月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

愛別離苦

2010年04月30日 21時47分09秒 | 仏々相念(住職日記)
面会に行ったらニコッと笑ってなぁ・・・

離れてみて分かる愛の深さ。
家に居る時には嫌な面しか見えません。
だからケンカになり声を荒げてしまいます。
非常に良く分かります。

でも転げてしまい骨を折り入院・・・
「面会に行ったらいい顔してくれたんよ!かわゆうてなぁ~・・・」
寂しげに微笑まれる息子さん。
「みかんが大好きでデコポンを5つほど枕元に置いとったら3つになっとった・・・」
突然のご往生でした。

今日、「ちりとてちん」の再放送を坊守と見ていました。
落語家徒然亭草若と出遇います。
行き場所のない主人公はそのまま下宿することに・・・
そこに来ていたお母さん、お袋の味を部屋に残して福井に帰ります。
駅まで見送った主人公は部屋に戻り箱の上に置かれた見慣れた料理を前にする。
嫌だった茶色(お煮しめ等)の料理、
母と別れそのはたらきの愛おしさに出会う・・・
泣きました、ボロボロ・ボロボロ・・・いい年した男が・・・
もの凄くよく分かるのです、私もそうでした・・・

高3の娘は来年の今頃にはこの家を出ている(予定)
「どうする? もう直ぐで・・・」
坊守の返事はありません。
1人置いて帰れるだろうか・・・
そのことを思うと尚のこと泣けて泣けて・・・

連れて帰るかも・・・                         

安全運転のはなし

2010年04月29日 21時35分17秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今朝早く、ウオーキング途中で交通事故の痕を見ました。
国道も通行止めにされ大勢の警察官が事故処理をされていました。
道路には車片が散乱し、かなりひどい事故だったのかなあと思いながら通り過ぎました。

その後ニュースで2人の方が亡くなられる大事故であったと知りました。

怖いです。
いのちの儚さを知らされます。

車を運転しない日はないくらい、毎日車に乗っています。
しかも、時間に追われると少々飛ばし気味に・・・
家族に言わせると、ハンドルを持つと性格が変わるタイプらしいのです。

これではいけません。
反省しきりです。

環境にやさしく、車を大事にし、そしていのちを大切にする運転を心がけようと思います。
どうか、みなさまもお気をつけて運転なさってください。

失言謝罪

2010年04月29日 20時49分33秒 | 仏々相念(住職日記)
やっちまったな・・・

イギリスのブラウン首相、選挙のために遊説されていた。
有権者との対話があり路上で議論されていました。別れ際、
「ありがとうございます。あなたに会ってよかった。きれいな服の色・・・云々」
車に乗り込み本音がでました、その有権者を罵ります。
襟につけたマイクが生で放送されてしまったのです。
後のラジオ番組でそれを聞かされ頭を抱えていました。

失礼とは思いながら笑ってしまいました。
皆そうです、違いますか・・・
少なくとも私は一緒だな~って思いました。
外面は飾ります、生きていくために満面の笑みを浮かべて・・・
でも内面は、蛇蠍うごめき煮えくりかえっています。
頭を抱える首相に自分を重ねたことです。

腹の中を見られると・・・恥ずかしゅうて・・・
聞くということは頭を抱えるような私に出会うことなのでしょうね。
すべて分かっているよってお見通しの仏さま、
申し訳ないことです・・・

ニコニコさんもさぞ憐れみながら運んでくれているのでしょう・・・
グチグチ言ってばっかりの私です。               

やさしいお顔の阿弥陀さまのはなし

2010年04月28日 21時44分06秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今日、ご法縁にお参りさせていただいたお宅での読経中
ご本尊阿弥陀如来さまのお顔を仰ぎみると
なんともやさしいお顔をされて
わたしを御覧くださっていました。

なんとなく亡き母の顔と重なって
急に涙があふれてきました。

そうだ
あんなやさしい顔でいつもいてくれたなあ・・・と
20年前の母の顔を思い出しました。

仏さまとなってくださった母は
ひと時も忘れてくださらないのですね。

今日も阿弥陀さまの御前に引っ張って来てくれたのでしょう。

お母さん・・・て小さく呼んでみました。


信号問答

2010年04月28日 20時16分09秒 | 仏々相念(住職日記)
「信号無視しちゃった!」・・・

夕方、娘を迎えに行くのに国道へ出る信号で青になるのを待っていました。
あちら側に自転車に乗った少女がいます。
ん!?もしかしたら・・・

向こうも気が付いたのでしょう、赤なのに渡ってにこにこしながらやって来ました。
車の横に来た時に青になり、
「信号だめだよ!気を付けないと!じゃあね!気を付けてお帰りよ!」
一言だけ話して車を発進させました。

おっ、と思うのでしょうね。
こんなバリヤー張っての私なのにそれを難なく壊して来てくれる。
考えようによっては本当に有難いことです。
誰がそこまでして話しかけてくれよう・・・

やっぱりちょっと悪かったかなって顔して可愛らしく微笑んでいました。

交通法規もちゃんと守りたいですね。
「ええ~い、行ってしまえ!」って稀に微妙な時に進入してしまうことがあります。
その瞬間、右左キョロキョロしては通過します。
そう!警察がいないか確認してるのです。
悪い事をした、という認識はあるのですが捕まらなかったらいいや、っていう私。
ばれなかったらいいのです・・・
交通法規では違反ですが、勝手に自分が許しているのです。
恐ろしいことです。

皆が皆そのように考えているとなると怖いことです。

先日、白バイがすぐ前を走っていました。
これ、無茶苦茶楽で私を先導してくれているようでゆったり走れました。
白バイも絶対ではないものの、これの通り走ったら間違いありません。
逆に後ろに着かれるとこれほど嫌でしんどいことはありません、
悪いこともしていないのに楽しいはずの運転がピリピリしたものになってしまいます。
平生、違反して運転している私がいるからでしょうね・・・

どうしてもちょっとくらいいいかって生きてしまう私。
その私を問題としておはたらき下さる仏さま・・・
気付けば安心の私でした。