梅雨が明けた。私の大切な庭や畑に夏草が茂っている。ほんの4~5日草むしりをしなかっただけなのに、畑などは繁った夏草の中にきゅうりやゴーヤの棚がわずかに見える。早く草をむしらなければと思うのだが、順番がある。庭の方が先だ。
夏草の茂った庭はどうも暑苦しい。せっかく咲いたフロックスや桔梗の花がくすんで見える。夏はいつも庭の草むしりから始まる。
かがんで汗を流しながら草をむしり始める。庭を風が吹いてきた。気持ちのいい風だ。どこからか猫のハナコが庭に出て来た。きれいになった庭をハナコと一緒に楽しむのは、夏の年中行事だ。
ハナコは今年で十二歳になる。まだまだ元気でかわいらしい。これから先ずっと夏の庭をハナコと楽しめますように。ハナコが元気で夏を越せますように。
夏の楽しみ
庭木を刈りこんで下草もきれいにむしったからだろうか。咲いている花の一つ一つが美しく見える。猫も気持ちがいいのだろう。満開の桔梗の下で寝そべっている。垣根越しに名前を呼ぶとすぐにやって来た。
ゴロゴロと喉を鳴らしながら足元にすり寄ってくる。優しく撫でるふりをして軽く毛を引っ張ると、次々に抜ける。この時期の猫は大量に毛が抜ける。夏毛になった猫は一回り体が小さく見えて、毛並みもきれいだ。
庭木の剪定がようやく済んで猫も毛が抜け変わった頃、梅雨が明け暑い夏がやってくる。昼間の汗を洗い流した後のひと時を、庭で涼む季節になる。夕暮れの庭は、真夏の太陽に焼かれた心と体を優しく癒してくれる。
窓辺に植えた夕顔の成長が著しい。ツルをグングンと伸ばし、葉を大きく茂らせている。今年は吊りしのぶを買って、軒下にでもつるしてみようか。
それにしても面白いように毛が抜ける。しまった。力が入り過ぎた。「いい加減にしろよ」と言いたげに、猫が怒って噛みついたのだ。やはり毛はブラシですいてやらないと。吊りしのぶよりもこっちの方が先かも知れない。
13年文章講座6月の課題「夏バテ対策」
夏草の茂った庭はどうも暑苦しい。せっかく咲いたフロックスや桔梗の花がくすんで見える。夏はいつも庭の草むしりから始まる。
かがんで汗を流しながら草をむしり始める。庭を風が吹いてきた。気持ちのいい風だ。どこからか猫のハナコが庭に出て来た。きれいになった庭をハナコと一緒に楽しむのは、夏の年中行事だ。
ハナコは今年で十二歳になる。まだまだ元気でかわいらしい。これから先ずっと夏の庭をハナコと楽しめますように。ハナコが元気で夏を越せますように。
夏の楽しみ
庭木を刈りこんで下草もきれいにむしったからだろうか。咲いている花の一つ一つが美しく見える。猫も気持ちがいいのだろう。満開の桔梗の下で寝そべっている。垣根越しに名前を呼ぶとすぐにやって来た。
ゴロゴロと喉を鳴らしながら足元にすり寄ってくる。優しく撫でるふりをして軽く毛を引っ張ると、次々に抜ける。この時期の猫は大量に毛が抜ける。夏毛になった猫は一回り体が小さく見えて、毛並みもきれいだ。
庭木の剪定がようやく済んで猫も毛が抜け変わった頃、梅雨が明け暑い夏がやってくる。昼間の汗を洗い流した後のひと時を、庭で涼む季節になる。夕暮れの庭は、真夏の太陽に焼かれた心と体を優しく癒してくれる。
窓辺に植えた夕顔の成長が著しい。ツルをグングンと伸ばし、葉を大きく茂らせている。今年は吊りしのぶを買って、軒下にでもつるしてみようか。
それにしても面白いように毛が抜ける。しまった。力が入り過ぎた。「いい加減にしろよ」と言いたげに、猫が怒って噛みついたのだ。やはり毛はブラシですいてやらないと。吊りしのぶよりもこっちの方が先かも知れない。
13年文章講座6月の課題「夏バテ対策」