よく私が後輩指導していた頃、後輩から「先輩ってそこまでして金もらえてるわけじゃないんですよね?」とかきかれていました。
うるせー。
おはようございます。
今日はそんな後輩指導の裏側の話です。
大学生達、いる院生には2パターンありますね。そう、「授業や実習にいる、なんかよくわからないけどうるさい院生」と「研究室にいる院生」です。
このうち、お金の出ている院生はどちらでしょう。
毎週コンスタントに授業に現れている院生の場合は採点などを担う場合もありますので、TA(ティーチングアシスタント)としてお金をいただきます。時間にして千円くらいだったと思います。そんなに高くないですが、まぁ一応出ています。(最低賃金ギリとかそんなレベル)何十人も見るし、責任も大きいからですね。
ところで研究室で君たちを指導してくれている院生は……。修士の場合、「指導」ではお金が出ていません。え、あんなに親切にしてくれていたのに?と驚くかもしれませんね。マジです。(博士はRAとして出ていることがあります)
え?じゃあ待ってください、先輩って……
研究室の後輩のやらかしの尻拭い
ジャーナルクラブの準備の手伝い
後輩のメンタルケア
病んだ後輩のサポート
etc etc
って昔言われましたけど、はい。無給ですよ。
そうなると当然ムラは出てくると思います。私みたいに指導熱心なのかよくわからないが、とりあえず面倒は見てくれる人(ごく稀に熱心な人もいる)と、全く見たくない人とね。まぁお金もらってりゃ義務と責任はあるけど、そういうの、別にないしね、と。の割にいざ指導がちょっとでも行きすぎたらハラスメントとか言って突き出されるんだぞー、と。
つまり、研究室の先輩は善意です。
本当になんの見返りもなく、面倒を見ています。
私は結構見返りのない、この少人数の指導、好きでしたがね。でも今一番下っ端になって思うのは、「自分の研究だけに時間使えるの神」です。もちろん後輩できたら全力で育てますよ。ただ、その一方で「ムラができるのも仕方ない」とは思っています。だって指導なんてめんどくさいって思うのも無理ないからね。卒研生はピヨピヨ鳴いてもいないんだよ。卵の中から出てくるようにさせないといけない。それがどんなに大変なことかと思います。
ただ一つだけメリットがあるとすれば、お金を貰ってないからこそ、期間を選ばず大事に大事に育てられるということと、指導に力を入れる子を選べる(後輩入局時にある程度指導する子を選べる)ということでしょうか。TAは結構香ばしくても逃げずに頑張らないといけないからね。(地味にキツイぞ)どんなに学級崩壊みたいになっててもね。
つーわけで、研究室の院生は大事にしてやってくださいね。喜びます。