サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

クラムボンの新譜『Musical』

2007年05月28日 00時50分26秒 | 邦楽
クラムボンの5月23日に発売された新譜『Musical』がすごい。

前作からカバーアルバム、ライブ盤と2枚のアルバムは発売したものの、
純粋なアルバムとしてはなんと2年ぶり。

と書いたものの、実は「クラムボン」今まで全然聞いたことありませんでした。

初めて知ったのはいつだったか。

私の記憶にあるのは、彼女と一緒に行ったいつかのライジングサンでのステージ。
その時ベースのミトは早川義夫のバンドで一緒に演奏していて(早川義夫すごかった!)ほぉ~と思い、クラムボンのステージもその時に観てなんだか女の子のボーカルはすごく可愛い声をしているけどバックの演奏はやたらと面白いなぁと思ったもののそれどまりだった。

それから年月は経ち、再び私の前にクラムボンの名前があがったのが、前述のカバーアルバム『LOVER ALBUM』だった。このアルバムが本当に良くて、何度も聞きました。まずはなんといっても取り上げた内容がすごい。非常にマニアック。

『LOVER ALBUM』
01.PRAYER(original:矢野顕子)
02.That's the Spirit(original:Judee Sill)
03.As long as he lies perfectly still(original:The soft machine)
04.外出中(original:SUPER BUTTER DOG)
05.波よせて(original:Small Circle of Friends)
06.サマーヌード(original:真心ブラザーズ)
07.Across the Universe(original: The Beatles)
08.ナイトクルージング(original:フィッシュマンズ)
09.以心電信 - You’ve Got to Help Yourself - (original:YMO)
10.I Am Not A Know It All(original:BOW WOW WOW)
11.カルアミルク(original:岡村靖幸)
12.おだやかな暮らし(original:おおはた雄一)
13.I Shall Be Released(original:THE BAND)

どうですか、この選曲。フィッシュマンズ、おおはた雄一らはその繋がりから分かるけど、ジュディ・シルやソフツって。しかもこれだけ選曲がバラエティに富んでいながら、芯が通っていてしっかりとクラムボンのサウンドになっている。ファンの方は「それがクラムボンなのよ、ふふん」って思ってらっしゃると思うのだが、私は大いにびっくりした!こいつらスゴい!メジャーから何枚もリリースしているのに、なんてプログレッシブなんだ!と。まさしくプログレッシブ・ポップバンド。


そして今回のこの『Musical』。これもすごく良いです。すごくいい曲がいっぱい。オススメは①③⑤。まるで昔のレコードのように前半が盛り上がる曲が多く、後半がしっとりとした曲が多い感じ。このアルバムが発売される前にテレビで放送されたプロモーションビデオも最高だった⑤「Bass,Bass,Bass」。この曲ダンサブルでポップで頭に残っちゃいます。

01.Merry Go Round!
02.Carnival
03.Good Time Music
04.Sweet Swinging
05.Bass, Bass, Bass,
06.Epilogue
07.あいのひびき
08.17
09.Long song
10.tayu-tau
11.Dear Gould

こういうポップなバンドって今まであまり聞かずにきたので、評する言葉をあまり持たないのですが、とにかく格好良い!演奏だけ聴くと本当にプログレ。それをポップに変えてしまう郁子ちゃんの声も本当にすごい。あぁ「すごい」って言葉使い過ぎですね。

2002年のライブ映像。ROVOなどで活躍する勝井祐二を迎えてのソフトマシーンのカバーを是非見てみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=q_r-uEgq4fw