月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

一戦一戦

2012年01月07日 19時53分47秒 | 仏々相念(住職日記)

そこにいるだけで・・・

 

息子のバスケの南予新人戦がありました。

何事を差し置いても観に行きたい坊守は布教の為に行けません。

後ろ髪ひかれるように出掛けました。

その代わりと言っては役不足なのですが、坊守の代理というのは言い訳で息子の姿観たさに午前のご縁を済ませて速攻で行って来ました。

 

2年生の先輩の技量は凄いようであれあれという間に点差を広げます。

十分以上の点差を貰って一年生が出てきます。

家にいる時の姿しか知らない私は、釘付けになるように息子の姿を目に焼き付けます。

 

小学生の4年頃まではよく肥えていてドタドタしていましたが、こんなハードなスポーツを出来るほどに肉体改造を繰り返してきました。

ひたむきに・・・

そんな息子の生き方が眩しく見えることです。

 

緊張するのか前半動きの悪かった息子に先輩が寄り添うようにアドバイス(?)して下さる。

いいな~、こういうの大好きです!

いい先輩がいるというほど、いい環境はないですもんね。

技も心も育てられます。

今日もガンバってボールを追いかけていました。

 

相手のチームは人数ギリギリ・・・

そんななか、試合中に相手チームの一人の選手がしゃがみ込みます。

どうやら、足が攣った様子・・・

タイムがかかりベンチに帰るがその選手を誰一人助けてやらないのです。

「お前ら、何しよるんや!連れて帰ってやらんか!」って喉まで出掛かっていたのですが息子に怒られそうなので呑み込みました。

足を引きずりながら一人で帰った選手・・・

勿論、声掛けもなければサポートすることもない。

それぞれが汗拭いたり、ドリンク飲んだり・・・

隣りで苦痛に耐え擦っているのに・・・

これじゃ、駄目だわ・・・って情けなくなったことです。

ダラダラしていた私の部活時代ですが、こうまで酷くなかったように思います。

技量で負けることがあっても気持ちで負けては最悪です。

 

青春時代、爽やかに駆け抜けろ!


物忘住職

2012年01月07日 19時14分37秒 | 仏々相念(住職日記)

忘れとった・・・

 

最近、物忘れが酷くなったように感じます。

特に人の名前・・・

顔は出ているのですが、名前が出ません。

これも辛いものです。

他にも多々・・・

若年性痴呆にでもなるのではないかと危惧しています。

 

「おはようございま~す!」ってお参りさせていただき阿弥陀さまの前・・・

「なんまんだ~ぶ、なんまんだ~ぶ・・・」

皆さまにもご挨拶申し上げ着替えをさせていただこうとすると、

「ご院さん、お線香を替えましたのでご心配なく。前回は辛い思いをおかけしました。」

あっ、そういえば・・・すっかり忘れていました。

 

49日のご縁の時、お飾り下さったお線香を焚きながらお勤めさせていただいていたのですが、お線香の香りで頭がいたくなってしまったのです。

こういった症状が出るお線香が何種類かあるのですが、いつもならお抹香を焚きながら自分を誤魔化すのですが、その時に限って経机の下にある見慣れない線香箱が目につき「これ使ってもいいですか?」

「どうぞ使ってください。でも、今焚いていただいているお線香も一緒ですよ。それ、僕が買って来たんです。これがいいかなって思って・・・」

そこで上手に言えばいいものを口下手住職はなぜかストレートに「すいません、ちょっとお線香が合わないみたいで・・・」

「そりゃ、すいません・・・」

こんなこと、したことも言ったこともなかったのに・・・

 

と、こんなことがあったのです。

言った本人はすっかり忘れているのです・・・

でも、外面住職の軽はずみな言葉に傷つかれた御門徒は覚えていたのでしょう・・・

 

なんと申し訳ないことです。

 

人を傷つけたことは忘れるのです・・・痛くないから。

でも、傷ついた人はず~っと覚えているのです・・・私もそうですから。

 

速攻で申し上げました・・・

「すいません、すっかり忘れていました。嫌な思いをお掛けして申し訳ありませんでした。」

替えて下さったお線香を焚かせていただきながら、今一度言葉の重みを噛みしめていたことです。

 

言葉、大切に発しましょう。

もしかしたら、その一言に傷ついているお方がいるのかも・・・

 

あなたの涙が見えます、「ごめんね・・・」