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サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

ザ・フー/ヤング・マン・ブルース

2005年05月19日 01時24分46秒 | 洋楽
昨年は念願の彼等のイギリスでの記念すべき1stアルバムが紙ジャケ化され、
しかも何と来日公演まで行った生きる伝説のロック・バンド「ザ・フー」。
(ちなみに私はザ・フーを蹴って(!)ザ・ゴールデン・カップス見に行きました!)

ザ・フーといえば、その破天荒なライブパフォーマンスで人気を博しており、
やはり'60~’70年代の人気が高いのではないだろうかと思うが、
皆さんにとってのザ・フーは一体なんだろう。
マイジェネレーション?トミー?ピート?キース?
全部当てはまるのですが、
私にとってのザ・フーはずばりヤング・マン・ブルースにつきます!

ピートのイギリスらしいアイロニカルな歌詞というのがザ・フーの一つ大きな
魅力ですが、正直聞いているだけではわからないのでなかなかその点では
理解が深まらないのも確か。しかし分かりやすいまでの過剰なパフォーマンスは、
全ての人をひきつける程の魅力を持つ。ロジャーのマイク回しのパフォーマンス、
ピートの腕を大きく振る大車輪奏法(←やってみると出来ないですよ、これ)と
ギター&アンプぶっ壊し!、キースの滅茶苦茶なドラミングに、ドラムセットぶち壊し!
更にジョンの物静かな弾き方からは予想できないブリブリしたリードベースっぷり。
金太郎飴のようにどこを切っても、これぞロック、ロック、ロックの嵐。
全盛期にザ・フーの来日公演が行われていたらその人気は今とはまるで違ったものに
なっていただろうということは良く言われていることである。

さてヤング・マン・ブルースであるが、元々はモーズ・アリソンというブルースマン
の曲であるこの曲をザ・フーは見事なまでにハードブルースロック化して演奏している。
ピートお得意の開放弦を上手く用いたギターリフと
キースのドラムがぴったりと息を合わせつつロジャーのヴォーカルとの見事なまでの
コール&レスポンスを行う。「E」の音のトリルにいつもゾクゾクきてしまいます。
さらにそこからピートが6弦をザクザク刻み、その内フリーキーなソロへ!
裏ではジョンの縦横無尽なベースがギター以上にうねりをあげているし、
キースのドラムだって常にシンバル系がなっているかなり手数の多いものだ。

何種類か音盤化されているものの中で、一番有名なのはザ・フーのライブ盤として
有名な、そしてロック史上に残るアルバムである「ライブ・アット・リーズ」で
あるが、私が気に入っていておすすめなのがワイト島でのライブ。
こちらはCDにもDVDにもなっているので是非見ていてだきたい。
ピートの真っ白なつなぎに良く映えるGibsonSG、ジョンの急遽したためた為
採寸を間違い(小さかった)あまり身動き出来なかったがい骨のスーツ(お茶目)、
ロジャーのフリンジのついたロック然としたスタイル。
その見た目の格好よさ以上に良く動く、そのアクションと荒々しい演奏。
ワイト島の演奏はどこをとっても間違いないものである。

そのワイト島でのヤング・マン・ブルースが格別に格好良い。
というよりリーズ大学でのライブは音源のみだが、
ワイト島は音源だけでなく、映像付きなのである。このインパクトは凄い。
ワイト島は、フェスを収めた映画版とザ・フーの単体のライブのDVDが発売されている。
(ちなみにジミヘンも単体で発売されているし、先日はジェスロ・タル(!)の
 単体のステージもCDとDVDで商品化された。他にも色々あります。テイストとか。)
その映画の中では前半に一曲かなりのインパクトでもって収められている。
ピートは腕をぐるんぐるん、ロジャーはマイクをぐるんぐるん。
ロックって何?って聞かれたらこれを見せたらいいんじゃないか、
いやこれは見せるべき、見せなきゃならん映像である。

昔大学の一室にビデオを借りて見ることが出来る部屋があった。
そこは語学の教材や映画などが主だったのだけど、
その中にこのワイト島の映画があった。
高校から好きで何回も観た映画だったけど、
何か気分が落ち込んでいる時や、体が怠けている時、
はたまた単純にロックな気分になりたいときに良く見に行っていた。
そこであまりにも爆音で観ていたので怒られたことが何度もある。
でもロックって大きな音で聞かないと意味ないじゃんって思って、
やっぱり次も爆音で聞いてた(笑)
こういうところになるとまるで大人げないけど、
小さい音で聞くなんて今でも考えられない。

「昔は若者はわがもの顔で歩いていて、大人は後ず去ったものだ。」
ヤング・マン・ブルースは若者賛歌の歌である。
この曲を聴いて熱くなる人は、いつでも若者の心を持っている。
そんな気がする。

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