「愛こそ力」 ヨハネによる福音書 21章1~14節
イエスさんは、復活の後、ティベリアス湖畔で弟子たちと再会しました。その際、意気消沈していた弟子たちは、舟を出して漁をしていました。しかし、何も捕れませんでした。イエスさんは、かつて弟子たちを招くときに「人間をとる漁師にしよう。」と言いました。「漁」とは、「伝道」に例えられたりもします。イエスさんを失って意気消沈していた弟子たちの姿は、イエスさんの教えた愛を忘れている姿でもあります。愛を忘れた伝道は、単なる信者獲得のための働きです。そこには、喜びがありません。
イエスさんは、何も捕れない弟子たちに向かって、「舟の右側に網を打ちなさい。」と言いました。弟子たちは、プロの漁師でしたが、柔軟に助言を受け入れて舟の右側に網を打ちました。すると、網を引き上げることができないくらいの魚が網にかかりました。イエスさんの教えは、愛です。愛は、頑なになった人の心を柔軟にし、その人の行いを変革さます。私たちの内にイエスさんの愛があるならば、イエスさんが共にいてくださることを理屈で考えたり、確かめたりすることも必要ありません。愛こそ生きる力なのです。