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Pretenderの備忘録

宗教の経済学

2021-07-28 17:12:55 | 読書
信仰は経済を発展させるのか  ロバート・J・バロー、レイチェル・M・マックリアリー 田中健彦訳 大垣昌夫解説 慶応義塾大学出版会 

大学の出版会から出ており、解説を経済学会長の大学教授が書いており、純粋な学術書である。コンパクトな書籍で比較的読み易いが。

共著者の二人は夫婦で、夫はユダヤ教、妻はメソジスト派だという。

第一部では、宗教と経済成長というテーマを過去からデータを利用して論じている。ウエーバーが当然、取り上げられる。イスラム等についても触れられる。データというのがなかなか難しい分野である。
第二部では、宗教と政治経済を取り上げる。特にクラブモデルは面白かった。データも利用されてはいるが、限定的。チベットの例や、カトリックとプロテスタントの競争を聖人製造の観点から分析したのは面白かった。

学術書ではあるが、データの限界もあり、人口に膾炙する形で、日本の新書的なものだったら結構受けるのではないか。日本の場合は、新興宗教の取り扱いがいろいろと難しいところにはなるだろうが。

コメント
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