この前、久々に夫から突然の電話があった夜、私の心身は一瞬戦闘態勢になった。心臓がドクドクし、いろいろな思考が頭の中を駆けめぐって冴え冴えとし、一種の興奮状態に陥った。電話中、夫の言葉を聞き漏らすまい、何かのときの証拠にしなければと、とっさに何かの紙とボールペンをとり、夫と話しながらメモをとり続けた。そして夫の言葉に対して、どのような反応をしたらよいか一生懸命考えたが、有効な対応もできずに電話を置くこととなった。その後私は檻の中のクマのようにうろうろと歩き回った。これはどういうことだろう、私は何をすべきなのだろう、私は夫の話にどんな答をだしたらよかったのだろう、夫に対して最も効果的な対処法はいったいなんなのだろう…。
私は夫の言葉を書き写した走り書きをじっと見つめた。そして夫の言ったことを考えた。
『電話したのはお礼とお詫びが言いたくて連絡したんだ。あなたを最後まで愛していけなくて悪かった。こんな電話をしたのも、今のうちに伝えておこうと思って。これは詳しくは言えないが…ある事情でもう君と会えなくなるかもしれないから。事が済んだらほんとうは直接君にあってそのことを言おうと思ったんだが…どうなるかわからないから電話した。今週いっぱい休暇を取っている。』
どうも何らかの病気に罹り、入院あるいは手術かなんかをする、と言いたいらしい。それがうまくいくかわからないので、死ぬ前に私にひとことお礼を言おうといういい人ぶったポーズをとっているのだろう。言葉では何でもただで言えることだ。しかも、何気なく同情をひこうと大袈裟な言い方をしている。実際に夫は些細な体調の変化でも大袈裟に騒いで検査をし、いつも異常なしだった。今回もその可能性はある。
『それから今のマンションを売却しようと思っている。そのうち司法書士か弁護士から書類が届くので売却に関する委任状に判を押して欲しい』
夫は私が別居する前、「別居するんだったら、マンションの名義変更しておけよ」と言っていた。それを無視して別居を決行したら、名義変更の要求の手紙を送ってきた。しかし書類は全部夫のもとにあり、そんな手続きの方法を私は全く知らなかったのでメールで「私はわからないので、書類を準備してくれたら印鑑を押す」と知らせていた。マンションを売却するのはお金が欲しいのだろう。私の共有名義分も要求したいが、そうすると残っているローンを私にも負担しろと言いそうだ。
『もしかしたら俺も年だし…長くないかもしれない。俺の手帳にも何にも君の電話番号は載っていない。でも、何かあったら警察から君に連絡が行くと思うマンションの合い鍵はいつでもポストの中に入れている。警察立ち会いのもとだったら、そのポストを壊してマンションの中に入れるだろう…』
いかにも俺さまはもうすぐ死ぬとばかりの言い方。ひとり暮らしだから室内で孤独死するかもしれない、と脅している。しかも私の連絡先は外部にわからないようになっていると言いながら、ポストにはいつも合い鍵が入っている、と言う。心配だったらいつでも見に来いよ、とでも言いたいのか。こっちだってひとり暮らしでいつどうなるかわからない。甘えるな!と言いたかった。
『職場の休暇明けには辞表をだすつもり。もう仕事をやめようと思って。どうしても担当しているものは、他の人にお願いしなければならない。俺自身どうなるかわからないから』
前も仕事を辞めたいと言っていたが、本当に辞めるのかはわからない。それほど重病だと言いたいのか。ただ夫には不動産収入があるから、仕事を辞めても贅沢三昧しなければ十分食べていける。その上マンションも売却するとなったら、退職金も合わせ十分すぎる収入が見込めるはずだ。世話してほしければ家政婦でも雇えばいいことだ。今更私が心配する必要はない。でも死ぬんだったら葬式とか面倒だ…しかし今すぐ離婚しようなんて言うのもタイミングが悪い。実際には夫の具合はどうなっているのだろう…。
