
11月28日にレンタルバイク三河にてMT-09tracer(トレーサー)をレンタルし、
250キロほどツーリングしたのでインプレしたい。

主なツーリングルート
東海環状道 → 国道301号 → 加茂広域農道 → 国道153号 → 道の駅 どんぐりの里いなぶ →
茶臼山高原道路 → 国道151号 → 国道301号 → 本宮山スカイライン →
道の駅 つくで手作り村 → 国道301号 → 愛知県道35号 → 国道1号
性能
認定型式/原動機打刻型式
EBL-RN36J/N703E
全長×全幅×全高
2,160mm×950mm×1,345mm
シート高
845mm(低い位置・出荷時)
860mm(高い位置)
軸間距離
1,440mm
最低地上高
135mm
車両重量
210kg
燃料消費率
国土交通省届出値定地燃費値
27.8km/L(60km/h) 2名乗車時
WMTCモード値
19.3km/L(クラス3, サブクラス3-2) 1名乗車時
原動機種類
水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ
気筒数配列
直列3気筒
総排気量
846cm3
内径×行程
78.0mm×59.0mm
圧縮比
11.5 : 1
最高出力
81kW(110PS)/9,000r/min
最大トルク
88N・m(9.0kgf・m)/8,500r/min
始動方式
セルフ式
潤滑方式
強制圧送ウェットサンプ
エンジンオイル容量
3.4L
燃料タンク容量
18L(「無鉛プレミアムガソリン」指定)
燃料供給
フューエルインジェクション
点火方式
TCI(トランジスタ式)
バッテリー容量/型式
12V, 8.6AH(10H)/YTZ10S
1次減速比/2次減速比
1.680/2.812
クラッチ形式
湿式多板
変速機形式
常時噛合式6段/リターン式
変速比
1速 2.666 2速 2.000 3速 1.619
4速 1.381 5速 1.190 6速 1.037
フレーム形式
ダイヤモンド
キャスター/トレール
24°00′/100mm
タイヤサイズ(前/後)
120/70ZR17M/C (58W)(チューブレス)/
180/55ZR17M/C (73W)(チューブレス)
ブレーキ形式(前/後
油圧式ダブルディスク/油圧式シングルディスク
懸架方式(前/後)
テレスコピック/スイングアーム(リンク式)
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ
LED/LED×2
乗車定員
2名

MT-09トレーサーの主なスペックをベースであるMT-09、個人的には一番のライバルと思うニンジャ1000、
参考までに私の愛車であるMT-07と比較すると以下のようになる。
トレーサー MT-09 ニンジャ MT-07
全長(mm) 2160 2075 2105 2085
軸間距離(mm) 1440 1440 1445 1400
シート高(mm) 845 815 820 805
車重(KG) 210 188 231 179
パワー(PS/回転) 110/9000 110/9000 138/9600 73/7500
トルク(KG/回転) 9.0/8500 9.0/8500 11.2/7800 6.9/6500
燃料タンク(L) 18 14 19 13
ABS 有 無 有 無
価格(千円) 1048千円 849千円 1350千円 700千円
エンジンフィーリング

エンジンフィーリングについてはMT-09の試乗をした際にインプレしているので
詳しくはそちらを参照して欲しいが、さすがヤマハが社運をかけて開発した、
3気筒エンジンだけあって、4気筒のスムーズさと2気筒のトルク感を合わせもった
素晴らしいエンジンである。
2気筒では回転が上がりシフトアップしなければならず、
かと言って4気筒ではトルクが細く、エンストの心配があるような峠道でも、
この3気筒エンジンなら、3速か4速で固定していればほぼオートマ状態で走ることができる。
個人的に3気筒エンジンのフィーリングが好きなこともあって、
ことロングツーリングに使用するということにおいては、
今まで乗ってきたバイクの中でも5本の指に入るエンジンフィーリングだと感じた。
MT-09の感想でも述べたが、いかに2気筒を改良しても3気筒のスムーズなフィーリングを再現することは難しく、
かと言って4気筒ではコスト面で高くつき、さらにトルクの細さを改善しようとすると
排気量が大きくなると同時に重くなるという問題が発生してしまう。
他のメーカーのヤマハに対抗する回答が、新規の3気筒エンジン開発かターボー・スーパーチャージャーなのか解らないが、
ヤマハの一人勝ちを許さずにがんばって欲しいところである。
高速性能

