三重県からも出席者
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りあす亭にて懇談会
鍬ヶ崎の防潮堤を考える会
懇談会の様子。左端が三重県大紀町村田議員
今回は、宮古市の防潮堤建設工事が終局を迎える時期に来てその総括的な懇談になった。終局といい「進捗の総点検の時期」といいながら工事はつづいているばかりでなくこれから始まるものもあって施工側の説明責任のだらしなさが浮き彫りになった。特に閉伊川水門について「いつ出来るのか」等の強い質問があった。また浮き彫りになったのは宮古市の市会議員や役人の徹底した無関心振りであった。宮古在住のマスコミ人にも勉強の気運がないという事が、残念ながら今回の懇談会では浮き彫りになった。
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三重県大紀町の町会議員が懇談会に参加。
今回は、ニュースレターをネットで見て駆けつけたという三重県の方がいて、懇談会が大いに盛り上がった。大紀町(たいきちょう)町会議員の村田康夫さん。開口一番「宮古市に来て驚いた事は津波の標識が何一つないことだった」という。まち中を歩いてもここが津波被災地だという雰囲気がまるで感じられなかったと盛んに首をひねっていた。短い滞在のせいで十分には見る事が出来なかったであろうが大いに示唆に富んだ発言であった。
避難タワー
(大紀町google地図より)
大紀町は三重県の8500人ばかりの小さな町であるが漁業も盛んでリアス式海岸線は南海トラフに直面している。津波防災意識は高く宮古のように山に囲まれているが、まち中に何基かの避難タワーを建設しているという。東日本大震災の被災地見聞という事で宮古まで車でやって来たという。何か参考になった事があったろうか? と心配であった。村田氏の参加で懇談会は盛り上がったがその日のうちに三重県に帰るというので話は途中のようで残念であった。
こちらから資料を渡す事を約束した。
(推測追加=)大紀町津波対策事情
現在の東北沿岸の問題点は「最大クラス津波」に対する防災対策で、防潮堤は役に立たないという事、それを超えた避難対策が焦点である。南海トラフ津波対策も同じである。大紀町など沿岸自治体は一斉にその対策を始めている。大紀町の避難タワーなどすでに対策が実行されているものもあるが、自治体の対策議論はこれからも活発になる。ここでも、やはりというか、推測するが、国、県、市町村では防潮堤の議論が行なわれているようである。防潮堤をめぐっての住民の対立が始まっているといってもよい。村田議員の宮古訪問はそのあたりの視察ではなかったかと推測する。現に「町長は…」と、濁していたが、各首長は防潮堤の図面を握っているようだ。… 推測に過ぎない、時間の関係で十分な意見交換は出来なかった。
※ 参考
避難タワー/高知県中土佐町にて(盛岡 M.舘澤さん母スケッチ)