フリージャズの巨匠 セシル・テイラーが亡くなりました。
享年89歳。
今でこそフリージャズを聴いて愉しむことができますが、ジャズを聴き始めの頃は強烈すぎてなかなか理解できませんでした。
中でもオーネット・コールマンを超えて難しいと思ったのがテイラーでした。
もうこれは踏み込んではいけない領域だと思いました。
なかなか触れずにいましたがようやく理解できたと思えたのがご紹介する『Unit Structures』です。
1.Steps
2.Enter, Evening
3.Enter, Evening (alternate take)
4.Unit Structure/As of a Now/Section
5.Tales (8 Whisps)
Cecil Taylor (p, bells)
Ken McIntyre (as, b-cl, oboe)
Jimmy Lyons (as)
Eddie Gale Stevens Jr. (tp)
Alan Silva, Henry Grimes (b)
Andrew Cyrille (ds)
中身に触れる前に、このジャケット超いいですよね。
リード・マイルスだと思いますが、Bluenote創成期のジャケットは秀逸な作品が多いです。
ジャケットだけの本もあります。
さて本作。
一聴するとなんとも抽象画に触れたときのような、何とも理解しがたいところがあるのですが、聴き込むとそこには何らかの決まり事があります(でも説明できないです・・・)。
これまでにあったバップのフレーズを折り込み、これらを切り貼りしてできたモザイク画のような感じ。
それがジャケットで如実に表現されているんじゃないでしょうか。
5曲収録されていますが、それらが組曲のような構成になっているようです。
Steps - Cecil Taylor - Unit Structures 1966
テイラーが京都賞を受賞したのがつい最近のように覚えています。
第29回京都賞受賞者からのメッセージ(セシル・テイラー氏)
第29回京都賞ワークショップ(思想・芸術部門受賞者 セシル・テイラー氏)
彼のお陰で現在のジャズが広がりを持ったことは紛れもない事実。
長い間お疲れ様でした。
合掌。
ブロトピ:この作品を聴いてくれ!!