goo blog サービス終了のお知らせ 

うどんのこと香川のこと

開店後、ほぼ週1ペースの更新になってます。
しばらく、主なテーマに信号番号の設置を加えようと思います。

バッテラとチェリー

2007-07-16 23:31:55 | Weblog
この日曜日、バッテラを倍増したら、お客さんは先週より少なかったのに
4個売れたのが、5個になった。
もちろん、倍にしたんだから、残りは増えましたが、客数が減ったのにより売れたことに注目しました。
小さいものだし、うどんジムは個人としてとりたいぐらい好きなので、倍にして良かったんだけど、ふと思った。

某ご意見番の方からも「うどんとバッテラは合う。」と言われて、ちょっと満悦だったんですが、うどん屋でバッテラを食べるとバッテラは美味いが、うどんの味の方がぼやけるような気がした。
酢と魚の濃厚な脂が出汁の味をぼやけさせるような気がした。

やっぱり、うどん屋でバッテラがまずないのはそういうことも理由にあるかもと思った。
お客さんにわざわざいう気はないけど、「バッテラは味が濃厚なのでうどんの後に食べましょう」とか心の中で言いたくなりそう。
まあ、ほんとにぼやけるか、ぼやけたとしても心配する影響があるかはまだ何とも言えませんが。

さて、日曜日の開店前、マルナカ(うちの近所は日曜は8時より早く開く)で北海道産のチェリーが安かったので、1個当たり10円もしないので、お客さんに無料サービスのデザートにすることに急遽した。
台風の後だし、こういう日に来るお客さんはありがたいなあということで、サービス精神がそのとき盛り上がりました。

チェリー自体、喜ばれたかどうかわかりません。
でも、それそのものは美味かったという自信はあります。

ただ、うどんを食べた後の味の余韻を消しはしないだろうかとは思った。
普通、うどん屋で美味いと思った場合はしばらく、その余韻が残ってるもんだと思う。
チェリーが無理にそれを消した可能性はあると思う。
このことは、仮に事実だったとしても、お客さん当人に聞いても、たぶん、気がつかないというか参考になる答えが返って来ない可能性が高いと思う。
ただ、何人か聞けば、注意深い人がいると思うので、10人聞いて、全員それはないという答えなら、杞憂だったんだと思う。

2、3割でも、わからんけど言われてみればそうかもなあなんて答えがあるようなら、わざわざやることではないと結論付けできそう。

単体ですばらしくても、全体との調和を崩す可能性というのには注意を払う必要があるなあと思った。

じゃあ、並か並以下の立地でやる場合は?

2007-07-16 21:10:51 | Weblog
うどんジムが確たる答えを持っているわけではありませんが

もちろん、そこから味とかサービスとかいろいろ工夫のしどころが出てきます。

立地が悪かったからそこで投げろとか言ってるわけではありません。
ただ、ほんとに悪かったら、手も足も出ないかもしれません。
むちゃくちゃに悪い立地で始める人は判断力とか資金がない場合が多いから余計です。

うどんジムがよく言われていることが、あんたのとこは食うには足りるけど儲かりにくいとこだ。ただ、ここで2割程度売り上げが上がる状態が数年続くようなら、信用もノウハウも上がってるし、店の評価が高いと多くの人が認めるでしょう。

そのときに、移転しようと思ったら、それぐらいの売上げなら、どこの金融機関でも充分融資が通るだろう。

という感じです。

それが正しいかどうかはわかりません。

ただ、2、3割は、味とかサービスや丹念な店作りの工夫で上がるでしょう。
それで7割方利益が上がるので、儲からないにしても子の教育費がかかるケースとか重度の要介護者が家族に出るとか以外では生活には困らないでしょう。

立地の差はそれこそ、倍とか5倍とか10倍になり、駐車場がない場合は常識外れな評判や知名度がないと、わざわざ遠いところに来て常食はしてくれないし、雨が降れば自転車で来る人は見込めないので、味や評判よりも徒歩圏内の潜在客数の方が大事です。

とはいえ、立地と店舗が決まった以上、そこからは投球術や配球やコントロールを大事にしないといかんでしょう。
数年はかかるでしょうが、味で、お客さんと金融機関の信用を得ることは可能でしょう。
立地が悪ければ、投げろとは言いません。

