月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

日本昔話

2010年11月30日 23時10分49秒 | 仏々相念(住職日記)

ぼうや、良い子だ・・・

 

11月も終わりですね。

10月の中頃よりスタートしたお取り越し法要も一段落です。

坊守の今年のお取り越しは今日で終了!

側で支えて下さる坊守の力の大きなことか・・・

今季の道中は寝てばかりであまり話すことも無かったのですが、共に歩んでくださることに感謝。

 

そして、今年も皆さまとお取次できましたことを幸せに思うことです。

本当にありがとうございました。

 

今日のお宿のぼたもち・・・最高!無茶苦茶、美味しいのです。

私は日本昔話が大好きなのですが、中でも明るい話が特に好きなのです。

それでよく出る「ぼたもち」・・・

話の主人公になったように沢山食べるイメージを持ちながら見てしまいます。

「美味しそうだな~」・・・

お宿の奥さんは、私が好きなことを知っているので常に自家製を山のようにこしらえて下さいます。

当に昔話のぼたもちのように・・・

お腹いっぱいよばれてきました。

 

お腹もいっぱい、心もポカポカ・・・

優しいひと時をありがとうございました。

 


受け継がれることのはなし

2010年11月30日 22時22分22秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今日もあたたかいご縁をいただきました。
親鸞聖人のお取り越し報恩講のご縁だからと、お宿を受けてくださったYかんのご一家は、お供えのお餅をつき、あんこを練ってぼた餅をご用意されていました。
杵つきのお餅は高校一年生の女剣士のSちゃんがおじいちゃんやおばあちゃんに習ってついてくださったそうです。
ぼた餅のあんこはおばあちゃんの自家製で、時間とお手間のかかったとても美味しいあんこでした。娘さんが「分量は教えてもらってるんですけど、練り方がね~なかなかお母さんのようには…」っておっしゃっておられました。

仲のいいYさんご一家のお話をお聞きしながら、
伝統ってこんなふうに受け継がれるんだなあとおもいました。
お供えのお餅も、母の味のぼた餅も…
お念仏も仏様に手を合わせる姿も…
親から子へ、手から手へ、心から心へ…とつながっているのですね。
なんと、あたたかいことでしょう。

讃岐のお山のはなし

2010年11月30日 00時45分48秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
すっかり秋も深まって…気がつけば12月がもう目の前です。
お買い物に行けば、どのお店からもクリスマスソングが聞こえてきて、気忙しさが増すような気がします。

先日、所用で高松に行きました。
讃岐には讃岐富士に代表されるようなかたちのかわいいお山があちこちにあります。
低くて、まあるくて…『まんが日本昔ばなし』に出てくるようです。
ぽこん、ぽこんとしています。
そのお山が紅葉に彩られていて、よく晴れた青空とのコントラストがとても美しかったのです。
高速道路を走行中だったので、残念ながら写真は撮れませんでしたが、のどかな日本の原風景のような感じもしました。

間もなくすると、落葉樹はその美しく染まった葉を落とし、地面を落ち葉で覆うでしょう。
そして、すっかり寒々しい灰色の山に変わっても、積んだ葉の下には小さな虫や種が静かに息づいているでしょう。
腐ってゆく葉は、熱となり栄養となって、土を肥やしてくれます。
その土がまた木を育て、たくましいその木は太陽の向きがまた変わる頃、水を吸い上げ、葉を広げ、光を浴び、木漏れ日を森に落とし、涼やかな風を通すでしょう。

変わらない繰り返しのようであるけれど、時を確実に追って営まれるいのちのサークル。
その中に私たち人間のいのちもあるはずなのに、まるでルームランナーの上で走らされているような…そんな気がする11月の締めくくりです。

讃岐の秋色のお山を思い出しながらの独り言。

弘誓仏地

2010年11月29日 19時35分02秒 | 仏々相念(住職日記)

掴んだものが・・・

 

人間の「大丈夫」ってあてになりません。

「これだけあれば・・・」って、金銭・名誉・財産・・・掴んで安心しています。

でも、一つ二つ、握りしめた拳からポロポロ落ちていく・・・

 

建物が音をたてて崩れていくように・・・

一緒に自分の「大丈夫」も・・・

 

仏さまの「大丈夫」は崩れることがありません、だから安心して・・・


鋼之心身

2010年11月28日 20時06分43秒 | 仏々相念(住職日記)

この病院なら・・・

 

今日、ご縁をいただいたご主人の闘病生活。

体育会系のご主人です、「この病院で駄目なら納得できる」と関西の大きな病院で治療を受けられた。

 

自らの症状をインターネットなどで調べ医師と相談なされる。

自らの肩に寄りかかる大切な人々の思いが分かるから病気と闘います。

治療されたその後を簡単なことのようにおっしゃるのですが、内心いろんな事を考えられたことでしょう・・・

「もし・・・」

 

我事と考えた時、こういう態度でおれるのか・・・

崩れる私が見えてしようがありません。

「どうしよう・・・どうしよう・・・」って。

大切な人々のことなんて目に入らず、自分のことだけで精一杯に・・・

当たり散らしている自分・・・

 

しんどさを抱えながら支えようとして下さるのに・・・

 

泣かしてしまって、ゴメン・・・