来週の基礎医学実習の試験に向けて、今週の基礎医学実習をいかに手抜きして早く終えるかで必死の朝でした。おはようございます。
今日は3限からです。レポートの項目もあと1つを残すのみとなり、助かったような、助からなかったような複雑な気持ちです。その理由としては、
また再び別件でレポートが出ている
という一点が挙げられます。しかし、この別件でのレポートはこれさえ出せば単位が出るのであります。そうとあらば頑張らざるを得ません。しかも、「面白いこと」が条件のレポートってなかなかだなぁ。
そんなことより、基礎医学実習のレポートから取り出した豆知識を今日は披露しておきますか。脳味噌というのはどうやって頭蓋骨の中に収まっているか、と一般の方に聞くと、頭蓋骨の中にみっちり詰まっている、と答える人が案外多いのには驚きます。ではでんぐり返しをしたら脳味噌もひっくり返ってしまうではありませんか。転んだら一発で終わりです。脳味噌は極めて柔らかいですから。
実際はそうではなくて、脳脊髄液というお水の中にプカプカ浮かんでいるのが脳味噌です。ちょうどスーパーでお豆腐を買った時に、水にお豆腐が浸かっているのと同じ現象です。こうすることでお水が衝撃から守ってくれるので、脳味噌は無事でいられるわけです。
この脳脊髄液はさらに脊髄の方まで続きます。腹部の手術をした方などで、背中にプチっと痛い注射をされ、足が象のように重くなったという人もおられるかと思います。これは脊椎の近くまで針を刺して、脳脊髄液に麻酔薬を流しているのです。これが脊椎麻酔の原理です。水に麻酔薬を溶かすので、麻酔範囲が決めやすいのが特徴です。専門用語では「スパイナル」といいます。ただこの場合、針を置いておくことはできませんので、あくまで手術の時だけの麻酔管理です。
これに対して、よく「手術が終わったら背中にチューブが入っていますよ」と配られる書類に書かれていたという人もいます。これは硬膜外麻酔です。この硬膜とは何奴かというと、これまた脳味噌と脊髄を覆っている極めて硬い膜です。しばしばネズミの解剖でぶち当たると骨のように硬いです。これもまた、脳と脊髄を衝撃から守る役目をしています。ここにも脳脊髄液が流れているわけですが、硬膜外麻酔とは、硬膜の近くまで針を持ってきて、ここの脳脊髄液に麻酔薬を溶かします。硬膜の手前なので比較的安全で、術後もカテーテルを置いておくことができる訳です。こちらは専門用語では「エピドラ(エピ)」といいます。麻酔範囲は多少雑になりますが、疼痛管理はバッチリです。大抵大人の方の手術であれば入れるものです。
いずれにせよ、麻酔が効いているうちはオシッコもウンコも自分ですることができません。そのために導尿をしたり、前日に浣腸をしたりするのです。(浣腸は消化管の手術でない限りはしないのが最近のスタンダードですが、麻酔をかけると肛門が緩んでしまうので、前日に便が出ていない場合は下剤を処方します。)
そんなことはともかく、このiPhoneの脳味噌🧠、リアルですね。ちゃんと小脳までしっかりとついている。これは何となく医療従事者として嬉しいものですな。
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そんなことより、基礎医学実習のレポートから取り出した豆知識を今日は披露しておきますか。脳味噌というのはどうやって頭蓋骨の中に収まっているか、と一般の方に聞くと、頭蓋骨の中にみっちり詰まっている、と答える人が案外多いのには驚きます。ではでんぐり返しをしたら脳味噌もひっくり返ってしまうではありませんか。転んだら一発で終わりです。脳味噌は極めて柔らかいですから。
実際はそうではなくて、脳脊髄液というお水の中にプカプカ浮かんでいるのが脳味噌です。ちょうどスーパーでお豆腐を買った時に、水にお豆腐が浸かっているのと同じ現象です。こうすることでお水が衝撃から守ってくれるので、脳味噌は無事でいられるわけです。
この脳脊髄液はさらに脊髄の方まで続きます。腹部の手術をした方などで、背中にプチっと痛い注射をされ、足が象のように重くなったという人もおられるかと思います。これは脊椎の近くまで針を刺して、脳脊髄液に麻酔薬を流しているのです。これが脊椎麻酔の原理です。水に麻酔薬を溶かすので、麻酔範囲が決めやすいのが特徴です。専門用語では「スパイナル」といいます。ただこの場合、針を置いておくことはできませんので、あくまで手術の時だけの麻酔管理です。
これに対して、よく「手術が終わったら背中にチューブが入っていますよ」と配られる書類に書かれていたという人もいます。これは硬膜外麻酔です。この硬膜とは何奴かというと、これまた脳味噌と脊髄を覆っている極めて硬い膜です。しばしばネズミの解剖でぶち当たると骨のように硬いです。これもまた、脳と脊髄を衝撃から守る役目をしています。ここにも脳脊髄液が流れているわけですが、硬膜外麻酔とは、硬膜の近くまで針を持ってきて、ここの脳脊髄液に麻酔薬を溶かします。硬膜の手前なので比較的安全で、術後もカテーテルを置いておくことができる訳です。こちらは専門用語では「エピドラ(エピ)」といいます。麻酔範囲は多少雑になりますが、疼痛管理はバッチリです。大抵大人の方の手術であれば入れるものです。
いずれにせよ、麻酔が効いているうちはオシッコもウンコも自分ですることができません。そのために導尿をしたり、前日に浣腸をしたりするのです。(浣腸は消化管の手術でない限りはしないのが最近のスタンダードですが、麻酔をかけると肛門が緩んでしまうので、前日に便が出ていない場合は下剤を処方します。)
そんなことはともかく、このiPhoneの脳味噌🧠、リアルですね。ちゃんと小脳までしっかりとついている。これは何となく医療従事者として嬉しいものですな。
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