私は自分だけで考えてモラ夫の作戦に巻き込まれないようにと、モラハラ特別対策本部(←いったいどこでしょう!?)に通報した後、夫のことをよく知っている知人に連絡をし、「夫から意味不明の電話があったのですが」と夫の体調について尋ねてみた。すると、どうも内蔵系に腫瘍ができており、それを取り除く手術をする予定にはなっているようだった。それが良性か悪性かはわからないが、夫は悪性だと思いこんでいるようだった。夫は早々と自分の寿命は長くないと思い込み、仕事も辞めて療養生活を送ろうとしているのかもしれない。しかし…死ぬと思っていても長生きする可能性もあるだろう。あまり慌てて行動しないで静観していたほうがいいのかもしれない…。
そしてモラハラ対策特別本部モラハラ特別情報部員の方々(笑)とも協議した結果、相手が何を意図しているのかがはっきりするまで静観しておこう、ということになった。もしかしたら、病気を理由に財産整理をしようとしているのかもしれない。でも相手から離婚を言い出さないところをみると、何か別に意図があるのかもしれない。とりあえずこちらに離婚を急ぐ理由(例えば彼氏ができたとか←あり得ない…)がないので、相手の出方を窺いながら、対策を考えていくことにした。
頭では夫が病気であろうと寝たきりであろうと関係ないこと、と思っていても、法律上はまだ婚姻関係にあるので、入院したときなどは何かしたほうがいいのだろうか…なんて考えが一瞬頭をかすめたが、「こちらは散々嫌な目にあって苦しんできたのだから、そんなことする必要はまったくなし!」と力強い一言をいただき、私のしていることは非情でも何でもないんだと、ほっと安心した。
この前コメントをいただいた皆様からも、同じようなことを言っていただき、心底ほっとした。モラハラ被害の事情を知るゆえに理解してくださっている皆様の暖かい共感とアドバイスはとても嬉しい。きっと何も知らない、ごく普通の夫婦生活を送っている人に言ったら「夫が重病だったら、行った方がいいんじゃないの?」「いくら嫌いで別れたって、最後は悔いのないようにお世話していたら?その方が心残りがないよ」なんて言われそうである。
実際、お世話しちゃったら、もっと激しく自己嫌悪に陥るだけだと思う!
ということで、とにかく静観することにした。
それにしても夫が死ぬ前に、ぜひ言いたいことがたくさんある。私がどんなに苦しみどんなに辛かったか、黙って我慢していた私の気持ちをぶつけたい。しかしこちらが夫に気持ちを伝えてもわかってもらえるどころか、夫が揚げ足取りに利用して、私がいかに悪妻だったかを周囲にばらまくだけだということもわかりきっている。そう、理解し合うなんて今までもこれからもありえないのだ。夫は友人達には自分の入院を知らせ、お見舞いに来させ、「妻はきません」とでも言うのだろう。嫌な男だ。
もう気にせず、ほっておこう。夫は夫の人生を歩み、私は私の人生を歩めばいいのだ。もう私が夫にできることはなにもない。もう何も…。
私は夫の言葉を書き写した走り書きをじっと見つめた。そして夫の言ったことを考えた。
『電話したのはお礼とお詫びが言いたくて連絡したんだ。あなたを最後まで愛していけなくて悪かった。こんな電話をしたのも、今のうちに伝えておこうと思って。これは詳しくは言えないが…ある事情でもう君と会えなくなるかもしれないから。事が済んだらほんとうは直接君にあってそのことを言おうと思ったんだが…どうなるかわからないから電話した。今週いっぱい休暇を取っている。』
どうも何らかの病気に罹り、入院あるいは手術かなんかをする、と言いたいらしい。それがうまくいくかわからないので、死ぬ前に私にひとことお礼を言おうといういい人ぶったポーズをとっているのだろう。言葉では何でもただで言えることだ。しかも、何気なく同情をひこうと大袈裟な言い方をしている。実際に夫は些細な体調の変化でも大袈裟に騒いで検査をし、いつも異常なしだった。今回もその可能性はある。
『それから今のマンションを売却しようと思っている。そのうち司法書士か弁護士から書類が届くので売却に関する委任状に判を押して欲しい』
