前回の写真で、「小物」の可愛らしさを感じて、『特性のない男』のこの章を思い出しました。
「愛は盲目にする。あるいは、探索されない微妙な問題」と題された章で、主人公「特性のない男」ウルリヒと、「双子の妹」アガーテとが、「愛」についての議論をしている場面です。
そこに、ふと挟まれる、張り子の小馬に対する子供時代の愛情についてのエピソードが、理屈ばった会話の中で、甘くて少し切ない感情を呼び起こします。
その小馬の入れ物の中から菓子を取りだしてゆっくりと味わう、というシーンが、何ともいいです。
「ムージル著作集第5巻 特性のない男V」(松籟社)で読めます。
「愛は盲目にする。あるいは、探索されない微妙な問題」と題された章で、主人公「特性のない男」ウルリヒと、「双子の妹」アガーテとが、「愛」についての議論をしている場面です。
そこに、ふと挟まれる、張り子の小馬に対する子供時代の愛情についてのエピソードが、理屈ばった会話の中で、甘くて少し切ない感情を呼び起こします。
その小馬の入れ物の中から菓子を取りだしてゆっくりと味わう、というシーンが、何ともいいです。
「ムージル著作集第5巻 特性のない男V」(松籟社)で読めます。
特性のない男 5松籟社このアイテムの詳細を見る |