月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

今日一日

2012年01月12日 21時53分15秒 | 仏々相念(住職日記)

お~・・・

 

朝5時、開門。

「おはようございます!」会う方、会う方との挨拶の気持ち良さ。

見上げると大きな伽藍の上に優しい月が微笑んでいます、「よう、お参り・・・」って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

受付を済ませ控室へ・・・

こちらは予め知っていた義弟の出勤。

私たちの姿を見るやビックリしています「どうして、ここに・・・」

お陰で姉弟兄弟でご縁に会わせていただきました。

「さあ、皆さま後門へ・・・」

偶々、私・坊守・義弟と並んで入堂することに・・・うれしかったな~

 

沢山の出勤者と一緒に後門に並び座ります。

静かな空気のなか座っているとお念仏がこぼれ出ます。

高~い天井を見上げると涙が出そうになります。

「あ~、ここに座ってるんだ・・・坊守のお陰で、こんな最高な空気の中座らせていただいている。」

横でニコニコ微笑んでいるこの人のお陰で・・・

 

「か~ん~しょ~う~」「は~~い」

「カ~~ン・・・」

参らん私を喚んで下さるのですね・・・

お陰で参らせていただきました。

 

阿弥陀堂では、「仏説阿弥陀経」のお勤めがなされました。

ひと時、お浄土のお荘厳にならせていただきます。

出掛ける間際までウダウダ・グジグジしていた私が・・・

先達の方々が守り抜いてきたこの空間に・・・有難いことです。

 

阿弥陀堂でのお勤めが終わると御影堂へ。

その廊下の上、横を見ると本当に嬉しそうに微笑む坊守が・・・

「有難いね~」って言いながら御影堂にお参りさせていただく。

御影堂でのお勤めは「往生礼讃偈、中夜偈」をお勤めなされました。

それはそれは美しく輝くお内陣・・・

大勢の出勤者の美しい声でリズミカルなお浄土の美しい声となります。

親鸞さまの横顔を見せていただきながら「一緒に」座らせていただいたひと時。

大きな御堂は寒く、冷たかったけどなんて温かいんだろう・・・

「一緒」っていいですね

 

私たちの本日の出勤はこれまで・・・

勿論、日中・逮夜とお勤めなされるのですが定員オーバーでした。

お日中のご縁は、外陣にて御聴聞。

縁儀される義弟を見つけては、坊守と2人で盛り上がっていました。

「これ、いいんだよな~、ここで正面にご開山と対する時、声がするようだったな~。「よう参ったな~、さあ、早くここにおいで!」って・・・あの時も泣けたな~!」

「宗祖讃仰作法」を聞かせていただきました。

 

坊守にお礼を言いました・・・

「本当にようこそ連れて来ていただきました。本当に来てよかった!ありがとう!」

 

そんなことを言いながら境内を歩いていると駆け寄ってくる娘!

一緒にお昼ご飯食べようと待ち合わせしていたのですが、丁度、娘も来たところだったよう・・・

「お~!」って平生を装うものの嬉しくて堪らない一瞬でした。

ひょっとしたらこの一瞬の為に・・・と言ったらヒンシュクなのでしょうか。

でも、大切でならない娘です!

ひと時、ご飯を食べながら穏やかに過ごします。

 

「さあ、帰ろうか・・・」娘を一人残し部活でヘトヘトになって夜8時に帰ってくる息子の為にそれまでに帰ろう!

少々、飛ばしながら・・・

年でしょうか・・・愛媛の西条辺りで限界を迎えます。

「ワルイ、ちょっと運転代わってくれる・・・」

滅多に運転を代ってもらうことはないのですが・・・

助手席で暫しの休息を・・・ウトウトしてたら内子辺りまで帰っています。

「ありがとう!楽になったよ!」

運転代わりラストスパート!