MT-09にフルカウルが装着されたことによって、ウィンドウプロテクションが格段に向上している。
高さを3段階に調整できるフロントウィンドウを最上段まで上げれば体から顎にかけての風圧を大幅に低減し、
さらに大型のハンドガードが標準装備されているので拳もしっかりと暴風される。
今回のツーリングでは気温が7、8度、場所によっては零度に近い場所もあったが、
カウルがしっかり寒気を防ぎ、高速では風圧を大きく低減するため、
高速走行時の快適性の面でも、今まで試乗してきたバイクの中で5本の指に入ると評価できる。
ハンドリング・乗り心地

カウルが装着され重量が増えたことによってMT-09に対しハンドリングの軽快さは多少失われたが、
それでも装備重量210キロとフルカウルのアドベンチャーモデルとしてはかなり軽量であるため、
峠でもスポーティに走ることができる。
また乗り心地はMT-09に対しサスが長いため、ショックをよく吸収しするのか大きく向上していて、
かなり快適なバイクとなっている。
さらに車高が高くなったことによって足つきは悪くなったが、窮屈さが解消され、
シートの座面も広くなったことから、ライディングポジションの自由さが増して、
重量がお尻の一点かかることがなくなったためか、長時間バイクに乗っていても
お尻が痛くなることはなかった。
総合的にはMT-09が大きくスポーツ性に特化しているのに対し、トレーサはツーリングを意識した
バランスがとれたハンドリング、乗り心地になっている。
取り回し
MT-09は大型バイクとしては屈指の取り回しの良さを誇ったが、
トレーサーはカウルの装着による車体の大型化、および重量増加、
シート高の大幅な上昇などによって通常のレベルまで低下している。
燃費

リッター20キロ程度でこのクラスのバイクとしては良好だと言える。
タンク容量がMT-09比でプラス4リットルの18リットルで300キロは
確実に走破できるため、ロングツーリング時には頼もしい。
ただ最近の高性能バイクのお約束で、ハイオク仕様であり財布には少し厳しい。
メーター、デザイン

メーターはこのバイクの大きな長所で、
向かって右の側のディスプレイを切り替えることによって、
トリップ、燃費、外気温、水温、連続乗車時間などが表示され、
固定表示もスピード、エンジン回転、時計、燃料、ギアなど
必要とされるあらゆる情報が大きな液晶に表示される。
さらにメータの配置も高い場所に、垂直に近い状態で配置されるため走行中でも確認し易い。

デザインに関しても、あまり奇抜なデザインに走らず、そこそこ無難にまとめているので
素晴いデザインとまではいかないが、万人受けするデザインだと感じられる。
MT-09とMT-09トレーサーどちらを選ぶか
MT-09トレーサーのMT-09に対する長所、短所をまとめると
長所
・大幅に容量UPしたガソリンタンク
・情報量がUPし、かつ視認しやすいメーター
・より自由度の高いライディングポジションによる疲労低下
・強力なウィンドウプロテクションによる疲労低下
・向上した乗り心地
・LEDライト、トランクションコントロール、ABSなどの各種装備
短所
・20万円の価格上昇
・重量アップにより低下した運動性
・車体の大型化と重量UPによる取り回し低下
・悪化した足つき
なんの捻りもないが、ロングツーリングに頻繁に出かけるなら
20万余分払っても、快適性が格段に向上したMT-09トレーサーが
絶対におすすめだし、街乗りやサーキット、峠でのスポーツ走行が主体なら
軽量コンパクトでスポーツ性が高いMT-09がおすすめである。
総評
スポーツ性とツーリングの快適さを両立させたスポーツツアラーのカテゴリー
では、私が今まで試乗してきたバイクの中でニンジャ1000を一番高く評価していたが、
MT-09トレーサーはそれを上回る完成度だと評価できる。
エンジンパワーでは4気筒であるニンジャ1000の方が30馬力近く上だが、
それはとてつもない高回転域までエンジンを回した場合の話であって
常用域では両者のパワー感にほとんど差を感じないどころか、トルク感が
ある分だけMT-09トレーサーの方が扱いやすく感じる。
またメーターや積載性などもニンジャ1000を上回り、何よりも
乗り出しまでの価格がニンジャ1000に対して30万以上低いという
圧倒的なコストパフォーマンスを誇る。
私がここで述べるまでまでもなく、その魅力はバイクファンに
浸透しているらしくMT-09トレーサーの2015年上半期の販売台数は1611台で
NO1の座を獲得している。
2位がMT-07の1431台、3位がMT-09の1405台とMTシリーズの猛威は
とどまることがない。
売れすぎて、休日にツーリングに出かければ必ず遭遇するのが、
他人とバイクがかぶるのを気にするライダーにとっては唯一の欠点と言えるほど、
MT-09トレーサーは完成度が高く、
現時点でベストバイと言ってもよいバイクに仕上がっている。
250キロほどツーリングしたのでインプレしたい。

