月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

七十億人

2011年10月31日 22時11分24秒 | 仏々相念(住職日記)

世界の人口が・・・

 

今日生まれる子どもは70億人目なのだそうです。

ニュースでも今日生まれた赤ちゃんが報道されていました。

我が子を抱きしめながら御両親が嬉しさ半分、将来の不安半分を語っておられました。

 

親は子どもの将来を案じます。

どのように育てていこう・・・

幸せにしてやりたい・・・

 

どうぞ、大切に育んであげてほしいな~。

 

私は未だに不安を抱えています。

どうしよう・・・どうしようでここまで来ています。

 

昨日の「サザエさん」三話目・・・

「子守り 親守り」想像に違わず波平さんがやってくれます。

舟さんは同窓会、マスオさん夫婦は結婚式・・・

波平さんは子守りをしているつもりなのですが失敗ばかり・・・

その都度、カツオ・ワカメがフォローするのです。

まるでウチの有様です・・・

ダメ親父をどこまでもフォローしてくれる子どもたち、反省しながら見たことです。

 

70億もの人口がいるなかでよくよくの縁あり親子にならしていただいた・・・

本当にあなたに出会えてよかった!

 

これからも「親守り」お願いします。


馬鹿息子

2011年10月31日 19時32分24秒 | 仏々相念(住職日記)

馬鹿息子だから・・・

 

お取り越しのご縁が続いています。

お取り越しにお参りさせていただくと1年ぶりにお会いする御門徒もおられ不義理をすることを反省することです。

「こんにちは、徳正寺で~す。オジサン、如何ですか?」って部屋に入るとおられなくて・・・

「今年の一月に施設に入ったんですよ・・・」

老々介護の現実・・・

「すいません、御無沙汰してばっかりなものですから・・・」

「いろいろありましてね・・・介護してあげたいけど私の身体も痛いところばかりだし、お爺さんも身体が不自由な分イライラして・・・どうしても喧嘩になってしまう。辛くてね・・・」

「オバチャン、しんどかったね・・・でも、少し間を置くことができれば身体も楽になるし、お互い会うのも楽しみになるよね・・・」

辛い現実を教えて下さいます。

 

抱えられないしんどさを胸にどうしたものかと思いながら普段見慣れない田んぼの横を通りながら次のお家に・・・

「おはようございま~す。徳正寺で~す。あ~、帰られてたんですか?ようこそお帰りです!会えるなんて思っていなかったので嬉しいです。」

同年代の御門徒さん、お父さんのご縁から親しくしていただいているお方です。

お仕事のことから、御家族のこと、日常のこと・・・お茶をいただきながら長話になってしまいました。

「最近はですね、釣りを初めまして・・・」

「そうなんですか…流行ってますもんね。」

「親父が好きでしてね、道具が一式あるものですから息子と一緒に行っています。」

「そりゃ、お父さんがおられたら喜ばれますのにね・・・」

「馬鹿息子なもんですから・・・いなくなって分かるんですね。」

 

命の尊さを話して下さいました。

魚を釣り、魚の命をいただく、そして、この命を生かさせていただく・・・

このことだけは息子に厳しく言っているのです。

粗末にしてはダメだと・・・

最近は狩猟の免許も取ったのだとか・・・

「どうなんでしょうか、これも殺生ですもんね・・・」

「・・・願われているのであればされたらいいと思います・・・」

「息子とね、鳥の羽もむしるんですよ・・・命をいただいているんだって深く思います。」

 

素晴らしいお父さんだな~って思いました。

釣りにしても狩猟にしてもこの命を生かさんが為なのです・・・

だからこそ、この命を大切にしよう!そう、幼き息子に教えこまれます。

有難いご縁でした。

 

この命、生かさんがためにどれだけの命を奪い、踏みにじり、傷付けるのでしょう・・・

支え合い、思い合い、共に育みながら生きていければいいのに・・・

でも、何よりも大切なこの命!

切羽詰まればホンマの自分が出てきます。

恐ろしかな、この命・・・

愛しきかな、この命・・・


墓地落成

2011年10月30日 19時25分04秒 | 仏々相念(住職日記)

良い日なので・・・

 

日の良し悪しを言われる方が多くいらっしゃいます。

御門徒の墓地が落成されたのですが、そのご法要にどうしてもこの日に・・・とおっしゃるのです。

「なぜにこの日ですか?」ってお尋ねしますと、「日が良いのです。」

「浄土真宗ではそのような日の良し悪しは申しませんよ。雨になる予報も出ていますので別の日にされたら如何でしょうか?」

「あ~そうですか・・・日の良し悪しは関係ないのですね・・・雨になったら迷惑も掛かるし、それでは別の日に・・・」

ということで別の日にお約束をし電話を切ったのですが、間なしに電話が鳴ります。

「やっぱりこの日ではいけませんかな・・・」

電話を切っていろいろ考えるのでしょうね。

約束した日は良い日でないし、この日にご法要をお勤めして後々災いがあってもいけないし・・・

 

そんなところでしょう・・・

 

「おじさん、そんなにその日にということであればご縁に会わせていただきましょう。でも、こちらにも予定がありますので勝手を言うのですが朝早くにお参りさせていただきますね。」

