創発企業経営

15年目の会社の経営、事業報告

上腸間膜動脈症候群 (3)

2015年08月15日 | 日記

「上腸間膜動脈症候群」は、十二指腸が上腸間膜動脈によって圧迫されることにより閉塞し、嘔吐や腸閉塞症状を引き起こす疾患のことです。 症例をきたす要因は「上腸間膜動脈と腹部大動脈の分岐角が通常よりも鋭角であること」があります。

左の写真は、事故直後に撮ったCTスキャンの画像です。 大根みたいなのが大動脈で上腸間膜動脈が丸で囲んだところで枝分かれしています。この時の角度は50度くらいあります。右の写真は十二指腸の狭窄発症後で分岐角は15度くらいです。

     

症例としては動脈により十二指腸が圧迫されていたようですが、患者としては、だからどうすればよいということはありませんでした。 治れと思って治るならいいですが、自分の身体でも思い通りにはいかないのですから。

食事ができないので、食事の時間も空き時間です。健康なら1日に食事の時間は1-2時間はかかるのではないかと思いますが、この時間も必要ないわけです。 

暇なので腸閉塞で入院していた人のBlogなどを見ると、もう何年も入院して、遂には仕事もなくなり、この先どうなるかという話、クローン病という腸が閉塞してしまう病気で何年も食事をしていない人の話など、もっともっと深刻な人がいることが判りました。

考えてみると、これからどうなるか。いつまでも入院していたら仕事もなくなるかもしれないと焦りを感じて暗い気持ちになります。

そんな時に思ったことです。

口から食道、胃を経て、腸から肛門に至る消化管は、生命が外部から食物になるものを身体に取り入れる管であり、その中だけは外界のものを体内に入れることができます。 それ以外の身体の中に外界のものが入ったら命に係わる事態になります。

怪我をした後、手術の前に何度も「食事しましたか?」と聞かれました。 胃腸が破れて食べたものが体内に流出したら深刻な体内汚染になるからです。  

命が生まれるとき、細胞は、一つ(受精卵)ですが、分裂をくりかえして生命体になります。  身体の細胞は一つなら平たい形ですが、分裂して、最後には身体を形成するために円筒形にくっつくことになります。 その中を消化管が通っていて、ここだけは命を繋ぐために外部のものを取り入れる管になっています。 この構造は、芋虫も、魚も、鳥も、犬も猫も一緒です。  

消化のことだけ考えれば、人間も大きな「芋虫」と同じと思ってごろごろして過ごすようにしました。 

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