主なツーリングルート
東海環状道 → 国道301号 → 加茂広域農道 → 国道153号 → 道の駅 どんぐりの里いなぶ →
茶臼山高原道路 → 国道151号 → 国道301号 → 本宮山スカイライン →
道の駅 つくで手作り村 → 国道301号 → 愛知県道35号 → 国道1号
性能
認定型式/原動機打刻型式
EBL-RN36J/N703E
全長×全幅×全高
2,160mm×950mm×1,345mm
シート高
845mm(低い位置・出荷時)
860mm(高い位置)
軸間距離
1,440mm
最低地上高
135mm
車両重量
210kg
燃料消費率
国土交通省届出値定地燃費値
27.8km/L(60km/h) 2名乗車時
WMTCモード値
19.3km/L(クラス3, サブクラス3-2) 1名乗車時
原動機種類
水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ
気筒数配列
直列3気筒
総排気量
846cm3
内径×行程
78.0mm×59.0mm
圧縮比
11.5 : 1
最高出力
81kW(110PS)/9,000r/min
最大トルク
88N・m(9.0kgf・m)/8,500r/min
始動方式
セルフ式
潤滑方式
強制圧送ウェットサンプ
エンジンオイル容量
3.4L
燃料タンク容量
18L(「無鉛プレミアムガソリン」指定)
燃料供給
フューエルインジェクション
点火方式
TCI(トランジスタ式)
バッテリー容量/型式
12V, 8.6AH(10H)/YTZ10S
1次減速比/2次減速比
1.680/2.812
クラッチ形式
湿式多板
変速機形式
常時噛合式6段/リターン式
変速比
1速 2.666 2速 2.000 3速 1.619
4速 1.381 5速 1.190 6速 1.037
フレーム形式
ダイヤモンド
キャスター/トレール
24°00′/100mm
タイヤサイズ(前/後)
120/70ZR17M/C (58W)(チューブレス)/
180/55ZR17M/C (73W)(チューブレス)
ブレーキ形式(前/後
油圧式ダブルディスク/油圧式シングルディスク
懸架方式(前/後)
テレスコピック/スイングアーム(リンク式)
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ
LED/LED×2
乗車定員
2名




MT-09トレーサーの主なスペックをベースであるMT-09、個人的には一番のライバルと思うニンジャ1000、
参考までに私の愛車であるMT-07と比較すると以下のようになる。
トレーサー MT-09 ニンジャ MT-07
全長(mm) 2160 2075 2105 2085
軸間距離(mm) 1440 1440 1445 1400
シート高(mm) 845 815 820 805
車重(KG) 210 188 231 179
パワー(PS/回転) 110/9000 110/9000 138/9600 73/7500
トルク(KG/回転) 9.0/8500 9.0/8500 11.2/7800 6.9/6500
燃料タンク(L) 18 14 19 13
ABS 有 無 有 無
価格(千円) 1048千円 849千円 1350千円 700千円
エンジンフィーリング


エンジンフィーリングについてはMT-09の試乗をした際にインプレしているので
詳しくはそちらを参照して欲しいが、さすがヤマハが社運をかけて開発した、
3気筒エンジンだけあって、4気筒のスムーズさと2気筒のトルク感を合わせもった
素晴らしいエンジンである。
2気筒では回転が上がりシフトアップしなければならず、
かと言って4気筒ではトルクが細く、エンストの心配があるような峠道でも、
この3気筒エンジンなら、3速か4速で固定していればほぼオートマ状態で走ることができる。
個人的に3気筒エンジンのフィーリングが好きなこともあって、
ことロングツーリングに使用するということにおいては、
今まで乗ってきたバイクの中でも5本の指に入るエンジンフィーリングだと感じた。
MT-09の感想でも述べたが、いかに2気筒を改良しても3気筒のスムーズなフィーリングを再現することは難しく、
かと言って4気筒ではコスト面で高くつき、さらにトルクの細さを改善しようとすると
排気量が大きくなると同時に重くなるという問題が発生してしまう。
他のメーカーのヤマハに対抗する回答が、新規の3気筒エンジン開発かターボー・スーパーチャージャーなのか解らないが、
ヤマハの一人勝ちを許さずにがんばって欲しいところである。
高速性能