「そうしてくださいますか!やっぱりその日が良い日ですので・・・」

「だから・・・おじさん、真宗では日の良し悪しは関係ないのです。仏さまに包まれる人生はいつでも安心なんですよ!その日が良い日だからお参りさせていただくんじゃないんですよ。どうしても・・・とおじさんがおっしゃるのでお参りさせていただくんですから・・・」

「はいはい・・・」

 

多分聞いて下さっていないのでしょうね・・・

何と言われようがこの日にしてもらえばそれでいい・・・ってな感じなのでしょう。

 

尊いご縁に会いつつもいただき方が異なるとしんどいですね。

お墓をきれいに整えられる・・・大変な事業であります。

「ま~、ワシが入らんといけんけんのう~」何て言った人もいましたが・・・

「こんなとこに入るんかな~」って思わず言ったことも・・・

 

さあ、この良き日に永遠の住みかを仕立てましたよ!

どうぞ、このきれいなところで安らかにお眠りください。

そして、私たちに災いを起こさんようにじっとしといて下さい。

そんな思いを感じて仕方がありません・・・

 

以前、ある方の法話で「お墓が出来ましたので性根を入れて下さい」と言われたそうな・・・

すると、その講師さんは御門徒の方に向かってお勤めをしたとか・・・

「なぜ、お墓に向かってお勤めされないのですか?」

「性根を入れんといけんのはあなたの方ですよ!」っとおっしゃったとか・・・

作り話かどうかは存じませんが思わず笑ってしまいましたが・・・

「なるほど!」と思える話ではありましたが、人生の先輩に向かってそんなことが出来よう筈がありません。

入れんといけんのは、常にコイツの問題なのです。

 

長い人生歩まれてきて、そりゃ、いろんなことがあったと思うのです。

その都度、災いを払い良いことが起こるようにひたすら願われて歩まれたのかもしれません。

生きるために・・・

生き抜く為に・・・

その人生を誰にとやかく言われる筋合いがあろうか・・・

歯を食いしばって頑張って来られた人生なのですから・・・

 

願わくば、その人生を深く省みられるひと時にしていきたいことです。

愛するあなたは墓の下ではなく、仏さまのおはたらきにならしていただきず~っと抱きしめ支えて下さっていた今日この日だったのですね・・・って気付きながら気付きながら歩ませていただきたい。

 

なんと、毎日が大安(仏さまの憩いの家)でありました!


稚児写真

2011年10月29日 18時46分05秒 | 仏々相念(住職日記)

これや、これ・・・

 

松山の御門徒がお参り下さいました。

若い家族がお爺ちゃんのご縁に会われたのです。

親のご縁でさえお勤めなされない家があるなかでようこそお参りを下さったことです。

 

お勤めが終わり「さあ、失礼しようか・・・」と立ち上がり椅子を片付けておられると写真が目に入ったのでしょうね。

「これ何時頃のですか?」

「それは先代の継職法要の写真ですから34年程まえでしょうか。」

「あ~、そしたら私が写っているかもしれん。」と探されます。

「おったおった!これや、これ!」って残念ながら目を瞑っておられましたが今も当時の面影が残る姿でした。

懐かしそうに当時の思い出話をいろいろして下さるのです。

一緒に稚児に出た弟のこと・・・

お母さんとお婆ちゃんと一緒に行ったこと・・・

交通手段・・・

お婆ちゃんの手縫いの着もののこと・・・

本当に嬉しそうでした。

帰りには感慨深そうに当時立っていたところに立っておられました。

 

いいもんだな~・・・

何も分からず着なれない衣装を身につけ歩かれたのでしょうね。

さぞ、その姿を見ながらお婆ちゃんやお母さんも喜ばれていたのでしょう。

優しいその微笑みに出会われていたことでしょう。

仏縁の喜びとはこういうものなのでしょう。

忘れていたあなたに出会える・・・

忘れて下さらんあなたに出会える・・・

 

当時、小学生だった私は強制的に出勤させられました。

ああしなさい、これしなさい・・・

嫌で堪らんかったんでしょうね、スネタような顔で写っています。

 

あまり当時と変わっていないコイツがここにいました・・・情けないかな。


言葉確認

2011年10月28日 18時31分57秒 | 仏々相念(住職日記)

ギャンギャン・・・

 

感情むき出しでギャンギャンギャンギャン。

犬が牙をむき出して吠えるが如く。

何でかな~・・・

こうはなりたくないよな~・・・

 

そう思いつつ自分を見ると同じ様な自分が見えてくる。

ギャンギャン吠えているコイツが見えてくる。

自分が可愛くてたまらない、そんなホンマが見えてくる。

自分が辛いから・・・

外面飾り、当たり易い人に、優しい人に吠えるのですから・・・

 

情けない・・・ホンマの自分にホトホト嫌になる。

 

あなたは辛い想いをじっと堪えていたのでしょうね。

「何で私がそんなこと言われないけんの・・・」そんな思いを抱えながら・・・

あなたもまた自分が可愛いのに・・・

 

申し訳ない・・・

 

言葉、大切に発っしましょうね。