宮古on Web「宮古伝言板」後のコーケやんブログ

2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。
 藤田幸右 管理人

「考える会」が新聞ちらし。もげる警告

2015年04月07日 | 鍬ヶ崎の防潮堤を考える会

4月7日。2500部を地元に配布、危険な工法を訴える。4月12日(日)工事現場見学会


c左(ちらし表)新聞切り抜き、と県の強権「ごうい」を批判
(ちらし裏)鍬ヶ崎に合わないプレキャスト工法 、現場見学会のお知らせ


 

ちらし
<表>

 地元になにも知らせない岩手県

     …これでは鍬ヶ崎に人はもどらない。

県・宮古土木センターとの問答

   地質調査 大震災の地殻変動の指摘に「地盤は局地的ではなく全体的に動いたのでデータに問題はない」と問題発言。どういうことを言っているのか? 調査地点7カ所が震災前、8カ所が震災後ボーリング調査なのに垂直・水平の移動誤差やゆがみを無視するという。というより地域を無視した(ばかにした)調査だ。このようなデータを人は信用してはいけない。

 防潮堤の強度 「プレキャスト工法は積み木細工で一体性がなく部材と部材の接触面、ユニットとユニットの結合面は弱点になるのでは?」と質問すると、接着剤の充填や柔軟パッキン材の話を始める要するに「水はもれない」事を言いたいようだ!? こちらは本体倒壊の心配をしているのだ…。深刻なのは県庁の役人の頭の中です。貯水ダムや河川堤防の工事をそのまま沿岸の津波に応用していること。圧倒的な津波の力を考える事が出来ないでいる。

 住民の合意形成 「昨年11月4日の説明会で一定の理解を得たと判断した」という。権力を振りかざして「見なし合意」の号令であ る合意は当の市民や地区民が判断する事で、役所はそれを助けるのが役目。住民投票クラスの重要案件である。役所が自分で「ごうい」してなんになる。

 岩手県庁には明治以来の「知らしめずヨラシムベシ」の官僚主義が下っ端の隅々にまで浸透している。

 ←山田湾プレキャスト工法(2015.1.13)

急ぐことはない、勝手をするな。鍬ヶ崎が壊される
   もっといい案があるはずだ
     震災をチャンスにして鍬ヶ崎はもっと良くなる


 

ちらし
<裏>

 

あぶない!安全でないプレキャスト防潮堤  考えよう故郷


 1)かすがい的斜めの補強がない事

  まず目に入る事は台形の防潮堤のような斜めの補強がない事である。津波の横からの圧力で壁ごと倒壊させるのではないか? という恐れがある。

  2)積み木細工的工法が危ない

  かすがい的斜め補強がない事で、ユニット・ユニット、部材・部材の結合部分に過大な圧力がかかってくると見なければならない。鉄筋コンクリートのような一体型でないので非常に弱い。安かろう悪かろうでは困る。

  3)もろすぎる心棒鋼管

  地上に横列で並ぶ防潮壁の芯になる鋼管が津波の圧力で�る(=もげる)と思われる。経験から沿岸の人々は巨大でも倒れる建造物を忘れないでいる。「万里の長城」、釜石のスーパー堤防など。まさか、まさか…は起こる事。起こる前によくよく考えよう。

  プレキャスト工法
現在の人手不足と資材不足から遠方の
工場で防潮堤の部材を作って運び、現
地で組み立て施工する工法のこと。 

 

鍬ヶ崎の地質調査は粗雑

1)調査データの半分は震災前のデータで無効

 震災前データは認められない。なお、それは前の古い防潮堤のデータのためボーリング地点もずれている。(右図参照)

 2)100m~200m間隔の粗(あら)すぎる調査

 建設敷地巾や調査地点のずれから、なんと1000�以上の面積でたった1カ所のボーリング調査である。埋め立て、砂礫層、岩礁などの複雑な鍬ヶ崎の沿岸地層が粗雑に扱われている。陸からの岩盤が海にどう落ち込んでいるのか? 一帯の急峻な地形はアバウト調査では無理なはずである。

 3)県・宮古土木センターから調査結果として渡された「地質縦断図」はお粗末、というより、これでは防潮堤工事は安心安全どころか危険なものであった。「図面」請求先は宮古土木センター河川港湾課(電話 65ー0032)「鍬ヶ崎の防潮堤を考える会」としても一層の検討を進める。

4)現在、まさに、この地区(上記図内「その1地区」)で、長さも分からない鋼管杭80本が打ち込まれているが、調査は震災前(平成19年/21年)のもの。しかも19-3 地点は上記「縦断図面」では削除されている。つまりこの地区は1本のボーリングだけで調査済みとしている。工事が信用できますか?

 

上町の工事現場見学と短時間の説明 4月12日(日)午後1時30分~2時(1時30分までに現地集合または1時に「なあど」玄関前に集合) ※ 現地に宮古土木センター立ち会い予定
見学会の後 勉強会(懇談会) 午後2時~3時30分「なあど」2階 研修室  テーマは主にこのチラシの内容





[関連写真] 昨日(4/5)撮影したという。それこそ鍬ヶ崎防潮堤工事現場の写真。古舘和子さんのFacebookから転用させてもらった。

凄まじい写真です。この二列は専ら地中に埋められた基礎鋼管杭の首でやがて地面の下に完全に隠れます。二列の真ん中の一列に防潮壁の芯になる「鋼管」が並ぶわけです。本文上部の図の左がこの写真の工程、右側の図の矢印で「もげる」「もげる」と書いたのは冗談で書いたのではありません。そのような設計になっているのです。



工程が凄まじいなら結果も凄まじい。この写真のど真ん中に厚さ1メートル以上高さ7~8メートルの壁が建つ。もはや海幸園ビルも漁協ビルも見えなくなり、もちろん山も木々も見えなくなる。海側の御殿山も見えなくなり、漁船も車も見えず、エンジンの音も見えない。日光を遮蔽する高い塀があるだけだ…







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