MT-09にフルカウルが装着されたことによって、ウィンドウプロテクションが格段に向上している。
高さを3段階に調整できるフロントウィンドウを最上段まで上げれば体から顎にかけての風圧を大幅に低減し、
さらに大型のハンドガードが標準装備されているので拳もしっかりと暴風される。
今回のツーリングでは気温が7、8度、場所によっては零度に近い場所もあったが、
カウルがしっかり寒気を防ぎ、高速では風圧を大きく低減するため、
高速走行時の快適性の面でも、今まで試乗してきたバイクの中で5本の指に入ると評価できる。
ハンドリング・乗り心地


カウルが装着され重量が増えたことによってMT-09に対しハンドリングの軽快さは多少失われたが、
それでも装備重量210キロとフルカウルのアドベンチャーモデルとしてはかなり軽量であるため、
峠でもスポーティに走ることができる。
また乗り心地はMT-09に対しサスが長いため、ショックをよく吸収しするのか大きく向上していて、
かなり快適なバイクとなっている。
さらに車高が高くなったことによって足つきは悪くなったが、窮屈さが解消され、
シートの座面も広くなったことから、ライディングポジションの自由さが増して、
重量がお尻の一点かかることがなくなったためか、長時間バイクに乗っていても
お尻が痛くなることはなかった。
総合的にはMT-09が大きくスポーツ性に特化しているのに対し、トレーサはツーリングを意識した
バランスがとれたハンドリング、乗り心地になっている。
取り回し
MT-09は大型バイクとしては屈指の取り回しの良さを誇ったが、
トレーサーはカウルの装着による車体の大型化、および重量増加、
シート高の大幅な上昇などによって通常のレベルまで低下している。
燃費

リッター20キロ程度でこのクラスのバイクとしては良好だと言える。
タンク容量がMT-09比でプラス4リットルの18リットルで300キロは
確実に走破できるため、ロングツーリング時には頼もしい。
ただ最近の高性能バイクのお約束で、ハイオク仕様であり財布には少し厳しい。
メーター、デザイン

メーターはこのバイクの大きな長所で、
向かって右の側のディスプレイを切り替えることによって、
トリップ、燃費、外気温、水温、連続乗車時間などが表示され、
固定表示もスピード、エンジン回転、時計、燃料、ギアなど
必要とされるあらゆる情報が大きな液晶に表示される。
さらにメータの配置も高い場所に、垂直に近い状態で配置されるため走行中でも確認し易い。


デザインに関しても、あまり奇抜なデザインに走らず、そこそこ無難にまとめているので
素晴いデザインとまではいかないが、万人受けするデザインだと感じられる。
MT-09とMT-09トレーサーどちらを選ぶか
MT-09トレーサーのMT-09に対する長所、短所をまとめると
長所
・大幅に容量UPしたガソリンタンク
・情報量がUPし、かつ視認しやすいメーター
・より自由度の高いライディングポジションによる疲労低下
・強力なウィンドウプロテクションによる疲労低下
・向上した乗り心地
・LEDライト、トランクションコントロール、ABSなどの各種装備
短所
・20万円の価格上昇
・重量アップにより低下した運動性
・車体の大型化と重量UPによる取り回し低下
・悪化した足つき
なんの捻りもないが、ロングツーリングに頻繁に出かけるなら
20万余分払っても、快適性が格段に向上したMT-09トレーサーが
絶対におすすめだし、街乗りやサーキット、峠でのスポーツ走行が主体なら
軽量コンパクトでスポーツ性が高いMT-09がおすすめである。
総評
スポーツ性とツーリングの快適さを両立させたスポーツツアラーのカテゴリー
では、私が今まで試乗してきたバイクの中でニンジャ1000を一番高く評価していたが、
MT-09トレーサーはそれを上回る完成度だと評価できる。
エンジンパワーでは4気筒であるニンジャ1000の方が30馬力近く上だが、
それはとてつもない高回転域までエンジンを回した場合の話であって
常用域では両者のパワー感にほとんど差を感じないどころか、トルク感が
ある分だけMT-09トレーサーの方が扱いやすく感じる。
またメーターや積載性などもニンジャ1000を上回り、何よりも
乗り出しまでの価格がニンジャ1000に対して30万以上低いという
圧倒的なコストパフォーマンスを誇る。
私がここで述べるまでまでもなく、その魅力はバイクファンに
浸透しているらしくMT-09トレーサーの2015年上半期の販売台数は1611台で
NO1の座を獲得している。
2位がMT-07の1431台、3位がMT-09の1405台とMTシリーズの猛威は
とどまることがない。
売れすぎて、休日にツーリングに出かければ必ず遭遇するのが、
他人とバイクがかぶるのを気にするライダーにとっては唯一の欠点と言えるほど、
MT-09トレーサーは完成度が高く、
現時点でベストバイと言ってもよいバイクに仕上がっている。