの慰めは、今の自分には何の重みも感じられなくて、つい、

やさぐれた本音をこぼす。

 

「俺はやるべき事から逃げて来てんだけどな」

 

大した理由もなく、あの、自分を囲っていた檻のような場所から出てみた。

檻の外の世界はあまりにも広く、途方に暮れる度に、飛び出してきた場所を思った。

囲いのない場所にいてなお、考えることは、いつでもあの檻の中の事だった。

いっそ檻そのものを破壊してしまえば、決着がつくのかと血迷う程に、

思考は迷走して、出口を見失うばかりだ。

 

だが、自分とさほど変わりない目の前の少女は、老成したかのような目の色で

真っ向から回答する。

 

「その檻はねえ、ミカちゃんを守っているものだったんだよ」

 

閉じ込めるためでなく、守っていたのだと、見方を変えて。

「ミカちゃんが成長して、強くなったから、もうその守りが窮屈になったんだよ」

と、ミカにとっての一大事、『ぷち家出』を至極当然のようにいう。

「だからもう不要だって、云うのか?それ、単純すぎるだろ…」

「不要なんじゃないよ?もう一回り大きな囲いの中に入っただけだよ」

今のミカちゃんに必要な守りの大きさがある檻なんだよ、と付け加えられては、

あまり良い気がしない。

「そこも窮屈になったらまた出て、出たらもう一回り大きな囲いがあるってのかよ」

逃げても逃げても、檻の中か。

「そうそう、そうなの!そうやって水槽をどんどん大きくしていったらね、

金魚って、鯉みたいに大きくなるんだって!ヒロが云ってた!」

「なんの話だよ!!」

間髪いれず怒鳴ったミカに、ウイが困った顔をする。

「だから、ミカちゃんもそうやって成長していくんだよ、って話だよー」

冗談じゃない。金魚と同列に語られて、何を悟れと言うのか。

成長する?

檻の大きさに合わせて、そこにとどまれないと思うほどに成長して、成長したから。

自分は、あの場所から外を願ったのか。本当に?

瞼を閉じれば、あの場所で自分を持て余していた日々を思い返すことは容易い。

あの日から、今、自分の何かが変わっていっているのだろうか?

 

「今ミカちゃんがいるのはね、ウイやヒロやミオちゃんと、4人で一緒につくった囲いだよ」

人は囲いに守られて、守られた中で成長して、そこを出て行くのだ、とウイが云う。

その声を、子守唄の様だ、と思ったのはなぜなのか。

 

「いつかミカちゃんも、4人の囲いを窮屈だって思うようになるよ」

 

「そんな、事が…」

(あるわけ、ない、よな?)

ウイと繋がった手のひらから、暖かい温もりがミカの意識を眠りへと落して行く。

 

穏やかなまどろみへ身をゆだねながら、ウイの声だけがささやく。

 

「窮屈になって、もっと広い世界へ出て行くんだよ」

(それは、いつの未来だ)

奇跡的に手に入れたこの居場所を、自分は本当に、窮屈だと思うようになるのか。

あの、檻の家のように、無性に飛び出したいと思うほどに?

この居心地のいい場所を飛び出してまで、そうしまでして、自分は次に何を手に入れるというのか。

 

「それをずっと繰り返すんだよ。人は、どんな時も一人で生きているんじゃないんだよ」

 

生きるっていうことは、前に進むっていうことだからね。

覚えていて、と、強く云い聞かせる声。

 

「そうして、ミカちゃんはもっと大きな囲いを手に入れて、全てを守れるようになるよ」

 

そう、全て。

全てがミカのものであり、全てがミカそのものである。

後先考えず飛び出してきた過去も、留まりたいと思っている現在も、…まだ知らぬ未来でさえも。

 

その、囲いの中にある。

 

望もうと望まざると、それを手に入れられるほどに成長を続け、強くありたいと挑むなら、

そうだ。悲しみも苦しみも、過ちも、迷いでさえも自分を鍛えるための武器になる。

どんなに不要なものだと思っていても、それが自分を形作る、一歩の重みだったのか。

歩みを止めることなく、進んでいくための。

 

「そうだよ。ウイはね、それをお手伝いする事が、たったひとつの、やるべき事なの」

 

人は、幸せになるために生まれてきて、幸せになるために生きていく。

それを、正しくあるがままに導けるように、自分たちは在るのだと、少女はいう。

ずっとずっと昔から、ずっと果てにある遥かな命の軌跡。

それを光の方へと導く、白い羽。

 

ただしく、健やかであれと、天使の祝福をうけて。

 

人々の群れは、前を向いて一歩を踏み出す。

 

 

 

白い雪に月明かり、凍てつく夜のしんと冴えた空気。

生命が踏み入れられない領域のようなそこにも、祈りの鼓動は確かに息づく。

 

再び眠りにおちる小さな命は、あたたかい光へ、光ある未来へと、

今ひとつの囲いを、抜けた。


天使御一行様

 

愁(ウレイ)
…愛称はウイ

天界から落っこちた、元ウォルロ村の守護天使。
旅の目的は、天界の救出でも女神の果実集めでもなく
ただひたすら!お師匠様探し!

魔法使い
得意技は
バックダンサー呼び

 

緋色(ヒイロ)
…愛称はヒロ

身一つで放浪する、善人の皮を2枚かぶった金の亡者。
究極に節約し、どんな小銭も見逃さない筋金入りの貧乏。
旅の目的は、腕試しでも名声上げでもなく、金稼ぎ。

武闘家
得意技は
ゴッドスマッシュ

 

三日月
(ミカヅキ)
…愛称はミカ

金持ちの道楽で、優雅に各地を放浪するおぼっちゃま。
各方面で人間関係を破綻させる俺様ぶりに半勘当状態。
旅の目的は、冒険でも宝の地図でもなく、人格修行。

戦士
得意技は
ギガスラッシュ

 

美桜(ミオウ)
…愛称はミオ

冒険者とは最も遠い生態でありながら、無謀に放浪。
臆病・内向・繊細、の3拍子揃った取扱注意物件。
旅の目的は、観光でも自分探しでもなく、まず世間慣れ。

僧侶
得意技は
オオカミアタック