また、2、3割アップのつもりが、ブレイクにつながることもないとはいえません。
特に、讃岐うどん界は、情報の供給手が、人口とか市場の割りにとても多いわけです。
常識外れのブレイクというのは、比較的起こりやすい業態ではあると思います。
ただ、どこもがんばってないわけではないので、抜け出すのは常識的に簡単ではないと思います。

今回はかなり想像が混じってます。
良くないことは事実が多く、希望的なことは想像が多くなる。
これは、失敗の理由が似通ってるのに対し、成功の理由はいくつかの理由の複合が必要なので様々になりやすいこととも関係しているかもしれません。

視野は限られてますが、開業未経験の人よりは多少根拠がしっかりした想像といったとこでしょうか。

栗林公園は海かため池のようなもの?

2007-07-16 20:17:27 | Weblog
栗林公園の前って、セルフうどん店にとって立地が良いでしょうか?

こういうとこが、まったく商売経験がない場合は大間違いをしやすいとこだと思う。

栗林公園の前で商売をするなら、観光客のことがまず頭に浮かぶ。
じゃあ、バス駐車場が道の東側にあったときでさえ、うどん店の経営が難しくなったのに、向こうにいってからうまくいく可能性があるでしょうか?
まあ誰もできないとは言いませんが、あそこでやれるほどすごい手腕の人は、もっといいとこでやるべきだと思います。
何も、すごい難題に挑戦するために開業するわけじゃないでしょうし。

じゃあ、地元の人を相手にセルフでやるならどうか?
栗林公園のお客さんは90%弱ぐらいは県外客だと聞いてるので、駐車場に停めた後に、中央通を横断するという発想はしない人が多いでしょう。
よほど、もう有名か、個性ある魅力的な看板でもしてないと難しいでしょう。
そこで、1割強の県内客というのは、年に5、6万程度ということです。

栗林公園ってそこにない方がマシなんです。
栗林公園効果って大したことはないけど、ないよりはマシじゃなくて、ない方がマシなんです。

もし、中央通に分断されずに、栗林公園の場所にビルや工場や事務所や住宅が周囲と同程度にあったらそこを行き来する人は1日か2日で万単位でしょう。
そして、そこで日々働いてるなら、セルフうどん店に入る可能性は低くない。

栗林公園や中央通のようなものは、割りに、一般の人には、飲食店にプラスになるととらえられがちだと思います。

しかし、海を見るデートの人や釣り人でも期待するようなもので、
栗林公園ってのは、海やため池があるようなもので、中央通なんてのは、川があるようなもので、信号交差点が橋のようなものです。
ローソンにはいいかもしれませんが、セルフうどん店にとっては、川のように商圏の広がりを分断するものになるでしょう。
ローソンの場合は、ずっと人が来るわけではありませんが、24時間営業が常識です。
セルフうどん店の場合は、個人でやるなら、3、4時間営業が多い。
ファミレスのように、長い時間、客単価も高く、常食でない業態とも違います。

つまり、業態とか規模によるんです。

商売にプラスになると考えられることが多い、大通りや観光地が
ため池や橋の少ない川を背にして営業してるような大きなマイナス要素になることがあるわけです。

栗林公園なんか、あるよりもない方がマシ。
なければ、そこには事業所がたくさんあって、もっと人もいるんだから。
そういう視点もないといかんと思う。

これが、信号関係なしで歩きの人も自転車も渡り放題の通行量で、栗林公園の観光客が今の5倍とかになれば話は別ですが。

絶対的に無理とは言いません。
現時点では、常識的に不利なんです。
土日は観光客向けの店にして、平日は地元向けのセルフにするってのは簡単にできるんだろうか?
前あの辺でやってた店は、火水木休んでたので、観光客向けにしてたんだろうし、もう一つあった個人店は、1年ももたなかったのでは?