息子が帰る時間に何とか間に合いました。

 

ご縁に会わせていただいたことを喜びながら「何と長~い一日だったね!」

「そうですね、ダラダラしてても同じ一日でしたね・・・」

缶ビールいただきながら、ふ~と思うのです・・・

夢なのか、現実なのか・・・


昨日一日

2012年01月12日 21時15分23秒 | 仏々相念(住職日記)

24時間・・・

 

昨日一日悩みました。

「ご正当、お参りさせていただかない・・・?」って坊守。

「う~ん・・・、しんどいけん、無理。」

お参りしたい・・・という気持ちがないのではないのです。

でも、最近、しんどくて・・・

息子の先輩の言葉、「K、迷ったらGOだ!」

私も各ありたいと思いつつ、でも、やっぱり悩んでしまうコイツがここにいるのです。

 

朝から夕方までバタバタしていました。

寒い中、ウインドブレーカー着込みフードも被りバタバタ・・・

でも、思うのです・・・「坊守はどうしたのかな・・・行くことにしたのかな・・・」

夕方、坊守の所に行ってみると黙々と事務仕事を手伝ってくれているのです。

「どうすることにしたん?」

「う~ん、もう行かんことにしました・・・」って寂しそうに力無く事務に向かいます。

 

イケン・・・連れていかなくては、大切なことに出会わなく終わってしまう気がして・・・

「本山、連絡取ってみよう!まだ、受け付けてくれるかもしれん!」

夕方5時過ぎでした・・・

「忙しい時にすいません、明日の晨朝出勤出来ますでしょうか?」

「大丈夫です、お願いします。」

それからが大変です・・・家のこと、息子のこと、事務のこと、バタバタ・バタバタ・・・

 

夜9時半、出発・・・

「気を付けて行ってきさいよ!」と息子と母に見送られ坊守と2人で愛車に乗り込みます。

ドンドン・ドンドン、外気温が下がっていきます・・・所々、雪。

そういう状況だし、身体もしんどいので飛ばさずゆっくりと走ります。

朝3時過ぎ、京都南の手前の桂川パーキングに到着・・・

車のなかで仮眠を取ります。

外は雪・・・屋根にも薄っすらと積もっています。

冷たい空気・・・でも、なぜでしょう・・・温かいのです、心が!ワクワクするのです、胸が!

 

4時半・・・「さあ、行こうか!」と本山へ。

 

最高の一日が始まったのです。


遇い難いご縁のはなし

2012年01月12日 17時39分53秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
親鸞聖人750回大遠忌ご正当のおあさじに、ご院さんと一緒に出勤させていただきました

早朝5時

極寒…この冬いちばんの寒さ、冷たく凍るような風が、ぱたぱたと五色の大幕をはためかせます

まだ夜の明けぬ空にはお月さまが冬雲の間から輝き、闇を照らしています


衣体を整え、阿弥陀堂へ…


静寂の空気を喚鐘の音が響きます
お念仏の声、雅楽の音、「仏説阿弥陀経」の読経の声

阿弥陀さまのおはたらきが声となり音となって、いま、私に響き届いていると…感じました


続いて、御影堂へ…


悉皆金色のお浄土さながらに美しく輝くお内陣のお荘厳、揺らめくお灯明、彩り鮮やかなお花やお供物の数々

阿弥陀さまのおはたらきがひかりとなって、いま、世界を照らし色をつけてくださっている…と感じました


身体の芯から冷えるような寒さ、お経本を戴く手は冷たくかじかんでいます
それでも、熱い息とともに精一杯の声でおつとめをさせていただくと、胸のあたりから沸き上がるものが…

阿弥陀様のおはたらきがぬくもりとなって、いま、この身と心を育ててくださっている…と感じました


「往生礼讃」の美しい声明の響きのなか、親鸞聖人の御真影様を真横から拝ませていただき、親鸞聖人の御絵伝を間近に拝見させていただきながら…

親鸞聖人がお念仏の道をひらいてくださったおかげさまで、いま、たいせつな人たちと一緒にその大道を確かに歩ませていただいている…と感じました


本当にありがたく、尊いご縁でした


遇い難いご縁にようこそ、あわせていただきました


このご恩に…

ありがとうございます

の、お念仏…

なんまんだあぶ…
なんまんだあぶ…