tyokutaka

タイトルは、私の名前の音読みで、小さい頃、ある方が見事に間違って発音したところからいただきました。

あまりやりたくない仕事

2005年07月05日 23時15分58秒 | DTP/Web
個人的にあまりやりたくない仕事の一つに、WordでDTPの代用を行うことがあげられる。

不思議な話だが、MicrosoftのOfficeツールの一つであるWordで本が作れると考える人がいる。確かに作れない事はない。しかし、その作業効率がいいかどうかの点で見ると、明らかに悪い。
その理由として、Wordはそもそも、文字を打ち込むという一点にのみ技術を限定したソフトであり、その他の機能はいわば脆弱な根拠の上に付け加えれたようなものである。

具体的には、文字が動くことでレイアウトが崩れるなどの問題があるし、あらかじめ作っておいた図表を配置しても、校正などの作業で、大きく動くことがある。何よりもWord上でイラストを書くのは厄介だし、正確に、きれいに作れるものではない。作れないこともないが、予想をはるかに上回る時間をかけることになる。やりにくいのだ。

「プロは正確で早く仕上げる」という言葉がある、しかし、この言葉を鵜呑みにするのも考え物で、Wordで事足りるくらいならば、20万、30万もするソフトをそろえる必要がなくなってくる。DTPの専門性がなくなってくるのだ。勿論、ソフトを使えるからプロだというつもりはない、作業がはやいとか、きれいな絵をかけるとかの部分が勝負とされるところだ。だけどWordで原稿をつくる作業を専門業者が行うわけだから、専門性を全面にだした存在価値は薄まり、普通のOfficeツールのみで仕事を行っているクライアントの方へ傾いているのだろう。それでも「プロとは・・・」みたいなことをいう人がいる。やせ我慢みたいで嫌いだ。

DTPの本質は、「止まった絵を美しく見せること」であり、それ以上でも以下でもない。
でも・・・・それ以外の部分で勝負を考える人間にとって、残される評価基準は、あまりにも狭いか、あるいは無いか。

ただ作業をしている人間にはなりたくなかったけど、このまま進めば、発展形としての、ただ「早く正確に」作業をするだけの人間になってしまいそうだ。

それが怖い。

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