パーマと私

2013年12月28日 | よもやま話

先日、人生2度目の

実に23年ぶりの

パーマをあてました!(ハイ拍手!!ワーワー\(゜ロ\)(/ロ゜)/)

 

23年前、私は花も恥じらう高校生。

いっちょまえに洒落っ気付いておりました。

たしか当時、ゆる~い感じのパーマが流行ってたんです。

そして当時、中学3年間を、

野球部でもないのに野球部以上のイガグリ頭で過ごした古川少年にも分け目ができ、

『俺もパーマをあてれば、あるいは…』

と、素材の良しあしも考えず、とれんでぃ~な男前を夢見てしまったのが運の尽き。

 

そもそも当時男の子は床屋さんに行くものと相場が決まっておりまして、

ゆっる~い、とれんでぃ~、なパーマならば美容院が適当ではなかろうか?

などと考える頭など持ち合わせていないわけです。

クラスの仲間が果敢に「パーマ」に挑み、そしてかなりの確率でおばちゃんパーマ、略して「おばパー」へと散ってゆく。

そうした惨劇を見ていてもなお、16歳の古川少年は思うんです。

『パーマが俺を呼んでいる!』と…

 

で、いつもの床屋のオヤジさんに相談したんです。

モジモジしつつ「あの…、パーマかけたいんスけど…。」

消え入りそうな声で、勇気を振り絞って聞いたわけです。

「お!?

洒落っ気付いてきやがったな!

いいよ!

かけてやるよ!

でも、長さが足りねぇ。

もうあと10センチは伸ばして出直してきな!」

と、言う訳で、7ヶ月後にパーマ決定。

 

内心『10センチ伸ばすのにどんだけかかるんだ!?』と気が遠くなったのですが、

「お洒落」にのぼせた古川少年は、「あと10センチ」に果敢に挑みましたよ。

 

で、その日が来たんです。

オヤジさんとカタログを見ながら入念な打ち合わせをし、

私の硬くて太くて量の多い髪質を最大限生かすパーマを施すと誓ったオヤジさんに

ある種の神々しさすら感じつつ、

意気揚々と、

運命の時を迎えたんです。

 

初めてのパーマ液。

くっさい上に頭がひりひりしてきました。

 

しかし、その痛みすら古川少年には心地よかった!

『もっと臭え!もっと痛め!』

頭の中では「想い出がいっぱい」がフルボリュームで流れてましたね。

『大人の階段の―ぼる―♪君はまだシンデレラっさ―♪』とかなんとか…。

 

途中、オヤジさんの使っている道具が、噂に聞いていたものと違う気がして

ちょっと遠まわしに質問したんです。

「あの…。

変わったロッドですね。」

と。

オヤジさんは目もくれず

「お!?」

と曖昧な返事。

 

オフクロが寝る前に前髪を巻き上げているようなものを「ロッド」と呼んだと記憶していたのですが、

オヤジさんの手には「焼きごて」のような道具が握られており、

ゆっるーいパーマがかかる予定の髪は、恐ろしいほど細い直径に巻き混まれてゆくんです。

まるで、バネみたいになってるんですよ。

しかも、その焼きごてみたいな道具、

文字通り焼きごてのように巻き上がった髪の毛を「ジリジリ」いわしてる…。

 

この時、一抹の不安がよぎりましたね。

 

で、一通り巻き上がり、鏡を見てオヤジさん。

「心配すんな。

頭洗ったらこのグリグリは『シュッ』って伸びるからな!

心配すんな!」

 

そこにいたのは厳ついパンチパーマをあてた貧相な少年…

 

目の前が白~くなりそうなのをグッとこらえるパーマ初心者。

きっと、すっと伸びる

きっと伸びる

と噛みしめるようにリフレインする少年古川…

 

シャンプーをして髪をタオルドライして、

「ほら!」

 

 

 

 

 

 

 

そこにあるのは見事なパンチ…

 

16歳の古川少年は完全にフリーズ。

 

オヤジさん、やおら二度目のシャンプー。

で、やっぱりそこに有るのは見事なパンチ…。

 

少年古川は考えました。

時間を巻き戻す方法はないだろうか?

と。

 

極度のショックに見舞われ、思考力を奪われた前頭葉に鞭打ちひねり出した答えは

「ストレートパーマ」

 

と、その時、悲劇は起こった。

 

オヤジさん、無言で前髪を地肌から1.5センチに切りそろえ始めたんですね。

いま思えば親父さんもテンパってたな。

なにも真中から切らなくてもねぇ(笑)

 

古川少年、もはや成されるがまま…。

で、見事なGIカットになりました。と。

 

しょうが無い!

これは開き直ろう!

と少年古川。

翌日、「いや~おれも失敗しちゃった!」

なんて勢いよく教室に踏み込んだんです。

もう教室中が爆笑の渦!

 

…とはならず、遠巻きに『触れていいのだろうか…』との気遣いの渦

 

そりゃそうだ。

そもそもパーマの失敗は「おばちゃんパーマ」であってGIカットではない。

リアクション取りずらかったろーなー(遠い目)

ようやく掛けられた一言が

「古川君、いったいどうしたかったの?」

ですもん。

しかも真顔で…

 

苦しかったな~(T_T)

 

 

 

 

 

で、23年の年月が過ぎたつい先日、

ふとした心境の変化から、

「パーマをかけてみよう」と思い立ったんです。

 

で、嫌がる担当のお姉さんに無理やりパーマをおねだり。

綿密な打ち合わせの結果、

ワイルドで知的な、ウルフチックなツーブロックにグラデーションの…

なんやらよくわからない感じでパーマスタート!

時に気弱になるお姉さんを「ガツンと攻めようよ!」と励まし…

そうして23年ぶりのパーマがやってきたんです!

僕の頭に!

 

23年ぶりのパーマの出来栄えやいかに!? 

 

 

第一印象は、「探偵はバーにいる」の大泉洋

おっと!?

勢いのある感じでなかなかGOOD!

ホクホクしながら息子に感想を求める39歳。

返ってきた答えは「微妙~」

 

家に帰って鏡をのぞくと

そこにいたのは古館伊知郎だった。。

 

む、無念…


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