草むしりしながら

読書・料理・野菜つくりなど日々の想いをしたためます

キュウリの苗から向田邦子まで

2018-07-12 23:02:49 | 日記
日増しに暑さが増してくる。
キュウリの苗を畑に移植する。六月三十日に種を蒔くと、お盆には頃にキュウリが成り始める。種を蒔く日はきっちり六月三十日でなくてもいいのだが、その日が姉の誕生日なので絶対に忘れないからだ。
 この年になると誕生日なんて別に嬉しくはないし、お祝いの言葉なんて照れてなかなか言えない。だから毎年「キュウリの種を蒔いたよ」と姉に連絡する。「あなたの誕生日を忘れてはいませんよ」という意味を込めて。
 私にとって六月三十日は姉の誕生日であり、キュウリの種を蒔く日なのだが、今から五十一年前の六月三十日は、ビートルズが武道館で来日公演を行った伝説の日でもある。ビートルズ旋風の吹き荒れたあの日。ビートルズに熱狂していた人たちは、今どんな六月三十日を送っているだろうか。
 そのころ私はまだ小学生だったので、ビートルズのことはよく知らない。あと五年ほど前に生まれていたら、もっと別の六月三十日を送っていただろうに。それが残念でたまらない。でも百恵ちゃんはリアルタイムで見ていたし、サザンが初めてベストテンに出たのも生で見た。あながち残念だとばかりは言えない。
 それから高校の時には「寺内貫太郎一家」が始まった。脚本は向田邦子で、その時初めて脚本家って職業があるのを知った。とにかく面白いドラマで、向田邦子って人は面白い人なのだろうと思っていた。
 向田の「かわうそ」を読んだのは八年前で、「すごい」と思った。キュウリの苗を植えるから向田邦子の「かわうそ」まで、風が吹くと桶屋が儲かる式に書いてみた。
  
明日は「かわうそ」のあらすじを載せよう。