背後に強敵が多いというのもありますしね。

中央通に面しているよりは、一本中に入ってる方が、ファミレスにはマイナスでも、セルフうどんにはプラスなんでしょう。
ここ数年の現実の商売の実績がそれを物語っています。
空想ではないんです。

東門の近くで、直に面していたうどん店と
一本中に入った店を比較して下さい。
栗林公園を重視した営業をしてないことがわかるし、そうした店が繁栄していることもわかるでしょう。

この三連休と台風

2007-07-16 19:09:16 | Weblog
土日は営業をしました。
正直に、売上げを書いてみましょう。

ああ、恥ずかしい。
平日の数分の1で、利益も出ませんが、これはこれで面白みがあります。

仕入れなど、経費は、以前に書いたのとほとんどかわりません。
最小レベルで営業するときのうちの1日の投入キャッシュは、だいたい1万3千円前後です。

で、土曜日が39人ぐらいで、1万4390円。
日曜日が、29人ぐらいで、1万470円。

ちなみに、うどんジムの知人の店で、そう規模の変わらないとこで両日とも軽く10万以上売った店もあります。
また、開けなかったとこもあります。

それにしても、土曜日ごと、日曜日ごと、それぞれで史上最悪レベルや、去年台風が1度も当たらなかったので、一回、台風対応とか台風時の客足を見たりしておきたかった。
また、金曜日に、回転灯をつけたので、その効果も見たかった。
って言っても、効果なんかほんとはわかりませんし、うちは、角にありながら、道路に対して奥まってるので、近づかないと回転灯が見えないので、効果が半減です。

まあ、楽しいといえば、あえて台風で周囲の疑問視を押し切って開けたことで、今までに来たことがない方が来てくれたことがあります。
また、讃岐うどん界のご意見番というか、重鎮というか、有名な方で、日頃、参考にさせていただいてた方が、土、日それぞれ来てくださいました。
日曜日は、釜の塩加減のことでちょっとしたアドバイスもいただきました。
けっこう、自分の教えてくれた人が教えてくれないと、自ら情報を求めたりしないと、初歩的と思われることも知らずにずっと来るというのがあるんだなあと思いました。

うどんジムとしては、うどん屋の悩みFAQみたいなのをつくりたいという問題意識を持ちました。

つくることでは
・一番釜がもう一つしっくりこない。
・梅雨の麺づくりの加減で気をつけることは、出汁で気をつけることは?
・製麺室の空調で、費用対効果が優れている方法は?
細かいことでは
・釜あげのときに、釜から上げやすい道具は

経営的なことでは
・パートの募集で気をつけることは?

健康面では
・腰痛や心筋梗塞などの対策
などなど

よく、店ごとに違うという人はいますが、
よくあるケースでの考え方というのがあれば、そこから、自分の店の事情にあてはめることがたいていはできることが多いと思いますし、2,3の標準的なパターンから類推がつかないようなケースというのは1割もないと思います。

ただ、うちのような規模とかうどんジムが経験できる範囲というのはとても限られているので、うどんジムよりも達者な人や大規模な経営をしている人の協力がないと無理だと思います。


日曜日に関しては、45人程度の予想でしたが、久々に大きく外しました。
3連休の真ん中と台風の影響というのが、今までの日曜日とは違う条件でしたが、何なんでしょうね?

今日は、昼に知り合いの喫茶に行きましたが、史上最悪クラスの客の少なさだと言ってました。
昨日も今日も昼は雨降ってなかったのに、暴風雨だった土曜日よりも悪かったようです。

立地はピッチャーの球速に似てる

2007-07-16 18:15:39 | Weblog
まず、味を大事にするからこそ、立地を重視せよと言いたい。

ピッチャーに例えるなら
立地と店舗は、球速と肉体の強さ

味は、コントロールや投球術
に似ていると思います。

よく、「ピッチャーはスピードだけじゃない。」
とか「プロでは速いだけでは打たれる」とか言います。

これまで立地については、ただただ、開業する人に、どうしても、立地を軽視してほしくないから書いてるようなもんです。
別に、うちの営業だけ考えたら、真実とか事実を明らかにする必要なんかありません。

