長いこと更新してなかったなあ。
よく、さぬきうどんは安いと言われる。
さて、全国のTKCなんかが出してるうどん・そば店の原価率は、31%ぐらいで出てます。
麺機メーカーの講習の資料なんかでも、だいたいそんなもんです。
ところが、高松の中心部の有名セルフ店は、原価率40%オーバーが少なくないそうです。
常識的にうどん店が原価率40%を超えたら破綻します。
製麺所型は、家賃と人件費がほとんどないので、家賃+人件費+原価率の和を低く抑えることができます。
原価率40%超ってのは、うどん店としてはもう、むちゃくちゃな数字です。
番町や亀阜や宮脇辺りのセルフ店の天ぷらなんか、原価率軽く70%オーバーで出してます。
今頃、かけうどんを100円台で出せば、どのみち、原価率40%ぐらいまではいきます。
ただ、香川の人は常識にないほどうどんを食べるから、やる余地がある。
だから、常識にないほど並んでお客さんが来てはじめてやれる余地がある。
普通に、「よく入ってますねえ」では、長期の存続は難しい。
マクドナルドは、29~30%ぐらいの原価率と聞いてますが、世界中から大量に安く仕入れて合理的な生産方法をとっている。
それでも、高松市内ではなかなか増えない。
吉野家も市内中心部にはいまだ一店の出店もない。
この、さぬきうどん店の超高原価率でしのぎを削っている状態が、そうさせている。
当然、人を雇って、家賃を払ってるとこは、利益率がたいへん低くなる。
市内中心部で、個人のテナントの人気店が軒並み倒れるのは無理ない。
悠然と泳ぐ原価率40%超の老舗と、それ単独では生活費を稼がなくてよい複数店持ちを相手にして勝つのは、普通ではダメだ。
ほとんど細工のないシンプルなものを長い製麺経験を経て、熟練した人達が、しっかりと原価をかけて、極端に安く売る。
さぬきうどんが有名になるのは、極めてシンプルな道理。
吉野家を侵入させない怪物に囲まれている。
うちなんかは、中・露、日に囲まれた韓国のポジションに似てるなあ。
だから、自分も普通のレベルでいてはやられる。
何かで、常識のレベルを超越しなければ。