月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

故郷之香

2011年04月30日 19時40分52秒 | 仏々相念(住職日記)

賑やかでいいな~・・・

 

ゴールデンウイークにご法事を取られ皆が集われ賑やかなひと時をいただきました。

いいものです・・・

子や孫がここにいる・・・ご両親も嬉しそうです。

この上ない喜びだと思うのです。

 

子どもが成人しひたむきに生きてくれる。

辛いこともあるだろう、苦しいこともあるだろう・・・

そんな日常を引っさげながらここにいてくれる。

一緒に笑っていられる・・・

 

故郷に帰ったら母さんの美味しい手料理、お腹いっぱい食べるんだ!

故郷に帰ったら思いっきり手足を伸ばしてくつろごう!

故郷に帰ったら・・・

 

仏さまの前に座らせていただけるひと時もそんなひと時・・・

安心させていただけるひと時。

 

嬉しいね!

 


おにごっこのはなし

2011年04月30日 07時45分33秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

「せ~んせ~、おにごっこ、し~ましょ~!!」

昨日、可愛い女の子たちがまたやってきました。

おにごっこって、後期アラフォーのわたしにはかなりハードな遊びです。

「今日はかくれんぼにしない?」
と提案したところ、快諾!
って思ったら
「じゃあ、鬼にみつけられてタッチされたらそこからはおにごっこですよ~」
「……??」

結局、おにごっこへと移行するわけです。

しかも、やってるうちにも次々にルールが増えていきます。
「ここは安全地帯」とか「タイム100秒」とか…
ほぼ鬼である私には都合の悪いルールばかりです。
最悪のルールは「鬼は片足とび・逃げる方はスキップ」
1分ももちません…

そこで、ルールを提案してみました。
「4○才にはやさしくしましょう」
すると、
「大人だから、がまんしてくださ~い!」
あえなく却下…
子どもたちは完全に子どもVS大人の図式を楽しんでいます!
わたしはクタクタです。
あの良寛さんも、本気で子どもたちと遊んでいらっしゃったのかなあ…と遠い空に思いが飛んでいきます…

でも、本堂や境内に子どもたちの声がして、境内中を走り回る姿っていいものです。
いろんなことに気づいて、出遇ってくれるでしょう。

かくれんぼの時に本堂の縁の下を見て子どもたちが言いました。
「せんせ~、大変!このお寺、石が支えてるんですよ~!!大丈夫なんですか~?」
「そう、あれがまさに縁の下の力持ちね~!!」

帰るときには必ず阿弥陀さまに手を合わせて
「ほとけさま、今日も遊ばせてくれてありがとうございました」
とお礼を言ってくれます。

無邪気な子どもたち…
でも、子どもたちを取り囲む社会はきびしいことをたくさん抱えています。
子どもたちにもしんどいこと、たくさんあるでしょうね。

けれど…
目には見えないけれど、大きな力に支えられていること、ほとけさまのやさしいまなざしに見守られていることに出遇っている子どもたちは、いつかまたそのことを思い出してくれるでしょう。

ひとりぼっちじゃあ、なかった…と。


一夜明けて、からだのあちこちは痛みますが、心のすみっこで「今日はあの子たち、遊びにくるかなあ」と思っています。


黄金週間

2011年04月29日 20時04分58秒 | 仏々相念(住職日記)

この頃になると・・・

 

4月ももう終わりですね!

どうでしたか…4月。

寒~い冬を乗り越え温かい春の有難さを知らされます。

 

限界集落にも年に2,3回程は若い方が帰り賑やかになります。

その一つがこの度の黄金週間でしょう。

見慣れない車が門前を行ったり来たりするようになります。

あ~、どなたか帰られておられるのかな~って・・・

 

家の方々は、さぞお待ちになられたことでしょうね・・・

あと何日・・・あと何日・・・

早く帰れよ!早く帰れよ!

帰れよって言うからには何もかも仕上がっていなければなりません。

こうもしてやったら喜ぶだろうか・・・

ああもしてやったら喜ぶだろうか・・・

 

さあ!すべて整ったよ、気を付けて帰っておいで・・・ 


安心散髪

2011年04月28日 21時19分40秒 | 仏々相念(住職日記)

 

いつものように・・・

 

大嫌いな散髪に行ってきました。

「どのようにしますか?こうしますか?ああしますか?・・・」

カットして下さる方が初めてだともの凄くストレスを感じます。

別に髪型にこだわりがある訳でもなく、どなたがカットしていただいてもいいのです、ただ、受け答えが嫌なだけで・・・

しかし、分かっていて下さる方だと「あ~だ、こ~だ」という必要がないのです。

「いつものようにカットしましょうね!」「お願いしま~す。」

これで目を瞑っていれば仕上がっているのです。

 

切り終わり立ち上がろうとすると、切っていただいた髪が床を汚しています。

「すいません、いつも伸ばし放題で・・・」

「心配せんでいいですよ!」って微笑んで下さいます。

 

伸ばし放題の髪もカットしていただき軽くなりました。

無意味にデカイ頭と顔です・・・少しでも軽くなれば首や腰の負担も違うかも・・・

 

そうだ!折角街に来ているので「太鼓まん」買って坊守とお茶しよう!

美味しい太鼓まん食べながら坊守が「それ、いつもの人のカット・・・?」

「ん・・・?そうだけど何か変?」

「んん・・・別に・・・」

こだわらんとは言いながら、坊守に言われるともの凄く気になるんだけど・・・


水仙之花

2011年04月28日 20時44分06秒 | 仏々相念(住職日記)

優しい方なんだな~・・・

 

「瓦礫となった家に帰ると庭にこの水仙が咲いていました。この水仙のように力強く生きていきます。」

被災された方が、お見舞いに来られた皇后さまにこう語り、小さな水仙の花束を・・・

「いただいていいのですか?」とお受け取りになられた。

優しく微笑まれ胸元の前に抱いておられました、次に訪問されたところでも、ず~っと。

飛行機の中でも、バスのなかでも、ずーっと手に持たれていたのではないでしょうか・・・

夜遅く皇居に帰られ、いただいた水仙を花瓶に入れられ愛でておられたとか・・・

温かい光を放ち、優しい香りのなかに、辛い現実の中にも命あることを喜び「ガンバってほしい・・・」そう思われたに違いない。

 

別に優しさに飢えている訳ではないのですが、こういう姿・話って大好きです。

ウルウルっと目からポロポロなみださまが溢れてきます。

 

このようにありたいですね・・・