立地には居抜きでも数百万円はかけるので、後戻りできんのです。
味は評判が悪いとか、日々の反省で変えられるんです。

後戻りできず、一瞬で決まるとこで、きちんとしておくことが一番賢明でしょう。


配球やタイミングのはずし方や投球術とかコントロールとかがピッチャーとして大事なのは、疑いがありません。

じゃあ、
球速が160km/hだったら、ストライクさえ入れば、プロより下のレベルでは打たれません。
また、120km/hだったら、どんなに投球術が優れていても、プロには入れません。

立地ってのは、実際に、80km/hから160km/hぐらいまでが、そう変わらない家賃で転がっているのです。
身体が大きい人が球が速いかどうかわからないように、立地に関しては、「身体が大きいからたぶん球も速いだろう。」とか、「球が遅くても、コントロールや配球で成功してる人はいくらでもいるでないか」とか言って、80km/h、90km/hの肉体を選んで勝負する人がけっこう多いんです。
80km/hをつかんだら、どんなに投球術が優れていても、だめなことはわかるでしょう。
160km/hをつかめば、並の投球術さえあればかなりすごいし、誰もが不味いというノーコンでない限り、ストライクが半分の確率で入るだけで、プロ以外では打たれません。
しかも、その肉体選びは日々の味の研鑽と違って、一瞬の決断で、しかも決めてしまえば、居抜きでも数百万円をかけるので後戻りできません。

140km/h以上投げられれば、ほかが良ければプロでもいけると思いますし、むしろ、球速以外が大事になるかもしれません。
しかし、球が速い方が緩急とかスピードの差が生きるし、投球術もより活きるというのもあります。
好立地は味やサービスも良くすることが多い。

そもそも、みんなどこも、できる範囲で美味いものを出そうとしてるんです。
それが崩れてくるのは、儲からないから、原価を惜しんだり、古いものを惜しんで出したり、悪意じゃなくて、せざるを得なくなってくるし、売れないと味づくりに集中できなくなるんです。
きちんと売れて、健全な経営ができることで、味は崩れにくくなるというのはあります。
繁盛し過ぎて、味が変わるというのもありますが、売れなくて味が崩れてくるのに比べると、例外的だし味もひどくならないでしょう。
それにやってる側が不幸にならない。

また、立地が選べるというのは

お客さんのことがある程度わかっているからできるんです。
お客さんのことがわかっている人の方がいい店をつくれるのは当たり前でしょう。

この辺にはどういう事業所があって、駅や学校や病院があって、どういう人が来て、家族連れや子供さんはどうで、それはどれぐらいの数なのか、それがわかっていなければメニューとか値段って決められないと思います。
うどんジムだって開業時に、ここは香川以外から来ているサラリーマンが多いし、概して、所得の高いお客さんが多いだろうということは考えに入れて味づくりをしました。

どういうお客さんが、どういう時間帯に、どれぐらいの範囲に、どれぐらいいるかということが立地の良し悪しでしょう。
つまり、立地がの良し悪しがわからない人はお客さんのことがわからないし、店を始めても、お客さんの視点がわからないでしょう。
だから、立地がわかる人が味についても、経営についても、お客さんの立場についても、わかるということにつながるわけです。
大事なのは当然です。

現時点だけじゃなくて、将来の立地の展望も大事でしょう。
役所頼みの立地だけど、近く合併するとか、オフィスが供給過剰なのでどうとか、この工場はなくなるんじゃないかとか。
これは、怪我とか身体に爆弾を抱えているのに似ているかもしれません。
肉体が持つ爆弾も考慮に入れとかないと、選手寿命に影響するかもしれません。

そういう意味では、修行というのは、繁盛店ですべきだと思います。
美味いのに、流行ってない店というのがあるなら、そこは、経営感覚が悪いとかお客さんのことがわからないからかもしれません。
経営感覚とかお客さんとどういう風に向き合うか、人の使い方とか、そういうことを教えてくれるお店に行くことが大事だと思います。
うどんジムのまわりでも、人づてに聴くのでも、個人店で成功した店は、修行した店も繁盛してるし、店の見た目とは違って、たいてい企業的経営をしてます。
職人気質の地味な店とか売れてない家族的経営の店で習った人は、もう一つのような気がします。
ここはサンプルが少ないし、自分の感性に結論を合わせてしまったような感もありますが。