夫は私が別居する前、「別居するんだったら、マンションの名義変更しておけよ」と言っていた。それを無視して別居を決行したら、名義変更の要求の手紙を送ってきた。しかし書類は全部夫のもとにあり、そんな手続きの方法を私は全く知らなかったのでメールで「私はわからないので、書類を準備してくれたら印鑑を押す」と知らせていた。マンションを売却するのはお金が欲しいのだろう。私の共有名義分も要求したいが、そうすると残っているローンを私にも負担しろと言いそうだ。
『もしかしたら俺も年だし…長くないかもしれない。俺の手帳にも何にも君の電話番号は載っていない。でも、何かあったら警察から君に連絡が行くと思うマンションの合い鍵はいつでもポストの中に入れている。警察立ち会いのもとだったら、そのポストを壊してマンションの中に入れるだろう…』
いかにも俺さまはもうすぐ死ぬとばかりの言い方。ひとり暮らしだから室内で孤独死するかもしれない、と脅している。しかも私の連絡先は外部にわからないようになっていると言いながら、ポストにはいつも合い鍵が入っている、と言う。心配だったらいつでも見に来いよ、とでも言いたいのか。こっちだってひとり暮らしでいつどうなるかわからない。甘えるな!と言いたかった。
『職場の休暇明けには辞表をだすつもり。もう仕事をやめようと思って。どうしても担当しているものは、他の人にお願いしなければならない。俺自身どうなるかわからないから』
前も仕事を辞めたいと言っていたが、本当に辞めるのかはわからない。それほど重病だと言いたいのか。ただ夫には不動産収入があるから、仕事を辞めても贅沢三昧しなければ十分食べていける。その上マンションも売却するとなったら、退職金も合わせ十分すぎる収入が見込めるはずだ。世話してほしければ家政婦でも雇えばいいことだ。今更私が心配する必要はない。でも死ぬんだったら葬式とか面倒だ…しかし今すぐ離婚しようなんて言うのもタイミングが悪い。実際には夫の具合はどうなっているのだろう…。
私は自分だけで考えてモラ夫の作戦に巻き込まれないようにと、モラハラ特別対策本部(←いったいどこでしょう!?)に通報した後、夫のことをよく知っている知人に連絡をし、「夫から意味不明の電話があったのですが」と夫の体調について尋ねてみた。すると、どうも内蔵系に腫瘍ができており、それを取り除く手術をする予定にはなっているようだった。それが良性か悪性かはわからないが、夫は悪性だと思いこんでいるようだった。夫は早々と自分の寿命は長くないと思い込み、仕事も辞めて療養生活を送ろうとしているのかもしれない。しかし…死ぬと思っていても長生きする可能性もあるだろう。あまり慌てて行動しないで静観していたほうがいいのかもしれない…。
そしてモラハラ対策特別本部モラハラ特別情報部員の方々(笑)とも協議した結果、相手が何を意図しているのかがはっきりするまで静観しておこう、ということになった。もしかしたら、病気を理由に財産整理をしようとしているのかもしれない。でも相手から離婚を言い出さないところをみると、何か別に意図があるのかもしれない。とりあえずこちらに離婚を急ぐ理由(例えば彼氏ができたとか←あり得ない…)がないので、相手の出方を窺いながら、対策を考えていくことにした。
頭では夫が病気であろうと寝たきりであろうと関係ないこと、と思っていても、法律上はまだ婚姻関係にあるので、入院したときなどは何かしたほうがいいのだろうか…なんて考えが一瞬頭をかすめたが、「こちらは散々嫌な目にあって苦しんできたのだから、そんなことする必要はまったくなし!」と力強い一言をいただき、私のしていることは非情でも何でもないんだと、ほっと安心した。
この前コメントをいただいた皆様からも、同じようなことを言っていただき、心底ほっとした。モラハラ被害の事情を知るゆえに理解してくださっている皆様の暖かい共感とアドバイスはとても嬉しい。きっと何も知らない、ごく普通の夫婦生活を送っている人に言ったら「夫が重病だったら、行った方がいいんじゃないの?」「いくら嫌いで別れたって、最後は悔いのないようにお世話していたら?その方が心残りがないよ」なんて言われそうである。
実際、お世話しちゃったら、もっと激しく自己嫌悪に陥るだけだと思う!
