No.1テニス上達道場日記

テニスを通して感じたこと、学んだことなどを書いていきます。全然関係ないことも書くかも・・・

軸を固め過ぎると自由が奪われる~日本建築伝統工法に学ぶ~

2009年03月23日 | 身体の使い方・打ち方
こんにちは。柳原です。
3連休はいかがお過ごしだったでしょうか?

僕は、八ヶ岳南麓にある長坂という町に行って、
”半農半大工入門講座”というものに参加してきました。
この講座では名前の通り、農作業と大工作業を体験実習できます。
テニスとは直接関係ないのですが、
将来は自分の食べる野菜を育ててみたいし、
住む家も建ててみたいなぁなんて思っているので参加してみました。

建築のことを軽く勉強していると、
おもしろいなぁと思わされることがたくさん出てきます。
そのうちの一つが、”在来工法”と”ツーバイオフォー(2*4)”という
現在主流の二つの建築方法の違い。
在来工法は日本で主流の工法で、建物の重さを”柱”で支えます。
それに対してツーバイオフォー(2*4)はアメリカから入ってきた工法で、
建物の重さを”壁”で支えるんです。

スポーツの世界でも、日本では武道などが発達してきたように
身体の柱、つまり”軸”が中心になります。
それに対してアメリカなどの西欧では、身体の壁である”筋肉”が中心になります。
身体の意識が建築物の特徴にまで表れるのはおもしろいですよね。

さらにおもしろいことがあって、ここからが今回の本題なのですが、
日本には古来から伝わる”伝統工法”という建築方法があるんです。
伝統工法は”軸(柱)”で重さを支えるという点では在来工法と同じなのですが、
大きな違いは、”軸が揺れる”ことを前提に作られている点です。

簡単に言うと、在来工法は、”固定することで丈夫な建物にする”というコンセプト。
それに対して伝統工法は、”揺れることで丈夫な建物にする”ということなんです。
固いものは、ある一定以上の力が加わると折れてしまいますが、
柔らかくしなやかなものは、なかなか折れませんよね。
そういうイメージをしてもらうとわかりやすいと思います。

法隆寺など何百年も前から残っている寺院は、
まさにこの伝統工法で建てられています。
だからこそ、幾度となくやってきた地震や台風などにも耐え、
現在まで残っているのですね。

僕はこの話を聞いて、昔の人の知恵にとても感動してしまいました。
それと同時に思ったことは、テニスでも同じだということ。
固い軸だとダメなんです。
柔らかい軸が達人の軸。

固い軸でも、かなり良いボールを打てると思いますが、
対応力が落ちてしまうんです。
例えば、風が強いときやイレギュラーバウンドしたときなどは顕著ですね。
身体が固まってしまっていると対応できません。
特別なケースでなくても普段から自分の予測と違うボールが来ることはよくあると思います。
そんなときに固い軸だと対応できなくなってしまいます。

柔らかい軸の代表格は、やっぱりフェデラーやイチローですね。
二人とも、最近はあまり調子が良くなさそうですが・・・
柔らかい、揺れることのできる達人の軸を目指して、修行していきましょうね。

過剰な想いを中和する

2009年03月13日 | メンタル・心・考え方
柳原です。

先日、作家の本田健さんのセミナーに参加して来ました。
本田健さんは、「ユダヤ人大富豪の教え」という著書が有名で、
”幸せに成功する”ということをメインテーマによく本を出されています。
ビジネス書でありながら、”心”をメインテーマに扱っていて、
余計な心の荷物を降ろせば、自由に自分らしく能力を発揮できると教えてくれます。

今回参加したセミナーでも具体的なビジネスの話はほとんどなくて、
心の話が大部分を占めました。
そんな中、ある参加者とのおもしろい質疑応答がありましたのでご紹介しますね。

その質問した方は、”絶対に成功したい!”という想いはあるものの、
現状はそれほど上手く行かず、焦っていて重い雰囲気を持っていました。
その質問者に対して本田健さんは、

「”私は絶対に成功しない”と言ってみてください」

と言いました。

質問者は、そんなネガディブなことを言ってしまうと、
本当にそうなってしまうと思ったらしく、
最初は抵抗していたのですが、渋々承諾して口に出して言いました。

「私は絶対に成功しない」

そして本田健さんに、

「今どんな感じがしますか?」

と質問されました。

そうすると、

「あれ・・・、なんか、すごく心が軽いです・・・」

どういうことかと言うと、過剰な想いは心を重くするということなんですね。
そうすると本来の自分でいることができず能力を発揮することができなくなります。

もちろん、”こうなりたい”という想いを持ってはいけないということではありません。
むしろ、必要なことでしょう。
ただ想いが強すぎてバランスを崩しているときには、
心を中和して、バランスを取るという必要があるんですね。

テニスでも同じだと思いませんか?
僕自身も絶対に勝ちたい試合ほど、うまくプレーできないという経験がたくさんあります。
過剰な想いが、身体を硬直させ、自由を奪うんですね。

自分にとって、良いパフォーマンスを出せる心の状態を
知っておくことはとても大切だと思います。
自分にとってのベストな心の位置を探していきましょうね。

<お知らせ>
3月29日(日)にサービス練習会を行います。
テーマは、”胴体の力をボールに伝える”です。
まだ若干名空きがありますので、興味のある方のご参加をお待ちしてますね。
http://yanaharatennis.com/practice.html

テニスは間合いの勝負

2009年03月03日 | 身体の使い方・打ち方
柳原です。

今日はとても寒いですね。
寒さのせいかわかりませんが、僕はちょっと下痢気味で調子が悪いです・・・

まぁそんなことは良いのですが(笑)、本題は”間合い”について。
最近僕自身も”間合いを詰める”ということテーマによく練習をしています。

間合いを詰めると何が良いのでしょう?

まず、相手に時間を与えないということがありますよね。
相手にとっては、返球したと思ったら、もう次のショットを打たれている。
ラリーが進むほど劣勢に・・・
そうして自分自身がゲームを支配することができるようになります。

そして間合いを詰めたうれしい副作用として、
ショットの威力が増すということがあります。
間合いを詰めるためには、その場で止まって打つのではなく、
流れに乗って打つ必要があるからなんですね。
動きの流れの力が、そのままショットに伝わるようになるのです。

これがうまくできると、相手が一歩も動けずにエースを取れるというシーンが増えていきます。
とても気持ちが良い瞬間です。

逆に、間合いを詰めることができず、
ちょっと余分にボールを待ってしまうだけで、
相手が簡単にボールに追いつくことができるようになります。
カウンターを食らって逆襲されることもしばしば・・・

時間にするとコンマ何秒程度のものなのに、
これほどまで違いがあるのかと、とても不思議に思います。
うまくできたときと、できなかったときの明らかな結果の違いがとてもおもしろいですよね。

3月8日(日)12時からの練習会では、”流れの中で打つストローク”をテーマに練習しますので、
間合いを詰めていくプレーを体験してみたい方は是非ご参加くださいね。
http://yanaharatennis.com/practice.html

<お知らせ>
今月のテニス上達研究会では、以下をテーマに動画でお伝えしています。

”サービス力をアップさせる胴体の使い方!
~腕や肩に頼らず良いサーブを打つために~”

これは僕自身が様々な身体動作の先生に習ってきた動きで、
骨盤と胸を連動して動かすことで、腕やラケットに力を伝えていきます。
興味のある方は以下をご覧下さいね。
http://yanaharatennis.com/kenkyumem.html