すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

来年度予算に疑問を感じています

2011年12月25日 | 日記
 野田内閣が2012年度政府予算案を閣議決定しました。一般会計の規模は11年度予算より2兆円少ない90兆3339億円です。しかし、東日本大震災からの復興費などは特別会計に計上されていますから、それらを含めると96兆7000億円となり、過去最大の予算規模となります。

 私は予算規模を拡大することには反対をしません。今、この不況を打開するには公共投資の大幅増額が必要だと思うからです。公共投資は内容を精査して、社会基盤の整備として有効なものを選んで予算を投入すれば、大きな意味を持つと思います。道路や鉄道は地域産業の育成に欠かせませんし、農地や選果場の整備も、大学などの学校や研究機関などモノづくり日本を再生させる施設の整備も、今の日本には必要です。そして、何より東日本復興費は不可欠です。しかし、八ッ場ダムの工事再開、公務員官舎の新設などが必要なことなのでしょうか。鳥取県では中部ダムは中止しましたが、殿ダムは工事費が膨らんでも事業を継続して完成させました。大事なことはプロトタイプな場合分けではなく、個々の事業ごとの必要性や地域への有効性、採算性をきちんと検証しつつ、工事を進めることだと思います。

 今回の予算を見ていると財政規律が失われているように思います。まるで、増税のために財政を意図的に悪化させたとも思えるのは私だけでしょうか。野田内閣は消費税アップをはじめとする増税を想定して、様々な議論をしているようですが、政治家ではなく、財務官僚のシナリオで踊っているのではないかと心配になります。

 増税には反対です。増税して景気が回復したためしはありません。ギリシアが政府債務を返済できなくなるのではないかという心配から始まった国債の暴落、金融危機はイタリア、スペインへと広がり、ドイツ、イギリスをも脅かしています。そんなときに財政規律を顧みず、増税への理由作りとばかりに予算規模を拡大することは、日本にも国債の暴落、金融危機を招くのではないかと心配をしています。
 
大事なことは、増税はしませんと宣言し、日銀引き受けで建設国債を大量に発行し、市中に出回る「円(エン)」を急増させることです。そして、安易な公共事業ではなく、産業振興や人材育成につながる公共事業に選択しながら大胆に投資していくことです。「コンクリートから人へ」ではなく、「人のためのコンクリート」へ。それが日本再生の予算です。その意味で、今回の予算案には問題が多いように思います。
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