一連の鍬ヶ崎防潮堤工事現場見学会ならびに勉強会・懇談会の翌日、4月13日、「鍬ヶ崎の防潮堤を考える会」が率先して有志6名で岩手県・宮古土木センターに下記の文書を届けて市民合意のない鍬ヶ崎防潮堤工事の中止を申し入れた。
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岩手県・宮古土木センター長 殿
── 2015.4.12 鍬ヶ崎防潮堤工事現場を見学してここに「考える会」の見解を申し述べます。
1、あぶない! 安全でないプレキャスト工法
防潮堤の地上構造は 1)てこの原理から横からの圧力に弱い 2)積み木細工仕様は津波に抗し切れない。
2、地質調査は粗雑、防潮堤を支えきれない
急峻複雑な鍬ヶ崎海岸地下地層に鋼管杭基礎は合わない。
無理に強行すれば鍬ヶ崎一帯の自然破壊をもたらす。
私たちの当面の要望はこうである 1)50m間隔の追加地点を速やかに公開すること 2)鍬ヶ崎「その1地区」120mの鋼管杭の打ち込み状態の公開 3)鍬ヶ崎「その1地区」120mの詳細縦横断地層図の公開
3、市民・地区住民との合意は出来ていない
前々から合意は出来ていない。今また工期が大幅に延長になった。工期延期の理由を問う。
急ぐことはない、勝手をするな。鍬ヶ崎が壊される
もっといい案があるはずだ
震災をチャンスにして鍬ヶ崎はもっと良くなる
── 以上のことを確認して岩手県に対して工事中止を申し入れます。
平成27年4月13日
鍬ヶ崎の防潮堤を考える会
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当日、センター長も副センター長も別件会議という事で河川課長と課員の方が対応にあたった。上記1、2、3、についてこちらから説明したが、時間がないという事で(時間は13時30分から14時30分の1時間に制限され)納得できる返事はもらえなかった。というより、わずかのやり取りから分かった事は経験不足、知見(知識・見識)不足で答える事が出来ないようであった。こちらの説明も理解できないようであった。先きの知事への反論にも記した当面の要望 1)2)3)については「行政文書開示請求」をしてくれと官僚主義丸出しでまったく取り合う気がなかった。知事からは別文書ながら「求められた」「地質縦断図」を「貴会にご提供したところです」とあったが、知事と出先きセンター課長とどっちが偉いのか? …岩手県行政機構は壊れている。
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