ということで、とにかく静観することにした。
それにしても夫が死ぬ前に、ぜひ言いたいことがたくさんある。私がどんなに苦しみどんなに辛かったか、黙って我慢していた私の気持ちをぶつけたい。しかしこちらが夫に気持ちを伝えてもわかってもらえるどころか、夫が揚げ足取りに利用して、私がいかに悪妻だったかを周囲にばらまくだけだということもわかりきっている。そう、理解し合うなんて今までもこれからもありえないのだ。夫は友人達には自分の入院を知らせ、お見舞いに来させ、「妻はきません」とでも言うのだろう。嫌な男だ。
もう気にせず、ほっておこう。夫は夫の人生を歩み、私は私の人生を歩めばいいのだ。もう私が夫にできることはなにもない。もう何も…。
「ダンナが死ぬ時に私の手を握って
『ありがとう』と感謝してくれるような夫婦でありたい」って、言ってたんですよ。
なんか、違和感あるでしょ?
なので「そんな事、今まで夫の気の澄むようにしてきたんだから感謝されて当たり前。
それより(骨が折れるくらい)握り返して恨み言を言ってやるわ」と言っときました。
私の夫も「悪い病気だ。出血が止まらん!見ろ!この色!」と散々騒いだ結果「ぢ」でした。
ウメさんは、ウメさんらしく、
堂々と対応すればそれでいいと思います。
ところで、うめさん
ブログのバトンって経験ありますか?
↑不謹慎だけど、笑っちゃいました。ほんと、そうですよね。もう、ほっときましょう!
<なるようにしかならない>ですよ。
だって具体的なことは何もウメさんに言っていないのですから。
やっぱり思わせぶりはモラですね。
きっとママ友さんは、ごく普通のご夫婦なんですよ。
いいですね。
あかねさんは手のひら骨折狙いますか(笑)
私だったら万が一夫を看病することになったら
きっと虐待して早く死なないかと祈祷します(コワすぎ…)。
そうならないためにもほっとくのが一番平和ですね。
お互いに(爆!)
バトンですか~。宇砂子さんから一回もらいましたよ。
人間バトンだったかな?過去ブログにありますよ。
ウメより
そうですね~。もうほっときます~~っ!
その方がお互いの心の平安のためですね。
夫とかかわったら、きっとろくでもないことが
待っているだけだと思いました。
今の平和な生活を大事にします。
ウメより
よーにゃんさんのおっしゃる通り
いくら私が心配しても悩んでもどうにもならないことですよね。
だとしたら、何も思わない方がいい!
しかも夫は具体的なことは何一つ言っていないのですから
私はもう関係ないですよね~。
もう知らない~~っ!です。
ウメより
私だったら当然そうしますから。
私は離婚の時、相手が重度のうつ病でした。離婚当時はそんな旦那を放って離婚した自分に罪悪感もあったり、人からそう思われるのではないかと心配だったりしましたが、私は自分と子供が一番大事だと思って思いっきり無視しましたよ。
結果、早く別れられて正解でした。
こんな、意味不明な脅しに動揺することないです。
にゃりんたさん、私の夫もね、
別居する前に自称「鬱病」にかかっていました。
夫が言うには「おまえのせいで病気になった」そうです。
本当の鬱病の人から見たら申し訳ないくらい
夫はよく寝て、よく食べ、仕事に行っていました。
そうですよね。
もう夫がどうなろうと、それは夫の人生です。
私がどうなったって、もう夫には関係ない。
にゃりんたさん、力強い励ましをありがとうございます~!
ウメより