月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

軌道修正のはなし

2010年06月30日 20時39分00秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今年はリビングの窓の下に3本ほど西洋朝顔を植えました。
日よけ対策のグリーンカーテンになればともくろんで・・・
 
ところが、その朝顔はネットにくるくると巻きつきながら、ものすごい勢いでまっすぐ真上に伸びていきます。
もともとたったの3本だったので、まっすぐに伸びただけではカーテンにはなりません。
しかも、あっと言う間に軒に届くほどになったので、軌道修正をすることに・・・

まず、くるくるに巻きついた茎を丁寧にほどき・・・(わー!何?せっかく巻いてるのにー!何すんのよー!)(←朝顔の声)
ネットの横方向に無理やり巻きつけ直します・・・(ひやー、そっちに行くんじゃないのよー!)

と、まあこれでネット一面に葉や花が広がるでしょう。
だけど、朝顔にとってはもの凄いストレスを感じているのでしょうね。
負けじと夕方には10センチ以上も上へ上へと茎を伸ばしています。

明日の朝はまた軌道修正しなければ・・・
ごめんよ、朝顔さん。
人間って、ホント勝手よねぇ・・・



大待宵草

2010年06月30日 19時58分15秒 | 仏々相念(住職日記)
黄色く可愛く・・・

学生の頃、教えてもらった花の名前。
夕方に咲き、朝には窄むその花。

宵を待っていたように咲く・・・大待宵草。

その名前のセンスの良さ・・・
その花の可愛さ・・・

あなたに会えるよろこび・・・
別れなければならない切なさ・・・

でも、また必ず・・・                        

ねじ花のはなし

2010年06月30日 01時45分21秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
ねじ花ってとても可愛いお花です。
すうっと伸びた茎の先に
小さなピンク色の花がねじれながら咲いてゆきます。

母の好きな花でした。

母のお葬式の日に、お寺の参道の脇のあぜ道にねじ花を見つけて泣きました。

結婚した後、母恋しさに里から持って帰ったねじ花が、
境内の苔庭に種を飛ばして、毎年咲くようになりました。

冬の間はその姿を土の中にひそめています。
春、おひさまのあたたかさに惹かれるように小さな葉を出します。
そうして、夏を待つようにして茎を伸ばし
空に向かうらせん階段を駆けあがるように花が咲きます。

毎年、変わらず・・・

今年もねじ花が咲きました。
らせんの花を指でなぞりながら母のことを思います。

もうすぐ、母の20年目の祥月命日がきます。

両親一緒

2010年06月29日 20時39分57秒 | 仏々相念(住職日記)
一度、父のご縁を・・・

お母さんの7年忌をお迎えになりました。
「この度は、父のご縁も一緒にお勤めさせていただこうとおもうのです。これまでは母が勤めていて私たちが勤めたことがないので・・・」
ということでご両親のご縁をいただいたことです。

お父さんは戦死をなさっており幼い時の思い出を聞かせていただいたことです。
お母さんは90を越える長寿でありました。
晩年こそのんびりされていましたが、大変な時代を生き抜かれたのでしょうね・・・
子どもたちを抱きしめながら不安な気持ちを持ちつつも歯を食いしばり歩まれたのでしょうね。
あどけなく微笑む子どもたちに一歩踏み込む力をいただいたのかもしれません。
顔に刻まれた一本一本のシワが真に生き抜かれた証なのでしょう・・・

今も尚、いつでもどこでも一緒だよっておはたらき下さっていますことをお味わいさせていただきました。

坊守と2人でのお招きをいただきましたので片道50分程の道のりをカタカタコトコト・・・
疲れているのでしょうね、車の振動心地よく気持ち良さそうにお眠りになる。
ひとり何役もこなす坊守です。
すべてにおいて、穏やかに優しく・・・
有難く思うことです。

力の無い私がなんとか住職として歩めるのは坊守の支えあればこそ・・・
ひとりになったらどうしよう・・・って考えることが多々あります。
今、一緒に仏縁に遇えることを喜んでいます。

ただでさえ跳ねるニコニコさん、
少しでも跳ねるのを抑える運転をすることぐらいが私のできる精一杯・・・
               

蛇よりも・・・のはなし

2010年06月29日 01時01分01秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
梅雨の合間、朝から境内の草引きをしていると、法務に出かけるご院さんが声をかけてくれました。
「そのへん、蛇が出るよ。気をつけてね。」
・・・・・・
・・・・・・
あ、そうでした。そこはまさに先日ご院さんが大きな蛇を見かけた場所でした。
植木の根元にわさわさとリュウノヒゲが茂っています。
藪から棒の如くに「藪から蛇」が出てきたらさすがの私もびっくりするでしょう。
かといって、薮蛇にそこらを先につつくのもねえ・・・
・・・・・・
・・・・・・
と考えあぐねていたら、なんだか遠い昔のことを思い出しました。

あれはまだ小さかった頃。
実家のお寺の石垣の隙間に、大きな蛇がいました。
近所の男の子たちは、わざと隙間に逃げ込む蛇をつかまえたりしていました。
その子たちはわたしより4、5歳年上の大きいお兄ちゃんだったのですが、
わたしが「遊んで」と言うと、「この蛇を手で持ったら遊んであげる」と言うのです。
その時、よほど遊んでほしかったのか、その蛇を手でつかんでしまったのでした。
後にも先にも、あれ一回だけど・・・
わたしは蛇をつかんだ経験がある!
なにも恐れることはない!
平穏に暮らす蛇の邪魔をしているのは、わたしだー!

なんて、ぶつぶつひとりごと。

それより何より、わたしが恐れるのは・・・
勘太郎ミミズという巨大ミミズです。

あんなの、四国に嫁いではじめて見ました。

紫色のからだ、指のような太さ、30センチ以上の長さ・・・。

草引きの途中でみつけるとテンションさがります。
今年はまだ見ていません。

蛇よりも蜘蛛よりも、勘太郎ミミズに怯えるわたしでした。