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2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。 藤田幸右(ふじたこうすけ) 管理人

水門、陸閘、防潮堤に遅れ(日報)

2018年03月19日 | どうなる復興計画


岩手日報(2018.3.20)一面


泥沼化する実施計画の遅れ
主な原因 ──


地層調査の侮り 宮古湾岸の地形地層の初期の見込み違いが大きい。もともと急峻、複雑な場所で、基礎的な地形地層、地質調査のデータが希薄な場所柄なのに甘い調査から始めて、何度も何度も追加調査を重ねている。


困難を極める修正 すでに例えば宮古閉伊川水門工事は5度の予算修正、完工延期を行なっている。その主なものは地下調査のやり直しであるが、ここに来て、修正、修正の限界があるように思う。初動の甘さを克服できていない。修復不可能なのではないか?


問題が多い岩手県の発注 過去、談合問題、発注問題について負のイメージの強い岩手県のその面の実績に加えて「標準断面方式」などという、よく分からない発注方式を多用している。市民から見れば談合や癒着を容認する、少なくともそのスキのある方法が公に採用されている。


また以下の事項がはっきりプログラムされない状態が本体実施(工事進捗)の阻害要因になっている事は明らかだ。


消防団員の死亡は自動閉鎖に結びつかない 陸閘の人工衛星を使った自動化は消防団員の死亡が理由ということになっているが、本当にそうであろうか?県下48名の殉職のそれぞれの原因、状態、検証が示された訳ではない。別問題なのにただ理由にされているように思う。


自動閉鎖システムへの不信 J-アラートにも問題がある。電離層など宇宙気象にも問題がある。無線通信とアナログ電気回線の結合など、生命をゆだねる避難システムとしてはIoTへの信頼性も薄い。


閉伊川水門の運営マニアル未着手 閉伊川水門だけでない。はっきり全陸閘の運営マニアルが公開されていないばかりか未着手のようだ。開閉実験も「開いた」「閉じた」の確認だけでとても避難に役立つとは思えない。「一斉に」等全てのソフト的作動のタイミングが見えない。


防潮堤そのものの効果への疑問 工事が進むにつれて市民の間に防潮堤建造物の防災効果、それ自体の安全性の疑問が渦巻いて来た。陸と浜を分断、生活や産業への影響、観光や景観、また住民の心象に与える影響など負の問題が強く浮上している。


避難関係の遅れ 防潮堤に頼らないでただちに避難行動を、と呼びかけているが、事態は思うように動いていない。そればかりか行政の方が防潮堤を頼り、避難については、訓練、避難道、ハザードマップなど、その進捗についても互いのお見合い状態のなさけない状況にある。

 

 

 

 [関連記事] 避難計画の作成(全国調査)  2018.3.22

 





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